言葉の世界・伝言板 1999年3月




はなことば

佐藤和美 (99/03/30 08:29)

はなことばに関しては以下のHPを参考にしてみてください。

「はなことば事典」
http://midoribussan.com/htmls/fset1.htm



(無題)

hwang jung sook (99/03/30 18:11)

hanakotobaoosietekudasai



ユーゴスラビア

佐藤和美 (99/03/30 08:23)

ユーゴスラビアでは血なまぐさいことになってるようです。

で、ユーゴスラビアの語源です。

ユーゴスラビア Yugoslavia 「南スラブ族の国」
 アドリア海に面する連邦共和国。六世紀よりバルカン半島に定住した南スラブ族は、小部族に分裂していたが、十九世紀に至り、団結の気運が生じ、一九一八年に国家として独立した。その国名中、ユーゴyugoはスラブ語で「南」を意味し、スラビアは、民族名スラブに地名接尾辞イア-iaを合成したもので、「スラブ族の国」を意味する。
(牧英夫編著「世界地名の語源」自由国民社)

ロシアもスラブ民族ですから、ロシアがユーゴスラビアに肩入れするのも、ユーゴスラビアの語源からいくらか見えてきますね。



ありがとうございました

フミ (99/03/29 14:37)

御返答ありがとうございました。
その音韻が遣唐使等が聞いた音だと想像しただけで
どきどきします。さっそく書店にいきます。



中国語の昔の発音

佐藤和美 (99/02/28 12:47)

私の持ってる本で中国語の昔の発音を扱ってるのは次の本くらいです。

李思敬「音韻のはなし−中国音韻学の基本知識」光生館

書店でたのめば、手に入ると思います。



水と湯

ペルセ (99/03/27 01:58)

>日本語を話すのは農耕の民族ですね。
>「稲」、「米」、「飯」は
>英語ではすべて「rice」というのは文化の違いを感じさせます。

英語を習い始めた時、不思議に思ったのが、日本語の「湯」に相当する単語がなかったことです。
これも文化の違いなんでしょうね。
日本語では「湯」といった場合、単なるhot waterの場合と、bathの意味もありますね。

漢詩にかぎらず、漢文を日本語として「読み下す」場合、中国語の発音や文法は全く(?)無視されてるわけですよね。中国語がわからなくても、中国語の文が読める!これも、不思議な仕組みだと思います。



ちょっと無理かな

フミ (99/03/25 22:31)

アルファベットの件興味あります。首を長くして待っています。
さて漢字といえば漢文、漢詩ですね。そこで質問ですが
漢詩などを作詩された当時の音韻を再現して音読しているような
資料は存在するのでしょうか。ただし一般市民が手の届く範囲で。
できれば現代の音との比較つきで。
これは源氏物語を当時の音で朗読した資料を探すように
ちょっと難しいのでしょうか。



ライムさんの質問

佐藤和美 (99/03/25 08:31)

ライムさんの質問は私にはわかりません。
私の使いたくない言葉の一つですし……。



アルファベット

佐藤和美 (99/03/25 08:29)

アルファベットについては「ギリシア文字とロシア文字」という題でそのうち書こうと思っているんですが、いつになることか。
その出だしをギリシア神話から始めようかなと思っています。フェニキアの王女エウロペがゼウスに誘拐されます。エウロペの父フェニキア王はエウロペの兄弟達(王の子ですが)を探索の旅に出させます。そのうちの一人カドモスはギリシアにたどりつき、テーバイを建国します。……。これがどうアルファベットに結びつくんでしょうか。気長に待っててください。



金田一春彦「日本語」

佐藤和美 (99/03/25 08:28)

金田一春彦「日本語」(下)岩波新書P15に以下の文章があります。

「これは、いつか『週刊朝日』に出ていたことであるが、欧米人にとっては、「東」という字は、音楽家の用いる譜面台に見えるそうだ。「合」の字は、掲示板の向こうに富士山がそびえている形に見え、「映」という字に至っては、人がストーブにシャベルで石炭か何かを入れている形に見えるそうであるが、これはおもしろい。」

漢字を見なれない人には奇妙な字に見えるのでしょうね.



象形文字は面白い

フミ (99/03/24 17:46)

はじめまして。漢字はすばらしい象形文字だとおもいます。アルファベットも元は何かの形を
模しているという話は聞いたことがありますが、アルファベットはたとえば「亀」のように
文字そのもので形の元になっている物事を表すことはできないですよね。ところでこの漢字と
いうもの外国人にはどのように見えるのかと思い英会話学校の先生に聞いてみたところ
「開」という文字は、扉の向こうにテーブルが置いてあると見えたそうです。またテレビで
金田一先生が言っていましたが「映」という文字は、外国人にはスコップを持って何かを
掘っている人にみえるそうです。象形文字ならではの認識のずれで面白いですね。



漢字は象形文字

佐藤和美 (99/03/24 12:05)

やっぱり、漢字は象形文字だと思った瞬間があります。

それは「亀」の旧字を見たときです。
「亀」の旧字はこんな字です。



頭が上で、しっぽが下。左が足で、右がこうら。
ね、漢字は象形文字だと思うでしょう?



疑問だなあ

ライム (99/03/24 04:26)

私って、太っているんですよねぇ。
で、やっぱり周囲からも「デブ」とか言われてしまうの
ですが、「デブ」の語源て……?
いつ頃から使われ出したんでしょうか。



ヒゲ、etc

佐藤和美 (99/03/23 08:57)

 世界にはいろいろな言葉があるわけですが、
それぞれの言葉で詳しくいうこと、おおざっぱにいうことがあります。
これはそれぞれの言葉が属する文化が影響しているのではないかと思います。

 日本語では「ヒゲ」を一つの単語で言いません。
これは日本語でその必要がなかったからでしょう。

日本語と英語で逆の例もあります。
中学に入ってすぐでてくる「brother」、「sister」です。

英語を話すのは牧畜の民族ですね。
以前(98/09/18)、「牛」について次のように書きました。
「cow」雌牛
「ox」雄牛(去勢している)
「bull」雄牛(去勢していない)
「calf」子牛

日本語を話すのは農耕の民族ですね。
「稲」、「米」、「飯」は
英語ではすべて「rice」というのは文化の違いを感じさせます。



日本語のひげ

ペルセ (99/03/22 01:09)

日本語では、中国語でいうところの鬚、髭、髯を区別するのに、「ひげ」の前に修飾語をつける。
すなわち、中国語や英語のように、専用の単語がない。これは日本ではひげの区別があまり重要でなかったから、そういう言葉が必要とされなかったと考えて良いのでしょうか?



動物のヒゲ

ビーバ (99/03/17 20:54)

 虎や猫、ネズミなど動物のヒゲは、英語では「whiskers(ほおひげ)」になる
みたいですね。一方、漢字では「鬚(あごひげ)」と「髯(ほおひげ)」の両方
を使うようです。虎のヒゲを指す言葉に「虎鬚(こしゅ)」「虎髯(こぜん)」
があります。虎のヒゲが「あごひげ」とは思えませんが。



ヒゲ

佐藤和美 (99/03/17 08:29)

 以前(98/07/05)、漢字ではヒゲを書き分けていると書きました。
鬚(あごひげ)
髭(くちひげ)
髯(ほおひげ)
ですね。

ところが、英語でもこれと同じように言い分けていたのでした。
「beard」(あごひげ)
「mustache/moustache」(くちひげ)
「whiskers」(ほおひげ)

全然違う中国語と英語でこのような共通点があるなんておもしろいですね。

ちなみに、「Blue beard」を漢字で書けば、「青鬚」になりますね。



RE:モジラ

佐藤和美 (99/03/17 08:28)

Mozillaって、そういう意味だったんですか。
いやー、おもしろいですねえ。



モジラ

UEJ (99/03/16 22:59)

ネットスケープナビゲーターの別称を「Mozilla(モジラ)」といいますが
これは「Mosaic(モザイク)」という初期のブラウザソフトを食ってしまう怪獣と言う意味でつけられたそうです。
つまり「Mozilla」=「Mosaic」+「Godzilla(ゴジラ)」と言うわけ。
こんなところに日本の怪獣が隠れているのが面白いですね。



怪獣の名の語源

佐藤和美 (99/03/16 13:22)

 怪獣の名前の末尾は「ラ」とか「ゴン」とかがつくのが恒例ですよね.

「ゴジラ」は「ゴリラ」+「クジラ」だそうだし。

亀の怪獣だったら、「カメ」に「ラ」をつけて「カメラ」、
じゃだめだから、「カ」を濁音化して「ガメラ」。
ま、怪獣の名前は安直なのが多いからこんなもんでしょう。

そういえば、河童みたいな怪獣は「ガッパ」でしたね。
(ちょっと、古いか。オールド怪獣ファンなもんで。)

ガメラを玄武と結びつけているのは最近のこじつけだと思います。
ゲームでは四神がよくでてくるので、そのへんの影響かも知れませんね。
玄武などの四神に関しては「ヨーロッパの言葉」の「暦と星」を参考にしてください。



ガメラ3

ももんが (99/03/16 10:52)

ガメラ3
ガメラって言うのは、いったい何なんだろう?
どこからいわれがあるのだろうか?
今辞書がないからはっきりとしたことは解りません。
ただし、映画の中では、玄武といわれている。
玄武が大怪獣になったのだろうか?
確かに甲羅を持つ妖怪であるが、ガメラ自体白虎にもにているような気がする。
当時の作製者に聞いてみたいものである。
ちょっとした文献ならば奈良県明日香村にあるという。
機会があれば見てみたい。

http://www2u.biglobe.ne.jp/~poporan2/poporannew/top.html



「仰げば尊し」の係り結び

佐藤和美 (99/03/14 19:00)

 引き続き、「仰げば尊し」の話です。

「仰げば尊し」の一節に
「いまこそ わかれめ」というのがあります。

この意味ですが、
「わかれめ」って「別れ目」で、「別れる時」って意味?

「め」を古語辞典で調べてみると、
「む」(「ん」)の已然形とありました。
よく見れば、「わかれめ」の前は「いまこそ」ですよね。
ちゃんと、係り結びになってるじゃありませんか!!
(「ぞ、なむ、か、や」が「連体形」で、
「こそ」が已然形になる、でしたね。)

「いまこそ わかれめ」は係り結びをはずすと、
「いま わかれむ(わかれん)」、
「今、別れよう」で、
決意の言葉だったのでした。

「いまこそ わかれめ いざ さらば」っていうのも、
また、違ってみえてきますね。

それにしても、歌詞の意味がわからないんじゃ感情の込めようがない?



うっとり(^^)

ライム (99/03/12 17:54)

アトゥイって、すてきな響きですね! 嬉しいな。

「仰げば尊し」って、歌詞が語呂合せみたいになってて
面白いですね。
「すぎのとを」って「過ぎの」と「杉の戸」を、
「あけてぞ」は「(年度が変わって)明ける」と「戸を開ける」
…かな?と思うんですが、考え過ぎ?



仰げば尊し

佐藤和美 (99/03/12 08:16)

卒業シーズンですね。
私の娘も中学校卒業です.

「仰げば尊し」という歌があります。
その中の一節にこういうのがあります。
「おもえば いととし このとしつき」
この「いととし」ってなんでしょうか。
「おととし」ならわかるんですが、「いととし」はちょっとわからない?(^^;
この「いととし」を漢字で書くと「いと疾し」です。
これならわかりますね。
「いと疾し」は「たいへん速い」ですね。(文語・古文ですね)

「おもえば いととし このとしつき」は
「思えば いと疾し この年月」だったという次第です。



アイヌ語の「海」

佐藤和美 (99/03/11 08:26)

アイヌ語では「rep」(レプ)と「atuy」(アトゥイ)という単語があります。
「rep」は普通「沖」と訳されますが、生活圏に近い海です。
「atuy」は「rep」よりも遠い海です。
(このあたりの生活圏に関することは「網走地名行」でふれています。)



海って・・・

ライム (99/03/11 00:05)

アイヌ語って不思議な響きですね。
私の名前は「海」というのですが、アイヌ語にすると
どうなるのでしょうか。



コンピューター用語の過去分詞

佐藤和美 (99/03/10 12:38)

 最近、コンピューター用語で過去分詞を使っているのに気がついたのでその話を。

 HTMLのINPUTタグにはいろいろな種類があります。
「text」、「password」、「submit」……
その一つが「hidden」です。
「hidden」は「hide」(隠す)の過去分詞ですね。
「hidden」で指定すれば、画面には表示されません。

 Windowsでのプログラミングは普通イベントごとに記述します。
これをイベント・ドリブンなどといっています。
この「ドリブン」(driven)ですが、これも過去分詞です。
つまり「drive」(ドライブ、運転する)の過去分詞なわけです。
「ドリブン」は普通「駆動」などと訳されています。
Windowsプログラミングはクリックなどのイベントごとにプログラミングすることになりますね。



chicken、生きてるときとその肉

佐藤和美 (99/03/06 17:55)

 「chicken」に関していろいろ辞典を調べてみたわけですが、
その中で一つ興味をひいた文章があります。
それは「chicken」が生きてるときもその肉も同じ呼び方をする珍しい例だというのです。

他の肉の例をあげてみましょう。
  動物   その肉
豚 pig   pork
羊 sheep  mutton
牛 ox(etc) beef

単語が動物とその肉で違います。
なんでこうなってしまったのでしょうか。

話は1066年に始まります。この年イギリスはフランスのノルマンディー(ノルマン人の村の意味だそうです)に住んでいたフランス語を話すノルマン人に制服されてしまいました。これをノルマン・コンクェストと呼びます。その後フランス語は続々とイギリスに流入しました。
ノルマン人は貴族階級を独占しました。家畜を飼うのはイギリス人です。それを食べるのはフランス語を話すノルマン人です。
このことが動物とその肉の二重の呼び名の起源になったわけです。つまりこの肉の呼び名はフランス語に由来するのです。

さて「chicken」です。この場合は動物と肉は同じ「chicken」です。
これはどういうことなのか、いろいろ空想を働かせてみるのも楽しいですね。



chicken

佐藤和美 (99/03/04 08:30)

 指摘されるといろいろ勉強になりますねえ。

 で、いろいろな英和辞典を調べてきました。
それをまとめると……

「chicken」はもともと生後一年くらいまでをいった。
「ひよこ」はこの訳語だと思われます。
ただちょっと意味に差がありますね。誤訳っぽい?
語源は「小さいcock」だそうです。

ビーバさんの引用している文章も「生後一年くらいまで」なら意味はとおると思いますが。

1歳近い「chicken」はもう「ひよこ」ではありませんよね。
で、英和辞典で「chicken」の意味をどう書くかですが、
「1.ひよこ 2.ニワトリ 3.……」
というような書き方がでてきたのではないか、
という印象を受けました。
(生後1年以上をchickenと言わないとは断言できませんけど)

 ビーバさんも書いていますが、
アメリカ英語の「cock」には「penis」の意味があります。
(たぶん、水道の蛇口(コック、cock)からの連想だと思いますが)
日本人が「cook」(コック、料理する)を発音すると、
アメリカ人には「cock」と聞こえやすいそうです。
注意が必要ですね。

(前回の書き込みの歴史的なことは研究社「英語語源事典」を参考にしました)



chickenは鶏?ひよこ?

ビーバ (99/03/03 12:11)

 Chicken には、「ニワトリ」の意味もあるのでは?

 手元にある COLLINS COBUILD で調べてみると、
Chickens are birds which are kept on a farm for their eggs and
for their meat.
(Chickenは、その卵や肉を得るために(家禽)農場で飼育されている
鳥である。)
とあり、「ひよこ」だけに限らないように思います。でも、「臆病」という
意味で chicken を使う場合は、「ひよこ」というイメージで使っているの
でしょう(たぶん)。chicken を「にわとり」全般に使うのは新しい用法
なのでしょうか?
 佐藤和美さんは、歴史的なところまで書いていますが、何で調べています
か? OEDですか?

 ちなみに、アメリカ英語では、cock(おんどり)という単語は使いません。
rooster(おんどり)と言います。cockというと、(インフォーマルですが)
男性の一物を指すので、気をつけたほうがいいと思います。



chicken

佐藤和美 (99/03/03 08:34)

 「chichen」の「憶病者」という意味は1400年頃にはすでにあったようですね。

 それより古い古英語の時代には今でもある「ひよこ」という意味がすであったようです。

 「chichen hearted」という言葉があります。
「ひよこの心」じゃ、たしかに「臆病者」ですね。

ちなみに「chichen」には「ニワトリ」という意味はないようですね。
「chichen」の意味は「ひよこ、臆病者、鶏肉、子供」です。



ほんとに鶏は臆病者なの?

和代 (99/03/02 13:11)

英語でchicken(ニワトリ)は、臆病者って意味だけど、どうしてそう言われるようになったのですか?



ありがとうございました(^^)

ライム (99/03/02 04:30)

いらくさって、日本にもあるとは知りませんでした。
子供の頃に読んだ童話で、白鳥にされた兄達を救う
ために、お姫様がいらくさの上着を編む…というのが
ありました。てっきりヨーロッパの植物かと(;^^A
実は私の好きな人が、妹背牛で生まれて札幌で育った
人なのです。まだ片思いなので余計に「妹背牛」とい
う字が気になるんですね。(^^ゞ



妹背牛

佐藤和美 (99/03/01 20:32)

「妹背」は「いもせ」と読みますが、
ここでは「モセ」に「イモセ」の字を当てていますね。

モセウシはアイヌ語のモセウシmose-us-iです。
これは二つの意味に解釈できます。

mose「いらくさ」
us「多い」
i「所」

mose「草刈り」
us「いつもする」
i「所」

どちらが「妹背牛」の語源かは不明です。

(山田秀三「北海道の地名」北海道新聞社を参考にしました)

「ウシ」us-i(何々が多い所、またはいつもする所)には「牛」の字が当てられることが多いようです。また「石」の字も当てられる事があります。



妹背牛って

ライム (99/03/01 07:03)

「もせうし」と読むそうですが、アイヌ語ではどんな意味
なんでしょう。どなたかご存知ですか。
「夫婦の牛」だなんて、なんだかほのぼのした地名ですね。



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