言葉の世界・伝言板 1998年11月
電通、小田急
佐藤和美 (98/11/26 12:08)
以前(5/31)、会社名の語源をやりましたけど、
今日は広告代理店で有名な「電通」の語源をやります。
「電通」はもともとは「電報通信社」といっていた会社です。
で、略して、「電通」です。
といっても「電電公社/NTT」とはなんの関係もありませんので。
そういえば「小田急」も「小田原急行」でしたね。
正解は
田舎の硯学者 (98/11/21 02:05)
イスカンダルです。では、カイザー・サラダのカイザーは誰でしょう。
(ヒント)ジュリアス・シーザーではありません。答えは来月。
アレクサンドロス大王
佐藤和美 (98/11/20 12:12)
問題です。
昔、マケドニア出身のアレクサンドロス大王という有名な人がいましたが、
さて、この「アレクサンドロス」をペルシア語でなんというでしょうか?
(ヒント)
ムカシ、ムカシ、「宇宙戦艦ヤマト」というアニメがありましたが……
kinaさんのHPに中川氏が登場
kazu (98/11/19 19:38)
ルイペ論争の発端である中川氏(中川裕著「アイヌ語をフィールドワークする」大修館書店) が、kinaさんのHPに登場しました。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~kina/
白土三平「カムイ伝」
佐藤和美 (98/11/18 12:13)
先週、NHKの「堂々日本史」でシャクシャインのことをやってました。
それで思い出したことです。
白土三平の「カムイ伝」は主人公の名前が「カムイ」です。
この「カムイ」はアイヌ語で「神」の意味がありますよね。
ところが作品中にはアイヌにからんだ話はでてきません。
「カムイ伝」の当初の構想では
主人公のカムイは白いオオカミとともに北海道に渡り、
そこでシャクシャインの戦いにかかわっていく、という予定だったそうです。
(「「ガロ」編集長」ちくま文庫)
「カムイ」というのは、その伏線になっていたんですね。
予定どおりだったらどんな話になっていたでしょうね。
ルイベ
佐藤和美 (98/11/17 12:03)
kinaさんのホームページ、ざっとですが、見てきました。
ルイベに関してかなりの情報量がありますね。
ルイベを、凍る、とける、の繰り返しでつくるというのは、まゆつばということですか。
そうするとルイベを意訳で「凍っている食料」としたのはまちがいかもしれませんね。
「とかして食べる食料」の意味だったのかも知れませんね。
ルイベの科学
kazu (98/11/16 18:15)
ルイベの作り方に関しては、下記の説明については疑問が多いと思います。
アイヌ民族博物館監修「アイヌ文化の基礎知識」(草風館)には次のような文章が
あります。
「たとえば、サケの保存方法には全述の乾燥・くん製のほか、凍らせて食べる方法も
あります。秋口にとったものを塩づけにしておき、寒中にそれをとり出して戸外に吊
しておくのです。そうすると寒いときには凍り、日中気温がゆるむと若干とけかけ、
さらにまた凍るということが繰り返されるうち、その切り身を食べるとトロッとした
味のある食べものになるのです。これをルイペといいます。有名なルイベという食べ
ものは実はここからでた名前です。ただし、現在の市場で出まわっているものは単に
凍らせただけのものですから、くれぐれも誤解のないように」
と書いてありますが、どうも怪しいです。
詳しくは、kinaさんのホームページで論議されているのでそちらをどうぞ。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~kina/
広辞苑
佐藤和美 (98/11/16 15:27)
先週、広辞苑第五版が発売されて、本屋では山積みになってますね。
他にも広辞苑にあわせたようにいろいろ辞典が出ています。
広辞苑第五版は前の版に比べてどういう語が増えて、どういう語が減ったのか一覧表ででも見てみたいものですね。(「バツイチ」とか「チャパツ」が増えたというような話は聞いてますけど)
「TM、R、C」
佐藤和美 (98/11/15 16:51)
「雑学・コンピュータ関連用語集」に「TM、R、C」を追加しました。
ルイベと高野豆腐
佐藤和美 (98/11/14 16:29)
ルイベは鮭を凍らせた食べ物です。
ルイベはアイヌ語で「ルイペ」(ruype)、
意味は「ル」(とける)ru+「イペ」(食料)ipeです。
意訳すると、「凍っている食料」です。
アイヌ民族博物館監修「アイヌ文化の基礎知識」(草風館)には次のような文章があります。
「たとえば、サケの保存方法には全述の乾燥・くん製のほか、凍らせて食べる方法もあります。秋口にとったものを塩づけにしておき、寒中にそれをとり出して戸外に吊しておくのです。そうすると寒いときには凍り、日中気温がゆるむと若干とけかけ、さらにまた凍るということが繰り返されるうち、その切り身を食べるとトロッとした味のある食べものになるのです。これをルイペといいます。有名なルイベという食べものは実はここからでた名前です。ただし、現在の市場で出まわっているものは単に凍らせただけのものですから、くれぐれも誤解のないように」
もともとのルイベって、ただ凍らせただけじゃなかったんですね。
それにしても、凍る、とける、の繰り返しで、素材とは違ったものを作るというのは、高野豆腐と同じですね。
思わぬところで、全然別の食べ物が同じ作り方をしていると知って、おもしろいものだと思ったのでした。
シュマリ
佐藤和美 (98/11/12 12:04)
イヤー、kinaさんに読まれていると思うと緊張しますね。(^^;
以前、kinaさんに教わった手塚治虫の「シュマリ」のアイヌ語の訳ですが、
来年、手塚治虫メーリングリスト(http://www.osamushi.com)で
手塚治虫の同人誌を出すことになり、
その中で私が「手塚治虫作品のアイヌ語」というのを書くことになりました。
(今あるものを長くしたものです。)
その中で使わせていただく予定です。
はじめまして
kina (98/11/11 23:43)
はじめましてkinaと申します。面白そうなお話が展開しているのでよければ参加させてください。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~kina/
天売島
佐藤和美 (98/11/10 22:03)
ありがとうございます。
天売島は古くは「テウレ」、「テウレシリ」と呼ばれていたようです。
「テウレ」の語源は定説なしです。
「魚の背腸(せわた)」、「趾(あと)」などですが、あまりあってそうもないですね。
質問
星影 (98/11/09 20:28)
佐藤和美様
10000ヒット、おめでとうございます。
掲示板に始めて書き込みさせていただきます。
初めてなのにいきなり質問でなんですが、
いま、NHKで、天売島(テウリとう)の事が紹介されています。
テウリの語源は何でしょうか?
教えて下さい。
http://plaza6.mbn.or.jp/~Seiei/
カウント10000突破
佐藤和美 (98/11/09 12:03)
ついにカウントが10000を突破しました。
ホームページを開設したのが去年の10月8日ですから、1年1ケ月と1日でこの数字になりました。(きりのいい数字ですね)
これからもよろしくお願いします。
はい
omochan (98/11/09 09:52)
田舎の硯学者様
そういえば、「はい」というと、ニャッとする広東人がいたような気がします。
メレンドルフでお調べいただいたのなら、それで間違いないでしょう。こちらは「香坂順一」で申し訳ありませんが、「口へんに査」(zha)で=旧時、召し使いが主人に対して使った返事。はい---とあります。比較的新しい言葉でしょうか。女真語ではないようですね。しかし、「はい」が輸入語ではないかという思いは捨て切れません。
がめら様
井上ひさしの「国語元年」にあるようですが、警察官が使う「おい!こらッ!」は薩摩弁とか。意外と、「はい」もひょっとするとそこらあたりかもしれませんね。
「鉄腕アトム・ロボット爆弾」の代筆
佐藤和美 (98/11/08 10:16)
「手塚治虫研究」の「手塚治虫ショートショート」に「「鉄腕アトム・ロボット爆弾」の代筆」を追加しました。
はい
がめら (98/11/08 00:03)
明治新政府が標準語をつくるにあって、参考にしたのが京都と江戸の言葉薩摩や長州から来た役人が、江戸言葉と思ったのが当時の廓言葉。
「はい」の語源もこの辺りにあるのでは?
「〜です。」は、太鼓持ちが使っていた「〜でげす」が語源らしい。
「はい」考
田舎の碩学者 (98/11/07 01:29)
omochan様
広東語のYesにあたるものは確かに口偏に係で〔hai11〕ですが、日本語の『はい』との関係を強く否定したお友達の気持ちお察し申し上げます。
日本語の『はい』は高いアクセントであることが多いため、広東語の門かまえに西と書く〔hai55〕(女性器)と発音が同じになり、広東語の初心者は間違えて顰蹙を買うことが多々あります。ちなみに、うろ覚えですが、中国の史書(恐らく『旧唐書・日本伝』)に日本人は諾(はい)と言うときには「噫」(あい)と言うとあったと記憶しています。また調べておきます。
女真語の件、どこに書いてあったのでしょう。メレンドルフの女真訳語や金啓そうの『女真文辞典』には見当たりませんが。清朝なら,満洲語だと思いますが、満洲語では、「はい」を(inu)、「いいえ」を(waka)と言います。
これはあくまで私見ですが、「はい」は民謡などの合いの手の「ハイハイ」などから来たのでは無いかと考えます。
はい
omochan (98/11/05 15:24)
私がものの本で読んだ記憶があるのですが、「はい」は広東語の「口へんに系」(ハイ)が語源らいしいというのです(荒唐無稽と思われましたので書き込みしませんでした)。おっしゃるように、比較的新しい言葉の印象を受けます。ものの本によると、日本の外交官が、清朝末期もしくは明治の初めに中国に赴任(おそらく広東)し、召し使いたちが、命令に対し「ハイ(否定はムハイ)」と、簡潔に受け答えしたので、その外交官が「これはいい」と持ち帰ったといいます。ちなみに、女真族の清朝のイエスは「査」といったそうです。友人の広東人に尋ねましたところ、広東語の「ハイ」説を否定しました。私は、広東語説を強く信じています。
はい、いいえ
佐藤和美 (98/11/05 12:14)
「はい」、「いいえ」の語源ですか、私にはわかりません。
語感としては、わりと新しい感じがすると思うのですが。
明治になっていろいろ標準語で使う単語をつくっていますが、その中の一つなんでしょうか?
樺太アイヌ語
田舎の硯学者 (98/11/05 01:18)
お久しぶりです。
樺太アイヌ語について補足。
現在ユジノサハリンスクに最後の樺太アイヌ、樺太アイヌ語の
話者である70代のおばあさんが7〜8年前まで存命でした。
樺太アイヌは第2次大戦中、ソ連のスパイになる虞ありということで
ウィルタ、エヴェンキ、ギリヤ‐クなどの少数民族と共に強制的に北海道
や樺太の居住地に移住させられたため、樺太アイヌ語もその時に多くの
話者を失っています。また、現状は知りませんが、千島アイヌも同様に
北海道に移住させられたようです。
アイヌ語
佐藤和美 (98/11/04 12:17)
アイヌ語が話されていたのは、北海道、千島、樺太南部、東北地方北部です。このうちアイヌ語が残ったのは北海道だけです。それも太平洋岸地域と石狩川流域だけです。
北海道のアイヌ語も一時は絶滅の危機にあったようですが、最近はいくらか盛り返してきました。
アイヌの人口ですが、2、3万だったと思います。
アイヌ語も日本語も同じ系統の言語は見つかっていません。
アイヌ語は文法的には日本語に似ています。
語順はだいたい同じなので、一語一語訳していけば、だいたい翻訳できてしまうほどです。
日本語は膠着語ですが、アイヌ語は抱合語と言われています。
はい
omochan (98/11/04 11:48)
日本語のルーツについて関心がありますが、言語学者的な分析は嫌いです。なぜなら、言葉は生きているからです。
ところで、われわれ日本人がなにげなく使っている「はい(yes)」の語源がわかりましたら教えてください。ついでに「いいえ」についても。
手塚治虫生誕70年
佐藤和美 (98/11/03 16:48)
今日は文化の日ですが、手塚治虫の誕生日でもあります。
手塚治虫は昭和3年11月3日生まれ、本名は手塚治です。
文化の日は戦前は明治節といいました。明治天皇の誕生日ですね。
治は明治の治です。虫は虫好きのためつけました。
手塚治虫の語源でした。
はじめまして&おしえてください
た (98/11/03 03:58)
ひょんなことから興味が湧いてきて
アイヌ語のサイトをいろいろ見ています。
アイヌ語って今どの地域でどのくらいのひとに話されているんでしょうか。
それと言語学的にゆ〜と
日本語とか韓国語に近いんですか、やっぱり。
(膠着語とかっていう?)
ちなみに犬の鳴き声、
トルコ語では、haw haw(ハウハウ)です。
「火の鳥・黎明編」の日食、「きりひと讃歌」のモンモウ病の原因
佐藤和美 (98/11/02 12:17)
「手塚治虫研究」の「手塚治虫ショートショート」に「「火の鳥・黎明編」の日食」、「「きりひと讃歌」のモンモウ病の原因」を追加しました。
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