英語の発音とそのカナ表記




color

佐藤和美 (98/05/23 20:30)

 きのうの続きです。
 きのうはスペルが同じで発音が違う単語の話でしたが、今日は発音が同じでスペルが違う場合があるという話です。
 中学校で習う「color」ですが、これが実はアメリカでのスペルです。イギリスでは「colour」になります。テレビとかディスプレイでも「色」が英語で書いてあったら「color」のほうでしょうね。
 もうひとつ、「プログラム」のスペルですが、アメリカでは「program」、イギリスでは「programme」と書くことが多いそうです。



x[ks]

佐藤和美 (98/06/22 21:00)

 英語での「x」の発音記号は[ks]です。「next」は「ネクスト」ですが、「text」はなんで「テキスト」なんでしょうか。やっぱり「テクスト」ですよね。この「キス」となまるのは、日本語特有のようです。

 インターネットをやってる人なら一度くらいは聞いたことがあると思いますが、「proxy」というのがあります。これはなんと読むでしょうか。「プロクシー」or「プロキシー」? インターネットエクスプローラも、ネットスケープナビゲータもVer.4.0では両方とも「プロキシー」になってるのはどういうことなんでしょうね。



スペルは違っても、仮名は同じ

佐藤和美 (98/07/10 12:05)

 英語でスペルが違うのですが、片仮名書きすると、同じになってしまうものがあります。

 「スイート・ルーム」は「甘い部屋」ではありません。「スイート」は「suite」(組み、セット)です。(「suiteについて」を参考にしてください)

 「フリー・マーケット」の「フリー」は「free」(自由)ではありません。flea(ノミ)です。「フリー・マーケット」は「ノミの市」です。

 工事現場にあったり、アイスクリームを入れるのに使う、円錐形の「コーン」。これも「corn」(つの)ではありません。「cone」(円錐)です

 今日は某TV番組ネタでした。



ウルトラ

佐藤和美 (98/08/14 07:30)

 「ultra」ですが、一般に「ウルトラ」と読まれることが多いですね。ところが発音記号を見ると、「アルトラ」です。スペルによる思い込みなのでしょうか?

 プログラマにはおなじみの「null」ですが、これも「ヌル」ではなくて、「ナル」ですね。

 「war」は「ウォー」ですが、「warning」は「ワーニング」と読む人が多いようですね。これも「ウォーニング」でしょう。

 英語の誤読(誤発音?)の話でした。



ULTRA

ペルセ (98/08/16 03:44)

「ウルトラ」という言葉が日本で使われ出したのはいつからでしょうか。オリンピックの体操競技で難易度を示す、「ウルトラC」が最初のように思いますが。だとすると日本では最初から「ウルトラ」の発音(読み)で使われたということになりますね。
もうひとつ、英語のwaIkとworkは、ウォークとワークですが、aとoを、逆に読まないといけないので、英語の習い始めは混乱しました。



シュミレーション、シミュレーション

佐藤和美 (99/02/19 12:45)

 シュミレーション、シミュレーション、どちらが正しいでしょうか?
日本人はわりとまちがえる人が多いようですね。

「シミュレーション」が正解です。

「シムシティー」というゲームがありました。
「シュムシティー」じゃないですね。



kiwi

佐藤和美 (99/06/09 08:22)

「kiwi」というくだものがあります。
カナ表記では「キーウィ」が一般的でしょうか。
「キウイ」という表記もときに見かけます。
もとのスペルを知らないでこの「キウイ」という表記を見ると、
次は「キューイ」なんていうのもでてきます。
サーチエンジンのgooで「キューイ」で検索すると50件ひっかかりました。
このうち何件くだものの「キューイ」だかわかりませんが、誤解してる人は結構いるのかもしれませんね。



カシオペア

佐藤和美 (99/07/21 09:32)

上野・札幌間に新しい寝台特急がデビューしました。
(この文章って、重複語?)
「カシオペア」です。

でも、ちょっと待ってくださいよ。
それでいいの?
「Cassiopeia」はカナ表記は
「カシオペヤ」か「カシオペイア」です。
「カシオペア」という表記は、まあ間違いですね。

「dial」は「ダイアル」という表記よりも、「ダイヤル」のほうがはばをきかせているようですが、
「カシオペア」という表記を決めた人は、そういうことが頭にあり、
スペルを確認しないで、「カシオペア」にしてしまったんでしょうか?

P.S.
「しあわせ」、「しやわせ」なんてのもありますね。



カシオペアいろいろ

ビーバ (99/07/21 15:05)

カシオ計算機から発売されているWindowsCE機も「カシオペア」ですし、
向谷実がキーボードをつとめるフュージョンバンドも「カシオペア」ですね
(フュージョンバンドのほうのアルファベット綴りはCASIOPEAですが)。

ネーミングの世界では「カシオペア」がデファクトスタンダードなのでしょうか。



カシオペア

佐藤和美 (99/07/22 08:32)

 カシオのカシオペアも「Cassiopeia」のようですね。

 どうも「dial」が「ダイヤル」が優勢なように、
「Cassiopeia」の「カシオペア」も結構勢力があるようですね。
「ア」か「ヤ」か悩む場合は、
だいたいは「ア」のほうが正しいようですから、その類推でしょうか?

 どっちにしろこれらの共通点は、もとのスペルを気にしてないということでしょうね。



Shakespeare

佐藤和美 (99/08/05 13:04)

 「a」は「エイ」ですが、日本人は「エー」と読むことが多いようです。

で、「Shakespeare」をなんと読むかです.
「a」が「エイ」なら、「シェイクスピア」になるし、
「a」が「エー」なら、「シェークスピア」になります。

サーチエンジンの「goo」で検索したら、
「シェークスピア」が95件、
「シェイクスピア」は0件でした。
日本では、「シェークスピア」が優勢ということなんでしょうか?

Shakespeareが主人公の映画の題名は「恋におちたシェイクスピア」ですけど。

そうそう、「映画」も発音は「えーが」ですよね。



変化する日本語の発音

コールラビ (99/08/06 01:29)

最近勢力を得ている平板アクセントでは「エイガ」と言ってますね。
となると「シェークスピア」も「シェイクスピア」と発音、さらに表記される
ようになるのでしょうか。

「バージニア」が「ヴァージニア」と書くのが英語の知識のある証拠みたいに
「バ」は「ヴ」だぁ!ってことになってます。これなども表記を意識して
日本語の中にヴの発音(v)を獲得するでしょうか?
スペイン人がvの発音をなくしたのなら、逆もまた真なりで、日本人が唇を軽く
噛むようになるかもしれないです。



イェ

佐藤和美 (99/09/08 08:53)

 「エリコ」といっても「恵里子」じゃありません。
イスラエルの地名です。

 前から思ってることですが、私はこの「エリコ」という表記が、どうにも好きになれません。これは絶対「イェリコ」と書いて欲しいところです。英語で「ジェリコ」なのはもとが「イェリコ」だからだぞー、と一人ぶつぶつ言っている私でした。(^^;
全然関係ないけど、30年ほど昔「ジェリコ」っていうテレビ番組があったなあ。合言葉がジェリコでした。
 せっかく「イェ」という表記があるのに、なぜ使わないんでしょうか。「ヴァ」とかより、日本人にははるかに発音しやすいと思うんですが。
 そうそう、イスラエルの首都は「イェルサレム」でしたね。



イェですか?わたしにはあまりなじみません。

muragin (99/09/11 02:11)

イェはヤ行のエ段=yeですから、
要するにヱです。現在、ヱとエは発音上も表記上も区別されませんから
エリコでよいのではないかと思います。もちろん、イェリコで悪い理由は
何もありません。
ただ、国語の違いでY→Jという子音変化があるように
現地語と日本語でye→eという変化法則が合っても別にかまわないと思います。
英語なんかは語尾の母音を省略する癖があるので
ミラノをミラン、ローマをロームとかって言うのをおかしいとは誰も指摘しないわけで
その国語特有の特徴ということでよいのではと思います。
薄っぺらな私見で失礼いたしました。



イェリコ

ペルセ (99/09/12 03:07)

「イェリコ」を「エリコ」にするなら、どうして、「ジェリコ」→「ゼリコ」ではないんでしょうね。「ジェ」という発音だって今の「日本語」にはないでしょうに。



「エ」、「ヱ(ウェ)」、「イェ」

佐藤和美 (99/09/12 07:48)

 「エ」、「ヱ(ウェ)」(we)、「イェ」(ye)の日本語での歴史は、伝言版の書き込みを「日本語の発音」としてまとめてあります。

 日本人は「ヴァ」(va)行と「バ」(ba)行の発音は区別しないのに、表記は区別するというかわったことをしてます。「ヴァ」と書いといて「バ」と発音してるのは、私には首をひねる行為です。(まあ、元のスペルが何かはわかりますけど)初めから「バ」と書いとけば、と思ってしまいます。
 それに比べたら「エ」と「イェ」は表記・発音の両方をせっかく区別してるのだから使わないともったいないと思います。「イェ」はかなりの人が発音できるんじゃないでしょうか。(例えば、戦後生まれなら90%以上とか。この数字はいいかげんですけど)今ではなんでもないことですが、明治時代の人は「ティ」、「トゥ」、「ウィ」等の発音にも苦しんだのではないでしょうか。せっかく持っている発音は大事にしたいものです。ただ残念ながら、「イェ」は「ヴ」に比べて認知度はだいぶ低いでしょうね。で「イェ」という表記も広がればいいな、と思っているしだいです。



ジェリコ

佐藤和美 (99/09/12 10:34)

 日本では「エリコ」が使われてて、英語の「ジェリコ」というのは、ほとんど使われないですね。「ジェ」を「ゼ」で表記してた時代に入ってきた言葉は今でも「ゼ」で書くときがありますが(エンゼルとか)、「ジェ」を使うようになってから入ってきたのは「ジェ」だけじゃないでしょうか。「ジェリコ」もそんな言葉なような気がします。
 聖書の言葉の英語読みは、日本ではまず使わないですよね。「ジーザス・クライスト」といっても、日本ではわかる人は少ないんじゃないでしょうか。



ああっそうか・・・

muragin (99/09/12 23:22)

ヱはweですね・・・すみません。恥ずかしい。なんで間違ったんだろう・・・
でも、いつも、興味深い記事を作ってくださってありがとうございます。
大変、参考になるものばかりです。
これからも、がんばってください。



「ヱ」と「ye」

ビーバ (99/09/13 11:45)

「円」ヱン − yen
「恵比寿」ヱビス − yebisu
などの影響で間違ったのでは?

たしか、「ヱ」を「ye」と書くのは古いヘボン式によるものだと記憶してるの
ですが。でも、「江戸」を「Yedo」と書く例もあるので、/e/の音を一律に
「ye」と書いたのかもしれません。



語頭のY

UEJ (99/09/14 12:42)

「円」を「yen」と表記するのは「en」と書くと「イン」と発音されてしまうからです。
「ebisu」「edo」も「イビス」「イド」と発音されてしまうのでしょう。
# あくまで英語圏対象でしょうけど (^^;



クォ・ヴァディス

佐藤和美 (99/09/13 12:46)

 聖書の言葉の英語読みは、日本ではまず使わないという話で思い出したことです。
 アメリカ映画で「クォ・ヴァディス」というのがあります。
舞台はローマ帝国ですが、話してるのは当然英語です。
画面で「ピーター」と言ってるのに、字幕では「ペテロ」とでてるのには、なぜか笑いたくなってしまいました。どうも「ピーター」とかいうと、となりのニイチャンという感じをもってしまうんですよね。
ジョン、ポールというと私はビートルズを連想して、とても聖書のヨハネとパウロのことは思いうかばないですね。

 中国が舞台の「ラストエンペラー」でも。中国人が英語を話してました。こっちのほうは違和感を感じるばかりで、とても笑うどころではありませんでした。



ティ

佐藤和美 (99/09/14 12:34)

 「ティ」という表記もどんどん使えばいいと思うのですが、一度「チ」で定着してしまうと、変更するのはむずかしいんでしょうね。
「タヒティ」という表記を見たときはカルチャーショックものでした。
「チチカカ湖」が「ティティカカ湖」で、
「コンスタンチノープル」も「コンスタンティノープル」ですね。
それにしても、どの「ティ」も発音しにくいですね。これだから「チ」のままなんですかね?

「テノチティトラン」みたいに、一つの単語の中に「チ」と「ティ」があれば「チ」はほんとの「チ」だと判断できるんですが。
もっとも「ヴェネツィア」が「ヴェネチア」になったりするから、そう簡単でもないか。
そういえば、ロシアの「エリツィン」はよく「エリチン」にならなかったですね。



ファ、フィ、フォ

佐藤和美 (99/09/16 07:37)

「f」が「h」になってしまったという話。

「ファ」→「ハ」
プレファブ→プレハブ

「フィ」→「ヒ」
トラフィック→トラヒック
フィレ肉→ヒレ肉

「フォ」→「ホ」
プラットフォーム→プラットホーム

「フェ」が「ヘ」になる例が思いつかないですねえ。
なにかありますか?



ツァ、ツェ、ツォ

UEJ (99/09/17 08:24)

「フュ」→「ヒュ」なんてのもありますね。
「フューズ(fuse)」→「ヒューズ」

「フュ」はもともと英語にも無い発音で、フランス語から導入された音。
「フャ」「フョ」も発音的には有り得るけど英語・フランス語などに無いので
表記としては一般的ではないですね。「fya」「fyo」と入れると変換はできたけど...
# 「フィヨルド」などは本当は「フョルド」と書いた方がそれらしいのかもしれませんね。
「ツァ」「ツェ」「ツォ」などもイタリア語、ドイツ語用の表記で英語には無い発音。
「ツィ」も発音は可能だけど使われてるかしら?
カタカナ表記のパワーを思い知らされますね。(^。^)

http://home.att.ne.jp/green/uej/kotoba/



フェ、ツィ、ツュ

ビーバ (99/09/17 23:32)

 「フェ」を「ヘ」と書く例は思いつきませんね。「フェルト」を「フエルト」
とか、“Ko¨chel”「ケッヒェル」が「ケッヘル」とかならあるのですが。
あとは、ポルトガル語の“confeito”が「コンペイトー」。

 イタリア語で「ツィ」がでてくる例としては、一時話題になった「パパラッ
ツィ」があります。ただ、「パパラッチ」と書かれることが多いですけど。

 それから、「フュ」があるのなら「ツュ」という表記があってもいいはずな
のですが、スイスの都市“Zu¨rich”は「ツューリヒ」ではなく「チューリヒ」
と書くのが普通ですよね。



フェ

UEJ (99/09/20 08:30)

あまりメジャーな単語ではないですが「フェ」→「へ」の例を発見しました。
「alfeloa」→「有平糖(あるへいとう)」



フェ

佐藤和美 (99/09/20 12:56)

 UEJ さん、ビーバさん、情報ありがとうございます。
「フェ」→「ヘ」はほとんど例がないようですね?
「フエ」になることの方が多い?
「コーヒー」って何語が語源か知りませんが、(英語でいいのかな?)
「カフエー」は「カフェ」がもとなんでしょうね、きっと。
「フィルム」の「フイルム」なんてのもありましたね。
(とりとめもない書き込みでした)



コーヒー

中村威也 (99/09/20 14:31)

コーヒーは、「音の語源」としてはオランダ人が長崎に伝えた koffie をまねして
呼んだところにあると思います(つまりオランダ語が起源)。漢字で「珈琲」と書
く「表記の語源」は、確実な過程は不明ですが、中国の「[口+加][口+非]」
にあるのではないかということが、中国MLで話題になりました。参考までに・・・。



tree

佐藤和美 (99/09/21 12:39)

英語の「tree」をカタカナでどう書くかですが、
「トリー」と「ツリー」があります。
どっちを使うか悩むんですけど、一般には「ツリー」のほうが優勢なような気がします。
ごくまれに「トゥリー」という表記を見かけたような気もしますが。
皆さんなら、どれを選びますか?
(私はやや「トリー」のほうがすきかな?)

(「リトル・トリー」という本がありますが、この「トリー」は「tree」です。)



ザウルス

佐藤和美 (99/09/30 12:36)

 恐竜の名前で「XXXザウルス」というのがよくあります。
この「ザウルス」というのは本来「サウルス」なのですが、
なぜか「ザ」と濁音になります。
これも一種の連濁なんでしょうねえ。

外来語にまで連濁があるなんて、
日本語のパワー、おそるべし!!



日本語の中のカタカナ語

muragin (99/11/15 23:46)

最近知り合った中国青島出身の留学生の方がいますが、
この方が、日本語の中で、英語などから取り入れた
外来語をカタカナで表記する規則性が理解できないという話をしていました。
この方がまだ日本語に十分なれていない部分がありますので、
わたしたちのほうも、それじゃあ、英語ならわかるだろうと思って
カタカナ語をちりばめながら話すわけですが、相手の反応は
「????」
です。それで、もうちょっと、英語っぽく発音しなおすと
「!」
とわかってくれるようです。この方は、なぜ、そのカタカナになるのか理解できないと
しきりにつぶやいています。

わたしなりに、カタカナ表記の規則を説明してみました。

@日本語では子音だけの音、子音が連続する音、という表記がありえないので
必ず、母音を付け加える。そのとき、付け加える音は基本的には「u」。
ただし、「d」音のときは「o」を付け加えて「ド」となる。

A「b」と「v」、「l」と「r」などは全然違う音らしいが、
わたしを含め多くの日本人には「まったく」同じに聞こえるので
当然、表記上も書き分けない。同じというのが、語弊があるならば、
違いがあるのはわからないでもないが、「la」も「ra」も間違いなく
「ラ」という音の範疇だと感じる。
 「b」と「v」については、ふつう、発音面は区別されないが、
表記上は最近「ヴ」の登場によって区別されだした。

B最近、取り入れたカタカナ語ならば、かなり、規則的だと思われるが、
明治期やもっと前に取り入れられたことばはかなり、不規則な音訳をしているので
これは慣れるしかないのではないか。(例:ゼット(z)、イギリス)

C「t」「d」はときに「r」音として音訳されていることがある。(例:プリン)

Dローマ字読みに引っ張られた音訳が定着している場合がある。(例:ウルトラ、ゼロ)



アルファベットの読み

muragin (99/11/16 00:08)

先に送った件に付随してですが、その中国人の友人が、
アルファベットを日本語ではどう書くのかきちんと知りたいというので
お教えすると、期待通りの反応が返ってきました。
すべての文字に、びっくりしていましたが、特に激しく反応したものを
いくつか列挙してみます。

H エイチ:カタカナ3文字モアルノ!?
L エル :える〜?ドシテえる〜?(これが一番不思議だそうです)
N エヌ :コレモオモシロイ!
V ブイ :ぶい!?全然チガウヨ〜
Z ゼット:ぜっと!!!へ〜〜〜?

多分、エスとかエフの語尾は日本語人も母音を不通省略するので違和感なかったようですが、
エヌは、はっきりと母音の「u」が語尾に入るので不思議だったようです。
あと、「l」と「r」を全然違う音と認識している人間にとっては
エルの読みはとてもおかしいようです。

でも、多かれ少なかれ、すべての読みに驚いていました。
こういう反応わたしには予想はしていましたが、新鮮でした。

http://www5a.biglobe.ne.jp/~muragin/



便乗レス

中村威也 (99/11/16 01:28)

佐藤さんお久しぶりです。アルファベットの読みの話題が出ていた
ので、僕の友人の中国人(女性)の意見をひとつ。

JR ジェイアール:Rはアールではない!と彼女は力説します。
   ジェイアー(こう聞こえる)が正しいとか、、、。

それはそうなんでしょうけれど、僕たち子音だけの発音は一般的に
認識されないですから・・・。nくらいなものでしょうか、日本語
中の子音だけの発音は。



アルファベットの読み

佐藤和美 (99/11/17 09:25)

アルファベットの読みですが、私も一言。

H(エイチ)
「eit∫」。これは日本語では「エイチ」になるしかないですね。

L(エル)「el」
これも「エル」になるしかないですね。

N(エヌ)「en」
これは珍しいんじゃないでしょうか。
「n」を「ヌ」にするのはこれくらいしか、思いうかびません。

V(ブイ)「vi:」
これは「ヴィー」(vi:)が「ヴイ」を経緯して、「ブイ」になったんじゃないかと思ってるんですが。
キーウィ(果物)が「キウイ」が経由して「キューイ」と言う人がでてきたのを連想します。

Z(ゼット)
アメリカ英語では「zi:」ですが、イギリス英語では「zed」です。
この「zed」が「ゼット」になったんでしょう。
「bulldog」が「ブルドック」になったりしますよね。
(ソースはいまだに「ブルドックソース」ですね。)
語尾の「d」が「ト」になったのは、これでいくらか想像できます。
「dog」も「cat」も「ドッグ」、「キャット」でなぜか「ッ」が入ります。
2音節語(日本語で)に「ッ」が入りやすいんでしょうか?
最近の「web」も「ウェッブ」っていうのを見たり聞いたりします。
(私は「ウェブ」と言ってますが)



外来語の子音に何の母音をつけるか

佐藤和美 (99/11/17 09:27)

一般的に子音だけの音節には「u」をつけることが多いでしょうね。
「t」、「d」の場合は「o」が多いでしょう。
(「tree」で「ツリー」なんてのもありますが。)
「H」の[エイチ」みたいに「i」がつくのもありますね。
「i」がつくのは「チ」、「キ」くらいでしょうか?
「インキ」、「ストタイキ」。
「i」がつくのはちょっと古めが多いかな?
「一」(イチ)は古い中国語の語尾「t」に「i」をつけたものですね。
(入声語尾「p」「t」「k」は中国語(普通話)では消滅してますけど)
中国語も千年以上前に入って来た外来語ですから、
子音の音節には母音をつけたわけです。
「肉」(にく)を外来語(音読み)だと知っている人は50%もいないかな?
(「肉」のヤマトコトバ(訓読み)は「しし」です)



日本語とフランス語とビフテキ

Oeuf (2000/01/22 04:59)

はじめまして。とても面白いホームページですね。

ところで、日本語では、ステーキのことをビフテキと言っていたころがありますよね。

実はフランス語でもステーキはbifteckか(bifteque)でビフテ(ッ)クと言うのですが、日本
語のビフテキはフランス語から来たのでしょうか。それともたまたま英語を聞いた時の捉え方が日本人とフランス人で同じだったのでしょうか。非常に興味があります。
ところで、フランス語でも外国語の発音はやっぱり独自の物になってしまうようで、カタカナ英語のような問題は何も日本に限ったことでもなさそうです。

zooは「ゾー」、「disneyland」は「ディズネイランド(ゥ)」、「Hi-fi」は何と「イーフィ」、
rollerなどerで終わる英語の音もなぜか「アー」ではなくてフランス語のeurの発音と同じ「ゥール」(日本語表記ができません)になってしまいます。

フランス語の場合、外来語を文字表記に忠実に発音する傾向が強いために、日本の名前もかなり変な風に
変わります。「hirohito」イろイト(rの音はハ行に近いです)、「tokaimura」トカイミュら
今まで一番驚いたのは「Macarthur」を「マカるチューる」、「Pearl harbor」を「ペアるラるボー」
と発音していることです。日本の話をしていた時にいきなりこれらの単語が出て来たのですが、最初は何が何だかさっぱりわかりませんでした。

ちなみに日本語でのフランス語表記にもかなり異論があるのですが、また次の機会に。



ビフテキ

佐藤和美 (2000/01/23 07:15)

Oeufさんwrote
>はじめまして。とても面白いホームページですね。
ありがとうございます。

ビフテキですが、
英語の「beefsteak」がフランス語の「bifteck」に入り、
それが日本語に入ったようですね。
(三省堂「コンサイスカタカナ語辞典」によります)



さっそく有難うございます。

Oeuf (2000/01/23 09:58)

さっそく調べて頂いて有難うございます。ビフテキはやっぱりフランス語からだったんですか。

ところでこの前"zoo"をゾーと発音するフランス語は変だ、と書いてしまったのですが、そ
の後よく考えてみると、この単語は多分ラテン語かギリシャ語起源なのではないかと気づき
ました。というのは、フランス語には他にもzoo-で「動物」を表す単語が沢山有り、英語か
ら特にzooだけを輸入したというのは考えにくいからです。もしかしたら逆に英語がフランス
語からzoo-系統の言葉を輸入した可能性もありますよね。ということは「ズー」という発
音の方がもしかしたら異端児なのかもしれません。

確か英語は(本当かどうかは知りませんが)語彙の半分がフランス語から来ているとか。
日常用語は全く別ですが、専門的な用語になればなるほど英語とフランス語は同じです。
発音はかなり違って来ていますが、これはフランス人に言わせたら「英語が訛っている」
ということになるみたいです。

例えばaの音が英語では「エイ」になってしまう(例を取るとnationが仏「ナスィオン」英
「ネイション」)のはやっぱり訛っている感じがします。でも、フランス語でもeiの綴りや
aiの綴りは「エイ」や「アイ」ではなく、「エ」と発音するので、既にフランス語自体が
訛っているような気もしますが。

ところで、こうしてみると、専門用語として漢語を輸入した日本語と、同じく専門用語と
して仏語を輸入した英語がダブって見えてくるのは気のせいでしょうか。しかも英語・日
本語とも日常用語と文法構造はしっかり自分の型を守っているところも似ている気がしま
す。



「レタス」の「レ」は「カフェオレ」の「レ」

おかもと (2000/01/23 00:56)

佐藤さん、先日はドレスデンの語源を調べていただき、大変たすかりました!
ありがとうございました。

自己紹介もろくにしていなかったので、今日はごあいさつ。

学生時代に、先生が「レタス」の「レ」は「カフェオレ」の「レ」なんだよ、という話をしました。「レ」は、ミルクですが、レタスは根っこのところを切るとミルクのような白い汁がでることが語源だとかいう話でした。
言葉のルーツなんて考えたこともなかった頃で、ものすごく、びっくり&感動したのでした。

今回このページに出会い、そんな話がごろごろしているので、とてもうれしい。
今後も楽しみにしています!



レタス

Oeuf (2000/01/23 10:11)

連続して投稿してしまって済みません。

語源辞典等持っていないのでよく分かりませんが、フランス語では牛乳はlait[レ]、レタスはlaitue
[レチュ]で綴りから見ると本当に良く似ています。
今まで考えたこともありませんでした。



フランス語、zoo

ビーバ (2000/01/23 11:26)

 英語の語彙の半分はラテン語から来ています。そのうち、ラテン語から直接
入ったのと、フランス語を経由して入ったのがあるわけです。
 フランス語の語形もラテン語から見たら「訛ってる」ということになるで
しょうから(というか、発音は別にして、語形に関しては英語の方がラテン語
に忠実な場合が多いので)、どっちもどっちでしょう。

zooに関して
 zoology「動物学」というギリシャ語起源の語が英語に入って、
zoological garden「動物園」を略してzooとなったそうです。
フランス語にzooという語があるのなら、たぶん英語からの借用でしょう。
なんとか-ology「学」という語はたくさんありますけど、基本的にすべて
ギリシャ語からです。



ウィンナーコーヒー

おかもと (2000/01/24 00:57)

1月14日の沢辺さんのコメントにお答えします。

「ウィンナーコーヒー」と言う名前のコーヒーは、やはりウィーンにはありません!
日本人の観光客はよく注文するんだそうですよ。

でも、コーヒーにホイップしたクリームをのせたコーヒーはあります。
「アインシュペーナー」といいます。
(意味は一頭立ての馬車。)

ウィーンのカフェオレ(みたいなの)は「メランジュ」(またはメランジェ)といいますが、
これはフランス語あたりが語源かな?
どなたかご存知?



メロンジュ(メランジュ)

Oeuf (2000/01/24 03:27)

ウィーンではカフェオレのことをメランジュというんですか。
melange はフランス語で「混合」という意味ですので、多分フランス語から来ているのだと
思います。が、フランスではこのような用法を聞いたことがありません。
ドイツに行った時に聞いた話だと、engagementやrestaurantというフランス語が良く使われ
ているようですね。発音もきちんとフランス語をまねているとか。



メロンジュ(メランジュ)

UEJ (2000/01/24 12:57)

日本語にも入っているメレンゲとは関係ないのでしょうか?
大辞林で「メレンゲ」を引くと、
| [(フランス) meringue]
| 卵白を固く泡立てて、砂糖を加えたもの。洋菓子の飾りなどに用いる。
フランス語の発音は「メランゲ」でしょうか。



メランジュ

おかもと (2000/01/25 00:37

やはりフランス語からはいったようですね。
まさしく「混合」という意味があります。
カフェで注文する時は、ちょっとフランス語風に鼻にかけて発音します。



meringue

Oeuf (2000/01/25 06:03)

個人的にはmelangeとmeringueは、偶然の一致という気がします。
melangerという動詞は「混ぜる」という意味で、meringuerという動詞は「(タマゴと砂糖
を混ぜて泡立てて)メレンゲを作る」という意味なので、似ていると言えば似ていますが。
(lとrや、ge(ジュ)とgue(グ)の音韻交替はあり得るのでしょうか。)

ちなみに、メレンゲは「メらング」と発音します。rの音は喉の奥でならす「ガ」と「ハ」
が合わさった音で、聞いた感じはラ行には聞こえずむしろ「メハング」と聞こえるのですが
、あえて平仮名で「ら」と書いています。

どうして日本語ではメレンゲになってしまったのでしょう? フランス語から英語に入って日
本語に入ったのではないか、という感じもするのですが、どうなんでしょう。



Merengue

おかもと (2000/01/26 00:13)

メレンゲのポルトガル語のスペルはこのとおりです。
発音はよくわからないけど、メレンゲに近そうですよね。
お菓子は結構ポルトガルからの影響が多いですよね。
(コンペイトウとかボーロとかね。)

味も、子供のころ食べたメレンゲの味はポルトガルのお菓子やで
売っているのと同じ味でした。
フランス菓子のメレンゲはぜんぜん違う。
(フランス・スイスあたりのメレンゲのほうがだんぜんおししい!)

と、話はそれて行きそうですが、味から考えてもポルトガル経由の言葉なのでは、
と想像します。(すみません。語学的な根拠なしです。)



英語の母音の発音

佐藤和美 (2000/01/27 12:45)

英語では「a」が「エイ」だったり、「i」が「アイ」だったりします。

佐藤和美(1999/11/29)wrote
> 英語は1500年頃が中世英語と近代英語の分岐点にあたります。
>その違いの一つに母音の変化があります。
>「a」(アー)の発音が「エイ」に変わった。
>「i」(イー)の発音が「アイ」に変わった。

他にもいろいろ母音の発音の変化がありました。
これを「Great Vowel Shift」(大母音転移)といいます。



こんにちは。

鈴木小太郎 (2000/02/23 19:59)

「ギョエテとは俺のことかとゲーテ言い」
で検索したら、こちらの伝言板の1999年6月分がヒットしたのでおじゃましました。

もし御存知でしたら教えていただきたいのですが、
「ギョエテとは俺のことかとゲーテ言い」
というのは良く聞く表現ですけど、これはいったい何時頃、誰が言い出したのかは
分かっているのでしょうか。
何となく旧制高校の学生あたりが使い始めたような感じがするのですが。
誰というのはちょっと無理だとしても、初出が何時ごろなのか、は是非知りたいと
思っています。
宜しくお願いします。

http://www2.justnet.ne.jp/~jingu/



ギョエテ

佐藤和美 (2000/02/24 12:58)

「ギョエテとは俺のことかとゲーテ言い」の初出ですが、
私には全然見当もつきません。
根拠もなく明治の中頃かなと思ってるくらいです。
(でも、「ゲーテ言い」だからそんなに古くない?)

今では「ゲーテ」で統一されていますが、
それまではかなりバラツキがあったようです。
私も今から30年くらい前(?)に、神田神保町の書泉グランデで、
著者「ギョエテ」の本を見かけたような記憶があります。
そのころが「ゲーテ」に統一される直前かなという気がします。



ギョエテの件、

鈴木小太郎 (2000/02/26 01:31)

どうもありがとうございました。
調べるとしたら、独文学者とか翻訳家のエッセイ集あたりになるんでしょうね。



ギョエテ

UEJ (2000/02/27 09:44)

矢崎源九郎「日本の外来語」岩波新書によると
「ギョエテとは…」は斎藤緑雨の川柳だそうです。

広辞苑で斎藤緑雨を引くと

さいとう‐りょくう【斎藤緑雨】 作家。名は賢まさる。筆名、正直正太夫など。伊勢(三重県)生れ。
仮名垣魯文に学び、諷刺と皮肉味を帯びた評論・短文に長じた。
作「かくれんぼ」「油地獄」「門三味線」「あられ酒」など。(1867〜1904)

だそうです。

http://home.att.ne.jp/green/uej/kotoba/



ギョエテの件

鈴木小太郎 (2000/03/07 13:20)

>UEJさん
どうもありがとうございます。
パソコンの調子が悪くて、しばらくこちらに伺うことができず、
御礼が遅れてしまいました。

>佐藤さん
メールありがとうございます。
佐藤さんが言われたとおり、明治の頃だった訳ですね。

http://www2.justnet.ne.jp/~jingu/



シャラップ

佐藤和美 (2000/02/25 12:38)

たまには、問題でも出してみますか。

英語の「シャラップ」は「だまれ」という意味ですが、
そのスペルは?



シャラップ=Shut up!

無知(沢辺治美) (2000/02/25 12:59)

黙れ Shut up!/ Hold your tongue!/ Be [Keep] quiet!/ Silence! 
と、出ておりました。(EXCEED 和英辞典)



シャラップ、ワラー。

清野良重 (2000/02/26 06:44)

t音がラ行に聞こえるのは、主にアメリカ英語の特徴ではないでしょうか。

水のことをワラーというのは、横浜英語(開国当時はキングズイングリッシュが主流か。)
にもありますが、テレビなどで現代英語と米語を聞き比べると、
英国のほうは、有気音的なtで、米国のほうのtは、湿ったlに近い音のような気がします。



Re:シャラップ

swing (2000/02/26 11:47)

「設問:シャラップ」の続きですが…
ダンスの種目の一つに「ジルバ」と言うものがあるんですが、皆さんは
ご存知でしょうか?..それでは問題です…その「ジルバ」のスペルは?

ヒントは、美空ひばりさんの歌『東京キッド』です。
答えは、こちら(↓)でどうぞ。

http://www.interq.or.jp/sun/swing/social.htm#jilba



「シャラップ」、「ワーラー」の思い出etc

佐藤和美 (2000/02/28 09:57)

 私が「シャラップ」と言う言葉があり、「だまれ」という意味だと知ったのは、
昭和37年頃、「鉄人28号」ででした。
そのなかでアメリカのギャングのボスのスリル・サスペンスが「シャラップ」と叫ぶ場面があります。
スペルを知ったのはずっと後のことです。

 手塚治虫の自伝的作品に「がちゃぼい一代記」(昭和45年)というのがあります。
その中で、ニューヨークで、水が欲しくて「ウォーター」というと、
ここでは「ワーラー」と言わないと通じないと言われる場面があります。

 マンガからでもいろいろ学んでますねぇ。

swingさんwrote
>それでは問題です…その「ジルバ」のスペルは?
オオ、「ジルバ」も仲間でしたか!

さて、「shut up」、「water」、「jitterbug」の「t」の共通点は?

それは、どの「t」も母音ではさまれてる。



質問

shota (2000/03/21 02:12)

はじめまして。言葉について興味があるので読ませて頂きました。
そして、色々と読んでいて不思議に思ったことを質問します。

cowは昔、cuだったらしいと聞いたことがありますが、そのとき
に複数形はcyになるとも聞きました。現代ではなぜ複数形はcows
なのでしょうか?

それから、「英語のカタカナ的読み方」のところで、thankをsank、
thisをzisと読む、というようなことが書いてありましたが、
これは、本当にそう読むのでしょうか?

最後に、なぜ英語はつづりと発音がこんなに違うのでしょうか?

質問ぜめでもうしわけありませんが、どうかお願いします。



RE:質問

佐藤和美 (2000/03/21 12:58)

shotaさん
>それから、「英語のカタカナ的読み方」のところで、thankをsank、
>thisをzisと読む、というようなことが書いてありましたが、
>これは、本当にそう読むのでしょうか?
あらたまって聞かれると、本当はそう読みませんと答えるしかないですね。(^^);
これは
「thank you」を「サンキュー」、
「this is apen」を「ジス・イズ・ア・ペン」と書くレベルでの話です。
今までのカナ表記では「th(シータ、シータの濁音)」は「サ行、ザ行」で書かれてきました。
そのことを書いています。
ただ最近はちょっとかわってきたようで、
私の中二の長男に「thank」、「this」をカナで書かせれば、
「タンク」、「ディス」と書くでしょうが。

>最後に、なぜ英語はつづりと発音がこんなに違うのでしょうか?
これは前に書いたのを引用します。
>英語の母音の発音(2000/01/27)
>英語では「a」が「エイ」だったり、「i」が「アイ」だったりします。
>佐藤和美(1999/11/29)wrote
>> 英語は1500年頃が中世英語と近代英語の分岐点にあたります。
>>その違いの一つに母音の変化があります。
>>「a」(アー)の発音が「エイ」に変わった。
>>「i」(イー)の発音が「アイ」に変わった。
>他にもいろいろ母音の発音の変化がありました。
>これを「Great Vowel Shift」(大母音転移)といいます。

COWについては今手元に資料がないのでいずれまた。



RE^2:質問

shota (2000/03/21 18:40)

こんにちは。さっそくのお返事ありがとうございます。

> ただ最近はちょっとかわってきたようで、
> 私の中二の長男に「thank」、「this」をカナで書かせれば、
> 「タンク」、「ディス」と書くでしょうが。

つまり、実際はthって言うのは、歯と歯の間に舌を入れて発音す
るけれども、仮名書きでは便宜的に「サ、ザ」行で当てる、って
ことですね?

でも、このthって発音は、日本語がから見ると、とても珍しく感
じるんですけれども、他のヨーロッパの言語にもあるんでしょう
か?

> >英語の母音の発音(2000/01/27)
> >英語では「a」が「エイ」だったり、「i」が「アイ」だったりします。
> >佐藤和美(1999/11/29)wrote
> >> 英語は1500年頃が中世英語と近代英語の分岐点にあたります。
> >>その違いの一つに母音の変化があります。
> >>「a」(アー)の発音が「エイ」に変わった。
> >>「i」(イー)の発音が「アイ」に変わった。
> >他にもいろいろ母音の発音の変化がありました。
> >これを「Great Vowel Shift」(大母音転移)といいます。

他にはどのような例があるのでしょうか?
たとえばhouseって「ハウス」って読みますけれども、昔は「ホウス」って、
読んでいた、ということなのでしょうか?



"th"の発音

自転車小僧 (2000/03/22 01:16)

shotaさんへ
>でも、このthって発音は、日本語がから見ると、とても珍しく感
>じるんですけれども、他のヨーロッパの言語にもあるんでしょうか?
英語で言う"th"の発音は割合普通に見られます。
アイスランド語では、"This"の"th"をゼーンといって英語の発音記号通りの文字を
"thank"の"th"はソーンという"P"の上が突き抜けたような文字を使います。
ほか、アイルランド語、スコットランド語と言ったケルト系の言葉に多く見られます。
スペイン語のカスティリア方言では"ce、ci"の発音が"thank"の"th"と同じ音です。
アルバニア語では、無声音を"th"、有声音を"dh"で綴ります。
違った地域ではケニアのキクユ語などでは非常に良く使われますし、北米やオースト
ラリアの先住民の言葉にも"th"の音を持つ言葉がよく見られます。
ただ、ローマ字表記の際に有気音(発音するときに息を強く出す)の"t"の時にも"th"
の綴りを使う場合があるので、固有の文字をローマ字転写している場合、文字を持たな
い言語を記述している場合は注意が必要です。
ではまた。



RE^3:質問

佐藤和美 (2000/03/22 12:31)

shotaさんwrote
>cowは昔、cuだったらしいと聞いたことがありますが、そのとき
>に複数形はcyになるとも聞きました。現代ではなぜ複数形はcows
>なのでしょうか?
ゲルマン祖語「*k(w)o-」、古英語「cu」で、その複数が「cy」ですね。
「cy」は「kine」にそのおもかげが残ってます。
「cu」は「cow」になりましたが、「cy」、「kine」は使われなくなりました。
で、「cow」を複数化したというわけですね。

>他にはどのような例があるのでしょうか?
>たとえばhouseって「ハウス」って読みますけれども、昔は「ホウス」って、
>読んでいた、ということなのでしょうか?
織谷馨「英語の生い立ち」より引用します
   中世英語      →    近代英語
<イー>(tyme ティーメ) → <アイ>(timeタイム)
<エー>(dede デーデ)  → <イー>(deedディード)
<アー>(make マーケ)  → <エイ>(makeメイケ)
<オー>(stoneストーネ) → <オウ>(stoneストウン)
<オー>(mone モーネ)  → <ウー>(moonムーン)
<ウー>(houseフーセ)  → <アウ>(houseハウス)
「house」は「フーセ」という発音だったんですね。
(語尾の「e」は近代英語では発音されなくなりました)



cu - cy および th

田邉露影 (2000/03/22 12:41)

はじめまして。
興味のある題材なので
突然、横槍を入れて申し訳ありませんが、

> cowは昔、cuだったらしいと聞いたことがありますが、そのとき
> に複数形はcyになるとも聞きました。現代ではなぜ複数形はcows
> なのでしょうか?

恐らく、他の -s 変化形の類推と考えるのが、
一番妥当な線じゃないかな?

こういった例は、他にも child, -ren ってのがあり、
古英語での形 childr の複数形は他の形だったのが、
childr-en となったそうです。
(cf. 『新英和大辞典』, 研究社, 1965)

> でも、このthって発音は、日本語がから見ると、とても珍しく感
> じるんですけれども、他のヨーロッパの言語にもあるんでしょう
> か?

現代語ではアイスランド語に残っています。
古典語でもゲルマン語には数多く残されていますね……。

英語では
 teeth の th に当たる発音を
 p の上をつき伸ばした形で「ソーン」、
 this の th に当たる発音を
 d に横線を引いた形で「エズ」、
という文字で表していましたが、
こういった特殊なアルファベットを廃しようと、
th という組合せを作ったようです。
(ただし、アイスランド語では未だに残っています)

実際に、英語に文字上は a, e, i, o ,u の 5音しかないのに、
母音がたくさんあるのも、このせいで、
a と e の合字、長母音などが上の 5文字に統合されたためです。

http://homepage1.nifty.com/roei/



ありがとうございます。

shota (2000/03/22 13:10)

> ゲルマン祖語「*k(w)o-」、

な、な、な、なんですか? それは?


> <ウー>(houseフーセ)  → <アウ>(houseハウス)
> 「house」は「フーセ」という発音だったんですね。
> (語尾の「e」は近代英語では発音されなくなりました)

でも、その時代もouとつづって「ウー」って読んでたってことです
か?


> 恐らく、他の -s 変化形の類推と考えるのが、
> 一番妥当な線じゃないかな?

ふむふむ・・・(^0_0^)。(「類推」を辞書で調べている)
それはcowが他の-sを複数形に持つ単語に影響されちゃった、って
ことですね?


> こういった例は、他にも child, -ren ってのがあり、
> 古英語での形 childr の複数形は他の形だったのが、
> childr-en となったそうです。

これは違う変化形の例ですよね?




house

田邉露影 (2000/03/25 01:00)

>佐藤和美さん
> 織谷馨「英語の生い立ち」より引用します
>    中世英語      →    近代英語
> <イー>(tyme ティーメ) → <アイ>(timeタイム)
> <エー>(dede デーデ)  → <イー>(deedディード)
> <アー>(make マーケ)  → <エイ>(makeメイケ)
> <オー>(stoneストーネ) → <オウ>(stoneストウン)
> <オー>(mone モーネ)  → <ウー>(moonムーン)
> <ウー>(houseフーセ)  → <アウ>(houseハウス)
> 「house」は「フーセ」という発音だったんですね。
> (語尾の「e」は近代英語では発音されなくなりました)

これ、本当にそうなんですかね?
[huse] って言い方は nom. には
使用しなかったんじゃないでしょうか?
あるとしても、さしずめ dat. かそこらじゃないでしょうか……。
 cf. (ド)hous (sg.nom.) → hous-e (sg.dat.)

また、印欧語系スカンジナビア諸語では
現在でも hus という綴りのはずです。

……確かに、ou を [uu] と読ませる習慣というのは、
古典ギリシア語、フランス語に見られますが、
それを直接的に英語に適用できるかというと、
それはあまりに安易過ぎると思うのです。
なぜなら、他のゲルマン語では、
こういう事例は無い(あるとしても極わずか)からです。

Francis Herbert Bradley (著), 寺沢芳雄 (訳),
『英語発達史』, 岩波文庫, 1982.05. には
当時、イギリスの学者たちが、
フランス語にばかり傾倒しており、
英語の綴り字について非常に無頓着であった時代と、
hus を house とは一致することから、
これはフランス語綴りの影響ではないか、と言及しています。

実際にフランス語の借用語は、
知識階級の使用する語彙には非常に多く含まれていますし、
私としてはこの説が非常に納得できます。

ただし、これは
 ・ou を [uu]、
 ・語末に e があるが発音しない
場合に限って言えることですし、
cow を [kau] と発音することとは
関連性がないことでしょう。

>shotaさん
> > ゲルマン祖語「*k(w)o-」、
>
> な、な、な、なんですか? それは?

「多分そうじゃないか形」の寄せ集めの言語です。
本当にそんな言葉だったかどうかは、
誰も知りません。

> ふむふむ・・・(^0_0^)。(「類推」を辞書で調べている)
> それはcowが他の-sを複数形に持つ単語に影響されちゃった、って
> ことですね?

そうです。

> これは違う変化形の例ですよね?

そうです。

http://homepage1.nifty.com/roei/



house

佐藤和美 (2000/03/25 17:17)

田邉さんwrote
>>    中世英語      →    近代英語
>> <ウー>(houseフーセ)  → <アウ>(houseハウス)
>> 「house」は「フーセ」という発音だったんですね。
>> (語尾の「e」は近代英語では発音されなくなりました)
>これ、本当にそうなんですかね?
>[huse] って言い方は nom. には
>使用しなかったんじゃないでしょうか?
>あるとしても、さしずめ dat. かそこらじゃないでしょうか……。
「nom. 」が「nominative」(主格)、「dat. 」が「dative」(与格)ですね。
(この伝言板ではこういう略号の使い方はやめましょうね。)
この発音の変化は「中世英語」から「近代英語」への発音の変化です。
古英語のことには全然ふれてません。
「中世英語」の時代に「主格」、「与格」などの区別はなくなりました。
だからここで「主格」、「与格」などのことを持ちだすのはナンセンスです。

>Francis Herbert Bradley (著), 寺沢芳雄 (訳),
>『英語発達史』, 岩波文庫, 1982.05. には
>当時、イギリスの学者たちが、
>フランス語にばかり傾倒しており、
>英語の綴り字について非常に無頓着であった時代と、
>hus を house とは一致することから、
>これはフランス語綴りの影響ではないか、と言及しています。
古英語「hus」が、中世英語の時代にフランス語の影響で「house」になったということですね。
これも私の引用している部分と矛盾はしてないと思いますけど。



re:house

田邉露影 (2000/03/25 17:54)

>佐藤和美さん
飛び入りの分際で色々と論議を持ち込んでしまい
申し訳ないです。

> 「nom. 」が「nominative」(主格)、「dat. 」が「dative」(与格)ですね。

nominativus, dativus です(^_*)。

> (この伝言板ではこういう略号の使い方はやめましょうね。)

これは失礼を。 m(_ _)m 今後気をつけます。

「主格」「対格」などは大丈夫ですか?

> この発音の変化は「中世英語」から「近代英語」への発音の変化です。
> 古英語のことには全然ふれてません。
> 「中世英語」の時代に「主格」、「与格」などの区別はなくなりました。
> だからここで「主格」、「与格」などのことを持ちだすのはナンセンスです。

いや、問題は語尾の e を本当に「エ」と読んでいたか、です。
前に私の書いた歴史背景からすると……、
そしてそれが合っているのならば、
提示された『英語の生い立ち』での説明は、
おかしいのではないでしょうか?

だって、-e をきちんと「エ」と発音するからには、
古英語と同じように格の提示を
必要としていたからではないでしょうか。

多分、この時点でも[huus] とでも
読んでいたんじゃないでしょうか……?

> 古英語「hus」が、中世英語の時代にフランス語の影響で「house」になった
> ということですね。
> これも私の引用している部分と矛盾はしてないと思いますけど。

矛盾とか、そういうことじゃないんです。
でも shota さんのご質問の
shota> たとえばhouseって「ハウス」って読みますけれども、昔は「ホウス」って、
shota> 読んでいた、ということなのでしょうか?
への答えとしては適当とはいえないような気がするのですが……?

つまり、現代英語では ou は [au] と発音し、
中英語では ou [uu] と発音する。
それは確かでしょう。
けれども、佐藤和美さんのご説明のしかたでは、
昔は ou と綴って [uu] と読んでいたと
考えてしまうんじゃないでしょうか?

http://homepage1.nifty.com/roei/



house

佐藤和美 (2000/03/26 19:34)

 中世英語の格変化ですが、「名詞の格変化の方も、主格、対格、属格、与格、助格と五つの格変化を、それぞれ単数と複数別にしていた古代英語の姿は全く消滅して、ただ属格(後の所有格)と複数形に-esをつけるだけで、格変化を全く必要としなくなりました。」(「英語の生い立ち」)

未確認ですが、このあたりは岩波文庫の「英語発達小史」にも書いてあるんじゃないでしょうか。

 中世英語でスペルが「house」になったというのはよろしいでしょうか。
「house」の語尾にどういう経緯で「e」をつけるようになったか知りませんが、
中世英語の時代に語尾「e」を発音しないことがあったのかどうか。
ついている以上は、発音したんじゃないでしょうか。
現代の英語の常識では語尾の「e」を発音しませんが、
それは中世英語の常識ではありません。



re:house

田邉露影 (2000/03/26 22:59)

こんばんは。

> 未確認ですが、このあたりは岩波文庫の「英語発達小史」にも
> 書いてあるんじゃないでしょうか。

はい、そうだと思います。

>  中世英語でスペルが「house」になったというのはよろしいでしょうか。

それはもちろん。

> 「house」の語尾にどういう経緯で「e」をつけるようになったか知りませんが、
> 中世英語の時代に語尾「e」を発音しないことがあったのかどうか。
> ついている以上は、発音したんじゃないでしょうか。
> 現代の英語の常識では語尾の「e」を発音しませんが、

いや、そこで例のフランス語訛りが出てくるわけです。

まず、フランスに影響された中世の学者が
hus を house と綴るようになったというのは、
佐藤和美さんも否定されないと思います。
そして、それは私が提示した『英語発達史』にもあります。

では、その hus にどういう経緯で -e を「附加」したか?
そこにフランス語の影響が深いのならば、
ou を [uu] と読むように語尾の -e も
フランス風に読んでいたのではないのかと思ったのです。
(ie. house [haus] < house [hus] < hus [hus])

つまり、それ以外に -e を「附加」する理由なんて
他に「格変化」以外に考えられないからです。

しかしながら、佐藤和美さんのおっしゃるように
中世英語では格は属格をのこして、
対格形の形に統合されたわけですから、
-e が「格変化」という考えも否定されます。

そしてそういった(-e を附加するという現象)は、
フランス綴りの影響を受けなかった他のゲルマン語にも
例がないわけです。
(ド hous, スウェ hus など)

結局、この -e がフランス語の影響であったのならば、
house [hus] と読んでいたと仮定できるのではないでしょうか?
そう、結論づけたわけです。

また、そうでなければ、
仮に house [huse] という発音であったなら、
大母音推移を経て [husi] に変わる必要が
あったのではないでしょうか
(cf. he, be, sesame など、
 もともと e を語尾に持つ名詞は [i] と発音)

> それは中世英語の常識ではありません。

どのくらい文字に対する忠実性を持っていたかは
非常に興味深い問題と言えますね。
その時代にスウィートがいて、
Spoken Middle English とか書いていてくれたら
どんなに助かったことか……(笑)。

http://homepage1.nifty.com/roei/



語末の e

面独斎 (2000/03/28 03:00)

中尾俊夫『英語の歴史』(講談社現代新書、1989) から引用します。 (p.26)

中英語期に入るとそれまで発音されていた語末の が黙字と
なって今日の英語に受け継がれている。その一部は、オランダなどから
やって来た初期の印刷工が勝手につけたものだが、多くは史的な理由を
もち、(下略)

この記述に従えば、次の 2 点が指摘できます。

(1) 語末の e が発音されなくなったのは、大母音推移より以前である。
(2) -e の付加は、初期の印刷工によって勝手になされた可能性がある。

なお、「初期の印刷工」の「初期」ですが、同書には英国の活版印刷は 1476 年に
カクストンによって始められたともありますので、15 世紀末と言えましょうか。

以上、ご参考まで。



RE:語末の e

佐藤和美 (2000/03/28 12:59)

面独斎さん
>-e の付加は、初期の印刷工によって勝手になされた可能性がある。
古英語が「hus」だから、「house」の「e」は、印刷工が勝手につけたということですか。
予想外の展開です。(^^);

>語末の e が発音されなくなったのは、大母音推移より以前である。
とすると、
>    中世英語      →    近代英語
> <イー>(tyme ティーメ) → <アイ>(timeタイム)
> <エー>(dede デーデ)  → <イー>(deedディード)
> <アー>(make マーケ)  → <エイ>(makeメイケ)
> <オー>(stoneストーネ) → <オウ>(stoneストウン)
> <オー>(mone モーネ)  → <ウー>(moonムーン)
> <ウー>(houseフーセ)  → <アウ>(houseハウス)
というのは、大母音推移の説明としては不適切ですね。
ただ中世英語と近代英語の比較ということでは微妙なとこですけど。

ところで「(houseフーセ)」ですが、面独斎さんはこういうののバグも扱ってるんでしょうか?
織谷馨「英語の生い立ち」(創元社)です。

『英語の歴史』(講談社現代新書)は押入れの中にあるんで、そのうち探してみます。
(押入れの中探すのは体力、気力がいるもんで、いつになるかわかりませんが)
(内容、全然覚えてないなあ。(^^);)



house

面独斎 (2000/03/30 05:06)

佐藤さんの「本棚にある本」のページに挙げられていることは前もって
確認したのですが……。

> 『英語の歴史』(講談社現代新書)は押入れの中にあるんで、そのうち探してみます。

本棚ではなくて押入れでしたか。(^o^)

> 面独斎さんはこういうののバグも扱ってるんでしょうか?

残念ながら、私のホームページの現在の構成からすれば対象外です。
それに、「house フーセ」というのが明らかなバグ (誤謬) であると言えるのか、
私には確信がもてません。
『英語の生い立ち』の発行年は 1981 年ですが、その当時は正しい説であると
考えられていたのかもしれません。その後の研究の進展によって覆されたとか……。
あるいは、定説がなく有力な説のひとつを採用しただけということかもしれません。
そうでなくても、この問題について何らかの判断を下すだけの知識や資料が
私にはありません。(^^;)

ところで、「本棚にある本」のページには次の本も挙がってますよね。

梅田修『英語の語源事典』(大修館書店、1990)

この本を書店で立ち読みしたのですが、house の発音や語形の変化について
大母音推移との関連でやや詳しく説明されています。語末に -e が付加された
経緯についても簡単に触れられていますが (印刷工は出てきません ^^;)、
私には意味不明の記述でした。
いま一度、読み返してみてください (これも押入れの中か?)。

http://www.cam.hi-ho.ne.jp/mendoxi/



英語の語源辞典

佐藤和美 (2000/03/31 13:09)

面独斎さんwrote
>梅田修『英語の語源事典』(大修館書店、1990)
>この本を書店で立ち読みしたのですが、house の発音や語形の変化について
>大母音推移との関連でやや詳しく説明されています。語末に -e が付加された
>経緯についても簡単に触れられていますが (印刷工は出てきません ^^;)、
>私には意味不明の記述でした。
>いま一度、読み返してみてください (これも押入れの中か?)。

この本は本棚でも押入れでもなく、部屋の隅(真中?)に文字どおりのツンドク状態でした。(^^);

で、早速P76、79あたりを見てみました。
なんか、書いてあることが矛盾するような気もしますが、
そのうちの一つは次のようになります。

古英語
hus /hu:s/

中英語
hous /hu:s/

近代英語初期
house /hous/

近代英語
house /haus/

これだけでは語尾に母音がつかなかったということになりますが、
「語尾の-eは語尾の母音や語尾変化を平均化して付けるようになったものであるが、
チョーサーのころは[「e」を180度回転したもの]と発音され、やがて無声化していった。」
とも書いてます。
チョーサーは中英語の時代の人です。
一体著者は何を考えてるんでしょう?
(当然ですが、実際の本には「「e」を180度回転したもの」とは書いてありません。)



GHOTI

佐藤和美 (2000/04/05 12:45)

英語はスペルと発音が一致しないことが多い言葉ですが、
これに関してはバーナード・ショーの有名な話があります。

fishはGHOTIとも綴れるというのです。
coughのgh(フ)
womenのo(イ)
nationのti(シュ)
それで、GHOTIでフィッシュというわけ。
なかなかよくできてますね。



column

佐藤和美 (2000/04/09 18:20)

英語「column」をどう読むかですが、
「コラム」または「カラム」です。
「コラム」は新聞などの記事ですが、
「カラム」のほうは「列」という意味で使ってますね。
「コラム」はイギリス英語ですが、
「カラム」はアメリカ英語です。
これは日本に入ってきた時期に関係してるんでしょうね。



どうしてKはサイレント?

森田 (2000/05/29 07:57)

Know,Knifeの頭のKは発音しませんね。何故?元々は発音していたのでしょうか?
よく分かりません。ご回答のほどよろしくお願いします。



RE:どうしてKはサイレント?

佐藤和美 (2000/05/30 09:25)

森田さんwrote
>Know,Knifeの頭のKは発音しませんね。何故?元々は発音していたのでしょうか?

古い時代には「k」を発音していました。
梅田修「英語の語源事典」(大修館書店)には
「今日ではkは黙字になっているが、チョーサーのころにはkは明確に発音されていた」
とあります。
チョーサーは「1340年頃〜1400年」です。代表作「カンタベリー物語」




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