言葉の世界・伝言板 2001年5月



ケチャップ

佐藤和美 (2001/05/31 17:38)

「ケチャップ」ですが、過去ログにあります。

「ケチャップの語源」(2000/02/09 21:06)
「ketchup」(2000/02/09 22:13)
「ケチャップ」(2000/02/10 09:20)
「ケチャップ」(2000/02/10 11:50)
「ケチャップ」(2000/02/11 13:20)
「ケチャップ」(2000/03/23 01:51)

以下にまとめてあります。
語源・思いつくままに(外国語編)PART2



ありがとうございました

mm_yuka (2001/05/31 17:11)

ごめんなさい。
過去ログを拝見していましたら、
下記のログを発見しました。
中国だったのですね、ありがとうございました。
------------------------------
「ketchup」の語源ですが、
中国語広東方言koechiap、ketsiapが、
マレー語kechap経由で英語に入ったそうです。
(研究社「英語語源辞典」)

ケチャップのもう一つのスペルは「catchup」です。
(「catch up」じゃなくて「catchup」です。)



質問です

mm_yuka (2001/05/31 17:01)

トマトケチャップの「ケチャップ」という言葉は
元は塩漬けの魚の汁のことを
ケチアプとかコエチップとよんだことからきたそうですが、
どこの国でこのように呼んでいたのかを知りたいのです。
インド・イギリス・中国・エジプトのうちのどれかだそうなのですが。
ご存知の方がいらっしゃったら教えてください。
(場違いな質問でしたらごめんなさい、削除してください。)



Re: ピジン

massangeana (2001/05/31 01:32)

tituba さん:
>Long time no see. 
>好  久 不 見。
これはしょっちゅういろんなところで話題になるのですが, 中国語の影響かどうかははっきりしないようです。むしろアメリカインディアンのピジン英語という説の方が有力です。

悠人さん:
>今悲惨な内戦を続けている旧ポルトガル領のアンゴラとかの言葉はポルトガル語と現地語の
>あわさったピジン語ではないかと思うのですが実際はどうなのでしょう。
>公用語はポルトガル語となってはいますが。

これはピジンでなくてクレオールのことだと思いますが, このページ(クレオールな風にのって・目次) をみると:
 http://www.netlaputa.ne.jp/~shahyo/0381moku.html
>アンゴラ、モザンビーク、カボ・ベルデ、ギニア・ビサウ、サントメ・プリンシペ。
>これら五カ国のうち、アンゴラとモザンビークを除く三つの国で、ポルトガル語
>との接触から生まれたクレオールが話されている。

とありますので, アンゴラではクレオールは話されていない, ということになります。

どの国でどのような言語が話されていて, それがどういう語族に属するかをざっと知るには,
SIL ethnologue:
 http://www.sil.org/ethnologue/
が非常に有用です。場所から探すにはこのページの「Areas and countries」を, 語族から
さがすには「Language Family Index」(Creole, Pidgin もある)を見てください。



ピジン語とはじめまして

悠人 (2001/05/30 18:42)

悠人と言います。最近このHPの存在を知りました。
はじめて書き込みをします。

ピジン(pidgin)についてですが、私の記憶では(非常にあやふやですが)
ニューギニアの現地の人達の共通語として英語を単純化し、現地語と組み合わせ
部族間の共通語のようになったのが最初ではないでしょうか?
そしてピジン語が根付き、それを母語として育った人達が喋るのがクレオール語
だったでしょうか?

この例からある言語と(多くの場合は英語)少数民族の言葉との混成語をピジンと
言うようになったのだと何かで読んだことがあります。

(嘘だったらごめんなさい。詳しい人がいっぱいいそうで非常に書きづらいです(笑))

イースター島で知り合った少年がスペイン語を喋るときtener(持つ)を語尾変化なし
で使ってました。ハイチのフランス語も動詞の語尾変化をしないときいたことがあります。
これらも広義の意味ではピジン語なのでしょうか?

今悲惨な内戦を続けている旧ポルトガル領のアンゴラとかの言葉はポルトガル語と現地語の
あわさったピジン語ではないかと思うのですが実際はどうなのでしょう。
公用語はポルトガル語となってはいますが。

あら、titubaさんの質問の回答にはぜんぜんなってませんね。

バスク語はどこから来たのか?
日本語とフィンランド語がウラルアルタイ語族としておおまかにでは
あるが一つの語族に考えられる説があるのはどういう根拠からか?
等に一番興味がある私ですが、そんな話はこの掲示板でもしたりするのでしょうか?



沖縄方言の「リ」

佐藤和美 (2001/05/30 12:05)

島村さん、はじめまして。

沖縄方言の「リ」ですが、
西岡敏・仲原穣「沖縄語の入門」(白水社)
に、次のように書いてあります。
「沖縄語ではヤマトのレreがリriになり、リriがイiになります。ri→iの変化は(中略)もともとの「リ」と、「レ」から変化してできた新しい「リ」とを区別しようとする力が働いてrの脱落が起こったと考えられます。
  トリ(鳥)→トゥイtui
  アリ(蟻)→アイ'ai
  クダリ(下り)→クダイkudai
  オドリ(踊り)→ウゥドゥイwudui
*ただし、riの前の母音がiのときはrは脱落しません。(キリ(霧)→チリchiri)」



ピジン(pidgin)について

tituba (2001/05/29 21:45)

 研究社『新英和中辞典』によると
  pidgin 2つ以上の言語の単純化された混成語;共通語をもたない人たちの伝達手段として用いられる。

 さらに、
  pidgin English  基盤となる英語に中国語・ポルトガル語・マレー語などが混合した言語;中国の東部海岸で通商用語として広く使われた。

 つまり、ピジンイングリッシュとは共通語をもたない人たちが通商をする際に用いた2つ以上の言語からなる混成語と言える。business Engulishがなまったものらしい。

 そこで、中国語とのpidgin Englishと考えられるのが、
 Long time no see. 
 好  久 不 見。
 (お久しぶり)

 他に、ピジンの例をご存知でしたら教えて下さい。



子守唄

島村 冬子 (2001/05/29 03:36)

はじめまして。
こちらのホームページを拝見させていただきまして、
新鮮な知識の刺激で目が覚める思いです。
沖縄の方言のページは大変興味ぶかいです。
だいぶ前のかきこみで、
クムイウタがこもりうたとなっているのを読みましてなるほどと思いました。
o→u となり、
首里をスイと発音することから、
りの子音は脱落するのかなと勝手に仮説を立ててみたのです。
komoriuta→kumuiuta
言葉を考えるというのは本当に奥深く面白いことですね。
これからもよく勉強していきたいと思います。



会社名を考えておりまして

Tsutomu Ono (2001/05/28 17:56)

突然、メールを送りまして失礼致します。
私ども下記の会社から分社をして新会社を
設立する予定であります。
現在、会社名を考えておりまして例えばギリシア語
(英語は多数の会社で使用されている)で
シール・・・ポンプなどの軸を封するもの
パッキン  上記と同じ
をギリシア語でなんというのでしょうか
扱っているのは上記の商品でアメリカより輸入しています。
輸入もとのweb サイトは
www.chesterton.com



武光誠

佐藤和美 (2001/05/28 12:27)

武光誠って、4月に文春新書から「県民性の日本地図」っていう本だした人ですね。
「県民性の日本地図」ってどんな本かな?
なんかいやな予感が…… (^^);
文春は今度は「XXの日本地図」をシリーズで出すつもりなのかな?



RE:手塚作品のアイヌ語・番外編

佐藤和美 (2001/05/28 12:26)

言葉がたりなかったようですね。「主人公の名としては」を追加し、以下のように修正します。

 アイヌ語で「キツネ」を表すのによく使われるのは「シュマリ」と「チロンヌプ」である。「チロンヌプ」ci-ronnu-p(我々がどっさり殺すもの)はその意味からして、主人公の名としてはあまり良い語感ではなかっただろう。「シュマリ」が選ばれたのは当然である。



□ 「ダーレン」とは誰だ?

菅佐原英二 (2001/05/28 07:35)

文春新書「人名の世界地図」(P71)に
『冒頭であげた一四の名前の最後にダレンDarrenがあるが、これだけは語源が
不明で、一九六〇年まで、イギリスではまったく知られていなかった名前だと
いう。その突然の流行の背景には、アメリカの人気テレビ番組「ビウィッチド」
がある。日本でも「奥様は魔女」というタイトルで高視聴率をあげたシリーズ
番組だった。日本語の吹き替えでは、魔女サマンサがご亭主を「ダーリン」と
よんでいたが、あれは、「愛しい人」とよびかけるダーリンDarlingではなく、
実はダレンという固有名詞だったのだ。』
と書いてあった。
オールディーズファンとしてはダレンというと、
『恋も涙もさようなら』のジェームス・ダーレンJames Darrenと、フィル・ス
ペクターのクリスタルズにいたダーレン・ラブDarlene Love(のちディオンヌ
・ワーウィックのバックコーラスもつとめた)の二人が思い出される。
ジェームス・ダーレンの本名はJamen Ercolani。ダーレンとしてデビューした
は1959年。Bewitchedが放送されたのは1964年9月17日(終了は19
72年7月1日)。
となると、Darrenの名は当時の若手人気アイドル歌手だったジェームス・ダー
レンが流行の元ではなかったか、とも言えよう。

http://lightning.prohosting.com/~outline/6/bookbbs.cgi



『地名の世界地図』の元ネタについて

松茸 (2001/05/28 04:01)

 お久しぶりです。
 例の『地名の世界地図』の〈アイヌ語〉の珍解説(の一部)とまったく同じ誤りを冒している本を発見しました。

  『地名の由来を知る事典』 武光誠著 東京堂出版 1997年

 いくつか例を挙げます[原文のルビは{ }で囲って示しました]:

* 稚内
 稚内(ヤム・ワッカ・ナイ「冷たい飲み水の川」のヤムの省略されたもの)
  (『地図』第一刷 p.108)

 稚内{わつかない}市の地名は「冷たい飲み水の川」をあらわす「ヤム・ワツカ[原文のまま]・ナイ」にもとづく。
  (『事典』p.235)

* 古平
 古平(フルー・ピラ「赤い崖」、積丹半島を取り巻く断崖が赤く見えたため)
  (『地図』第一刷 )

 古平{ふるびら}町の地名は、赤い崖をあらわすアイヌ語「フルー・ピラ」をもとにつくられた。そこは積丹{しやこたん}半島北東部沿岸の漁業の町である。海からみた積丹半島をとりまく断崖が赤く見えたために、その地名がおこった。
  (『事典』p.237)

* 斑鳩
 しかしハトは日本中にいるが、「いかるが」という地名は聖徳太子ゆかりの地の他にはみられない。そこで、アイヌ語の「イカルカ」(山の頂、物見をするところ)がその語源だとする研究者がいるのだ。
  (『地図』第一刷 p.109)

 ハトはどこにでもいるが、古代の文献に太子ゆかりの地のほかの「いかるが」の地名は出てこない。そこで「いかるが」はハトにちなむものではなく、アイヌ語にもとづくものだとする説も出されている。それによれば「イカルカ」という「物見をするところ」をあらわすアイヌ語が斑鳩の語源であることになる。   (『事典』p.177)

……直接参考にしたのか、たまたま同じ幽霊アイヌ語本を引いたのかは不明ですが、同系統のものであることは間違いないようですね。



田村すず子氏の講演会

nupkes (2001/05/27 20:42)

6月24日(日曜日)14時開場。札幌市教育文化会館にて、田村すず子氏の講演会があります。
 題目は、「神謡や昔話のアイヌ語をテープで聴こう=口承文学から見たアイヌ語=」です。
 入場料は一般1000円。学生は500円です。

 他の人の意見を強力に否定し、田村氏を呼ぶことを主張したのは、わたくしでした。今こそ、田村氏のお話を、札幌でしていただかなければと思ったからです。
 どうにか、田村氏の講演会を実現できましたが、最近のいろいろなことから、もうアイヌ語なんてこりごりです。開場には、わたくしはいないはずですから、探しても無駄ですよ。
 だれが、2度とアイヌ語なんてするものか。



RE:手塚作品のアイヌ語・番外編

nupkes (2001/05/27 20:15)

「手塚作品のアイヌ語」を拝読しました。以下の記載がありました。
>アイヌ語で「キツネ」を表すのによく使われるのは「シュマリ」と「チロンヌプ」である。
>「チロンヌプ」ci-ronnu-p(我々がどっさり殺すもの)はその意味からして、あまり良い
>語感ではなかっただろう。「シュマリ」が選ばれたのは当然である。

 知里「分類辞典動物編」p.143には、cironnupについての記載がありますが、この合成語の
エゾタヌキ、エゾイタチ、ウサギ、カワウソ、シマリス、イルカについての記載の関係から、
「あまり良い語感ではなかった」とは思えないのですが。
 猟ができ、沢山の食料となったとしか感じないのですが。
 田村すず子「沙流方言アイヌ語辞典」にはcironnup「キツネを呼ぶのに最も一般的によく
使われる名称」とあります。
 狩猟生活で、獲物を捕まえるのは喜びであったと思うのですが。
 わたくしは、先日、海で沢山の魚を釣りましたが、沢山釣れるほど喜びでした。
 同じようなものと思うのですが。
 とはいえ、どうでもいいことですが。



手塚作品のアイヌ語・番外編

佐藤和美 (2001/05/27 17:55)

「手塚作品のアイヌ語」では「シュマリ」と「勇者ダン」にでてくるアイヌ語について書きました。

もう一つ、アイヌ語の出てくる作品があります。

「ブラック・ジャック」の「一ぴきだけの丘」に「ペカンベの丘」という地名がでてきます。それは「冬季オリンピック」の跡地にあります。札幌と考えていいでしょう。北海道らしさをだすためにアイヌ語を使ったのでしょう。

「一ぴきだけの丘」は「シュマリ」が完結した翌年に描かれています。「シュマリ」を描くためにアイヌ語は調べたはずですから、まだその記憶が鮮明に残っていた時期ではないでしょうか。

アイヌ語で「ペカンペpekanpe」は「菱の実」という意味です。
(アイヌ語では「p」と「b」の区別をしない。)

北海道には「別寒辺牛(べかんべうし)」という地名も実在します。
(意味はpekanpe-us-i「菱の実の群生している所」)



woman

massangeana (2001/05/26 16:40)

印欧祖語から英語に発展するところを見た人はだれもいないのですから, 「正しいかどうか」でなく, 「そう考えるのにはどのような根拠があるのか」を考えた方が生産的だと思います。

こないだ書いた「ことばの生活誌」には:
ラテン nubere (結婚する) ... 当時のローマ人の理解としてウァロー(『ラテン語について』De lingua latina 5, 72) は, これをヴェールで「おおう」という意味から説明している. つまり, 空をおおう「雲」(nubes) に結びつけていたのである. これは一見こじつけのようにみえるが, ラテン語にも ob-nubere 「おおう」があるばかりか, 英語 wife<古英語 wif, ドイツ Weib「女」<古高ドイツ wib, 古ノルド vif「女」の対応を探ってみると, 古ノルド veifa 「巻く, かぶせる」, 古英語 woefan 「巻きつける, 着せる」がある. 従って, 「花嫁」は「(ヴェールで)おおわれている」という理解は正当なものであり, ここにかつての印欧語族のつつましい女性の姿があらわれてくる. (p.217)
またゴート manna, サンスクリット ma'nu(s.a)- は, 英語 man, ドイツ Mann とともに, *men- 「考える」という語根に関係する形と推定される。(p.64)

とあります。



RE:womanについて

佐藤和美 (2001/05/26 14:42)

「woman」ですが、辞典を引いてみました。

「スタンダード英語語源辞典」(大修館書店)
woman
「wif「女」+mann「人」」

「英語語源辞典」(研究社)
woman
「wif'female,WIFE'+mann'person,MAN'」
wife
「一説では語根としてIE*weip-「ねじる、包む」を想定し、原義を「ベールをかぶった者」としているが疑問。」
man
「IE語根として*man- man のほか、*men- to think or to breathe(L mens),*mens- small,isolated,*(dh)ghomon-(L homo man),*man- hand(L manus)などとの関係が想定されているが、いずれも定説には至っていない。」

「L」はラテン語、「IE」は印欧祖語です。

渡辺昇一って英語に関してはまともな人だと思ってたんですが。
「英語の語源」も好きな本だったんですが……



ありがとうございます

つき (2001/05/25 00:46)

よみました。レスありがとうございます!



RE:ぎゃふん

佐藤和美 (2001/05/24 12:10)

以下の書き込みを読んでみてください。
「「馬の骨」と「ぎゃふん」」(2000/03/06 17:09)
「決まり文句語源辞典」(2000/05/12 09:24)



ぎゃふん

つき (2001/05/24 01:03)

ぎゃふんの語源がしりたいです。なんで「ぎゃふんといわせてやりたい」というのでしょう?
実際ぎゃふんというひとはいないのに・・・。
お願いします



womanについて

ビーバ (2001/05/23 21:26)

 woman の語源が“wif-man”というのは問題ないのですが、man が印欧語根
men- に由来するというのは有力なのでしょうか?
 少なくとも、「手」を意味する語根 man- と結びつける説や、サンスクリッ
ト manu などとともに「人」を意味する語根 man- を想定する説があり、
「人」を意味する語根 man- とする説が有力なように思います。

 また wif を「蔽われたもの」というのも、どうなのでしょうか。
今度、渡部昇一『英語の語源』を読んでみたいと思いますが、ちょっと偏って
いるように感じます(あまり自信はありませんが)。



RE:泥棒 ダブりますが ^^;

未菜実 (2001/05/23 12:56)

諸説あって、定説は無いようですが1.2.が有力?、いずれのしても字は宛字のようです。
中国では、小偸や盗窃ですね。小偸(しゃおとう)などは響きがやさしい。^^;

1.柳亭種彦(江戸後期の戯作者)
 泥棒は宛字で"取(奪)る坊"とする説。
 ここで、坊は朝寝坊などの卑称とする説と暴の転訛とする説があります。
 (本掲示板の2000.9では"押取坊"となっています。)

2.「燕居雑記」(日尾荊山著、江戸末期)
 "取奪(とりうばふ)"→とろばふ→どろばふ

3."土呂坊"説。
 永禄6年(1563)三河の土呂で起きた一向一揆で戦費調達のため盗みを働いたことから、彼らを土呂坊と呼び、それが転じたとする説。

4.「和訓栞」
 光棍(てるぼう)が変化したとする説。
(ただ、"てるぼう"がよくわかりません^^;)



RE:泥棒

佐藤和美 (2001/05/23 12:31)

以下の書き込みを読んでみてください。
「泥棒」蛍(2000/09/15 10:46)
「泥棒」佐藤和美(2000/09/16 02:06)



泥棒

リンムーツー (2001/05/23 10:22)

皆さん、質問です。
日本語で「どろぼう」は、「泥棒」と書きますよね。中国語では別の漢字です。見ればすぐ意味がわかるものです。でも日本語の「泥棒」は見ても意味がすぐわかりません。どうしてこの漢字なのでしょうか?



早速の、、

舞矢 (2001/05/21 13:58)

お答え、ありがとうございました。m(__)m >未菜実さん。
どこかで読んだことがあると、うろ覚えだったのですが、
書名までおしえていただいて、感謝です。

>佐藤和美さん
過去ログについて、ありがとうございます。
早速、DLさせていただきたいと思います。
今後も、何かありましたら、よろしくお願いいたします。



RE:世界史のための世界国名漢字表記

佐藤和美 (2001/05/21 12:56)

今回は「詳細世界史研究」(山川出版)という本の索引からネタ探しをしました。
この本は高校世界史の参考書みたいな本ですが、へたなそのへんの本より数段上だと思います。

「泰緬鉄道」は以前、なにかで読んで覚えていたものですが、高校世界史には出てきそうもないので、「世界史のための世界国名漢字表記」には入れませんでした。
「英緬戦争」というのもあるんですね。知りませんでした。(^^);
(『大辞林』にも出てますね)

今回、入れようか、どうしようか、迷ったのは「中越戦争」です。
(私は「中越紛争」で覚えてたんですが、名称が変わったのかな?)
他は欧米ばかりで、すわりが悪いかなと思い、入れないことにしました。

「葡萄牙(ポルトガル)」も取り入れたかったんですけど、「日葡辞書(にっぽじしょ)」くらいしかおもいつかなかったので、あきらめました。高校世界史に出てきそうで、「葡」のつくのって、なんかありましたっけ?



過去ログ

佐藤和美 (2001/05/21 12:06)

去年までの過去ログは、「トップ」→「伝言版」→「お持ち帰りパック」で、ダウンロードできます。
今年の分は「トップ」→「伝言版」→「XXXX年XX月」で表示させた後、ブラウザの「ファイル」→「名前をつけて保存」で、ファイルを保存してください。
「お持ち帰りパック」は一年に一度更新の予定です。

http://www.asahi-net.or.jp/~hi5k-stu/



俗説のようですね。

未菜実 (2001/05/21 10:56)

以下は、講談社現代新書「英語の語源」渡部昇一 によりました。

man の語源は印欧語根の men-(考える) に由来します。

woman の語源は wif-man「蔽われた人」に由来するそうです。
wif-は、後の wife にあたり「蔽われたもの」の意味で「女性」
を意味したそうです。
なぜ蔽われた人かは、花嫁を包んだことから出たのではないかと
のこと。

ただ、woman の語源は長い間不明だったとのことで、俗説が多く
あるそうです。
1.woe-man 男性にとって災厄(woe)である。
 エデンの園を追放されたのがイブのせいだから
2.womb-man 子宮(womb)を持った人
など



woman

舞矢 (2001/05/21 05:58)

はじめて書き込みさせていただきます。m(__)m

英語のwomanですが、この語は聖書のアダムとイブに関連して
manから作られた派生語(?)だと聞いたことがあるのですが、
本当でしょうか?

それと、ここの掲示板はとても興味のある内容なので
過去ログをまとめて読みたいと思います。
DLできる場所があれば、おしえてください。

よろしくお願いします。



Re: 世界史のための世界国名漢字表記

UEJ (2001/05/20 10:33)

「英緬戦争(イギリスによるビルマ侵略戦争)」というのもありますよ。

「Burma(ビルマ)」は「Myanmar(ミャンマー)」が英語風に変化したものですから、
「緬甸」というのは「ミャンマー」の音訳と考えれば「緬」の字がしっくりきます。



世界史のための世界国名漢字表記

佐藤和美 (2001/05/20 10:33)

 「日本語とその周辺」に「世界史のための世界国名漢字表記」を追加しました。

「露土戦争(ろとせんそう)」って、どことどこの戦争?
高校生に世界史の授業の参考にしてもらえたらいいなと思いまとめました。
(例の一件以来、世界史勉強中の佐藤でした。)

おまけ

「泰緬鉄道(たいめんてつどう)」は第二次世界大戦中に、「泰(タイ)」と「緬甸(ビルマ)」の間に日本軍が建設した鉄道である。この鉄道の建設に関しては、「戦場にかける橋」として映画化された。



Re: ポチ

面独斎 (2001/05/19 04:59)

> 「斑→ポチ」説は未菜実さんのページにも書いてあります。

き、既出でしたか〜。し、失礼しました〜(^^;;;



Re: ポチ

UEJ (2001/05/19 03:24)

> どちらもウサン臭いので (UEJ さんもそう思ってらっしゃるでしょ?)
(^^ゞ

「斑→ポチ」説は未菜実さんのページにも書いてあります。
引用させていただくと:
> ★花咲か爺さんの犬の名は?
> 歌では「ポチ」ってなってますね。でも、これは間違いで「シロ」が正しいようです。
> と言うのは「ポチ」と言う名は明治以後使われるようになった名前です。
> 「ポチ」とはそもそも毛色に斑(ブチ)のある犬の名で、日本の在来種には斑点のある犬は存在> していませんでした。

「明治以後使われるようになった」ということは
「spottie」説、「petit」説にも少し望みがあるか ^^;

http://www.geocities.co.jp/Bookend/4373/vol_046.htm



Re: ポチ

面独斎 (2001/05/19 01:42)

「ポチ」の語源について、UEJ さんのページで紹介されているのは次の二説ですが……

(1) 英語「spottie」から
(2) フランス語「petit」から

どちらもウサン臭いので (UEJ さんもそう思ってらっしゃるでしょ?)、もっとマシな説をひとつ。

(3) 日本語「ぶち」から

「ぶち」を漢字で書けば「斑」です。「三毛」や「青」と同様の発想というわけです。「ぶち」説は私が考えた新説だと思っているのですが、あるいはすでに誰かが提唱しているでしょうか。



つゆ & 梅雨

未菜実 (2001/05/18 21:00)

"つゆ"については定説は無いようです。
1.つゆが"露"に通じる。
2.梅雨は食べ物が腐ることが多いから、食べ物が"潰ゆ(ついゆ)"
3.梅が熟すから"熟ゆ(つゆ)"
大言海では、1.+3.を採っているようです。

一方、"梅雨"の方ですが、これも定説が無い。^^;
1.中国でこの時期、梅の実が一斉に熟すので"梅の時期の雨"
2.梅雨はカビが生えやすい。この黴(かび)がバイと読め"梅"の字をあてた。

 確かに中国では梅雨とも黴(現在は雨冠に毎)雨とも書きますね。

ちなみに私の中国語のペンネームは"梅発財"。中国人にはわかる駄洒落です。^^;



梅雨はなぜ梅に雨

教育委員会 (2001/05/18 18:11)

梅に雨と書いてなぜ梅雨なのですか?誰か由来を教えて下さい。



RE:美しい・について

佐藤和美 (2001/05/18 12:38)

対義語は
「美しい」・「醜い」
「きれい」・「汚い」
でしょうね。



RE:沖縄の言葉らしいのですが、、、

佐藤和美 (2001/05/18 12:33)

沖縄方言じゃないような気がしますが……



レトルト

佐藤和美 (2001/05/18 12:25)

三省堂のインタネット辞典から。

大辞林
レトルト
[(オランダ) retort]
化学実験器具の一。蒸留・乾留を行うもの。ガラスまたは金属製。球状の加熱反応部と、その上部から側方下向きに出ている細長い管とからなる。似た形で工業用の大型蒸留装置をもいう。

EXCEED和英辞典
レトルト
(Du.) a retort. 〜食品 specially packaged food that has been pre-heated and sterilized; a retort pouch.

EXCEED英和辞典
retort
n. 【化】 レトルト ((蒸留器)).

「レトルト」を使って「pre-heated and sterilized」したのが「レトルト食品」なんでしょうね。きっと。



ポチ

佐藤和美 (2001/05/18 12:24)

「ポチ」ですが、UEJさんの「コトバ雑記」の「もっとぽっちー」を読んでみてください。

http://home.att.ne.jp/green/uej/kotoba/pouch.html



美しい・について

スギヤマ (2001/05/18 11:27)

「美しい」の反対語を調べると「醜い」なんですが、私たちは日常反対語として「汚い」も使用しているように思います。これは間違っているのでしょうか?間違ってるとしたら、どのような認識からそのようになってしまったのでしょうか?例えば「美しい部屋」の反対は「汚い部屋」ではいけないのでしょうか?ここで「醜い部屋」を使うのは何か違うような気がするのですが・・・



間違えた!!

kujila (2001/05/18 02:04)

londoniumでなくて、londiniumでした。。。

ついでといってはなんですが、私も教えて欲しい事があります。
レトルト食品とかに使われる、レトルト、と言う言葉がありますよね?
辞書を引くと、レトルトは
「化学実験器具の一。蒸留・乾留を行うもの。ガラスまたは金属製。球状の加熱反応部と、その上部から側方下向きに出ている細長い管とからなる。似た形で工業用の大型蒸留装置をもいう。」
という意味なんですが、レトルト食品、というとまったく意味が変わり、
「加工済み食品をアルミや合成樹脂の袋または容器に入れ,高圧高温で殺菌,密封したもの」
という意味になります。
この2つはまったく関連性がないように思われるのですが、どうしてレトルトと言う言葉が食品に使われるようになったのでしょうか?

よろしくお願いします。

http://dive.to/underwater



はじめまして

kujila (2001/05/17 19:35)

こんにちは

ヤフーから来ました。
仲間内で、中国語を勉強してる方がいて、ふと、日本語の音訓ってどこから来たのだろうと思い、検索したら大ヒット。
とても興味深くて、面白いです。

私は今現在、イギリスにいるのですが、帰って日本語への興味が掻き立てられる毎日なので、とても興味深いです。

また来たいと思います。

ところで、londonの語源ですが、ローマがイギリスを侵略した時に、イタリア人が付けた名前がlondoniumとかいう名前で、語源はそうするとラテン語ではないかと思うんですが。
もう少し調べてはみますが。
お役に立てれば幸いです。。。

ではまた

http://dive.to/underwater



「Caps Lock」

UEJ (2001/05/17 09:40)

「Caps Lock」の「Caps」は「Capital Letters」の略だそうです。
なぜ最後の「s」をわざわざ残すのだろう…
というわけで、「capital」も「cappa」と同じ語源ですね。

↓ご参考(拙ページですが ^^ゞ)

http://home.att.ne.jp/green/uej/kotoba/cabbage.html



動物の呼び名

猫丸 (2001/05/17 08:12)

前にもあったらゴメンナサイ。1.猫の名前で、タマとかミケは判るのですが、犬のポチは? 2.馬にはアオいうのがありますが、牛は?



「Esc」

坂梨 (2001/05/17 04:33)

もちろん"escape"のことですが、語源が面白いです。究極的には
ラテン語のex cappa(マント、外套から抜け出て)に由来するようです。
このcappaは恐らくポルトガル語のcapaの語源でしょう。
「capa=合羽」ですから、「Esc」=「合羽から抜け出る」とも言えますね。



labor語源>佐藤さま

Roko (2001/05/16 21:43)

教えてくださって、ありがとうございました。
slaveとは無関係だったのですね。はっきりして良かったです。
本当にありがとうございました!!



沖縄の言葉らしいのですが、、、

Hiro (2001/05/16 18:47)

点字を学んでいます。沖縄の言葉らしいのですが、意味の分からない文章に困っています。(第111回芥川賞タイムスリップコンビナート)@あふれさぶりな、ひかり正純・・・A板晴魔さすながれにらり、Bあきなつきのとき輝めほしのづらCまみえぬばりのぼれば、梨の花の星わたるりげるに、ばんげるねの明かり、Dささがにのかにのはらのわたるかなしみのいいに、Eにみそみのかなへびに・・・と、言うものなのですが、点字の性質上、読み方と言葉の切れ目が知りたいので、分かる方がおられましたら、ぜひお教え下さい。意味がわかれば、もっと良いのですが、、、。



「GRPH」、「XFER」、「NFER」

UEJ (2001/05/16 01:41)

98のキーボードでは「Alt」では無く「GRPH」でしたね。
罫線等のグラフィックキャラクターを入力するためのキーでした。
DOS/V互換機の「変換」「無変換」にあたる「XFER」「NFER」キーは
それぞれ「transfer」「not transfer」の略です。
「trans-」を「X」と略すことがあるんだそうな。

↓参考:チャットで使う用語集

http://www.breathe.com/chat/chatabreviations.shtml



「Tab」、「Alt」

佐藤和美 (2001/05/15 12:17)

パソコンの「Tab」、「Alt」って、なに?

「Tab」は「tabulator」(表作するもの、人)
「Alt」は「alternate」(代替する)

藤田英時「パソコン用語 語源で納得!」(ナツメ社)をながめながら。



(無題)

不公平>未菜実さん (2001/05/14 22:57)

お教えありがとうございました。



甲斐性 >佐藤さん

bosco (2001/05/14 19:59)

調べてくれてありがとうございました。
感謝します。
やはり無関係の様ですね。
カヒ(効)=甲斐を当て字としたのでしょうか??
でもカヒ(効)がわかっただけでもありがたいです。
本当にありがとうございました。



ゴールデン・ウィーク、補足

照生 (2001/05/13 01:06)

>知りたがりや様
もう少し具体的な話が、日国大の語誌欄にあったので、佐藤様のレスに補足しておきます。
…大映専務(当時)の松山英夫の造語。昭和二十六年(1951)五月初め、映画「自由学校」
が正月やお盆興行よりもヒットしたため、この週間を「ゴールデンウィーク」と命名した。
これはラジオのゴールデンタイムにならったもの。…



RE:うら=私(我)

佐藤和美 (2001/05/12 10:59)

『大辞林』から。
うら【己】
(代)一人称。主として下賤の者が用いる。おれ。おのれ。「―が親方の背戸ぐちに/滑稽本・膝栗毛(初)」

関東から中国・四国まで広く使われているようです。
詳しい分布は『日本国語大辞典』(小学館)をどうぞ。



RE:ひっぱりだこ

未菜実 (2001/05/12 06:54)

普通、辞書の見出しには、「引っ張り凧」「引っ張り蛸」が併記されています。
しかし、語源的には「蛸」の方が有力だそうです。

大辞林でひくと、
(1)多くの者が自分の側に引き入れようと争うこと。また、その人や物。
(2)足を竹串で四方に広げて干した蛸。
(3)(2)の形に似ることから、磔の異名。

と出てきますが、この(2)を語源とする説です。



ひっぱりだこ

不公平 (2001/05/12 01:53)

こんにちは。はじめて投稿します。
「ひっぱりだこ」て言葉がありますね。あの「たこ」は、空飛ぶ凧なのか、海に居る蛸なのか、それとも指とかにできるタコなのか、どなたかご存知ですか?



RE:サンドイッチ

田舎者 (2001/05/11 21:04)

私が調べたところによりますと、Wickham,Sandwich,Greenwichに見られる'-wich'なる物は、直接には古期英語'-wic「村」'に由来しているということです。この単語はラテン語'vicus'「村」から来ていますが、'v-'を'w-'と取り入れたことから、どうやら非常に古い頃(大陸移住前?)に古期英語に入ったようだ、ということです。



RE:ゴールデン・ウイーク

佐藤和美 (2001/05/11 21:01)

『大辞林』からです。

ゴールデン-ウイーク
〔和 golden+week〕四月末から五月初めにかけて、一年中でいちばん国民の祝日の多い週。大型連休。黄金週間。〔1951年(昭和26)から、日本の映画界で、連休で特に入場者が多かったために言いはじめた語〕



うら=私(我)

細川 隆好 (2001/05/11 11:46)

 うら=私(我)という地域を教えてください。



RE:紅色って?

佐藤和美 (2001/05/10 21:19)

ヤマトコトバ(漢語流入以前の日本語)は語頭に濁音がなかったと言われています。
時代を下るにつれて、濁音から始まる語も増えていったでしょう。
「泥(どろ)」とかありますよね。(いつごろからの語か知らないけど)
「紅(べに)」もそういう単語の一つでしょう。

吉田金彦『衣食住語源辞典』(東京堂出版)
「ベニ(紅)の語源は、ホノニ(頬の丹)からの変化と考えるのがよいであろう。」



ゴールデン・ウイーク

知りたがりや (2001/05/10 19:19)

ゴールデン・ウィークという言葉は、いつ頃から
使われているのでしょうか?



Re:サンドイッチ

坂梨 (2001/05/10 08:48)

>「on Stour River」って、「Stour川の上」?「砂州の村」なのかな?
「ほとり」位の意味だと思います。>佐藤さん



Re: 紅色って?

UEJ (2001/05/09 23:01)

広辞苑で「紅」を引くと「(古くはヘニとも)」と書いてあります。
なお「くれない」の読みのほうは「(クレノアイ(呉藍)の約)」ということです。



白川静について

佐藤和美 (2001/05/09 21:22)

久しぶりに、2chから。

「白川静について。」
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi?bbs=gengo&key=962206946&ls=50



RE:サンドイッチ

佐藤和美 (2001/05/09 21:21)

>「サンドイッチ」(地名?)という言葉の究極の語源を教えていただけませんか?
>(“-wich”は村という意味だということは聞いたことがあります。)

「英語語源辞典」(研究社)には、
「-wich」は「-wick」の異形で「…の村、部落」の意味。
というようなことが書いてあります。

「Greenwich」(グリニッジ)は「Green」+「wich」で「緑の村」ってとこでしょうね。
「sand」には「砂」以外に、「砂浜」とか「砂州」という意味もあります。

EXCEED英和辞典
sand
n. 砂; (pl.) 砂粒; (pl.) 砂原; 砂浜; 砂色; (pl.) 砂州; (the 〜s) (砂時計の)砂[時刻], 寿命; [[米俗]] 勇気.

http://www.m-w.com/cgi-bin/dictionary
にはこうあります。
Sandwich
town SE England in Kent on Stour River population 4227

「on Stour River」って、「Stour川の上」?
「砂州の村」なのかな?



紅色って?

ゆうき (2001/05/09 20:34)

毎回お世話になっている、ゆうきです。ところで、「紅色」は「べにいろ」と読みますよね?この「べに」というのは、中国あたりから入ってきた言葉ですか?というのも、「古語辞典」なる本を読んでいたら、「語頭に濁点がある言葉は、古くからある日本語には珍しい。」と書いてあったからなんです。でも、「べに」は古い言葉だ、ということを聞いたことがあるし、漢字辞書にも似たような音はないんです。どっちなんでしょう?ぜひ、教えてください!!



(無題)

田邉露影 (2001/05/08 23:13)

田邉露影さん:
>> というのもこれらはホメロスだとかの書いた
>> 古い韻文の韻律から推測しているからです。
>
> ホメロスの韻律は長短によって, アクセントにはよらないのでは?

あ、そっか、そうでした。
すみません。おっしゃる通りです(^_^;。

私がこれじゃあ
岩波の『ギリシア語文法』をバカにできないですね(^_^;;。



RE:Laborの語源は?

佐藤和美 (2001/05/08 21:07)

以下、「英語語源辞典」(研究社)を参考にしながら。

「slave」と「labor」は無関係ですね。

「labor」はフランス語経由でラテン語までさかのぼります。
ラテン語「labor」(苦難、疲労、労役、などの意味)



RE:甲斐性

佐藤和美 (2001/05/08 21:06)

「甲斐性」は多分「甲斐の国」とは無関係だと思います。
手元の資料で見つけたのは以下の記述だけでしたけど。

堀井令以知編「上方ことば語源辞典」東京堂出版
カイショナシ
「カヒ(効)の意から。カヒ性はどんなことをしても効果のあがる性能。」



Re: アクセント

massangeana (2001/05/08 09:09)

>サンスクリット語やギリシア語やラテン語って、同語源の単語のアクセントの
>位置、同じなのかな?
古典ラテン語は, 語の形からアクセントが決まってしまうので, 語の識別にアクセントは
役立ちません。狭い意味のサンスクリット語も同様ですが, それより古いヴェーダ時代の
アクセントはきわめて自由です。ギリシア語はその中間で, アクセントは最後の 3つの音
節のどれかに落ちますが, どれにどういうアクセントが落ちるかは(少なくとも名詞の場合)
語によって決まっています。
古インド語とギリシア語, およびリトアニア語のアクセント位置がよく一致するので,
これらのアクセントはある程度印欧祖語にさかのぼると考えられます。
なお, 同語源なら同じ位置にアクセントがくるというわけではなく, 同一の名詞でも
格によってアクセント位置が変わることがあります(だから母音階梯がある)。

田邉露影さん:
>というのもこれらはホメロスだとかの書いた
>古い韻文の韻律から推測しているからです。

ホメロスの韻律は長短によって, アクセントにはよらないのでは?



Laborの語源は?

Roko (2001/05/07 19:29)

はじめまして。面白くて、とても参考になるので、よく拝見しています。
お願いがあるのですが・・・
仕事で、どうしても英語のslaveとlaborの語源を調べないといけなくなってしまいました。
slaveの方は、辞書に「多くのスラブ人が征服されて奴隷にされたことから」とあったのですが、laborの方が調べてもわかりません。
また、この2つの語源が一緒という話を聞いたのですが、これは正しいのでしょうか?
よろしければ、どうかご教示ください。よろしくお願いします。



Re: サンドイッチ

massangeana (2001/05/07 18:56)

こんなページがありました。sand(砂)+wic(港) とありますね。ここに書いてある Greenwich(グリニッジ), Norwich(ノリッジ) 以外にも Ipswich とかいろいろあります。ラブクラフトの Dunwich は?
wic はおそらくラテン語 vicus の古い借用で, ローマ人の植民市に多い名前らしいのですが, なぜか港であることが多いようです。バイキングの vik との関係は…よくわかりません。

http://www.takeourword.com/Issue109.html



甲斐性

bosco (2001/05/07 18:11)

はじめまして、私は山梨に住むboscoと申します。
言葉について語源を調べていたら、このサイトにたどり着きました。
いろいろな言葉の語源を紹介してあってとても楽しく拝見させていただきました。
そこで、お願いなのですが、私の住む山梨は古の頃、甲斐と呼ばれていました。
その後甲州と呼ばれ、現在では山梨と呼ばれているわけですが
遠い昔よりこの地は、気性の荒いと言っていいのか、男らしさって言っていいのか
そんな気風があるのですが、地名の「甲斐」とこの「甲斐性」とは何か関連が
あるように感じているのですが、如何なものでしょうか?
誰かお教えいただけませんか。よろしくおねがいします。



サンドイッチ

田舎者 (2001/05/06 12:51)

「サンドイッチ」(地名?)という言葉の究極の語源を教えていただけませんか?(“-wich”は村という意味だということは聞いたことがあります。)



「言葉の世界」伝言板4月分

佐藤和美 (2001/05/05 12:03)

 「「言葉の世界」伝言板4月分」を追加しました。



ハムエッグ

UEJ (2001/05/04 23:02)

ここにありました↓
http://ja-f.tezuka.co.jp/studio/character/ha_1.html
ここのページではほとんどの手塚キャラクターが検索できます。



RE:WANTED

佐藤和美 (2001/05/04 13:09)

リ・バシブルさん
>BJなど、手塚漫画によく出てくる、細身で天然パーマ(?)の悪役はだれですか?
>教えてください。あの、密猟者とか詐欺師みたいな役になって出てくる人です。

「ハム・エッグ」でしょう。

>できれば画像が欲しいのですが、ネット上では全然ないです。のせていただけませんか?

ネット上、ないのは当然です。著作権上できません。
(手塚プロは特にうるさい)



re: ヴェルナーの法則

田邉露影 (2001/05/03 23:47)

> ヴェルナーの法則なんてのもありましたね。

その通りです!! さすが佐藤さんですね。


> グリムの法則は語頭、アクセントの直後の場合にあてはまり、
> そうでない場合は有声化する。
>
> こんな感じでいいのかな?

佐藤さんのお持ちの
下宮先生の『スタンダード英語語源辞典』 p.624 あたりで、
そのことについて触れられていますね。


> それにしても印欧祖語のアクセントの位置が関係してると気づき、
> それを推定するなんて、学者ってすごいですね。

ラリンガルや一般言語学のソシュール、
音韻論のトルベツコイだとか、
素晴らしい人はたくさんいたのですが、
言語学ってノーベル賞みたいな世界的な賞がないので、
いつの日の目を浴びることは少ないんですよね……。


> サンスクリット語やギリシア語やラテン語って、
> 同語源の単語のアクセントの位置、同じなのかな?

サンスクリット語は正式に勉強したことがないので
お答えできませんが、
古典ラテン語はモラによって
アクセントが支配されており、
古典ギリシア語は基本は固定アクセントなのですが、
語尾や次の単語によってアクセントが移動します。

……しかし、実際に両者とも
本当にそういったアクセントだったのかは、
詳しいところ分かっていません。

というのもこれらはホメロスだとかの書いた
古い韻文の韻律から推測しているからです。

と、この辺は確か田中美知太郎先生の
『ギリシア語文法』かなにかに書いてあったと記憶しています。
(前にも書きましたがこの本、嫌いなんですけどね(^_^;、
 まだ高津春繁先生の文献は精読しきっていないもので……)



ヴェルナーの法則

佐藤和美 (2001/05/03 09:54)

田邉さん
>さて問題、ではなぜラテン語・サンスクリット語の sept- は
>英語では seven になったんでしょう?

ヴェルナーの法則なんてのもありましたね。

グリムの法則は語頭、アクセントの直後の場合にあてはまり、
そうでない場合は有声化する。

こんな感じでいいのかな?

それにしても印欧祖語のアクセントの位置が関係してると気づき、それを推定するなんて、学者ってすごいですね。
サンスクリット語やギリシア語やラテン語って、同語源の単語のアクセントの位置、同じなのかな?



WANTED

リ・バシブル (2001/05/03 02:24)

BJなど、手塚漫画によく出てくる、細身で天然パーマ(?)の悪役はだれですか?教えてください。あの、密猟者とか詐欺師みたいな役になって出てくる人です。できれば画像が欲しいのですが、ネット上では全然ないです。のせていただけませんか?



字源?語源?

照生 (2001/05/02 21:37)

>未菜実様
藤堂明保博士は、カールグレンの音韻論・清末の章氏が提唱した単語家族に基づいた
「単語家族」を完成させました。藤堂氏によると、漢字の起源は字源として捉えるべきでなく、
「語源」と捉えるべきだということです。
少なくとも、音韻論に重きをおいた字源学では「漢字の語源学」は存在しうると思います。

>tituba様
上に挙げた藤堂氏の「漢字語源学」は『漢字文化の世界』(角川選書)や
『漢字の話上・下』(朝日選書)等で充分堪能(かんのう)出来ると思います。
『学研漢和大字典』(学習研究社)も字音の変遷が併記されておって便利です。
あと、漢字の「成立ち」「起原」に関する本として幾つか挙げておきます。
なお、以下には、専門的なものは挙げておりません。

・加納喜光著『漢字の成立ち辞典』(東京堂出版)
藤堂氏の単語家族の流れを汲む加納先生の語源(字源)辞典。当然、藤堂氏とは違った
解釈を加えた部分もあります。加納氏は、ユニックな著書を沢山書いておられます。
現在は絶版になっていますが『漢字の博物誌』(大修館書店)は非常に面白いです。

・白川静著『字統』(平凡社)
ちと値が張りますが、「普及版」も出ています。6800余字の字源について解説。
白川氏は、藤堂氏と対立したことでも有名(このあたりは『文字逍遥』に詳しい)。
氏は主に民俗学の見地から単語家族の不備を指摘されました。
『文字逍遥』『文字遊心』(共に平凡社ライブラリー)もお勧め。
入門書としては『漢字百話』(中公新書)、『漢字』(岩波新書)
あたりが先ず妥当なところでしょう。

・阿辻哲次著『漢字の字源』(講談社現代新書)
藤堂氏の学説・白川氏の学説を柔軟に採り入れていますが、
ややオリジナリティに缺けます。石川九楊先生が『書字ノススメ』(新潮文庫)のなかで
批判されていました。同じ著者の手になる『漢字の社会史』(PHP新書)
の方がよいかもしれません。高田時雄先生との共著『漢字ワードボックス』(大修館書店)
もお勧めです。



近頃の新書のレベル

佐藤和美 (2001/05/02 10:39)

月刊「言語」3月号 「読書日記99・現実と詩と」塚谷裕一 から
「昨年、老舗の出版社の方が、自分で担当された新書を一冊送って下さったことがある。一読、ショックを受けた。「波動」、である。そして「素粒子物理学」、「博士号」、「ノーベル賞」。科学的証明を欠いた虚仮脅かしの連続。典型的なトンデモ本だ。まっとうだった某新書シリーズに、似非科学の話が入ってしまったのである。なぜこんな本を、と当の編集者氏に問うてみたところが、「本当だと信じていました」。」
「こうした出版社における知の危機は、最近とみに感じるところである。その理由の一つは、現在の出版の世界に、科学的な思考法のできる人が極端に少ないことだろう。第二に、最近急に新書の発行元が増えたため、手ぐすねを引いて待っていた似非科学の人たちが、一斉に著者として名乗りを上げたことも大きい。(冒頭の新書も、持ち込み原稿だったそうである)。」

この「科学」、「科学的」というのを他の言葉に置きかえてみるのもおもしろいですね。
例えば、「言語学」、「言語学的」とか。
最近の新書のレベルはこんなものですか。



続:字源と語源

未菜実 (2001/05/01 01:47)

漢字に字源と語源があるのでは無く、
中国語に語源があり、漢字に字源があるのです。

例えば、中国語に quan と発音する言葉が存在し、この言葉は
「いぬ」と言う動物を表していたとします。
しかし、字はまだ存在していません。

やがて、文字が発明されます。「いぬ」と言う動物を表す quan に
対し「犬」と言う字が作られ、quan と言う読みが与えられたのです。

語源と字源は日本語を例に考えた方がわかりやすいでしょう。
inu と言う言葉が日本にあったとします。字はありませんでした。
中国から inu を表す「犬」と言う漢字が入ってきます。
そこで、「犬」と言う漢字を inu と読むように決めたのです。



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