言葉の世界・伝言板 2002年9月



広東語と日本語

zo- (2002/09/30 23:32)

広東語も含めて、南方方言は北方方言に比べて、保守的で語音、語彙、語法などさまざまな面で古い形を留めていると言われるので、古い時期の漢字を伝えている日本語は、日本語の内部で変質してしまったもの以外は、近いものが多いとも考えられるのではないでしょうか。

本当は南方方言が保守的というより、方言全体で考えたら、北方方言の変化が突出して大きいと言うべきだと思いますが。

ところで、南方方言の地区の人は、唐詩を読むには自分の所の方言が一番だと思っている人が多い。



ら”

zo- (2002/09/30 22:38)

高駒麗人さん

 なるほど、専門的ですね。実は私もmnlが清濁の対立のない濁音に分類されることは知っていました。問題は少しずれてしまうんですが、lはどうして濁音と見なされているんでしょう?清濁の対立のない清音としてはいけないんでしょうか。mnはいわゆる鼻濁音のようなものだと思うんですが、lはどう考えたらいいのか、ずっと謎でした。実験音声学的に何か他の濁音と共通する特徴を持っているんでしょうか?

massangeanaさん

どうもありがとうございます。理解しました。



いろいろ

massangeana (2002/09/30 15:21)

zo- さん:
あんまりアモイ語のことは詳しくないですが, 白話音の h- の中には最初は p だったのが,
文言音の影響で h- に変わったものもあるのではないかと思います(あくまで可能性の話です)。

北京官話といった場合, 基本的に現代のものを指すと思いますし, 言語はじょじょに変化する
ものなので, どこまでを上限とするかは難しいと思いますが, 官話というからには官話的特徴を
備えている必要があるでしょう。となると月並ですが, せいぜい 14世紀の中原音韻を代表とする
古官話以降ということになるのではないでしょうか。

辻本裕幸さん:
>なぜ広東語の漢字の一部の、kはhやfに
じつはよくわかっていません。一部が k で一部が h(hu は f)になるのですが, なぜ 2種類に
分かれたのか, だれも条件を説明できていない, と思います。

>漢字の使い方も似ている
単に, 古い中国語にあって現在の北京方言にない語の中に, 日本語と広東語の両方に残って
いるものがあるということだと思います。逆に広東語を中心に考えれば, 「舌のことを広東
語で leih と言うのに, 北京語と日本語ではどっちも舌という字を使うから, 似ている」とい
うことになりませんか?



清濁について

辻本裕幸 (2002/09/30 14:40)

明石屋さんまがしゃべっている言葉など、全部濁音に聞こえます。高句麗人さんの言っている意味がなんとなく分かります。nlrm母音等はまあみんなあえて言うなら濁音なのでしょうね。でもさ行は行、fなどはあえていうなら、清音なのではないですか?息が強く出ていますから。



文語音と入声、北京官話

高駒麗人 (2002/09/30 03:40)

再訂正です 度々失礼しました > またkがhになり、hi(ヒ)がxi(シ)になって…

massangeanaさんへ
アモイ語で「發(文huat/白pu')」のように文言音には入声がはっきりあるので, 北京官話よりは古いとのことですが、北京語(或いはそれに近い方言)で「入声は残っているがpは既にfになった」段階(pat>fat>fa の中間段階fat)を取り入れたものでしょう。「日」の上海文語音ze'にしても北京語で「日」がniet>riet>riei>riと変化する途中の段階(rietとrieiの間のrie')が訛ったものかと想います。



「ら”」「ま”」が何故ないのか

高駒麗人 (2002/09/30 03:23)

訂正です 失礼しました
「係」は…北京語で[ki]が[tci](チ)に訛ってji[tci]になり、またkがhにり、hi(ヒ)がxi(シ)になって…

中国の映画で日本兵が北京語を話しながら上司の命令に対してだけ日本語(?)で「ハイ」と答えていますが、あれは「はっ」または「了解致しました」でしょう。

「ら」に濁点がつかないのは、「ら」ra自体が既に濁音だからです。「た」taの場合、tは無声音(清音)であり、濁音をつけて「だ」にするとtが有声化してdとなりdaになります。「ら」raのrやlの場合もとから濁音であり、rやlを無声化した音は日本語では存在しないので、「ら」については清濁の対立はありません。「ま」maのmや「な」naのnも濁音です。
チベットのラサ Lhasaの lh はlの無声化音(清音の側音)で、北京語「拉薩」Lasaの Laの方が濁音です。
一般的に言語では破裂音、摩擦音については p-b、t-d、k-g、f-v、s-zのように清濁の対立がありながら、m、n、l、r、w、yは自鳴音と呼ばれ母音と似た音色を持っており(母音も有声音なのでア行も濁音)、濁音のみで清音はないのが普通です。
漫画で出てくる「え”」「ま”」等はもとの「え」「ま」が濁音であるため、声や母音が少し変わっているだけで清音が濁音に変わっているわけではありません。
コサキンのラヂオで「ら”」と言っていたのは声を荒く低くして、震え音のrrで[rra]と言っていたようです。
「ヴァイオリン」などの「ヴァ」については「ウァ(=ワwa)」のwをvにするもので、濁点でなく「摩擦化点」です。
violinが昔「ヰ”オリン」と書かれたようですが、これは「ヰ」wiに「”」をつけてviにするものです。

http://homepage1.nifty.com/forty-sixer/onin.htm



kとhとf

高駒麗人 (2002/09/30 03:00)

廣東語で一部の漢語音でkがhやfになるのは何故かということですが、まず、kやgがhになるのは舌根と軟口蓋(上顎の奥)の閉鎖が不完全になり破裂k、gでなく摩擦[x](漢語のhは本来これ)が生じ、これがhになるからです。「会」の漢語音kuaiとhui(huei)は同系と思われます。上古代漢語では「國」はkue"kで、「域」はhiue"kであり、両者は同系の詞でした。次にhがfになる理由ですが、huのように圓唇母音uが後続すると圓唇で摩擦が生じ、Φが生じ、上歯下唇音fになります。北京語「快」kuaiに対して廣東語で(kuai>huai>)faiです。
「係」は本来「キエイ」kieiのような発音で、北京語で[ki]が[tci](チ)に訛ってji[tci]になりm、またkがhにり、hi(ヒ)がxi(シ)になってguanxiのxiになりました。廣東語ではhieiがhaiになったのでしょう。日本語の「はい」が廣東語の「係」かどうかはわかりません。中国の映画で日本兵が北京語を話しながら上司の命令に対して「ハイ」と答えていますが、あれは「はtっ」または「了解致しました」でしょう。中国人が日本人を真似して食事を「ミシミシ(米西米西)」などと言うように、日本語を混ぜているつもりで間違っている。少し嫌な気分です。
廣東語の「係」は北京語の「是」に当たります。



アモイ語

zo- (2002/09/30 01:27)

massanageanaさん

白話音でもhの声母を持つものって、結構あるんですね。私も調べてみました。やっぱり、それらは比較的新しい層の白話音だと思っていいんでしょうか?

あと、北京官話といった場合、時代的にはどのくらい溯れるものなんでしょうか。

ご教示頂けたら幸いです。



はいはい

zo- (2002/09/30 01:18)

辻本さん
 私も、これ以上知っている訳ではないんですが、私が知り得た情報源は、小松左京が監修していた角川文庫でシリーズで出ている雑学をいろいろ集めた本だったと思います。書名を忘れてしまいました。20年近く前に読んだ本ですので。またこの説がどこまで証明されているかも分かりません。

 ただ、近代日本になって、標準語を広めようというときに、母親をなんと呼ぶかとかなど、人為的に作られた言葉もあるということを聞いていたので、そういうこともあるのかなあと思った記憶があります。

 ところで、香港の映画には結構、日本人が出てきたり、日本人を真似たりするときは、「はい」「はい」といってること、多いですよね。自分達だって「係、係」言ってるのに、といつも思います(笑)。



はい係について

辻本裕幸 (2002/09/30 00:15)

えっ!?ほんとにですか?日本語のはいは広東語由来なんですか!?適当に、僕言っただけなのに。とても驚きです。詳しくそのことについて、教えてください。



はい

zo- (2002/09/29 21:21)

江戸時代までの文献で、言葉の受け答えに「はい」というのは出てきませんが、これは広東語の「係」からきたものだという説もあるようです。



Re:NEECHEE

zoolander (2002/09/29 21:01)

ロスケさん、返答ありがとうございました!
どこでこのような知識を仕入れてこられるんでしょうか?感動です。
このサイトはとてもためになるので、これから毎日でも訪れて勉強させていただきたいと思います。
また何か有りましたらよろしくお願いします。



広東語について

辻本裕幸 (2002/09/29 18:05)

hがfになるのは分かりましたが、ではなぜ広東語の漢字の一部の、kはhやfになるのでしょうか?
 あと日本語と広東語では漢字発音が似ているのみならず、漢字の使い方も似ていると思います。食がどちらもたべるの意味だったり、飲もどちらものむの意味ですよね。これはなぜでしょうか?
 先saanと〜さん。係haiとはい。麻麻mamaとまあまあは偶然の一致でしょうけど。
 まあ、こういったさまざまな要因から日本人にとっては広東語は北京語以上に親しみを感じる方言であります。



Re:グリムとヴェルナーの法則について

佐藤和美 (2002/09/29 12:57)

この伝言板でもその話題が出てきたことがあるかと思いますが、
今回は最近見つけた「ブリタニカ」を紹介します。

グリムの法則
http://www.britannica.co.jp/search/item?m=0+1+7&rgid=033717001680
ウェルネルの法則
http://www.britannica.co.jp/search/item?m=0+1+7&rgid=010568004502



Re: アモイ語

massangeana (2002/09/29 06:41)

zo- さん:
>f→huの変化はきっと文言音にしか現れない
「肺(文hui/白hi)」のような例外もあるようですが, だいたいそういっていい
のではないかと思います。

高駒麗人さん:
>「文言音」huanはアモイ人が北京官話fanを真似しようとしてfがhuに訛った
北方から来た音だとは思いますが, 「発(文huat/白pu')」のように文言音には
入声がはっきりあるので, 北京官話よりは古いです。



ら”

zo- (2002/09/28 13:23)

ぺこちゃんさん

 不思議な質問ですね。私も答えられるわけではないのですが・・・。ぺこちゃんさんは『ら』に濁点の字をどのように読みますか?「か」と「が」、「さ」と「ざ」、「た」と「だ」の組み合わせは、口の中で音を出すために摩擦させるところが大体同じところです(「か」「が」は喉など)。例外は「は」「ば」で、「は」は喉、「ば」は唇ですが、歴史的にはもともと対応していて、「は」はもともと「ぱ」のような音で、両方とも唇の音です。

 それで、「ら」というときの摩擦する部分、ここでは舌の位置と考えてもいいと思うのですが、大体「た」「な」と同じです。日本人の感覚ではこの清濁の関係で、t、dに対応するのは「た」と「だ」ですが、daの発音は「だ」でも「ら”」「な”」でも可能だったと思います。もし「な”」をdaの表記に使っていたら、ぺこちゃんさんはどうして「た」に濁音はないのという質問をしていたのではないでしょうか。ではdaの音に「だ」「ら”」「な”」のうち、どうして「だ」を選んだかは、もしかしたら梵語の影響があるかもしれませんが、調べていません。

それから、よく冗談で「あ”」とか書いて、これなんて読む?とか聞いたりしますが、言葉というのは、始めに発音があって、それに対して文字を当てはめるので、上の例の「あ”」は、感嘆詞などではあっても、実際の単語等ではでてきません。「ら」と「た」の摩擦するところは全く同じではありませんが、「ら」と同じ所を濁音のように震わせてみても、その音が日本語にもともと存在しない以上、「ら”」という表記は必要ない、ということもあると思います。



濁点について

ぺコちゃん (2002/09/28 11:39)

どうして『ら』には濁点がつかないのですか?変な質問でごめんなさい。知っていたら是非教えてください!



RE: NEECHEE

ロスケ (2002/09/28 03:02)

19世紀のドイツの哲学者ニーチェ(Friedrich Nietzsche)の「発音」だけを写すと「Neechee」、これをニックネームにする話を聞いたことがあります。ニーチェのような奇人、という意味ではないでしょうか。



NEECHEE

zoolander (2002/09/28 00:52)

こんにちは。初めまして。別の事を調べていたらここにたどり着きました。
語源とかでは無いので、こういう事を書き込んで良いのか少し迷いましたが、気になって仕方が無いので、お知恵を拝借したいと思います。
「EMILY THE STRANGE」と言う、アメリカの絵本のなかに「NEECHEE」と言う名前の猫が登場します。この「NEECHEE」の意味が知りたいのです。
ネットで検索した所、ネイティブアメリカンのグッズの通販のページがヒットしました。
「NEECHEEフェザー」と言うものが有るらしいのですが、名前についての説明は有りません。
ネイティブアメリカンの言葉なのかとも思うのですが…。
もし、ご存じであればご教示願います。



アモイ語

zo- (2002/09/27 22:55)

びん南語の唇音が未分化ということは、f→huの変化はきっと文言音にしか現れないということになるのかなあ?もちろん白話音は幾層にもなっていて、時代的な考証は難しいんでしょうけど、ビン南語のhの音は(huに限ると、思い付きませんが)、「魚」とか「煙」とか「公園」の「園」とか、官話方言ではゼロ声母になってるところに集中しています。



アモイとか

massangeana (2002/09/27 18:38)

zo- さん:
>単語としてhuanという発音を聞いたことがなかった
たぶんふつうのアモイ語には huan の音が使われる語がなく, zo- さんは生きた言葉
としてのアモイ語をご存じなので, そういう感想になるのでしょうね。f が hu になる字の
例としては「飯」はあまりよい字ではなかったですね。

高駒麗人さん:
>アモイ語は福建台湾 (門+虫min)方言でしょうか。
ビン南方言ですね。
>「廈門」をアモイと読むのはどこの発音でしょうか。
廈門にごく近い[シ章]州の方言だと聞いたことがありますが, よく知りません。
金門島も Quemuy と書かれますね。

>「倩」
詩経の「碩人」に「巧笑倩兮, 美目[目分]兮」とあります(論語の八? にはさらに
「素以為絢兮」と続く)。押韻から言って詩経の時代にも -n で終わっていたろうと
思われます。中古でも -n で終わる音しか見あたらず(経典釈文・王韻), 広韻に至って
はじめて -ng の音が出現します。おそらくつくりの「青」に引かれた音ではないかと
思います。

>「告」
> 1) kok>kok>kau>kau (gao)告げる
> 2) kog>kau>kau>kau (gao)君主が教えを諭す
中古が kok なら現代音は gu にならなければおかしいです。
 1) kok>kok (現代では滅亡)
 2) kog>kau>kau>kau (gao)
とすべきでしょう。意味の方の「告げる・君主が教えを諭す」というのは,
広韻の「告上曰告, 発下曰誥」からきているのでしょう。しかしこれは「告・誥」
の文字の使い分けについて言っているのであって, 発音については何も言ってい
ないとも考えられます。経典釈文(爾雅・釈訓)に「告, 如字, 又古毒反」とあるこ
とから, 当時からカウと読むのが「文字通り(如字)」の発音だったとわかります
(経典釈文は 6世紀末の成立と言われる)。現在の日本のコクは, 特殊音の方が一般
化したのだろうと思います。



(無題)

zo- (2002/09/27 17:40)

かんさん、高駒麗人さんへ
 アモイ語は、{門虫}南語の代表方言です。それからアモイという読み方は一応アモイ語の発音に基づくようです。声母hはありません。アモイ語ではn、ng韻尾はとれて鼻音化することが有るので、その影響かもしれません。

 「飯」の音については、おっしゃる通りだと思います。もともと文言音というのは、科挙の試験のために習った北方方言がもとになっていると言います。

 「重唇音」と「軽唇音」のことですが、これは上古音の特徴で、現代のほとんどの方言では唇音が、fとpに分かれていますが、中国語の歴史では、宋代頃分かれたらしく、唐代まではfとpは分かれていなかったようです。この未分化を伝えるのが{門虫}語の特徴の一つです。日本漢字音でも、現代北方官話のfとpの音をわけて表わしていません。

 一人称から二人称への変化ですが、現代から見ればそのように推測できるんでしょうけど、何かそれを歴史的に裏付ける資料というのはないでしょうか。音韻の場合はかなり厳密に変遷が再構築されていますが、語彙、語法などの場合は、必ずしも変遷の過程を科学的に立証していないような気がするんですが。

 それから話は跳びますが「不」は、もともと入声韻尾ではなかったようです。日本漢字音、それから、仏典の音訳語、その他の資料によっても、唐代までは入声韻尾は現れないようです。朝鮮漢字音では、それらよりも新しい時代の反映なので、入声を反映しているようです。どうして入声韻尾をもつに至ったかは、「弗」との類推かと言われていたような気がしますが、はっきりしません。



グリムとヴェルナーの法則について

chipmunk (2002/09/27 14:53)

グリムの法則とヴェルナーの法則について教えていただけないでしょうか。



「倩」「人参」

高駒麗人 (2002/09/27 14:06)

massangeanaさんへ。引き続きお応えいたします。
>「倩」qianは本来「青」qingと同音 これはよくわかりません。上古音の話ですか?
「倩」の発音変遷(周秦漢>隋唐>宋元明>清中)
@ts'ieng > ts'iεn > ts'ien > tc'iεn (qian)
Ats'ieng > ts'iεng > ts'ieng > tc'ie"ng (qing)
(学研漢和大字典/藤堂明保編より。発音記号を多少変えてあります。 tc'は舌面有気音のチ。字e"は正しくは∂に似たeの反轉:schwaで、ngは勿論「り」の手書きのような記号。)

>「人参」renshen は英語で ginseng これはどこの方言から入ったものなんでしょうね
小学館Progressive英和中辞典「ginseng:『人参』の中国音の訛り」。語末のnがngになっているので上海語かもしれませんが上海語口語で「人」はnin(或ning/「上海人(サンヘニン)」)です。文語音で「人」をゼン、ジンの様に言うのか、それとも別の地域の方言かもしれません。

>告コクgaoとか、着チャクzhao等 「告 gao4」は入声由来ではありません。たぶん日本国内でその特殊な音がふつうの場合にも一般化したのかもしれません
「告」の発音遍歴(周秦漢>隋唐>宋元明>清中)
@kok>kok>kau>kau (gao)告げる
Akog>kau>kau>kau (gao)君主が教えを諭す
日本語音のコクは@の周秦漢〜隋唐音kokからでしょう。お経の「ニージーブツゴー(爾時佛告)……」や, 朝鮮で「廣告」は gwanggo(??)であってgwanggok(??)ではなく、廣東語でも gou なのは、やはりAの隋唐以降の音が元になっているのでしょう。



「わし」と「儂」と「ぼく」について

高駒麗人 (2002/09/27 13:33)

zo-さん、massangeanaさん&かんさんへ
「軽唇音」「重唇音」というのは知りませんでした。後で調べてみます。
「儂」nongが一人称と二人称を兼ねるのは、確かに日本語の「手前」>「てめえ」、「我」>「われ」、「己(おのれ)は」>「おんどりゃ」「おどりゃ」などの「一人称」>「二人称」の変化と似ています。
大人の女性が男の子どもにむかって「ぼく、どこからきたの?」などと問い掛けるように、相手が自分を呼ぶ呼称を使って相手を表すという発想でしょう。
この場合、北京語では「小朋友、[イ尓]想幹什麼?」であって「我想幹什麼?」と聞く人はいないでしょう。
しかし、上海閑話で「儂想幹[口舎]?」と言うと語源的には「我想幹什麼?」の意味にもなるという事でしょう。勿論、現在の上海閑話では「私」は「我」ngo(或ngu)、「貴方」は「儂」nongです。



文語白話

高駒麗人 (2002/09/27 13:13)

massangeanaさんへ
アモイ語で「飯」の「文言音」がhuanで「白話音」がpngとは初めて知りました。「飯」は本来、pan或いはbanで、アモイ(廈門シアメン)語ではpがfにならずにaが省かれnがngになって音節主音となりpngとなったのでしょう。すると「文言音」huanはアモイ人が北京官話fanを真似しようとしてfがhuに訛った物でしょう。アモイ語は福建台湾(門+虫min)方言でしょうか。「廈門」をアモイと読むのはどこの発音でしょうか。Min方言ではHa-m'ngのようだったと思いますが。廣東語では Hamunでしょうか。
呉Wu方言の上海語にも文語音と口語音があり、「日本」は上海語で ze'pen (zeの次は声門閉鎖)ですが、「日」ze'は文語音です。上海語では「日」の声母nはrにならずにnのまま保たれ、上海口語音では「日」はnie'になります。ze'は上海人が北京官話「日」riを真似しようとしてrがzに訛ったものです。
文語音と口語音は、起源的には、日本語の「日」の呉音「ニチ」(今日、日没)と漢音「ジツ」(近日、前日)の関係に似ていますし、「肉」の音読み「ニク」(焼き肉)と「ロウ」(青椒肉絲)みたいなものでしょう。また、働きとしては日本語の「訓」と「音」の関係にも似ています。
http://www.h5.dion.ne.jp/~china/newpage14.htm(中華大辞典、青椒肉絲)
上海人が日本を呼ぶ時、口語音で「日本」nie'penならNipponに近くなったのに、中国の漢語の世界では Ribenに近い ze'pen が「より正確な音に近い」わけで、言葉の正しさなど相当気まぐれだということでしょう。
http://www.h5.dion.ne.jp/~china/newpage14.htm



一人称と二人称

かん (2002/09/27 12:54)

> 上海語の「イ農」は二人称なのに、日本語の「ワシ」はどうして一人称なんでしょうね?
> 理由は幾つか読んだことありますが、なんか不思議です。

話はずれるのですが日本語では一人称の二人称化がよくおこりますよね
例:手前、我、自分 など

これってなんでなんでしょうね



アモイ語

zo- (2002/09/27 12:27)

massangaenaさん

文言音、白話音のことは知っていたんですが、「飯」もやっぱりそうでしたか。単語としてhuanという発音を聞いたことがなかったので、資料も見ないで書き込みしてしまいました。

白話音では、唇音未分化のためP、後から北方の影響でできた文言音は軽唇音を分化していたために、f→hとなったということですかね?

高駒麗人さん

 上海語の「イ農」は二人称なのに、日本語の「ワシ」はどうして一人称なんでしょうね?理由は幾つか読んだことありますが、なんか不思議です。



そりじた音について

辻本裕幸 (2002/09/27 12:10)

さらにそりじた音と正歯音などの合流具合はどうでしょうか?



Re: アモイ語「飯」

massangeana (2002/09/27 03:51)

アモイは同じ字に複数の音があることが多く, 「飯」は huan と png の両方の読みがあります。
前者が文言音, 後者が白話音です。チャンポンの語源が「食飯」? といわれるときは(その説の当否は
ともかく) 白話音の方を考えているわけですね。



「人」と「儂」

高駒麗人 (2002/09/27 01:05)

zo- さんへ
台湾語で「人」を現すlangは「儂」nongというのは初めて知りました。謝謝。これは上海語の「貴方」でしょう。「儂好(ノンホー)」のように。日本では「わし」(1人称)に「儂」の字を当てていますが、儂は「私」「貴方」「人」の三種のいみだということでしょう。「儂」を「人」で現すのは同意字による当て字で、和語の「ヒト」を「人」(にん、じん、ren)で現すのと一緒。「人」をlangと読むのは訓讀でしょう。台湾の歌で、北京語(国語)の歌で「小妹呀伊呀小妹,真美呀伊呀真美」の「真美」をjin suiと発音していましたが、これも訓讀かと思われます。2人称の liは、テキストでは「汝」ですが、歌では国語と同じ「イ尓」を使うようです。
「北京」は廣東語では パッキン(千島式綴りではBakging)ですから、Pekingを廣東語起源とするのは少し無理がありますね。やはり、kiがtci(チ)に訛る(口蓋化)する前の発音でしょう。



アモイ語

zo- (2002/09/26 23:41)

1ヶ月も前の内容にたいしてで、すいません、

fとhの発音で、アモイでは「飯」はhuanと書かれてありますが、「飯」の発音は私が聞いた限りでは、pの声母のように聞こえました。アモイ方言では、hは普通話とかなり違った所に現れていて、また上古音の重唇音と軽唇音の未分化という現象も残しているようで、私はよく分かりませんが。



ちょっと

zo- (2002/09/26 23:20)

こじろうさん

ちょっとは例えば完成された文「ちょっと行ってきます」「ちょっと貸してください」等でも、本当に時間的に短い、数量的に少ないことを表わす場合もありますが、別に具体的な時間や分量を表わさないこともあります。そういう場合の用法の一つに、相手に心理的に大きな負担を与えないというような作用があります。そこから単独に用いる「ちょっと」というのも遠回し或いは曖昧の語気を表わすのに用いられたのではないかと思います。「みたいな」も自分の意見を直截的にはっきりいうことを避けるという意味で、類する語気を持つのではないかと思います。



(無題)

zo- (2002/09/26 23:09)

台湾語の「人」を表わす語langの本字は人偏に農の字で、定説とされているようです。



始めまして。

zo- (2002/09/26 23:00)

中国語の後置副詞、福建省の方言等でも、普通話で「多吃一点」などと言うところを「吃多一点」の語順で言うようです。使う語彙はかなり違いますが。

ところですごく古い話題で申し訳ないのですが、「ぺきん」或いはその更にもとの英語のpekingは広東語から入ったものとありましたが、西洋人が中国の文化と接したのは明代ごろだと思いますが、その時、北方官話の発音はまだ「京」はKからJに変化していませんでした。「北」は入声韻尾は失っていたので、西洋人もかなり訪れた南京、或いは北京でも「ぺきん」のような発音だったはずです。資料的にはこれを広東語からとしてしまうのは根拠が薄いのでは?



Re:美瑛の由来について

佐藤和美 (2002/09/26 22:17)

人名にはどうかなという感じですね。

piye ピイェ
「油こい;油ぎった」

語源説はこれくらいしかないようです。

(山田秀三「北海道の地名」北海道新聞社)



Re: 打花児

本読み (2002/09/26 06:34)

ご回答、どうもありがとうございました。日本語の辞典を調べてもないはずですね。中国語だとは。しかし、私が持っている普通の大きさの中国語辞典には、残念ながら出ていませんでした。でも、よくわかりました。



人名っておもしろいですね

なおなお (2002/09/25 23:09)

初めまして、既出ネタだったらすみませんが…

以前、私の出身大学のアメリカ人講師が授業の中で、
日本で習う「ローマ字」に関して色々と話をしてくれたことがありました。
「ヘボン式」ってありますよね。
あのヘボンさん(築地バンドの宣教師ですね)の「ヘボン」
ってHepburn、あのオードリー・ヘップバーンと同じ苗字だったんですね。
他にもそんな例は沢山あるんだと思いますが、
「オードリー・ヘボン」だとか、「ヘップバーン式ローマ字」
なんて呼ばれる可能性もあったのかと思うと、なんだか不思議な感じです。
ところで、日本史のテストなどでは日本人の人名はフルネームで書かされますが、
(特にヨーロッパ系の)外国人の人名はそうではないのはなんかちょっと不公平な気も…。
といっても、日本史に登場する外国人の人名をフルネームで覚えなおすのも一苦労ですね。

でも「ヘボン」って答えを書かせる日本史かなんかのテストがあったとして、
そこに「ヘップバーン」って書いたらやはり×なのかしらん…?
ではまた。



Re: 副詞について

massangeana (2002/09/25 22:13)

ぱっと思いつく副詞後置の例は上海の「要到快了」ですね。



Re: 打花児

massangeana (2002/09/25 22:04)

>「俗語辞海」
持ってます ^^; 「うそつき」の項ですよね。

>打花児
いかにも中国語らしいですね。『中日大辞典』には「打花児: うそを言う」とありました。 例文がないのが残念です。



打花児(だかじ)

本読み (2002/09/25 21:03)

初めて投稿させて頂きます。「俗語辞海」(明治42年、集文館)に、ある項目の説明のなかに出てきた単語ですが、どのような意味かわかりません。漢和辞典、国語辞典を調べて見ましたが判りませんでした。どなたかお判りの方がいましたら、教えて欲しいのですが。



美瑛の由来について

おちゃる (2002/09/25 17:41)

初めまして。
「美瑛」について調べているうちに佐藤さんのHPをみつけました。
「美瑛」とはどんな由来でついた地名でしょうか?
7月の上旬に新婚旅行で北海道を周遊してきました。
その中でも美瑛の素晴らしい景色に主人共々感動し、今でもよく美瑛について話題になります。
そして、11月に生まれてくる子供の名前を「美瑛」にしようかという意見にも賛成してくれました。
もし、あまりにも名前に相応しくなければ止めようと思うのですが、、、。
是非、教えて下さい。
よろしくお願いします。



副詞について

辻本裕幸 (2002/09/25 14:26)

副詞の使い具合はどうでしょうか?広東語ではよく副詞が動詞の後にきますよね。我食先(普通語なら我先吃)とか。こういう方言はどこまで広がっているのでしょうか?この中国語論議は盛り上がってきたので、そろそろ、一つの項目にコーナーとしてまとめてもらいたいです。



Re: 漢語の英語表記

massangeana (2002/09/25 13:11)

地名については, こんなページがありました。
 http://www.sinistra.net/els/sup/transcript.html#Remains
ここで言っている Postal System というのが, 私が前に言った 3種類のローマ字の折衷式です。
Peking, Tsingtao, Sinkiang などは「モリソン式などの, ウェード以前の方式に従ったもの」と
されています。モリソンの辞書の綴りは今ちょっと覚えてないのですが, かれの辞典は北京でなく
(19世紀の)南京の発音によっていたはずです。



Re: n & ng について

massangeana (2002/09/25 06:26)

高駒麗人さん, どうも。

>「浜」bang
上海の地名にけっこう「浜」のつく字があり, 日本人はしばしば「横浜路」を戦
前に日本人がつけたものだと誤解するらしいです。しかし北方ではこの字はあま
り使われないらしく, 「浜」を「濱」の略字だと思っている上海在住(山東出身)中国
人にも会ったことがあります。

>「倩」qianは本来「青」qingと同音
これはよくわかりません。上古音の話ですか?

>台湾語では「人」が lang
これは本当に「人」に直接由来するんでしょうかね? l- はいいとして, -ang の部分が
音が違いすぎるような気がします。

>「人参」renshen は英語で ginseng
これはどこの方言から入ったものなんでしょうね。



n & ng について 訂正&補足

高駒麗人 (2002/09/25 03:19)

Lenin>列寧Liening、でした。
日本語漢字音の漢音でnの漢字がダ行で収音している事は、隋唐時代に声母のnがndになった物です。「男」nam > ndam > nan (呉音ナム>ナン、漢音ダム>ダン)
「女」nio > ndio > niu > nu"(呉音ニョ、漢音ヂョ>ジョ)
「日」や「然」では、nがrになって、日本語漢音ではzとして取り入れられています。「日(ニチniti、ジツzitu ri)」、「然(ネンnen、ゼンzen ran)」
それで台湾語では「人」が lang です。舌先歯茎音nがd、r、lになるのは、開かれるべき咽頭と鼻腔の間が区切られたままで、声が鼻に抜けない為に生じます。
「馬」maに対する日本語漢音「バ」baも、唇音で非鼻音化が生じたものです。



n & ng について

高駒麗人 (2002/09/25 03:06)

an と ang の区別は、ゆっくり発音してもらって注意深く聴くと、母音aが前舌だとanで、αが奥舌だとangだとわかります。
しかし、主母音がeやiの様な狭い母音ですと、舌が前か奥かを音色では聞き分けるのがほぼ不可能で、発音し分けるのも困難な様です。故に北京語で音節末のnとngが交代しているのは、主母音がiやeである場合がほとんどです。「称」cheng > chen、「肯」keng>ken、「貞」zheng>zhen、大陸簡略字では「賓」binが「ウかんむりに兵bing」(日本で「濱」binの略字として「浜」bangを使うのは誤りで、大陸では「濱」の旁は「ウかんむりに兵」)、「進」jinの隹が「井」jingなど。「隣」linは大陸簡体字で「令ling+おおざと」です。
「倩」qianは本来「青」qingと同音でした。中国で「周冰倩」の歌のテイプに Zhou Bing Qiang と書いてあるのを見たことがありあす。(「シューピンセイ」という日本語名も不思議な名前です。)
iの発音のあとにnやngを発音しようとする、舌面が上顎について、nとngの中間の音(フランス語sign の gn)になってしまいます。

外来語においては日常茶飯事で、Lenin>列寧Lienig、Latin>拉丁Lading、「北京の」はPekingeseの他、Pekineseもあります。「人参」renshen は英語で ginseng(高麗人参 Korean Ginseng)になっていますが、語末がngですと 「人生」rensheng になってしまいます。
マレイ語の Orang Utan(人・森の)は英語で orang-outang となり、ロシア語でорангутанг(orangutang[orangutank])になっています。
漢語で音節末のnとngが交代するのもごく自然でしょう。



漢語の英語表記

高駒麗人 (2002/09/25 02:36)

皆さん凄く博識ですね。「新疆」Xinjiangの山東音Xin-giangのWade式は Hsin-kiang ですが、語頭に発音しないhが来るのは辞書で調べにくいのでhを省いたのでしょう。(英語のknifeのk、writeのw、psychologyのpは、昔は発音されていた)ヴィヴィアンスーのスーも「徐」Xuですからウェイド式でHsuの筈ですが、Suになっています。
台湾の姉妹デュオSOS は Sister of Siu(徐氏姐妹 XishiJiemei)で、徐はウェイド式でHsuですから SOH またはピンインに基づくなら SOX の筈です。「徐」をSiuにして、SOSにしたのはxをsで現すのが自然だという判断でしょう。
中国の地名で、ピンインとウェイド式の他、第三の慣用表記もあります。
「青島」はピンインでQingdao、ウェイド式で Ch'ingtao ですが、ビール名では Tsingtao Beerという表記法が定着しています。これにより「キンタオ」と誤讀されずにすみます。
棒[木垂]島BangchuidaoのビールのラベルのBansdoは、由来がよくわかりません。



Re: いろいろ

massangeana (2002/09/24 16:32)

>西安方言では、tdをqjで発音
これは西安などの関中方言の特徴みたいですね。

>更...ケンに近く聞こえます
うーん, これはどうなんでしょうね。コンだと「共」と誤解されるかもしれないので,
なるべく o から離れた音にしようとしている人はいるかもしれません。en の e は日本語
のエと変わらないようなのから, 英語の but の u みたいな発音の人まで, バリエーションが
あるように思います。

>lとn
四川はだいたい l が n になりますね。でももともと n だった場合と微妙に音が違う場合も
あります。南京などの下江官話はむしろ n が l になる方がふつうだと思いました。アモイ
あたりも n が l になりますね。

>日本語漢字音でnの漢字がダ行で収音している事とこの事に関係
これは, あまりないんじゃないでしょうか。n から鼻音を抜けば直接 l になってしまいます
から。

>t入声の漢字がnパッチムに
-t は -l (綴りの上では r) になったんですね。これがどうやって発生したのかはよく
知らないのですが, チベット文字で記した唐末ごろの中国語でも -t のかわりに -r
がでてきます。



n尾音について

辻本裕幸 (2002/09/24 14:12)

なるほど鼻音は複雑ですね。ひとつ疑問に思ったのは、engがenになるということは、発音も、オンみたいな発音から、エンみたいな発音になるということですか?普通語ではengはオンみたいな発音で、enはエンのように発音しますからね。普通語に、更という漢字があり、ピンインではgengと書いているので本来はコンみたいに聞こえないとおかしいですが、私には、ケンに近く聞こえます。これも、更の字がgenにちかづいている証拠では?in、ingはどちらもインに聞こえますし、an、angもアンに聞こえます。
 あと、声母のlとnの合流傾向はどうでしょう?四川人の友人は、lとすべきところを、nと発音したり、nとすべきところを、lで発音したりします。あるいは両者の中間的な音なので、反対に聞こえるだけで、どちらも同じ発音なのかもしれません。南京の友人は、日本語のラ行がナ行になっていました。広東語でlとnが合流気味なのは有名な話です。その他の方言ではどうでしょうか?あと日本語漢字音でnの漢字がダ行で収音している事とこの事に関係はありますか?朝鮮語では、t入声の漢字がnパッチムになっていますし。中国語でも、n>nd>d>lのように変化したとか?



訂正

massangeana (2002/09/24 03:46)

>デーヴァナーガリー
デーヴァナーガリーじゃありません。ブラーフミーです。



Re: nとngについて

massangeana (2002/09/24 03:15)

これもなかなか単純じゃないのですが...

北京の場合, -n と -ng の両方がありますが, 本来 -eng/ing が現れるはずの
所が -en/in になっている字がいくつかあります(貞偵肯聘勁, あとピンイン
のピン, 称身の称chen4とか)。逆に -en/in であるべきところが -eng/ing に
なっている字もありますが, あまり多くはありません(稟, 親家の親qing4)

成都の場合, -n/ng の区別はありますが, 北京で -eng/ing になる音の大部分
は -en/in になります(beng/peng/meng/feng を除く)。「泳」は yun です。

楊州の場合, -an は鼻母音(-a~)になり, これは -ang と区別がつくのですが,
-en/eng は -en に, -in/ing は -ing に合流します。

山西省の平遥という所では -ng しかありませんが, 「門」と「蒙」は音が違
うそうです(門は mei になる)。また「青」をツェイのように発音するなど,
鼻音韻尾がはげしく落ちます。

>ウイグル碑文では、漢字音のnはン。ngは長母音で書いている。
中国語を表音文字で記した例(チベット文字・デーヴァナーガリーなど)では,
西の方言を記している場合が多く, 上の山西省方言と同様, 長母音は本当に鼻音
が落ちていた可能性もあります。



口蓋化

辻本裕幸 (2002/09/23 15:32)

もう一件。口蓋化はどうでしょうか?西安方言では、tdをqjで発音する人が多い。今天jintianもチンチエンとなります。日本語の、ちがtiからchiになったのに似ています。こういう現象は、どこの地方にあるでしょうか?



nとngについて

辻本裕幸 (2002/09/23 15:29)

もう少し、官話方言について、議論していいですか?
 ngとnの区別具合はどうでしょうか?私の個人的な感想としては、どちらも合流傾向にあるように感じます。中国の人に、ピンインをかいてもらっても、ngとnを間違ったり、迷ったり、一律nで書く人がいたりします。もし明確に区別しているのならこういうことはないように思いますが?上海語ではすでに、音韻の上でも、nとngは区別しません。マルチリンガルワールドのページの広東語の項目でも、広東語では、nとngを区別しなくなってきていると、書いてありました。官話諸方言ではどうでしょうか?たぶん昔は、nとngはぜんぜん違う音だった。だから日本語漢字音や、ウイグル碑文では、漢字音のnはン。ngは長母音で書いている。しかし、後代にちかづき、だんだん同じような音になってきた。それで、とうそう音ではngの漢字もンで収音している。それがここにきて、さらに合流気味になって来ているというのはどうでしょうか?



Re: さらに官話方言

massangeana (2002/09/22 16:08)

>ng声母の官話方言における、保存具合はどうでしょうか?
いろいろです ^^; 西安は確かに ng- がありますが, 本来 ng- がなかったはずの「矮・安・恩」
までも ng- をつけているのではありませんか? 広東語も「屋」を nguk と言ったりしますよね。

>山西省の方言と南京方面の方言の入声
おっしゃるように, 聞いたかぎりでは上海あたりと変わらないかんじです。四川省の西南官話
の一部でも同じような入声が残っているそうです。方言によっては, 音節末の子音は存在しな
いけれども, ほかの声調に合流せず, 独立した声調になっているものもあります。

>官話方言と、その他の方言を分けるキーポイント
もともと中国語の方言を大分類するときに目印にしたのは, 全濁(b,d,g etc) がどう変化
しているか, および入声がどうなっているか, です。これがもっともよい基準であるという保
証はないわけですが, それで分けてみた結果は実状をわりとよく反映しています。官話の場合
は, 全濁が平声で帯気音, それ以外で無気音になっているという特徴と, 入声が合流または消
滅している, という特徴があります。



さらに官話方言

辻本裕幸 (2002/09/22 13:50)

ng声母の官話方言における、保存具合はどうでしょうか?西安方言には残っていて、我をンゴーと発音していますね。他の地方ではどうでしょうか?
 山西省の方言と南京方面の方言の入声の保存具合についても、よろしければ教えていただけますか?中国語学習ガイドブックとか言う本には、k、t、pの入声をひとつの?みたいな記号の音として、保存しているとかいてありました。この?の音は上海語にもありますよね。
 m鼻音尾を残している官話方言がないということは、これが、官話方言と、その他の方言を分けるキーポイントなのでしょうか?



Re: ローマ字

massangeana (2002/09/22 09:13)

>「新疆」Xinjiangの英語名Sinkiangは山東音Xin-giangのWade式
ウェード式なら Sin でなく Hsin になるのでは?
ピンインになる前の中国の地名のローマ字は基本的にウェード式ですが, 大きな市の
名前と省名は別の方式により, 沿岸の地名はさらに別の方式による, という折衷式だっ
たそうです(Mandarin Primer)。その中には ki を書きわけるものもあったのでしょう。
山東方言の影響かどうかは私にはちょっとわかりません。



Re: 山東発音&「告」は入声か否かについて

massangeana (2002/09/22 08:55)

>「告」は上古代(周秦漢)にkokとkogの様に語末子音kとgの二種があり
「コク」に相当する音も確かにあるんですが, 特殊な意味の時しか使わないらしいんで
す。たぶん日本国内でその特殊な音がふつうの場合にも一般化したのかもしれません。

>「奥」の「オク」と「オウ」
この「オク」は音読みではなく, やまとことばだった可能性が高いです。

>「蹴球」は朝鮮語でCh'ukku
切韻系韻書には -k で終わる音しかありません。日本国内でつくりの「就」に引かれて
「シュウ」と読むようになったのではないかと思います。

>「不」は廣東語でbat
北京の bu の声調が四声と二声に変化するのは, やはり入声由来だからと考えら
れます。切韻系韻書には上声の音しかなく, 北京語では三声にならないとおかしい
です。どうも「弗」の音が紛れ込んだのではないかと思われます。

>たまに「希望(きぼう)」を「きぼく」と
おお, 過剰修正がかかるのですね。おもしろいです。中国語で -ng に終わる音は日本語
で「く」がつくことがめったにない, というところまでは思いいたらないんでしょうか。



訂正、失礼しました

高駒麗人 (2002/09/22 05:01)

訂正:koは隋唐になっていたと考えられます。>kogは隋唐にはkoなっていたと考えられます。
主母音が本当にOであるかははっきりしません。資料は「学研漢和大字典」(藤堂明保編)です。
「不」は廣東語でbatですから古代漢語音はbut、putかと思うと、日本語音では「ふつ」より「ふ」が慣用。朝鮮語では「不」は pul と pu の二種があります。
「博」は「浦」「甫」を音符としますが、「博」の入声はkであって「はく」の「く」として残り、「甫」はg入声で、日本語の入ったときはgが消滅していたようです。音読みは「ほ」であって「ほく」ではないようです。

中国人(特に北方)が日本語を使うと、たまに「希望(きぼう)」を「きぼく」と言ってしまったり、「高校(こうこう)の友達」を「こうこくの友達」と誤って言ってしまうことがあって、日本人から注意されます。少しかわいそうです。
http://kan-chan.stbbs.net/word/



山東発音&「告」は入声か否かについて

高駒麗人 (2002/09/22 01:42)

massangeanaさんへ
辻本裕幸さんへ

「加」はga>gia>jiaという変化の結果です。gaは廣東語、giaは山東語に残っています。
「餃子」の日本語発音gyozaは山東語「餃子」giaozeが直接または満州語giyose経由で日本語に入った物です。
http://www.kawara.com.cn/kawara/kawarabn/0005/0005z.htm
「新疆」Xinjiangの英語名Sinkiangは山東音Xin-giangのWade式、「重慶」Chongqingに対するCh'ungkingもそうで、揚子江がYangtze Kiangなのも山東発音Yangze Giangからでしょう。

「告」は上古代(周秦漢)にkokとkogの様に語末子音kとgの二種があり、隋唐代にkokが「コク」として日本語に入り、koは隋唐になっていたと考えられます。
「奥」の「オク」と「オウ」もそうです。「蹴球」は朝鮮語でCh'ukkuであり、「蹴」はkパッチムですが日本語で「しゅうきゅう」で「蹴」は「就」と同じく「しゅう」であって「しゅく」ではありません。これも「蹴」の上古代音にk入声とg入声があり、gは隋唐には母音に同化していたが、kは残っていたと考えられます。
「悪」の音読みに「あく」と「お」の2種があるのも同様です。「あく」は上古代音がakの様な音で隋唐まで残って日本語に入ったもので(「険悪」「悪夢」)北京でeになり、一方「お」の元は上古代音はagで、これは隋唐だいにgがなくなって開音節化して、aかoの様になったもので(「嫌悪」「憎悪」)北京語でwuです。呉音は弥生〜大和時代で漢音は奈良時代ですが、漢語音韻をかんがえると上記の様になrます。
「億」は上古代はiekの様な発音で、日本語「おく」ですが、「意」は上古代 ieg類似音が隋唐には iei となり、日本で「い」になっています。



(無題)

こじろう (2002/09/21 00:47)

日本人の口癖で多いのだが「ちょっと、、、」や「〜みたいな〜」などという曖昧な表現の言葉にはどんな意味が込められているのだろうか?



Re: 官話方言

massangeana (2002/09/20 16:27)

>南部6大方言より官話方言の中にこそ興味深い現象が多そうに感じました。
そうですね。これだけ多様なのに, 異なる方言どうしで話がそれなりに通じていると
いうのも驚異です。

>鼻音尾m を保持している官話方言はあるでしょうか?
私の知る限りではないようです。

ところで,
>>giaのように、gをjには変えないでgのまま、介母音iをつけて発音する
>山東の方にそういう方言があったと思いますが, これも手元に資料がない...
の資料がでてきました。『烟台方言報告』(斉魯書社 1982, 但し調査は 1960年代の
もの) によると, 烟台方言では「就・秋・徐」などは北京の j/q/x より少し前寄りの
位置で発音し, 「鶏・橋・虚」などは j/q/x より後ろ寄り(発音記号では [c] [] [c],
ただし [c] は破擦音だと書いてある)だそうです。「西」と「吸」はシーとヒーで区
別がつくようです。なお「そり舌音」はなく, 「是」はスー, 「蛇」はシエのように
発音されるようです。



官話方言

辻本裕幸 (2002/09/20 14:32)

とても興味深いお返事ありがとうございました。
 実際には、南部6大方言より官話方言の中にこそ興味深い現象が多そうに感じました。ちなみに、鼻音尾mを保持している官話方言はあるでしょうか?私の感覚では、上海語はもちろん、官話方言、そして、エツ方言まで、nとngの区別が曖昧になってきている印象があります。そりじた音は北から南まで、正歯音と合流しているものが多いように感じます。



Re: 介母音について

massangeana (2002/09/20 06:38)

>介母音、iというのは歴史的に、最近になって発生したものなのでしょうか?
いや, あくまで「加」などの場合の話です。例えば同じ qiao であっても「敲」の場合
-i- は新しいものですが, 「橋」の場合は -i- はもっと古くからあったものです。

>加をgaのように介母音iを加えないで発音する
南の下江官話にはこれが多いです。もっとも全部がそうなるというわけではなく,
jia- になる字があったり ga- になる字があったりです。西南官話でも「街」が gai
のようになります。手元の資料だと西安でも「瞎下(xia/ha) 蟹(xie/hae)鞋(hae)
巷項(hang)」などでは xia- でなく ha- が現れることがあるようです。逆に「看」
を qie と発音する方言もどこか西北の方にあったように覚えてます(が, 手元に
資料がない...)

>giaのように、gをjには変えないでgのまま、介母音iをつけて発音する
山東の方にそういう方言があったと思いますが, これも手元に資料がない...
すみません。



介母音について

辻本裕幸 (2002/09/19 14:59)

いつも疑問に答えてくださってありがとうございます。
 さて、ということは、介母音、iというのは歴史的に、最近になって発生したものなのでしょうか?もしそうなら、jqxで発音する漢字の多くが日本語で、カ行になっていることの説明がつきます。
 官話方言の中でも、舌面化が進んでいない方言があると聞きました。それは具体的には、どの地方の方言なのでしょうか?また舌面化していないということは、加をgaのように介母音iを加えないで発音するということなのか?あるいは、giaのように、gをjには変えないでgのまま、介母音iをつけて発音するということなのか?
 よろしければ教えてくださいませんか?
 官話方言のうち、南京や山西省の方言には、上海語と同じ種類の入声が一種類のこっているとききました。



Re: 声調について。

massangeana (2002/09/19 14:45)

>第三声と第二声を完全に区別して発音できる方法がありましたら教えてください
三声は出だしの低いところでじっくり音を押さえることが重要です。おしまい
の音が上がる部分にあまり力を入れたり長く発音してはいけません。また, 三
声で音節の終わりがはっきり上がるのは1文字を単独で発音したときだけで,
実際の会話の中では, ぜんぜん上がらないことさえあります。それでも普通話
にはほかに低い平らな声調は存在しないのでだいじょうぶなのです。初学者は
三声の出だしのタメが不足しがちです。

>3声は長音に近く発音し、2声は短音で発音しております。
これはある程度正しい発音だと思います。実際, 一声・二声に比べて三声・四声は
少し長めに発音されるという調査結果があります。

>特別な条件で声調が変化するのは、3声同志に限らないと思います。
これはそのとおりで, 三声+三声以外に, いくつかの連続変調があります。

1. 三声+三声以外では, 最初の音節の三声が下がったまま上にあがりません。
  これを半三声といいます。

2. 多くの 2音節の単語では後ろにストレスがあるので, より大きな抑揚がつ
  きます。たとえば『Mandarin Primer』という教科書には, 四声+四声の場
  合, 最初の四声の下がりかたが 2番めよりも少なめだと書いてあります。

3. 3音節の単語では, 2番目の音節は弱く発音され, 特に二声の場合ははやく
  しゃべった時に一声のように発音されることがあります。

ただし, 三声+三声の場合がもっともはっきりした変化がありますし, 結果と
して二声+三声と区別がつかなくなるという意味でも重要です。

>変声した3声は本当に、2声とまったく同じ、声調なのでしょうか?
厳密には違うと言っている人もいます(Samuel Martin ら)が, たとえそのとお
りだとしても, 聞きわけるのは至難のわざでしょう。

>3声と2声にはなに か、関係があるとか?

三声の低い音が続くと苦しいので, 三声どおしが続くと前の三声の「低」の部分
をはしょった, というのがこの連続変調の原因と考えることができます(歴史的に本
当にそうだったかは別問題ですが...)。おおざっぱにいって, 三声は低昇り, 二声は高
昇りなので, 三声の「低」の部分をはしょると二声と区別がなくなってしまう, という
ことでしょう。



Re: 入声について

massangeana (2002/09/19 14:27)

>告コクgaoとか、着チャクzhao等
「告 gao4」は入声由来ではありません。日本語のコクは変で, 理屈どおりに
はコウ(カウ)でなければなりません。今もお経を唱えるときには「ニージーブ
ツゴー(爾時仏告)……」と言っています(ゴーと濁る理由は不明)し, 韓国から
来る SPAM メールの題名には大抵 gwanggo(??)と書いてありますが「広告」
のことです。広東語でも gou です。

>入声k→腹母音o(u)と言った、変化もありえるのでしょうか?

「腹母音」というのは何のことだかわかりませんが, 入声由来で現在二重母音
になっている文字のことですか? -t/-p 入声にはあまりありません(給gei は
あて字らしい。没mei は?)が, -k 入声の字にはかなりたくさんあります。
 -ai 白百(bai) 拍(pai) 麦脈(mai) 摘宅窄(zhai) 色(shai)
 -ei 北(bei) 黒(hei) 得(dei) 肋(lei) 賊(zei) 塞(sei)
 -ao 薄雹(bao) 脚角(jiao) 雀(qiao) 削(xiao) 鶴(hao) 落(lao) 鑿(zao)
   着(zhao) 勺(shao) 薬(yao)
 -iu/ou 粥軸(zhou) 熟(shou) 肉(rou) 六(liu)
声調は省略しました。いくつかの音はふつうの辞書には載っていませんが, 普
通話として標準化されなかった北京音です(例: スズメは標準的には「麻雀」
(ma2que4) だが, 北京土話では「雀児」(qiaor3) という)。

韻尾が -i のものと -u(o) のものがあることから, まず -k が口蓋化した前寄りのもの
と後ろよりのものの二種類に分かれいて, それぞれの音色が現在の韻尾に反映している
と考えることができます(河野六郎の説)。客家語で北bet, 黒het のように -t に変化して
いるのも同じ原因によるものでしょう。



声調について。

辻本裕幸 (2002/09/18 14:59)

中国語、第三声と第二声を完全に区別して発音できる方法がありましたら教えてください。なかなか区別できませんので。今は仕方ないので、3声は長音に近く発音し、2声は短音で発音しております。3声同志が隣り合ったら前の方は2声にするというのは有名なはなしですが、このことに根拠はあるのでしょうか?そんな、特別な条件で声調が変化するのは、3声同志に限らないと思います。どの声調が、隣り合ったときでも、同じように発音されているわけではないと思うのに、なぜ、3声のときだけこんな説明があるのでしょうか?また、変声した3声は本当に、2声とまったく同じ、声調なのでしょうか?ということは、3声と2声にはなにか、関係があるとか?お願いします。



入声について

辻本裕幸 (2002/09/18 14:51)

もうひとつ。古音で入声だった漢字のうち、普通語で、腹母音になっている物がありますよね。告コクgaoとか、着チャクzhao等。入声k→腹母音o(u)と言った、変化もありえるのでしょうか?お願いします。 高句麗人さんは、言葉の散歩道でもお会いしていますよね?



始めまして/erについて 返信

高駒麗人 (2002/09/17 03:45)

辻本裕幸様
こんにちは。
>西安の方言では日本ribenのことを、erbenと言います。
「日」の入声はpではなくtであり、niet>riet>riei>riという変遷の結果です。(学研漢和大辞典/藤堂明保)秦漢代のnietは「今日」のニチniti(呉音)、隋唐のrietは「本日」のジツzitu(漢音)になっております。
ripは「入(にふ)」の隋唐音でしょう。今の北京語でruです。

二、耳、児(儿、兒)、而、尓(爾)は ni>ri>r>erという変化の結果です。「二」「耳」「児」が呉音ニ、漢音ジです。これが北京語では er に為ったのに対し、「日」ではniがriになった段階で止まっています。西安で「日」がriからerになったのは、「二」などが辿った変化を追っているといえます。



はじめまして。

へびぐも (2002/09/16 22:35)

はじめまして。へびぐもと申します。
偶然見つけたのですが、とても面白い掲示板だと思ったので参加させてください。
自分なりに調べてみたのですが解らない語があるので、どうか意見をお聞かせください。
1.「ちょん切る」
先日、課題で在日朝鮮人について書きました。その時、彼らのことを「チョン」という差別用語があることと、「ちょん切る」という言葉と、もしかしたら関係があるのかもしれないと考えました。どうなのでしょう?もしこれをお読みになった方で朝鮮人の方がいらっしゃいましたら、これは決して他意を持った書き込みではありませんので、どうか気になさらないでくださいね。
2.「江戸」の由来について
勿論、港や河口の意があることは調べてあります。アイヌ語からの発祥説なども調べてあります。とある宗教に入っている友人が、仏教用語の「穢土」(浄土の対立語。けがれた土地の意)と「江戸」は何か関係があるのではと私に言ってきました。私が調べた限りではそのような意味はなく、また幕府の中心地ともなる地に「穢れた地」という意味は持ち込まないだろうと思うのですが。

質問は以上です。どうか意見をお聞かせください。



Re: 合拗音について

massangeana (2002/09/15 15:13)

書いてから読み直したら, 日本漢字音で漢音と呉音がまぜこぜになってますね。
すみません。



チョウセンハマグリ

clita (2002/09/15 15:12)

初めて質問をさせていただきます。よろしくお願いします。
現在「チョウセン」という言葉は差別的とされているようですが、これはいつ頃からの話なのでしょうか。
また、チョウセンアサガオなど「チョウセン」を冠する生物名が多くあります。その多くは元来日本にいない種で「チョウセン」は外来のもの位の意味で使われているようですが、チョウセンハマグリは日本に元々いる種で、朝鮮にはいないようです。チョウセン〜という生物名は差別的名称だと言われることもあるのですが、実際のところはどうなんでしょうか?
ご存じの方がいらっしゃったら、よろしくお願いします。
ちなみに、碁石や貝あわせに使われていたのも主にチョウセンハマグリで、現在ハマグリは現在絶滅寸前です。



Re: 合拗音について

massangeana (2002/09/15 15:06)

ちょっと仕事がたてこんでいて, 遅くなりました。

>日本語漢字音は、合拗音を、カ行に限って、取り入れていますが、
>これはどうしてですか?

この現象は, 「軟口蓋化には唇音化が伴って現われやすい」(服部四郎『音
声学』新版p.111) という一般音声学的な事情によるものと思います。kw-
以外は当時の日本人にとってきわめて発音しにくかったので, 無視してしまったの
でしょう。

>貴なども、gui(guei)。日本語漢字音で、くぃとか発音されてもよさそうな
>ものですが、貴は旧かな使いでも、きですよね?

旧かな使いは, 漢字音についてはあまり古い状態を反映していません。
古くは鬼を「くゐ」, 兄を「くゐやう」, 元を「ぐゑん」のように書いて
いたのです。
これらの音がなくなったのは, 「ゐ・ゑ」が「い・え」になってしまった
のと並行する現象だろうと思います。

>広東語にも、介母音w は、k、g、にしか有りませんよね?何か関係が有りますか?

上に言ったような音声学的事情によるものだと思います。また, 現象だけを見ると
似ているようですが, 日本語では u が単に無視されるのが普通である(例: 単・端
はともにタン, 銭・全はともにゼン) のに対し, 広東語では「単daan, 端dyun」
「銭chihn, 全chyuhn」(ローマ字は Yale 式)のようにいわば介母音が母音全体に
まで広がっているので, だいぶ日本語の場合と訳が違うと思います。



ありがとう!!!!

苧言う (2002/09/13 11:19)

やいほ-------(やっほー)このホームページでとっても感動しました¥¥¥¥
沖縄の言葉はとっても難しいのですね¥¥¥¥¥
私たちは今、社会で沖縄のことについて調べています。その中で私は沖縄のことばについて調べさせていただきました¥¥¥¥¥それで、このホームページを見させてもらいとても勉強になりました!!!!!!!!!!!!!!!!!



ありがとうございました!

Sato (2002/09/13 01:25)

>青蛙さま
ありがとうございました!
意味がわかって本当にすっきりしました!



(無題)

青蛙 (2002/09/12 18:50)

すみません。
πρνοον

προνοον
でした。



Re:プロノーン・カラモス

青蛙 (2002/09/12 18:48)

Sato さん:

どうやら「人間」のことみたいですよ。
カラモスκαλαμοs(karamos)は既に楡ノ家楠丸さんが説明しておられますが、
プロノーン(正しくはプロノオン)πρνοον(pronoon)は「前もって考えておく」
という意味ですから、プロノオン・カラモスで「考える葦」、つまり、『パンセ』でパ
スカルが言っていた「人間は考える葦である」のことじゃないでしょうか。

なぜに、ギリシア語が出てくるのかわかりませんが。



モンゴル語、ひらがな、アイヌ語

mongol (2002/09/12 13:20)

ちょっと古い話題ですが、「ひらがなの起源はモンゴル語」ということが書かれていたので、ご連絡します。99年10月17日、小泉さんの投稿です。
ご指摘の「ひらがなと同じモンゴル文字」は、「の」のことだと思います。これ、意味も日本語の「〜の」と同じなんですね。だから、モンゴル人も驚いてしまう。
それだけじゃあない。モンゴル語と日本語は文法構造もほぼ同じ。だから、「ひらがなの起源はモンゴル語?」と思ってしまうのも、無理はない。
でも、ひらがなとモンゴル文字の関係は「無し」です。モンゴル文字は、ウイグル文字を参考にして作られたもの、さらに、そのもとをたどればアラビア文字になります。残念ながら「の」の一致は偶然です。
ただ、モンゴル語には、アイヌ語と似た単語がけっこうある。もっとも、アイヌ語に関して私はまったくの門外漢。とにかく、例をあげますので、詳しい方にご意見を聞かせていただければ幸いです。
「ウルゲル」…これはモンゴル語で「物語」。「ユーカリ」「ユーカラ」と似ている気がします。 「ホト」…これは「町」。非常に古い時代のモンゴル語で、現代語の「ホト」は「コトゥン」と発音されていました。これって「コタン」?
「モクレン」…口琴。もっとも、これはモンゴル語でない。エベンキ語だそうです。また、モンゴル語の一方言といってよいダオール語でも、口琴を「モクレン」と呼ぶことがある(という話を聴きました)。アイヌ語では「ムックリ」でしたよね。
「モシカル」…「ねじれる」ということ。これ、モスクワの語源だそうです。街を流れる川がねじれるように蛇行していたから。たしか、「石狩」の語源も川が蛇行しているからって聞いたことがある。違ったらごめんなさい。

http://www9.ocn.ne.jp/~udbal/



ありがとうございます!

Sato (2002/09/12 00:50)

>楡ノ家楠丸さま
さっそくの御返答ありがとうございます!

「プロノーン」につきまして、引き続き皆様がたの御教授を賜りたく、
よろしくお願い申し上げます。



大雪山

ito (2002/09/11 16:56)

大雪山をアイヌ語で、と投稿したitoです。
その後、山田秀三「北海道の地名」p105で、知る事が出来ました。
やはり、正確なことは分からないですが、
「ヌタプカウシペ nutap-ka-ush-pe 」と 「ヌタプカムイシリ nutap-kamui-shir 」
が、混同し、ヌタプカムシペとなり、現在、ヌタプカムシュペや、ヌタクカムウシュペと
呼ばれるようになたのではないか、とありました。
この情報に誤りがあったり、違う情報がありましたら、ぜひお教え願います。



Re: プロノーン・カラモス

楡ノ家楠丸 (2002/09/11 09:29)

καλαμοs の意味を書くのを忘れました。「葦」 です。



Re: プロノーン・カラモス

楡ノ家楠丸 (2002/09/11 09:10)

たいして、お役に立たないと思いますが、カラモスに相当する単語として、古典ギリシャ語の

    κ{α+´}λαμоs [カらモス]

があります。現代ギリシャ語でも同じかもしれません。あとのことはどなたかお願いします。



erについて

辻本裕幸 (2002/09/10 21:10)

私が今住んでいる西安の方言では日本ribenのことを、erbenと言います。(声調は分かりません。)これはひょっとして、riの音までもが、erに近づいてきた証拠でしょうか?今の普通語には、riと発音する漢字は日だけのようです。しかし日は元入声由来の漢字ですから、(rip、jipのような発音だった)最近になってriになった漢字でしょう。他に、日本語漢音で、ジ(つまりかつての、riやji)と発音していたものはみんな、erになってしまいました。二、耳、児、而、爾など。ひょっとしたら、日も少し遅れて、erになりつつあるのかもしれません。あるいは、中国人にも、riという発音は、しづらくerになるのは、自然で、必然なのかもしれませんし。



大雪山のアイヌ語

ito (2002/09/10 18:50)

はじめまして、私も言葉を探して、こちらを知りました。
アイヌ語で、大雪山のことを ヌタプカムウシュペ や、ヌタクカムウシュペと、
言う事迄調べましたが、詳しくはアイヌ語辞典にも載ってなく、
これは、いくつかのアイヌ語を合わせているのか、
発音のスペルはどのようになるのか、調べています。
何か情報がありましたら、教えてください、お願いします。



はじめまして。

Sato (2002/09/10 02:30)

お初にお目にかかります。Satoと申します。
とある言葉の意味を探していてこちらに辿り着きました。
「プロノーン・カラモス」という言葉です。
ドラマで使用されていた為に造語という可能性もありますが、
ドラマの性質上、なんらかの由来があるものと思い、調べておりました。
お心当たりがありましたら、どうぞ教えて下さいませ。



Re:女王様

青蛙 (2002/09/09 18:15)

ともさん:

・フランス語/reine(レン)、複数形:reines(発音は単数形に同じ)
 (「レーヌ」とかな書きされている模様)
・ラテン語/regina(レーギーナ)、複数形:reginae(レーギーナエ)
 (英語式の発音に基けば「レジーナ」もしくは「リジャイナ」)
・ギリシア語/basileia(バシレイア)、複数形:basileiai(バシレイアイ)

こんなもんでいかがでしょう?
チーム名ということで複数形も併記しました。

フランス語の「レーヌ」なら複数形でも表記を変えずに済むし、
ラテン語 regina の英語読みから「レジーナ」あたりが語感もよいようですが。
(個人的には古典語の英語読みに基く表記は感心しませんが)



Re:九州のアイヌ語の地名

佐藤和美 (2002/09/09 07:21)

博次さん
>九州地方の地名でアイヌ語由来ものはあるのでしょうか?

私の基本スタンスはこうです。

佐藤和美 (1999/01/11 13:48)
「個人的には西日本の地名をアイヌ語で解こうというのはやめておいたほうがいいと思ってます。」

西日本の地名をアイヌ語で解こうっていうのは幽霊アイヌ語が多いようですね。
(「幽霊アイヌ語」佐藤和美 (1999/01/06 12:59))

幽霊アイヌ語でない説もありますが、

糸島半島
この「いと」がアイヌ語の「エトゥ」(岬)だという説があります。
でもアイヌ語「エトゥ」は「岬」であって、「半島」じゃないんですが。こういう説の人って、「岬」も「半島」も同じだと思ってるんでしょうか。北海道では、知床岬が知床半島に転用されたような例がありますが(転用したのは和人でしょうが)、糸島岬でもあればよかったですかね。 それにそもそも「糸島」は「半島」の名だったのか? とか考えないんでしょうか。



女王様

とも (2002/09/08 21:56)

「女王様」を、フランス語、ラテン語、ギリシャ語などでは、なんと言うのか教えてください。
ある、バレーボールチームの、チーム名にしたいので・・・・



ベトナム語のKimについて・・・

上海姑娘 (2002/09/08 20:57)

ベトナムに行った時にあちこちで見た「Kim(キム)」という店の名前。
「〜・キム」とか「Kim Cafe」とかあったような…。
キムってどういう意味なんですか?何故か気になってしょうがありません。
どなたか詳しい方いらっしゃいませんか?



Re:Re:雨風

かいまみ (2002/09/06 08:35)

>「あまい、からいを雨風に掛けた。強めてアメカゼアラシともいう。」

そうでしたか。「なァんだ、駄洒落にもならねェ」とがっかりしたのですが、考えてみると
「あまから」をちょっと隠語っぽい感じで「あめかぜ」と言い拡がったんでしょうね。
手元の大字典、大言海にはないので、古い言い慣わしではないようですが…。
どうもありがとうございました。

前出の「あんた、雨風嵐やなあ。少し控へなはれ」は、丸谷才一著「食味風々録」にあって、
阿川弘之のその書評から引用したものでした。 参考まで。
http://www.mainichi.co.jp/life/dokusho/2001/0211/02.html



九州のアイヌ語の地名

博次 (2002/09/06 01:48)

昔、九州の背振山(せふり)がアイヌ語からきていると聞いたことがありますが
本当でしょうか。
また、九州地方の地名でアイヌ語由来ものはあるのでしょうか?
どなたか御存知でしたら教えて下さい



Re:雨風

佐藤和美 (2002/09/05 21:18)

堀井令以知編『上方ことば語源辞典』(東京堂出版)にはこうありました。

アメカゼ
「あまい、からいを雨風に掛けた。強めてアメカゼアラシともいう。」



合拗音について

辻本裕幸 (2002/09/05 14:29)

今日は合拗音について教えてください。日本語漢字音は、合拗音を、カ行に限って、取り入れていますが、これはどうしてですか?算なども、普通語ではsuan。日本語で、すゎんとか発音されていても、よさそうなものですが、算は旧かな使いでも、さん。他の行には、合拗音がありませんよね?後、カ行にしても、貴なども、gui(guei)。日本語漢字音で、くぃとか発音されてもよさそうなものですが、貴は旧かな使いでも、きですよね?なぜ、い段に限って、合拗音が弱いのでしょうか?お願いします。後、広東語にも、介母音wは、k、g、にしか有りませんよね?何か関係が有りますか?



しつこく「世界地図」

佐藤和美 (2002/09/05 13:02)

会社の帰りにJR上野駅の中にある本屋によくよるんですが、
『民族の〜』、『常識の〜』、『イスラームの〜』がヒラヅミになってて、
『地名の〜』、『人名の〜』は見あたらない。
これって、なにか意味があるんだろうか?
『地名の〜』、『人名の〜』をみんなが気がつかないうちに絶版にしようとしてるとか。
考えすぎかな?


『民族の世界地図』P55
「ヘブライ語は、実際には、学者や聖職者によって細々と継承されていた。だが、少なくとも話し言葉としては、二千年近く忘れ去られていたのだから、やはり奇跡の復活といってもよいだろう。」

と書いておきながら、

同 P226-227
「ユダヤ人にはヘブライ語という共通の言語があったために、どこに行っても不自由がなく、それが成功につながったというわけだ。」

と平然と書いてしまう神経が信じられない。


『民族の世界地図』P234
「アルファベットの起源とされるフェニキア文字」

同じ本のP57の図「文字の伝播経路」では「古代エジプト」→「シナイ」→「カナ−ン」→「フェニキア」っていうルートになってるけど、それで「起源」なんて言葉、使っちゃっていいの?
この「アルファベット」は「ラテン文字」の意味で使ってるのかな?


『民族の世界地図』P284
「ホメイニ師は当初、国王によって追放され、トルコ、イラク、そしてフランスに亡命しており、イスラム暦で一四〇〇年にあたる西暦一九七九年に帰国した。」

『イスラームの世界地図』P116
「そして、アラブ、イスラーム世界にとって新しい百年のはじまりである一九七九年を迎える。」

「一四〇〇年」が「新しい百年のはじまり」か?

それとそれ以前に、『イスラームの世界地図』29ページにグレゴリオ暦とイスラーム暦の対応表があるんですが、それによれば、ホメイニ師の帰国したのはイスラーム暦の一三九九年みたいですけどね。


この著者達の書くものは矛盾だらけですね。



RE:へなちょこ

未菜実 (2002/09/05 11:18)

明治14,5年頃、野崎左文達数名が神田明神境内の料亭開花楼で酒宴を開いた時使用した杯に由来します。
外側に鬼、内側にお多福の顔を描いた、粗末な楽焼でした。
一杯飲もうとしたらジュウジュウと音がしてブクブクと泡が立ち酒が杯に吸い込まれてしまったそうです。
これを「へなちょこ」と呼んだのが始まりと言います。
(野崎左文の「昔の銀座と新橋芸者」に載っている話です)
"へな(埴)"は水底の粘土を多く含んだ黒い土のことで、荒壁などを塗るのに使われます。
"ちょこ"は"ちょく(猪口)"で杯のことです。



雨風

かいまみ (2002/09/05 01:35)

「雨風」(あめかぜ)は酒も甘味も好む両刀使いのことだとか。大辞林などにも載っているんですね。
大阪人には広く知られているようですが、語源、出典など知りたくなりました。

「あんた、雨風嵐やなあ。少し控えなはれ」などと小言につかう母上も居られたようで…。(笑)
〜このほうが、"なんでもOK"って感じがして私は好きです〜



ありがとうございます

くみ (2002/09/04 23:51)

回答をいただき、大変感謝しております。

またしても ちょっと疑問なんですが・・・「へなちょこ」の「へな」って なんでしょう・・(^^; 「ちょこ」はお猪口のことなんでしょうか・・・



Re: 介母音について

massangeana (2002/09/04 16:49)

>昔は、加という漢字に、介母音iは無かった
そうですね。日本語と中国語の両方で -a に終わるものを並べてみると,
 巴ba 馬ma 他ta 那na 査cha 茶cha 沙sha 家jia 蝦xia 牙ya 亜ya
のように, 先頭の子音が何であるかによって a になるか ia(ya) になるかが
決まっているのがわかります。これを説明するには, 最初は全部 a だったの
が, 母音が前舌的であったため, その影響で軟口蓋子音(k,g,N,x など)が前に
よってカからキャのような音に変化した, と考えればいいのでしょう。
ちょうどフランス語で cafe が「キャフェ」のように聞こえるように。

>また逆に、日本語のよう音は、介母音iやウムラウトuの影響から生じたものなのです
>か?
そういう風に考えることはできないこともありませんが, 少なくとも現在の資料では古
い時代に「加」に -i- があったと考える根拠はない, と思います。

>客キャク、keですが、キャクと発音する
これは呉音ですね。漢音はカクです。これは上とは事情がだいぶ違って, ほかにも
白ビャク, 百ヒャク, 脈ミャクなどがあります(すべて呉音)。唐代にこれらの音に
-i- があった形跡は見あたりません。どうして呉音で拗音になったのかは不明です。



介母音について

辻本裕幸 (2002/09/04 13:53)

介母音といえば、思うのですが、昔の中国語の漢字音と今の漢字音は、介母音がだいぶ違うのではないのですか?たとえば、加は日本語で、か。広東語では、介母音がなくて、ga。でも、普通語では、介母音iがあり、更に舌面化もあって、gia>jia。ということは、昔は、加という漢字に、介母音iは無かった。その時の発音が日本に伝わって日本語漢音で、か。広東語は、古い音を保存したため、今も、ga。しかし、北方中国語のほうで何かの拍子で、介母音iが引っ付いてしまったため、今のjiaの発音になっている。こういうことなのでしょうか?また逆に、日本語のよう音は、介母音iやウムラウトuの影響から生じたものなのですか?もしそうなら、逆に現代中国語では、介母音なしになっている漢字が、かつては、介母音が有ったと解釈することもできそうですが、どうなのでしょう?たとえば、客キャク、keですが、キャクと発音するということは、唐代には、介母音が有った。しかし、それが何かの拍子でなくなり更に入声も無くなって、kiek>keのようになったとか?いつも難題を持ちかけて申し訳ありません。



過去ログ

佐藤和美 (2002/09/04 10:51)

この掲示板の下の方にある「ホームページへ」をクリック

「伝言板」をクリック

です。



はらとはる

博次 (2002/09/04 09:57)

佐藤和美様情報ありがとうございました。
ただ、伝言版は100件しか保存されないため、2001年の記事が読めないようです。
検索をかけてもダメなようです。
もし、見られる方法がありましたら、どなたか教えてください。



Re:へこたれ(る)etc

佐藤和美 (2002/09/04 08:18)

『日本国語大辞典』にも「へこたれる」の語源説は一つしか載ってないですね。

『日本国語大辞典』
へこたれる
「ヘコミタル(凹垂)の意[大言海]。」

「おたんこなす」は『日本国語大辞典』にも語源説なし。でも『新明解国語辞典』に載ってました。

『新明解国語辞典』(三省堂)
おたんこなす
「出来そこないのナスの意」

「おたんちん」の「おたん」と関係あり?

『大辞林』
すっとこどっこい
(1)馬鹿囃子(ばかばやし)の囃子詞(ことば)。
(2)相手をののしっていう語。馬鹿野郎。まぬけ。「この―め」

(2)よりも(1)のほうが古いようですね。ま、囃子詞なんだから、語源を考えてもムリでしょうね。



(無題)

ポン (2002/09/01 22:09)

いま見てて思いついたんで書きます へこへこするという擬態語にばかたれやくそたれなどの悪いイメージの「たれ」がついたんじゃないでしょうか  ほんと思いつきです すんません



へこたれ(る)

くみ (2002/09/01 02:09)

「へこたれる」の「へこたれ」はどこからきているのでしょう。
「すっとこどっこい」「おたんこなす」なども 意味はわかりますが。。。



Copyright(C) 2002 Satou Kazumi

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