桃太郎の話


佐藤和美


 十二支は年、日、時刻などに使われるが、方角にも使われる。十二支を、子(ね)を北から時計回りに当てはめていくと、次のような方角に当てはめられる。

十二支 時計 方角
12
 
 
 
 
 
 
西
10  
11  

「時計欄」は「12時」を「北」とした方角を表す


 子は北で、午は南だから、子午線とは南北線だということがわかる。

 北東、南東、南西、北西に該当する十二支はないので、これらの方角はその両側の十二支をとって、北東(丑と寅の中間)は艮(うしとら)、南東(辰と巳の中間)は巽(たつみ)、南西(未と申の中間)は坤(ひつじさる)、北西(戌と亥の中間)は乾(いぬい)と呼ばれる。

 艮(北東)の方角は古来鬼門とされ、不吉な方向である。その鬼の姿は「牛」の角を持っていて、「虎」のパンツをはいているとされる。
 艮(北東)の反対の方角が坤(南西)である。その後の十二支は申(さる)、酉(とり)、戌(いぬ)である。

 古来、桃は仙果で、邪気を払う力があるとされた。桃の節句(3月3日)に桃を飾るのも、桃に邪気を払う力があるとされたためである。

 鬼を滅ぼすのは、桃と猿、鳥、犬でなければならない。

(1997・6・7)



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