オセアニアの地名




オセアニア

佐藤和美 (98/06/04 20:20)

 オセアニアは太平洋地域を指す言葉ですが、この言葉にはどう言う意味があるのでしょうか。

 「オセアニア」の日本語訳は「大洋州」です。スペルを見るとなぜそうなのかよくわかります。スペルは「Oceania」です。地名接尾辞の「ia」を除くと後に残るのは「ocean」です。どこかで見たことのあるスペルですね。そう、「オーシャン」(大洋)です。これで「大洋州」と訳されている理由がわかりますね。



インドネシアの意味は?

佐藤和美 (98/05/15 23:00)

インドネシアで暴動が起きてますね。
ということで、今日は時事ネタの語源でいこうかと思います。
インドネシアの意味ですが、ギリシア語で「ネソス」は「島」、「イア」は地名接尾辞なので、「ネシア」は「島の国、地方」というような意味になります。
「インドネシア」は「インドの島の地方」というような意味になりますね。

「ネソス」、「ネシア」関係の地名をいくつかひろってみましょう。
「ミクロネシア」   「小さい(ミクロ)島の地方」
「ポリネシア」    「島の多い(ポリ)地方」
「メラネシア」    「黒い(メラス)島の地方」黒い肌の人々がいたためといいます。この人々は人種的にはアウストラロイド(オーストラロイド)になります。オーストラリア先住民のアボリジニ等です。
「ペロポネソス半島」 「ペロプス(ギリシア神話の神)の島」ギリシアの半島です。





佐藤和美 (98/07/14 12:18)

 アウストラロピテクスAustralopithecusといえば人類の祖先ですが、意味はラテン語で「アウストラロ」(南の)+「ピテクス」(猿)です。

 次にオーストラリアAustraliaですが、「Austral」というのが入っているのでわかるとおり、意味は「南の国」です。

 ちなみに「オーストリア」は「南」とは全然関係なくて、ドイツ語で「東の国」が語源です。



オーストラリア

UEJ (99/06/03 02:43)

「オーストラリア」は「南の」の意味です。かつての大陸バランス説の名残だそうです。
このページ(http://myrna.toba-cmt.ac.jp/katafuri/flinders.htm)に詳しく書いてあります。
「アウストラロピテクス」は「南の猿」ですね。



カレドニア、カンブリア

佐藤和美 (98/07/28 09:22)

 古生代にカンブリア紀というのがあります。この「カンブリア」というのは「ウェールズ」(イギリスの地方)の古名です。

 カレドニア造山運動というのがあります。また、太平洋にはニューカレドニアがあります。この「カレドニア」は「スコットランド」の古名です。ニューカレドニアは今はフランスの植民地ですが、その前はイギリスの植民地だったのが、これでわかります。

 学問上の名称等はいったんつけると、なにか変更する理由がなければそのままつかわれます。「カンブリア」や「カレドニア」は、地学がイギリスで発達したことや、イギリスが太平洋の島々を「発見」したことの名残なのでしょう。



貝の語源

Valley (99/06/09 05:26)

高校英語教師です。授業で外来語を扱うので surfin している時このwebpage に出会いました。
さて、ハワイの原語では sea, ocean を kai というようです。New Zealand の Maori族はfood のことを kai と言います。そこからの連想ですが日本語の「貝」はこれと関係があるでしょうか。知っている方は教えてください。尚、ハワイの人々は kanaka maori (Hawaiian man )と言われますがこれはマオリ族の maori (=man) と同語源でしょうか。もちろんNew Zealand とハワイは同じポリネシア文化圏にあることは知っています。それにしても言葉はおもしろいですね。



ポリネシア

佐藤和美 (99/06/10 08:30)

 ハワイ、ニュージーランド、イースター島、この三カ所を結んだ三角形がポリネシア・トライアングルでポリネシアの範囲ですね。

 東南アジアから太平洋にかけての言葉を分類してみましょう。

マライ・ポリネシア(アウストロネシア)語族

 インドネシア語派
  インドネシア語
  マライ語
  ジャワ語
  タガログ語
  チャモロ語

 メラネシア語派
  フィージー語
  ソロモン、ビスマーク、サンタ・クルス、
  マーシャル各諸島の緒言語

 ポリネシア語派
  ハワイ語
  タヒチ語
  サモア語
  マアリ語

他にも多くの言葉があるでしょうが、これでおおまかなイメージはつかめるでしょう。

日本語とマライ・ポリネシア語族との関係ですが、
はっきりしません。
いくらかは関係があるかなと思ってもらってもいいかもしれませんが。

このHPの「日本語とその周辺」の「伝言板沖縄関係集」に目をとおしてみてください。日本語と南島語の関係の話が、少しですが出てきます。

日本語の「貝」との関係はちょっとまゆつばみたいですね。
ただ、関係のありそうな単語は他にいろいろありそうです。
身体の部分を表す言葉が南島語と関係がありそう、
という記述を読んだ記憶もあります。
(目、歯、など)
ただ、単語ごとの語源の探索は慎重に行わないといけないですね。
これらは定説になってないと思います.

ドイツ語と英語はともにインド・ヨーロッパ語族のゲルマン語派に属しています。
「音楽」が英語は「ミュージック」、ドイツ語は「ムジーク」。
「夜」が英語は「ナイト」、ドイツ語は「ナハト」。
「ナイトミュージック」(ナハトムジーク)って、モーツァルトの有名な曲ですね。
他にも、似てる単語はいろいろあります。

ハワイ語とマオリ語はともにマライ・ポリネシア語族のポリネシア語派です。似ていてあたりまえかもしれないですね。

ポリネシア語は広大な範囲に広がっているにもかかわらずよく似ているのは、分岐した年代が比較的新しいためではないかとも言われています。





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