言葉の世界・伝言板 2002年5月



ジェニンの件

さ〜ら (2002/05/31 23:49)

ありがとうございました。



匈奴……(地名の世界地図)

佐藤和美 (2002/05/31 21:53)

1刷
「その匈奴も、後一世紀には漢の武帝に敗れて南北に分裂し、」

去年、私は「漢の武帝は後一世紀の人ではない」って指摘しました。

8刷
「その匈奴も、前一世紀には漢の武帝に敗れて南北に分裂し、」

そのちょっと後、高校世界史の勉強したんですが、その本にはこう書いてありました。

『詳説世界史』(山川出版社)
「匈奴の圧迫をうけた漢では高祖が匈奴に敗れて和親策をとったが前2世紀後半には武帝が反撃にでて、匈奴を北にしりぞけ、西域にも進出した。このため匈奴は内陸貿易の利を失っておとろえ、前1世紀なかごろ東西に分裂した。匈奴が中国文化の影響をうけ鉄器時代に入ったのは、このころからである。東匈奴は漢と結んで西匈奴をカザフ草原に破った。
 こうして1世紀なかごろ、匈奴は南北に分裂し、南匈奴は後漢にしたがい、一部は長城付近で農耕生活に入った。北匈奴は1世紀末に後漢の攻撃をうけ、一部はイリ地方からカザフ草原をへて西進した。」

この部分を文春に見せました。

で、現在は、
「その匈奴も前一世紀に後漢との攻防で南北に分裂し、」

でも、
・「前1世紀なかごろ東西に分裂」
・「1世紀なかごろ、匈奴は南北に分裂」
この本の著者は一体どっちのことを書きたいんだろう?



追記

massangeana (2002/05/31 10:38)

新共同訳がオンライン検索できることをすっかり忘れてました。
新共同訳でも「エン・ガニム」のようです(ヨシュア記 15.34, 19.21, 21.29)。
読んだだけではどこのことだかはっきりしませんが。
http://www.bible.or.jp/



Re:ジェニン

massangeana (2002/05/31 10:18)

ヘブライ語には「ジェ」という音は存在しませんので, まず「ジェニン」はヘブライ語ではない,
と考えるべきでしょう。ちょっと調べてみたところ, ヘブライ語では「エイン・ガンニーム」の
ようです。直訳すると「庭の泉」でしょうか。ヨシュア記に出てくるようです。手元に日本語聖書が
ないのでとりあえず新改訳をオンライン検索してみました。「エン・ガニム」とかいてあるのが
それのようです。ジェニンはアラビヤ語での名称だろうと思います。



Re:ジェニン

松茸 (2002/05/31 06:42)

 こちらこそご無沙汰しております。
 ざっとWebで調べたところ、独語・仏語ページで"Djenin"になっていたり、アラビア語ページでは(ローマナイズすると)"Jnyn"だったりするので、「ジェニン」でいいかと思います。
 もっともアラビア語は文字通り“目に一丁字ない”(^^;ので、massangeanaさま・青蛙さまなど詳しい方、フォローお願いします。



ジェニン

さ〜ら (2002/05/31 04:57)

たいへんご無沙汰しておりますのに、突然で申し訳ありませんが、
拙サイトの掲示板で下記の疑問が出されました。
手に負えませんので、お教えいただけないでしょうか?

Jerusalemはエルサレム(イェルサレム),Jerichoはエリコ(イェリコ)。
だとするとJeninはエニン(イェニン)ではないのでしょうか。
どなたか,ヘブライ語などにお詳しい方,お教えを。
http://6215.teacup.com/saland/bbs



も〜っとヘンだぞ! 『地名の世界地図』(その2)

松茸 (2002/05/31 03:32)

* 「西南アジア」
 いろんな定義があるようです。
http://jiten.www.infoseek.co.jp/Kokugo?pg=result_k.html&col=KO&qt=%A4%CB%A4%B7%A4%A2%A4%B8%A4%A2&sm=1
http://www3.johac.rofuku.go.jp/world/
 「とするのが*普通*」としたところを汲んで下さい。(^^;

* 『「世界地名」なるほど雑学辞典』
 既に買ってたりします。『地名の世界地図』と一字一句同じ文章が出てきたりして、なかなか*楽しい*本でした。
# 直接引用ではなく、同じネタ本を使ったための一致でしょう。

* ネタの追加です(引用は第十三刷より)
 すでにご存知かも知れませんが、ご容赦。
p.75:
「「サハリン」は、満州の人々が、アムール川(黒龍江)のことをサハリヤン・ウラ Sakhaliyan、「黒い川」とよんでいたのを」
p.76:
「中国語でアムール川を黒竜江というのは、古語「鯨川」に由来する。」
p.200:
「アムール川 Amur は「黒い川」」
p.251下段 アムール川:
「「川」。ツングース語のアマール amar「川」による。中国名ヘイロンチャン(黒龍江)は、満州語サハリエン「黒い」とウラ「江」が中国語化したもの。」
……コメント不能。(^^;
 本格的なマンチュー語の辞書は調べていませんが、以下のページ:
http://msnhomepages.talkcity.com/IvyHall/anzhu/manchu_s.htm
によれば、「黒い」の音写は「サハリヤン」の方がよさそう。

p.92 コロンブスの第一次航海に関して:
「イスパニオラ島でカニブという凶暴な人喰いの噂のある人びとの話を聞き、「カリブ」と名づけてしまった。当時、『東方見聞録』の影響はそれほど大きかったのだろう。ポルトガル人たちは、とにかく中国沖に到達したと思い込んでいたわけで」
……
1) 『東方見聞録』に「カリブ」が出てくるのか?
# 《チパングに食人慣習がある》といった記述はある。
 なお、コロンブスは、最初の航海の時点ではまだ『東方見聞録』を読んでいなかったともいう。
http://clinamen.ff.tku.ac.jp/Moss/Japan.html
http://clinamen.ff.tku.ac.jp/Moss/Colon_Marco.html
2) コロンブスはジェノヴァ生まれ、船団はスペインが派遣した。なぜ「ポルトガル人」が出てくるの?

p.129:
「その匈奴も前一世紀に後漢との攻防で南北に分裂し」
……「前一世紀」には後漢はまだ存在しない。
 ちなみに、初刷では「後一世紀には漢の武帝に敗れて南北に分裂し」でしたね。(^^;

p.166:
「コロニー colony[中略]その語源も、農民(coloni)を意味するラテン語にあるという。古代ローマ時代、ローマやその周辺地域が農地不足、労働力不足におちいり、食料の獲得に危機感をもったローマ人たちが、遠方の地に農民を送り、自らの支配下においたからである。」
……ラテン語"colonus"の複数主格"coloni"が"colony"に転化したと言いたいようだが、直接の語源は"colonia"からだろう。
 「労働力不足」なのに「遠方の地に農民を送」る余裕があったのか?



書き方のイミの違い

セロニアス (2002/05/30 14:12)

はじめまして。今までずっと読み専門だったのですけど、どうしても気になることがあって出てきちゃいました。質問があるんですけど・・言葉という単語は漢字で書くと、複数の表し方がありますよね。例えば{かんじ:漢字、感じ、幹事}など・・それらの書き方のイミの違いは何だと考えますか?



中東の範囲(地名の世界地図)

佐藤和美 (2002/05/27 21:49)

38ページ
「さらに今日では、中東という言葉は、東はイランをも含めたイスラム諸国をさすために使われるようになったため、いまではエジプト、スーダンはもちろん、リビアから、イギリスよりも西にあるモロッコなど、北アフリカのすべてのイスラム地域をさすようになったのである。」

・イスラエルはイスラムじゃないから、中東じゃないのか?
・モロッコが中東?



フーリガン

佐藤和美 (2002/05/27 12:00)

もうすぐワールドカップですね。

さて「フーリガン」の語源は?

フーリガン
「「やくざ」の意。Hooliganというのは20世紀初頭に英国の芝居に描かれたアイルランドの喧嘩好きの一家の名だ。その芝居を当時のロシア皇帝ニコライ二世がロンドン訪問に観劇したが、帰国してから問題の芝居を評した言葉に、Hooliganが含まれていたため、この語がロシア語に入り、今でも英語と同じように「何でもぶちこわしたがる野蛮な人」とか「若いごろつき」といった意味で使われている。」
(チャールズ・ベルリッツ「ベルリッツの世界言葉百科」新潮選書)

hooligan
「←?Patric Hooligan(Houliham). ◇19C末Londonに住んで暴力をふるったというアイルランド人で、その一家の無法ぶりを歌った大衆歌曲からか。」
(「英語語源辞典」研究社)
←?:語源不詳

hooligan
「Londonにいたアイルランドのならず者の名」
(「プログレッシブ英和中辞典」小学館)

hooligan
「Londonに住んでいた無頼なアイルランド系家族の姓 Houlihan からか」
(「リーダーズ英和辞典」研究社)

hooligan
「perhaps from Patrick Hooligan fl1898 Irish hoodlum in Southwark, London
(http://www.m-w.com/)



こんなものも

青蛙 (2002/05/27 00:05)

松茸さん:
> * 方向音痴ネタの追加(第十三刷より)
まだまだ、叩けば幾らでもホコリが出てきますね。<『地名の世
界地図』

自己レスです。
> “ベガ”(bega) < Vega
>   +
> “アルタ”イル(arutairu)< Altair
日本人による日本語的造語ですから、
 “ベガ”(bega) < Vega
  +
 ア“ルタ”イル(arutairu)< Altair
でしたね。失礼しました。

先日、コンビニで世界博学倶楽部・地図が10倍楽しくなる『「世
地名」なるほど雑学辞典――地域名・国名・都市名の由来にまつ
わるオモシロ知識』PHP研究所 (PHP文庫)・2002 を見かけ
ました。二匹目のどじょうを狙う『地名の世界地図』の便乗本で
すね。
著者は↑のように匿名ですし、参考文献も掲げられていないので
信用するのは極めて危ない。書かれていることも、どこかで見か
けたような記述がチラホラと。
興味がおありの方は、最寄のコンビニ・書店まで。『地名の世界
地図』との比較対照もまた一興かと。



西南アジアとか

massangeana (2002/05/26 23:42)

>西南アジア
「西南アジア研究会」のページには:
 http://www.bun.kyoto-u.ac.jp/w-asia/soci.html#rule
 西南アジアとは西アジアおよび南アジアを指す。
とあるから, パキスタンも西南アジアでいいのでしょう。

外国語になった日本語
>おせち料理→Osechiryori
>納豆→Natto
本当に英語になりきってますか? ほとんどの人はそれが何なのかすら知らないと思い
ますが。「なりきって」るものとしては, zorry (サンダル) とか kudzu (葛) とか satsuma
(ミカンの一種) とかがあります。

>ドラえもん→ドラ エ―モン(北京語では機械猫と書くらしい)
「ドラえもん」はアジア諸国以外ではほとんど知られていません。
中国での名称はいくつかありますが, 機械猫ではなくて「機器猫」だと思います。



も〜っとヘンだぞ、『地名の世界地図』(一行知識風)

松茸 (2002/05/26 22:57)

 くだくだしいコメントなしでも楽しい(怖い)箇所をセレクトしてみました:

p.129:
「一二世紀半ば、チンギス・ハンがあらわれるまで」
p.130:
「一二世紀が終わる頃、モンゴルのなかからあらわれた指導者テムジン」

p.166:
「アメリカ大陸も、イギリスの支配下にあった。」

p.176:
「四六番目に独立した州オクラホマ」

p.190:
「アメリカ、アフリカ,アジア、ユーラシア、オーストラリアの、いわゆる五大陸」

p.237下段 ローヌ川:
「「流れの速い水の川」。ラテン語の古称ロダヌス川 Rhodanus に由来する。ロダヌスは、ケルト語の rho「速い」da「川、水」nus「川、水」からなる。」

p.270下段 パキスタン・イスラム共和国
「ウルドゥー語の pak「清らかな」とペルシア語の地名接尾辞 -stan でパキスタン(イスラム教徒のみの清らかな国)ともいわれる。」

p.271上段 マナーマ:
「アラビア語で「休職所」」


PS.1 青蛙さま、「ノリダー」の件、仰るとおりです。
PS.2 前回は Opera から投稿したら文字化けが。m(_ _)m



ペルシア(地名の世界地図)

佐藤和美 (2002/05/26 13:03)

>……ひろりんよ、お前もか!
山本さんほどの人でも信じちゃうなんて、『地名の世界地図』って、実はすごい本だったんですね。

「『地名の世界地図』批判PART1」は100キロバイトちょうどにまとめたので、PART2も100キロバイトちょっどにしようと思ってたんですが、息切れしてしまいました。

私も久しぶりにやってみましょう。
(松茸さんのネタとダブってるところがあるかもしれません。)

160ページからペルシア・イランのことが書いてあります。

「騎馬民族の国ペルシア」

ペルシアは「騎馬民族の国」だった?

「ペルシスの名の語源となったパールスparsには「馬に乗る人」という意味があるから、」

「pars」のスペルはあってるのか?。
「pars」に「馬に乗る人」という意味があるのか?

P161-162
「そこで、自分たちが中央アジアから南下し、やがてヨーロッパに広がっていったアーリア民族の一つであることをアイデンティティとするため、アリアナAriana(アーリア人)がペルシア語に転訛したイランIranを国名にしたのだった。サンスクリット語でaria,arya(高貴な、偉大な)という意味である。」

この文章はつっこむところがいろいろありそうです。

・印欧語族はどこから来たのか? 中央アジアから来たのか? どうもこの本の著者達はそう言いたいようですが。
・「中央アジアから南下し、やがてヨーロッパに広がっていった」って、どういうルートを考えてるのかな? 中央アジアからインド・イランあたりに南下し、そこからヨーロッパへ?
・「やがてヨーロッパに広がっていったアーリア民族の一つであることを」このアーリア民族の使い方は疑問ですね。
・「アリアナ」は何語だと言いたいのか?
・サンスクリット語「aria,arya」がペルシア語に入ったと言いたいのか? サンスクリット語とペルシア語が近縁な言葉なのを知らないのかな?
・「アリアナAriana」は「アーリア人」という意味か? 「Arian」(アーリア人)+「a」(地名接尾辞)だと思うが。

それにしても、これくらい気楽に文章書いてたら、1冊の本なんか簡単に書けちゃうんでしょうねぇ。



Re:外国語になった日本語

青蛙 (2002/05/26 00:14)

トヌットさん、初めまして、青蛙と申します。

> ちょうちん→Rantan
『研究社 英和大辞典』第5版(最近、第6版が出ましたね、やっと)
に Rantan はありませんでした。擬音語の ran-tan ならありましたが。
日本の「提灯」に相当するランタンは lantern ですね。
ギリシア語 lampter(明かり)とラテン語 lucerna(ランプ)との混
成と説明されています。(1189ページ)

あと、日本酒 → sake, saki も有名ですね。
柔道の試合での宣言(「一本」とか「技あり」)、決まり技もそのま
まですね。

> ロシア語 いわし→イウ゛アシ
昔、イワシはロシア語源だと耳にした覚えがありましたが、逆じゃ
ねえか。って、単に私の記憶違いだったりして。
『百ヶ国語でこんにちわ』第031号 ロシア語
http://konnichiwa.tripod.co.jp/100-031.txt



Re:鞄語

青蛙 (2002/05/26 00:12)

松茸さん、皆さま、お久しぶりです。

>  と学会・山本弘氏の掲示板で、青蛙さまがご活躍
いえいえ、「活躍」だなんてとんでもない。ただ、こちらで話題に
なったトンデモ本『地名の世界地図』『人名の世界地図』を紹介さ
せていただいただけですよ。Dさんでしたら大活躍でしたが。

> 「仮面ライダー」を〈鞄語〉というのは「?」。
私が鞄語としたのは特撮番組のタイトル「仮面ライダー」ではなく
小惑星の固有名“Kamenrider”です。
それで、後で間違いに気づいて鞄語(portmanteau word)ではなく
混成語(hybrid)と訂正いたしました。
鞄語というのは、
v  smog(スモッグ)< smoke(煙)+ fog(霧)
 japanimation(ジャパニメーション:日本製アニメ)< Japan +
animation
 joggolf < jog(ジョギング)+ golf(ゴルフ)
のような語でしたね。そういやあサッカー(J2になりましたっけ)
の「ベガルタ仙台」の“ベガルタ”も
“ベガ”(bega) < Vega
  +
“アルタ”イル(arutairu)< Altair
と、鞄語の一種と言えるでしょうか。

> これが「ノリダー」ならば《「乗る」と「ライダー」の鞄語》といえますが
そうなんですか。「とんねるずのみなさんのおかげです」という番組
にあった「仮面ノリダー」の“ノリ”は、てっきり木梨憲武氏の「憲」
(nori)からきたもので、「仮面ライダー」のパロディだとばかり思っ
ていました。



も?っとヘンだぞ、『地名の世界地図』

松茸 (2002/05/25 17:12)

 と学会会長=山本弘氏の掲示板;
http://8319.teacup.com/hiroshi15/bbs
での、5月22日づけの山本氏の書き込みです:
[前略]
|  青蛙さん、こんにちは。
|
| >『人名の世界地図』
| >『地名の世界地図』
|
|  やばっ、僕もすっかり信じてました(^^;)。「面白い本だよ」って、
| 人に推薦したりもしてたし……うわー、どうしよう。
|  科学やSFやアニメや特撮についてデタラメな解説をした本だっ
| たら、すぐに間違いに気がつくんだけど、歴史や言語学は僕の守備
| 範囲外です。だから、そうした本にもっともらしいことが書いてあっ
| たら、ついつい信じちゃいます。
|  うーん、トンデモ本に騙される人の心理が分かる気がするなあ。
  [適宜改行を補いました]
……ひろりんよ、お前もか!
 しかし、青蛙さまはいつもレスもらえていいなぁ……。

* 方向音痴ネタの追加(第十三刷より)
p.56:
「ラグビー発祥の地とされるバーミンガム南西の都市ラグビー Rugby。」
……「南東」あるいは「東」の間違い。

p.79:
「ウラル山脈の南にひとつの都市が建設された。そこは、王妃エカチェリーナ一世の名にちなんで、エカテリンブルグ Yekaterinburg (エカチェリーナの都市)と名づけられた[後略]」
……「東(側)」の間違い。『魏志』倭人伝か?

p.162:
「アフガニスタン、パキスタン、[中略]カザフスタン、ウズベキスタン、タジキスタン、トルクメニスタン。これら西南アジアの国々の「?スタン」は」
……パキスタンは「南アジア」、カザフスタンなどは「中央アジア」とするのが普通。

p.165 写真キャプション:
「1609年、オランダ西インド会社のハドソンが探検。」
……1609年には「オランダ*西*インド会社」はまだ存在しない(1621年免許、1623年創立)。
 また、ハドスンの第三次航海はオランダ*東*インド会社の依頼を受けて行なわれたものだが、本人が社員であったわけではない。



Re:外国語になった日本語

佐藤和美 (2002/05/25 11:23)

加藤秀俊・熊倉功夫編『外国語になった日本語の事典』(岩波書店)っていう本があります。日本語から外国語へ入った言葉を紹介しています。この本は以前紹介したことがあります。

「英語の外来語」(2000/04/15)
>サザンオールスターズで「tsunami」というのがありました。
>「tsunami」(津波)も「ainu」(アイヌ)も英語にあります。
>この本の目次からです。
>生花、浮世絵、歌舞伎、カラオケ、着物、
>黒潮、系列、酒、侍、柔道、
>将軍、醤油、寿司、相撲、禅、
>大名、畳、豆腐、二世、能、
>俳句、腹切り、漫画、やくざ、忍者、etc



Re:チョット質問します

佐藤和美 (2002/05/25 11:22)

>「じゃんけん」とは、酔拳や猿拳などの、いわゆる拳法の一種なのですか?

『大辞林』からです。

けん【拳】
二人以上で、指でいろいろな形をつくって勝敗を決める遊戯。中国から伝来したもので、本拳・虫拳・狐(きつね)拳など種々ある。じゃんけんもその一種。

>それと、「三すくみ」で、なぜナメクジが蛇に勝つのでしょうか?

以下の書き込みがあります。

「三すくみについて・・・。」(2000/10/25 23:00)
ただ、お年を召した方に尋ねると、「蛇は,絶対になめくじが歩いた後は,通りたがらない。」と言われるのです.へびは、体のうろこで歩いているので,なめくじが通ったあとにできるあのぬるぬるの上を滑って通れないと言われるのです。さすが,昔の人!!



外国語になった日本語

トヌット山中 (2002/05/25 08:51)

 皆さん!こんいちは!トヌットと申します。
 今回は日本語なのに外国語になりきってる、言葉を紹介します。
    ―英語―
  うどん→Udon ラ―メン→Ramenもち→mochiおせち料理→Osechiryori
  すき焼き→Sukiyaki 寿司→Sushi 刺身→Sashimi
  着物→Kimono ゆかた→yukata おび(着物の)→Obi
  ちょうちん→Rantan 納豆→Natto
  ―その他―
 ロシア語 いわし→イウ゛アシ
 スペイン語 漫画→エル マンガ
 英語 フランス語 スペイン語 オランダ語 韓国語 中国語 その他
  ドラえもん→ドラ エ―モン(北京語では機械猫と書くらしい)
   僕が知ってるのは、以上です。
   だれかもっと詳しく知っている人いたら、教えてください。
  (おそらく)待っています。



外国語の漢語について

辻本裕幸 (2002/05/25 05:27)

日本語韓国語ベトナム語には漢語起源の単語が多いというのは有名ですが、では大体何語までが、漢語の影響下にあるのでしょうか?例えば英語には漢字もなければ、漢語起源の単語も少ないですよね。じゃあモンゴル語はどうか?タイ語はどうか?等等。また中国で発行されている世界地図では皆漢字で地名が書いてあるので、日本のように元来漢字使用の地名なのか、そうでないのかの区別が難しいですよね。教えてください。



Re:うろ覚え

てるぼー (2002/05/24 17:34)

うろ覚えは、中ががらんどうになっている状態を指す語「うろ」
(例:木のうろ(空))+「覚え」から来ているという説
もあるものの、「おろ覚え」が「うろ覚え」に転化したと
する解釈が一般的であるようです。

ちなみに、辞書で「おろ」を引くと

おろ 【疎】
(接頭)〔「おろそか」「おろか」などの「おろ」と同源〕動詞・
形容詞などに付いて、十分でないさまを表す。不完全、わずか、
などの意。「―覚え」「―癒ゆ」「―よし」

とあり、「おろおぼえ」を引くと

おろおぼえ 【疎覚え】

ぼんやりした記憶。うろおぼえ。

とあります。
そういう意味では、「うろ覚え」も元々は「おろ覚え」の誤用であり、
それがいつのまにか一般化したという言い方も出来るかもしれません。

以上



うろ覚え

狐の悠 (2002/05/24 15:14)

語源を調べようと思ったのですがちょっと辿りつけませんでした...

で、これだけでは癪なので、「うろ覚え」とその誤用だと思われる
「うる覚え」をGoogleで検索してみて、出現頻度を較べてみました。

売る覚え うるおぼえ うる覚え うろおぼえ うろ覚え
約52(38) 約1450   約5400  約9150   約52900

流石に誤用は定着していないようです。
それにしても、「売る覚えはうる覚えの間違いでした」なんて
間違いまであるんですねぇ...
尤も、意図的に使っていると見られる例や「(物を)売る覚え」と
言った、カウントするに当たらない例もあるかとは思いますが。

で、どなたか語源はわかりませんでしょうか(微笑)。



morning2

toki (2002/05/24 05:13)

書き忘れてしまいました!!
もう一つ、「Manus」という綴りで「好意的な」という古ラテン語もあるそうです。
ギリシャ、ローマ神話では、冥界や死者の魂を表す言葉でもあったそうです。死者にあえて親近感を持たせるという意味をこめて、反語的意味合いを含んでつけられたものらしいのです。
こちらから変化(というのでしょうか…?)していったものだったと思います。

かえって混乱を招いてしまうかもしれませんね…。
学校の課題だというのに申し訳ありません…。



morning

toki (2002/05/24 04:52)

morningの語源が、確か、ラテン語で「朝」を意味する「Manes」からきていたように記憶しています。「よい朝ですね」という意味には当てはまると思うのですが…。

お調べしているものと、意味合いが違ってしまっていたらすみません…。



教えてください。

わか (2002/05/22 22:50)

始めまして。今回このサイトを初めて見つけてコレだ!!と思い投稿しました。

ぜひ「Good-morning」 の語源を教えてください。大学のレポートで語源を調べる宿題があったのですが、どこをさがしてもこの単語の語源が見つかりません。ちなみに「Good-by」は「God be with you」という語源からきているそうです。

どうか、よろしくお願いします。



漢字流入以前の文字

佐藤和美 (2002/05/21 22:55)

こういうのはどうでしょうか。

http://www.asahi-net.or.jp/~QM4H-IIM/k020318.htm



文壇百人一首

萌 (2002/05/21 17:36)

> 世の中は 移りけりな いたずらに 處女を集めて 眺めせしまに
島崎藤村の戯れ歌ですね。
本歌は、小野小町の「花の色は 移りにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせし間に」
ですから、「移りけりな」ではなく「移りにけりな」だったと思います。
「移りにけりな」の意は、「移る」に、完了の助動詞「ぬ」の連用形+過去の助動詞「けり」の終止形、
詠嘆の終助詞「な」で、「すっかり変わってしまったことだ」になるでしょう。
また、三行目は「・・・ブルジョアけなし 遮二無二手を尽くしても・・・」ですね。
三つとも遊びの歌なので、そのままの意味で解釈してください。



古語の問題

ムラサキ (2002/05/21 08:07)

いつもお世話になっております。

下記の文書の中に「移りけりな」という表現がありますが、その意味が知りたいです。
どなたか全体的な解釈と単語の説明をして下さる方はいませんか?

『人生は 一にして 又 二なんかと言っているまに 世ぞすぎにける
世の中は 移りけりな いたずらに 處女を集めて 眺めせしまに
仲間褒め ブルジョア けなししゃに むにに 手をつくしても出でんとぞ思う』

こういう質問ばかりで申し訳ありません。



ホロホロについて

JRA (2002/05/21 00:12)

>アイヌ語の「ホロホロ」と言うのは、どんな意味なのでしょうか?
>山の名前に使われているくらいだから、深い意味があるのだと思いますが、

 温泉で有名なホロホロ山荘があるのがホロホロ山ですが、このことを言っているのですか?

 字面から語呂合わせで、ポロホロ poro-horo としてさらに、何らかの省略があったとしたとしましょう。これでよしとする人が多いのですが、このようなやり方は、一番やってはいけない手法です。
まずは、江戸期や明治の文献を調査し、アイヌ語地名かどうかの判断が必要かと思います。
その後、アイヌ語地名であるのなら、現地調査が必要かと思います。



ホロホロ

佐藤和美 (2002/05/20 21:10)

イブさん、はじめまして。

>質問なのですが、アイヌ語の「ホロホロ」と言うのは、どんな意味なのでしょうか?
>山の名前に使われているくらいだから、深い意味があるのだと思いますが、

「ホロホロ」というアイヌ語はちょっと思いつかないですね。
北海道で現在「ホロ」で残っているものはアイヌ語では「ポロ」(大きい等の意味)が可能性が高いのかなという気がしますが、「ホロホロ」となるとちょっと見当がつきません。

>それと、「ピリカ」は「美しい、よい」と言う意味ですよね?
そうです。

>漫画でアイヌ民族に興味もつのって不謹慎ですかね?

とんでもありません。私もマンガ大好きです。
手塚治虫にも『シュマリ』なんていう作品があるし。
私は読んだことないですが、北海道が舞台の『王道の犬』っていうマンガもあるそうですね。

こんなのもあります。

『手塚作品のアイヌ語』
http://www.asahi-net.or.jp/~hi5k-stu/tezuka/sumari.htm



チョット質問します

上田 (2002/05/20 19:22)

「じゃんけん」とは、酔拳や猿拳などの、いわゆる拳法の一種なのですか?
それと、「三すくみ」で、なぜナメクジが蛇に勝つのでしょうか?
誰か教えてください。



文章力不足

イブ (2002/05/20 11:25)

すいません。前回の私のカキコの追伸、言葉の使い方が間違っていたうえに言葉足らずでした。
まず「不謹慎」と言うのは間違ってます。
私は、あの文は「ここにいる皆さんは過去ログを読んでわかるようにとても真剣にお話をしていらっしゃるから、漫画で興味を持つなんて軽い理由でカキコして水をささないだろうか?」という思いから書いたものです。他意はありません。
もっと文章の勉強をします。中学生にあるまじき文章力のなさでした。



ありがとうございました。

ぺっぺ (2002/05/20 08:54)

ありがとうございました。参考になりました。こんなことを調べるのは初めてのことなので、日本語の成立からたどるのが一番かな、と思い、書き込ませていただきました。ではですね、別の質問なのですが、漢字が入ってくる以前に、日本語に文字があったかどうかを調べる術はあるのでしょうか?現在の日本語に、あったような形跡はないようですし、あっても、音としての名残でしかないように思うのですが、この点についてはいかがお考えでしょうか。私は、漢字が入ってきた当時の、日本の統治形態に、その疑問を解く鍵があるように思うのですが・・・。





井上秀行 (2002/05/20 08:42)

みずさん、tokiさん投稿有り難う御座いました。長い間の疑問がやっと解けました。またこれに関する疑問があったら、よろしくお願いします。



Re:魂

toki (2002/05/20 01:04)

みずさんとダブってしまいますが、「魂」について、以前に私が調べたものが残ってました。
なんとなく、自分で納得したところだけを保存していたようなので、かえってわからなくなってしまうかと思いますが、お役に立てればと思います。

 「鬼」→大きなまるい頭をして足もとの定かでない「亡霊」を描いた象形文字。または、「怪物 の頭の形」の下に「人」を意味する「儿」を、さらに、その右に「人に害を与える」という意味 の「ム」を付け、この三つが組合わさって、人の「死後の魂」を表す会意文字。さらには、「祖 先の祭りに亡き祖先に似せた仮面をかぶった人」が原義で、「鬼」(仮面をかぶった人の形)が 意符、「ム」が音符で、「不吉」の意を表す形声文字、とも言われます。
 別の説では、「鬼」という字には、「生命」の動き、「生きている」こと、「動いている」こと を表す「丿」(のかんむり)の下には「田」、その下には「人」を表す「儿」、そして、その横 の「ム」は、「私的な」「秘密の」という意味であると言われています。
 「鬼」は「き」とも読み、帰(き)とする点においても、精神的なモノを鬼としていると言われて います。

 「魂」→魂は云と鬼という字からなっている。云は雲気のこと。中国では魂魄(こんはく)とい い、死者の魂は雲のように上に昇り、魄は魂の重い部分として、地の中に同化するものと言われ
 ている。魄の白は生気を失った頭骨の形である。

上記の魂魄(こんはく)の意味合いが理解できず、補足として調べたものが下記のものです。

 「魄」→人が死ぬと死体を雨ざらしにして肉を腐らせ、白骨とし(古代ではこの事を死といった) 頭蓋骨を保存して、(これを魄=ハクといった。白骨の意味)これを祀ったが、後には死者の容貌 に似たものを作って、これを祀った。

本当に寄せ集めで、申し訳ありません…。



Re:魂

みず (2002/05/20 00:37)

鬼という字には、化け物の鬼の意味の他に、
神としてまつられる霊魂とか先祖の霊、目に見えない神秘的な力を持つもの
というような意味もあるみたいなので、魂の目に見えない神秘的な感じを
表してるんじゃないかな〜とか思います。



鞄語

松茸 (2002/05/19 19:31)

 お久しぶりです。

 と学会・山本弘氏の掲示板で、青蛙さまがご活躍ですが;
http://8626.teacup.com/hirorin15/bbs
「仮面ライダー」を〈鞄語〉というのは「?」。
 これが「ノリダー」ならば《「乗る」と「ライダー」の鞄語》といえますが、造語規則を適用/準用して形態素をつなげたものは鞄語ではないでしょう。
 また、*系統が異なる*語の混成という制限もないはずです。
http://www.m-w.com/cgi-bin/dictionary?va=portmanteau



はじめまして。質問です

イブ (2002/05/19 15:39)

はじめまして。
質問なのですが、アイヌ語の「ホロホロ」と言うのは、どんな意味なのでしょうか?
山の名前に使われているくらいだから、深い意味があるのだと思いますが、インターネットでいろいろ言語関係、地名関係のページをまわってもわからないのです。
それと、「ピリカ」は「美しい、よい」と言う意味ですよね?
どうかよろしくお願いいたします。

追伸:漫画でアイヌ民族に興味もつのって不謹慎ですかね?(^^;





井上秀行 (2002/05/19 09:00)

魂―何故、鬼という、つくりが入っているのでしょぅか?



ビー玉の語源は

佐藤和美 (2002/05/18 17:07)

唐沢俊一『トンデモ一行知識の世界』(ちくま文庫)っていう本をひろい読みしてます。言葉ネタもいろいろ出てます。

「ラムネのビンの中には栓用のガラス玉が入っているが、その玉の規格品はA、不良品はBと分類され、不良品は子供のオモチャに下取りされた。これがビー玉の語源となった。」

知らなかったぁ、そうだったのか。

でも、『日本国語大辞典』、『大辞林』、『広辞苑』、みんな「ビー」は「ビードロ」の略だって書いてあるけど?
なにをネタにしたのかな?



佐藤和美様

トキワ (2002/05/18 10:58)

貴重なご意見ありがとうございました。
やはりスコバ→須壺場、テチカバ→鉄火場は安直すぎますよね。
なんとか謎を解明できるよう精進します。



Re:学校の課題なのですが・・・

佐藤和美 (2002/05/16 23:00)

「やまとことば」と言っても、別に難しいことではありません。

『大辞林』から

やまと-ことば 【《大和》言葉・《大和》詞】
(1)(漢語・外来語に対して)わが国固有のことば。和語。

漢字流入以前に日本に文字があったという証拠はないでしょう。
日文(ひふみ)、ホツマ、などはまあトンデモ系の話ですね。



ありがとうございました

てん (2002/05/16 15:50)

「日本の川の英語名での表記について」
非常に参考になりました。
今後は同じような質問にはコレで答えたいと思います!
ありがとうございました。



学校の課題なのですが・・・

ぺっぺ (2002/05/16 12:50)

はじめまして、ぺっぺともうします。すみません、少しお聞きしたくて書き込ませていただきました。今、『「小野妹子」は本当に「おののいもこ」と読むのだろうか?また、「卑弥呼」は本当にひみこと読むのだろうか?また、読むのであれば、その読み方はどこから採用したものなのか?』という疑問を、学校で調べているのですが、調べるにあたって、ひとつの疑問に打ち当たりました。日本語ができる以前には、「やまとことば」というものが存在したとききますが、その「やまとことば」には文字が存在したのでしょうか?



Re: はじめまして。

UEJ (2002/05/16 09:58)

↓こんなんもありました。
「日本の川の英語名での表記について」
http://www.japanriver.or.jp/park/qa/ans_19.htm



Re: はじめまして。

UEJ (2002/05/16 03:29)

関連トピックがあります↓
2001/11/17 「グレートブリテン??」以降
http://www.asahi-net.or.jp/~hi5k-stu/bbs/bbs0111.htm



はじめまして。

てん (2002/05/15 08:46)

スミマセン、ちょっと質問させてください。
素朴な疑問です。
河川の名称表示で、英語の部分が気になっていて。
「荒川:Arakawa River」「櫛田川:Kushida River」
これって荒川川、櫛田川川ってことにならないんですかね?
下らない質問なんですが、ちょっと説明に困っています。



ありがとうございます>佐藤和美さま

ハル (2002/05/13 19:49)

ありがとうございます!助かりました。
アイヌモシリ=人間の大地 と考えてもいいわけですね?
今度アイヌについて自分でも調べてみようと思います。人に頼りっぱなしじゃダメですもんね!
今回は本当にありがとうございました。



スコバ、テチカバ

佐藤和美 (2002/05/12 19:06)

>スコバ谷には須恵器の窯跡があるので須壺場(スコバ)では?
>この地域の土は鉄分を含んでおり、大昔にたたら製鉄をしていた形跡がある
>ので鉄火場(テチカバ)では?
>と言われているのですが、どうもしっくりきません。

須恵器は古くは「斎瓮」(いむへ)といわれたようですね。
「須恵器」という名称はそう古いものではなさそうです。
古くからある地名の語源にはならないのではないでしょうか。

私は「鉄火場」と聞けば「賭博場」を連想しますね。
そもそも「たたら」を「鉄火場」などと言ったのか?



アイヌモシリ

佐藤和美 (2002/05/12 11:14)

「アイヌ」の意味は以前書いたことがあります。
「アイヌの意味は」(2002/02/23 10:45)

「アイヌモシリ」の意味ですが、田村すず子『アイヌ語沙流方言辞典』(草風館)からです。

aynu mosir アイヌ モシ
人間/アイヌ・国
1.(神の国に対して)人間の国。
2.(sisam mosir シサ モシに対して)アイヌの国(多くの場合北海道を指す)。

「アイヌモシリ」を「人間の大地」と訳す人もいるようです。



はじめまして。

トキワ (2002/05/11 23:15)

私の住んでいる土地に、『スコバ谷』と『テチカバ』と言う小字があるようなのですが、
その由来というか語源がよくわからないのです。
地元の歴史家の方々の間では
  スコバ谷には須恵器の窯跡があるので須壺場(スコバ)では?
  この地域の土は鉄分を含んでおり、大昔にたたら製鉄をしていた形跡がある
  ので鉄火場(テチカバ)では?
と言われているのですが、どうもしっくりきません。
須恵器の窯跡があるとは言え、その当時から須恵器と呼んでいたかはわかりませんし、
たたら製鉄の形跡があったと言っても、そのテチカバからは1キロほどはなれた場所にあるようなのです。
それに「テツ」が「テチ」に変化するものでしょうか・・・・?
皆さんはどう思われますか?ご意見をお聞かせ下さい。



>西田さまへ

oak (2002/05/11 18:05)

西田さま、はじめまして。日本語教師をなさっているかたということですので、
同業者として老婆心ながら、一言。
外国語を使わず直説法で日本語を教える場合に類義語、類似語の使い分けの説明に
ついては皆さん苦労するところですが、そのための分析、説明のしかたの勉強が
日本語教師の仕事の大きな部分を占めているわけで、ある程度ご自分でその作業、
経験を積まれることが将来のための大きな財産になって行くと思います。
基本的には、
(1)まず手持ちの辞書、およびオンライン辞書大辞林などを活用して意味上の違いを整理、
(2)実際の使用例などをgoogle http://www.google.co.jp/ などで検索して集めてみる 
(3)以上を分析、検証したうえ、授業で使い分けを説明しやすい文例を学習者のレベルに
応じて作成、ちがいのポイント、どちらでも使える場合などを説明できるようにする・・・
というのが、一般的なアプローチでしょう。
そういう作業、ご自分なりの分析をなさったうえでのお考え、ご質問を掲示板に
投稿されたほうが、ほかの方からのアドバイス、ご意見も集まりやすいと思うの
ですが、いかがでしょうか。
なお、類義語についてや、「同じ」など日本語を教えていて必ず質問されるような
ことについては、以下の日本語教育関係のサイトでも取り上げられることが多いので、
お時間のあるときに、あちこち見ておかれることをおすすめいたします。

日本語オンライン http://nihongo-online.org/
Oyanagi の勉強部屋 http://www3.tky.3web.ne.jp/~oyanagi/index.html
SPACE ALC:日本語 http://www.alc.co.jp/jpn/index.html
(ここの、何でも質問箱、授業の前に にも、文法、類義語の話題がたくさんあります。
掲示板は 日本語喫茶室)



「楽しい」と「面白い」について

西田 卓矢 (2002/05/11 16:00)

楽しい人。  楽しい家。  楽しい考え。
面白い人。  面白い家。  面白い考え。
どなたか、楽しいと面白いの違いを教えてくださいませんか。とても、困っています。



「同じ」について

西田 卓矢 (2002/05/11 12:09)

 三省堂「新国語中辞典」によると「同じ」というのは、形容詞の語幹である。とかいてありました。しかし、
例えば、意見が同じ人。意見が同じの人。
    顔が、同じようです。顔が、同じのようです。
と、形容詞?としても名詞としても使えると思っているのは、僕だけでしょうか。佐藤さんをはじめ、みなさん、教えてくださいませんか。よろしくお願いします。



アイヌ語初心者です。。

ハル (2002/05/10 23:05)

初めまして。
私は今度修学旅行で北海道に行くんですけど、事前学習としてアイヌのことを調べる事になりました。そこでご質問なんですけど、「アイヌモリシ」とはどういう意味ですか?それから、アイヌ語で「人間の大地」とはなんと言うのでしょう?
きっと皆さんにとっては、こんなこともわからないのか位の質問だと思いますが、初心者なもので、まったくわかりません。どこを調べたらいいのかも・・・。どうか、教えてください。よろしくお願いします。
急なのですが、13日までに教えていただければ幸いです。図々しい限りで、すみません。



Re: がち【勝ち】について

UEJ (2002/05/08 10:25)

新明解国語辞典には
 多く、好ましくない事について言う
小学館国語大事典には
 多く、それが好ましくない状態であることについていう。

とあります。
確かに曇勝ち、雨勝ちとはいうけど晴勝ちとは言わないですね。
「勝ち」というのはpositiveなことなのに面白いですね。



がち【勝ち】について

ムラサキ (2002/05/07 08:18)

がち【勝ち】体言または動詞の連用形に付いて、そのことが「しばしばである」「その傾向がある」意をあらわしますが、ここで皆さんに質問です。
なんとなく「がち」というのは、好ましくないこととして言う例が多いと思います。

しかし、後ろに良い結果をもたらすという使い方はできないのでしょうか?
例えば、「喜びがち」「進展しがち」「発展しがち」「笑いがち」のような...。
皆さんのご意見をお待ちしております。



「それに」と「しかるに」

西田 卓矢 (2002/05/06 19:35)

先ほどの「それに」と「しかも」のやり取りを拝見して、勝手に述べます。「それに」は、それ+に、で、前の内容に客観的な見解を、一つ加える働きをする、と考えられるなら、「しかも」は、然(る)+も、と言う風に分けて考えて、前の内容に勢いを付け(この場合の「も」は勢い付け)て、さらに述べる際に用いることができると思ってしまいました。
 例、1、この部屋は、駅に近くて日当たりがいい。それに、家賃も安い。
   2、この部屋は、駅に近くて日当たりがいい。しかも、家賃も安い。
上記の文を比べた場合、どちらのほうの話者が「この部屋」に対していい印象を持っているか、と考えたら、やはり、「勢い付け」の「も」が効いている分 2、のほうではないでしょうか。
 そう考えると、今度は、「しか(然)も」と「しか(然)るに」の関係、それに、「それに」と「しかるに」の関係が気になってきました。
  そもそも、僕の説の是非とともに、忌憚のないご意見・ご感想をお待ちいたしております。



Re:「それに」と「しかも」について

佐藤和美 (2002/05/06 14:51)

みつこさん
>「それに」と「しかも」なんですが、意味的にはとても似ていますよね。どなたかピッタリくる答えを教えていただけませんか?

まずは辞典からひろってみると、

『大辞林』

それに
(接続)
(1)その上に。それに加えて。さらに。「天気はいいし、―休日だし、絶好の行楽日だ」
(2)しかるに。それなのに。「此の聖人達は公召すだに速かに山を下らぬ人どもなり。―修行の次(ついで)にここにおはしたるは希有(けう)の事なり/今昔 19」
(3)それによって。その結果。「その時は源氏のみぞ様々大臣・公卿にておはせし。―このおとどなむ南円堂を建てて/大鏡(藤氏物語)」

しかも 【然も・而も】
(接続)〔漢文訓読に由来する語〕前述の事柄にさらに後述の事柄がつけ加わる意を表す。その上に。さらに。「最初で、―最後の機会」「さんざん待たせて、―平然としている」「彼様(あんな)猥褻な席に連つてゐる。…―一所に成つて巫山戯(ふざけ)てゐる/浮雲(四迷)」

『日本国語大辞典』

それに(接続)
1.前の事柄に対し、後の事柄が反対・対立の関係にあることを示す。それなのに。ところが。
2.前の事柄の当然の結果として、後の事柄が起こることを示す。それにより。だから。その結果。
3.前の事柄に、後の事柄が添加されることを示す。その上。それに加えて。
4.後の事柄が前の事柄に関係のある時や物事であることを示す。その時に。その中で。それは。

しかも(接続)
先行の事柄を受けて、後続の事柄を付け加える意を表わす。それに加えて。それにもかかわらずなおその上に。それでもなお。

次の二つの例文で考えてみると、
「天気はいいし、それに休日だし、絶好の行楽日だ」
「最初で、しかも最後の機会」
「それに」は「それに加えて」
「しかも」は「それにもかかわらずなおその上に」
あたりがいいかな?



Re:いわずもがな

佐藤和美 (2002/05/06 12:16)

哲也さん
>「いわずもがな」という言葉がありますよね。その意味は,「言わなくても」という意味で使われています。しかし高校時代に習った古文を思い出してみると,「もがな」は願望を表す終助詞だったような気がします。

『日本国語大辞典』にはこうあります。

もがな
成立に関しては一般に、願望を表わす「もが」に感動を表わす「な」の付いたものとするが、中古「もがな」が「も哉」とも表記されたこと、また「をがな」の形、さらには「がな」の形も用いられていることなどから、当時「も-がな」の分析意識があったと推測される。したがって、上代の「も-がも」の意識を継承し、これに「かも」から「かな」への交替現象も影響して成立したものと考えることもできる。

「いわずもがな」が「言う必要のないこと」、「言うまでもないこと」だというのも、「いわずも哉」と捉えられていたとしたら、理解できそうです。



人違いです

佐藤和美 (2002/05/06 12:15)

西田さん、人違いですよ。(^^)



「違う」と「そうじゃありません」の使い分け

西田 卓矢 (2002/05/05 17:25)

こんにちは。佐藤先生には大学時代、お世話になりました。僕は、今大阪で
日本語教師をしております。「国の数によらない、フェアーな理想の日本語教育」
をめざし、日夜奮闘中であります。早速質問なんですが、例えば、ペンを持っている
ひとに、「タバコを吸わないでください。」といえば、「違いますよ。これはペンですよ。」 と言う返事が期待されると思うのですが、日本語話者は、この「ちがう」と「そうじゃない」 をどういう必然性の元で、使い分けているのでしょうか。いろいろな意見をお待ちいたして
おります。



Re:猫とこけし

toki (2002/05/05 01:35)

ガンダムさん、未菜実さん、レスありがとうございました!



sister、brother、father、mother

佐藤和美 (2002/05/04 10:06)

sister、brother、father、mother
親族関係を表す語は借入が起こりにくいようで、どれも印欧祖語まで遡れる由緒正しい(?)言葉のようですね。(語形の変化はありますが)
語源と言うのは特にありません。

参考
「スタンダード英語語源辞典」大修館
Merriam-Webster OnLine http://www.m-w.com/



Re:猫とこけし

未菜実 (2002/05/04 05:52)

「猫」の語源には諸説あって、はっきりしません。
1.ネズミをコノムの「鼠好」(ねこ)
2.トラに似ているので「如虎(にょこ)」
3.寝るのを好むので「寝子」(ねこ)
4.昔はネコの鳴き声を「ネウネウ」と表現してたのに由来
する等々。
堀井令以知氏は、
猫の鳴き声を示すネ+親愛を表すコ(子)を採用しています。

「コケシ」も言われるような説が良く聞かれますが、同氏によると、
1.芥子坊主の小さいものを意味する、小芥子
2.こけし(かわいい)這子(ほうこ)の略
3.こげし(木削子)の意味
4.こけら(木の切れ端)師から
5.人形の頭の形が芥子(けし)の実と似ているから
と列記し、特定できないとしています。
         (語源大辞典 堀井令以知著 東京堂出版)



RE: 猫とこけし

ガンダム (2002/05/04 03:05)

インターネット検索(GOOGLEが便利)で、キーワードに「寝子 猫 語源」と入れて検索すればいろいろな説があることがわかります。40件ぐらいですから全部見てみたら?



はじめまして 初メールです

kaz (2002/05/03 21:50)

sisterの語源を調べていたらこのサイトを見つけました。brotherやfatherやmotherなどとの関係と一緒に探してもなかなかわかりませんでした。是非教えてください。



猫とこけし

toki (2002/05/03 21:39)

こんにちは。いつもお世話になってます。

猫とこけしの語源について伺いたいことがあります。
私の母からだったと思うのですが…。
猫は昔「寝子」もしくは「寝小」と書き、字の通り、よく「寝」る「子」、「小」さい物なのでそう呼ばれるようになったと聞いた事があるのですが…。
同じく、こけしも「子消し」と書き、「子」供を間引きして存在を「消」してしまった事を痛んだ親が、供養の人形として持っていたもの、と聞いた事があります。
母を疑うわけではないのですが(苦笑)。
こけしの方は、何人かに聞いたところ、「そうだよ〜」という返事があったのですが、猫についてはなかったので、なんとなく疑問に思っています。
調べてみたのですが、やはり疑問が残ったままなのです。
このお話を聞いた事がある方がいたら、ぜひ教えて下さい!



また質問です

ムラサキ (2002/05/03 20:12)

UEJさん、tokiさん、ありがとうございました。

次の質問は微妙なニュアンスの違いだと思いますが...。

「もたれる」「よりかかる」「すがる」の違いについてどなたが説明して下さいませんか?

宜しくお願いします。



Re:割りかけ

toki (2002/05/03 19:23)

そうだったんですか!
知ったかぶりしてしまったようです…。
ムラサキさん、UEJさん、申し訳ありませんでした!



Re: 割りかけ

UEJ (2002/05/03 04:38)

人事、勤労、営業などの間接部門の費用を他の部署で負担する金額のことです。
「言葉の世界」というよりも「職場の世界」ネタ? (^_^;)



Re:割りかけ

toki (2002/05/03 03:55)

私も以前に聞いた事があるのですが、「割りかけ」ではなく、「売掛」のことなのではないでしょうか?
友人とそんな話をしていた時、聞いていた友人のお父様が、話題に参加してくれまして、そういわれた記憶があります。
辞書などで調べると、売掛には下記のような意味があるそうです。

うりかけ 【売(り)掛け】
あとで代金を受け取る約束で売ること。また、その代金。掛け売り。

自身で調べたものではなく、聞きかじりになってしまうので、間違っていたら申し訳ありません。



割りかけ

ムラサキ (2002/05/02 19:15)

いつもお世話になっております。

下記の文章の中に「割りかけ」という単語が出てきますが、その意味がよく分かりません。
辞書などを調べてみてもまったく出てこないのです。

。。。。ベンチャー企業が大企業と競合するとき、まともに戦ったら勝ち目がないと言う人がいます。そういう人は、「ベンチャーはニッチ市場で勝負」と心底思っているのでしょうが、実際は多くのメイン分野でベンチャーに凱旋が上がっています。よく見落とし勝ちなのが、大企業といっても実際に競合になるのはその中の1部門であり、その戦力だけを比較すればベンチャーも劣っていないということです。もちろん、「大企業の看板」や「全国の営業網」などの優位点もありますが、その分★「割りかけ」の負担が重く機動的に動けないデメリットもあります。大企業の幻想に惑わされないこと、これは競合でなく協業の場合でも同じです。

どなたか知ってる方がいたら、教えて下さい。
宜しくお願いします。



Re:赤ちゃん

佐藤和美 (2002/05/02 15:05)

以下、『大辞林』から。

あかんぼう【赤ん坊】
〔体が赤みがかっているからいう〕

妥当なとこだと思いますけど。

>昔は赤色って忌み嫌われる色だったそうなのです。

赤が嫌われる色だというのは、私は聞いたことがありません。

>子供が病気になると、赤い人形にその病気を移して燃やしたり、埋めたり、流したりと
>各地でそんなことが行われていたらしいですし、

↓これのことでしょうか?

かたしろ【形代】
(1)祭りの時、神霊の代わりに据える人形(ひとがた)。
(2)禊(みそぎ)や祓(はらえ)に用いる紙の人形。体をなでて災いを移し、川に流す。なで物。

ひなながし【雛流し】
三月三日の雛祭りのあと、雛などを川や海へ流すこと。祓(はらえ)に使った形代(かたしろ)を流す風習の名残という。流し雛。


これは色は特に決まってるわけではなさそうですね。



赤ちゃん

えもどらん (2002/05/02 09:44)

はじめまして。
いきなりですが「赤ちゃん」ってどうして「赤」なんでしょうか?
大辞林であかんぼうで調べると「体が赤いから」とありますし、想像もつきますが、
昔は赤色って忌み嫌われる色だったそうなのです。
子供が病気になると、赤い人形にその病気を移して燃やしたり、埋めたり、流したりと
各地でそんなことが行われていたらしいですし、
何かほかに隠された意味があるのではないかと、気になっています。
ご存知の方教えてください。



いけ&しゃあしゃあ

UEJ (2002/05/02 03:53)

小学館国語大辞典からです。

「いけ」については、
 「生ける」の連用形「生け」からとも、「余計」の変化したものとも、
 あるいは、接頭語「生き」の変化ともいうが未詳
とあります。

「しゃあしゃあ」には「洒洒」の字があてられていて、
「しゃしゃ(洒洒)」の項には「洒洒落落」という語が載っていて、
こちらは、「しゃらく(洒落)」を強めていう語、とされています。
で、「洒落」の項をを引用しておくと、

しゃらく【洒落・灑落】
 物事に深く執着しないで、気質やふるまいがさっぱりしていること。
 わだかまりがなく、あっさりしているさま。
ということです。



質問です

まや (2002/05/01 15:19)

はじめまして。
ふと気になった言葉があり、調べてみたのですが分からなかったので
ここに書き込ませて頂きます。

「よくそんな事が言えるねぇ」のような意味で
「いけしゃーしゃーと・・・」って言いますよね?
その「いけ」と「しゃーしゃー」の語源は何でしょう?
もしくは2つに分かれずに「いけしゃーしゃー」かもしれませんが。
どなたかご存知の方、教えて下さい。
ここ数日、気になって仕方ありません。
よろしくお願いします。



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