ボクのしあわせ (フジテレビ系列)   記録  池田博明




『ボクのしあわせ』(原作 井上ひさし『モッキンポット師の後始末』『家庭口論』など) ★は「TVガイド」の記録に誤りがある回

プロデューサー)嶋田親一   音楽)佐藤充彦   タイトル画)石坂浩二  毎週月曜 21時から 1973年8月6日〜12月24日まで
(放映日) (タイトル) (脚本) (演出) (ゲスト) (挿入歌)
8.6 お嬢さんお手やわらかに 隆巴(宮崎恭子) 今野勉
8.13 愛情の花咲く樹 隆巴 今野勉
8.20 お熱いのがお好き 神馬伸 今野勉
8.27 予期せぬ出来事 神馬伸 宮崎晃? 村木良彦
9.3 さらば夏の日 神馬伸 村木良彦
9.10 昨日・今日・明日 ★ 神木明 村木良彦 桃井かおり、新克利
9.17 大人は判ってくれない 隆巴 今野勉
9.24 暗闇でドッキリ 大津皓一 今野勉 初井言栄
10.1 現金に手を出すな 大津皓一 今野勉
10.8 突然炎のごとく ★ 林秀彦 村木良彦 根上淳 「八月の濡れた砂」
10.15 愛情の瞬間 大津皓一 今野勉 根上
10.22 明日に向かって撃て! ★ 林秀彦 村木良彦 根上 「八月の濡れた砂」
10.29 素直な悪女 たぶん村木良彦 沢村貞子
11.5 ショーほど素敵な商売はない 今野勉 瞳順子
11.12 彼女は二挺拳銃 吉田義昭 村木良彦
11.19 誇り高き男 増島文彦 村木良彦 頭師佳孝
11.26 勝手にしやがれ ★ 増田文雄 今野勉
12.3 熱いトタン屋根の猫 大津皓一 今野勉 殿岡ハツエ
12.10 何かいいことないか仔猫ちゃん 大津皓一 村木良彦
12.17 虹を掴む男 今野勉 今野勉 中山千夏 「黒の船唄」
12.24 これがシネラマだ 増島文彦 今野勉 千石規子
他に出演ゲスト  絵沢萌子  木内みどり  相川圭子  島田陽子  横山道代  
<モッキンポット神父>三谷昇   <詐欺師> 田中邦衛  <プロデューサー>大泉晃  <編集者>花沢徳衛

<作家> 石坂浩二   <その妻> 小鹿ミキ  <その娘> 玉元妙子(フィンガー5)  <看護婦> 高沢順子

<妻の母親> 扇千景  <その夫で理容師> 宍戸錠  <作家の弟> 石橋正次

<大学の先生・日野> 山本圭  <スナック経営> 宮本信子 <その妹> 夏木マリ
<スナックのホステス> 秋吉久美子  <医師・土田> 草野大悟


   <主題歌> お熱い娘たち  橋本淳作詞、筒美京平作曲、田代麻記歌

   噂好きな女の子たち   他人の恋 みんな知りたい
   あなたの彼 いかしてる  だけど 彼は 浮気するわ  噂好きな お熱いころね
   (リフレイン) 一度は恋に痛手を受け  大人になる
   街に出れば 男が誘う  女たちは 胸をはずませ
   あなたなんか バカみたい だけど しょせん 恋に弱い 噂好きな お熱いころね
   (リフレイン)

 番組のコメント

 小説『モッキンポット師の後始末』が軽みを欠いて、極言すればしみったれていたのに対し、それをテレビ化した『ボクのしあわせ』が軽くみごとだったのは、小説の語り手で狂言回しである小松九作が石坂浩二という肉体を得て対象化され、奇々怪々な群像の一員として生きていたことによるのであろう。小説が一人称の視点であり、テレビが三人称の視点を持っていたことが、観客たる私たちを楽しませてくれたのであろう。演出や美術も冴えていた。
 次作は『青葉繁れる』だということだが、これも『モッキンポット師』に連なる作品なので成功するだろう。
   (1974年2月   池田博明記)

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