前回、Internet Explorer 4.0について解説したが、そのあと、4.0をインストールした人からいろんな話を聞いた。実は、インストールしてみたけれど、どうも調子が悪いという人が多い。特に、メモリーが少ない(32MB程度)パソコンにアクティブディスクトップをインストールすると、動作が遅くなったり、ハングアップしたりアクティブディスクトップがきちんと起動しなくなることが多いようだ。 β版では、こうしたトラブルが起きることが多いが、正式リリース版ではあまりない。おそらく、マイクロソフトは迅速な対応をするだろうが、取りあえずは、アクティブディスクトップはインストールせず、Internet Explorer 4.0だけにすれば、それほど問題は起きないようだ。アクティブデスクトップは、次のOS、Windows98を先取りしているし、OSというのは、他のアプリケーションソフトと関わる部分が多いから、ハングアップなどの問題も起きやすいのだろう。 パソコンの上達には好奇心が大切
前号の記事を読んで、アクティブデスクトップをインストールしたという人のために、削除(アンインストール)方法を解説しておこう。ソフトウェアの削除(アンインストール)は、タスクバーの[スタート]→[設定]→[コントロールパネル]→[アプリケーションの追加と削除]で行なう。 プッシュ型情報サービスを利用してみよう
前置きが長くなったが、Internet Explorer 4.0の新機能で前回書き残した分を解説しよう。 便利な自動巡回機能を活用しようInternet Explorer 4.0の「購読」機能は、プッシュ型サービス以外のホームページでも使うことができる。これを設定しておけば、自分のよく行くサイトを自動的に回って最新情報に更新することも可能だ。これを普通は自動巡回機能というが、IE 4.0では、「購読」と呼んでいる。 ダイヤルアップ接続の場合、こうした自動巡回(購読)機能を使うと、手動でサイトを回っているよりもダウンロードが速くなり、インターネットの利用料金が節約できる。 自動巡回をするためには、まず、自動的にダイヤルアップ接続をするように設定しなければならない。デスクトップにある、eマークのインターネットエクスプローラのアイコンを右クリックして[プロパティ]を開き、[接続]のタグをクリックする。 この画面で、「モデムを使用してインターネットに接続」がチェックされているのを確認してから、その右側の[設定]ボタンをクリックする。 開いた画面で、プロバイダーの名前が表示されるのを確認して(複数のプロバイダーと契約している人は、自動接続に使うプロバイダーを選んでおく)、[ユーザー名]と[パスワード]を入れてから、「自動的に接続して、購読を更新する」をチェックすればいい。 (自動巡回の設定については次回解説します) |
前回に続いて、自動巡回について解説します。 もう一度おさらいをすると、自動巡回というのは、自分がよく訪ねるサイトを自動的に回って最新情報に更新すること。Internet Explorer 4.0では、「購読」と読んでいる。普通は、数千円するソフトを購入しないと使うことができないが、Internet Explorer 4.0では、無料で簡単な自動巡回機能を使うことができる。設定はちょっと面倒くさいが、インターネットで必要な情報を便利に安価に手に入れる自動巡回機能を一度は試してみよう。 自動巡回スケジュールを設定する
前回は、自動巡回のために、ダイヤルアップ接続を自動的に行なう設定をした。次に、自動巡回スケジュールを設定する。 自動巡回は料金と手間が節約できる以上で、自動巡回(購読)の設定は終了。設定した時刻になって、パソコンとモデムの電源がオンになっていれば、自動的にプロバイダーに接続して、設定したサイトがダウンロードできる。 アクセスポイントが話し中の場合は、リダイヤルするが、リダイヤル回数の設定は、メニューバーの[表示]→[インターネットオプション]で、[接続]のタグを開き、「モデムを使用してインターネットに接続」の右の「設定」ボタンをクリックして行なう。 自動巡回が終了して、更新されたサイトは、メニューバーの[お気に入り]を開いたときに、その際との名前の前のアイコンに赤いマークが付くのですぐわかる。このサイトは、プロバイダーに接続せず、「オフライン作業」の状態で、ホームページの内容を見ることができる。 パソコンの電源を入れている時間が短い場合は、自動巡回を設定しても、希望の時間にうまく自動巡回できない。そういうときや、自動巡回する前に、更新したいというときは、メニューバーの[お気に入り]→[すべての購読を更新]を選ぶ。「購読のダウンロード」のウインドウが開いて、自動巡回しているサイトの一覧が表示され、順にダウンロードが行なわれていく。 ダウンロードが終わったら、「成功」と表示され、サイトにトラブルがあって(これをダウンしているという)うまく更新ができない場合は、「失敗」と表示される。 ダウンロードが終了したら、いったんプロバイダーとの接続を切り、メニューバーの[ファイル]→[オフライン作業]をクリックして、自動巡回したホームページを見てみよう。電話料金や利用料金を気にせずに、ネットサーフィンを楽しむことができる。 自動巡回は手動で使うように設定しておいても(メニューバーの[お気に入り]→[購読の管理]で、[スケジュール]のタグを開き、「手動」をチェックする)、いちいちリンクをクリックしながらページが表示されるのを待つ必要がなくて、便利な機能だ。設定は多少面倒だが、一度試してみよう。 |
Internet Explorer 3.0には、「Internet Mail and News」というメールソフトが付いていたが、Internet
Explorer 4.0では、「Outlook Express」に変わった。IE 4.0をインストールすると、Outlook
Expressもインストールされ、デスクトップにOutlook Expressのアイコンができる。 それまで、「Internet Mail and News」を使っていた場合は、受信メールや送信メールやアドレス帳の内容は、そっくりそのまま受け継がれる。(ということになっているが、僕の場合は、Internet Explorer 4.0をインストールしたところ、アドレス帳のデータはインポートされたが、送受信メールは、そっくりそのままなくなってしまった。おそらく、それまでInternet Mail and Newsの動作がどうもおかしかったから、そのせいかと思うが、心配な人は念のため、Internet Mail and Newsのフォルダの中のファイルをそっくりを別のフォルダにコピーして残しておくといいだろう) Outlook Expressは無料で手に入るメールソフトだが、機能的には、第26回で紹介した、「Becky! Internet Mail」に匹敵するものになっている。以下、Outlook Expressについて、複数アカウントの利用と受信メールの振り分け機能について解説しよう。 複数のメールアカウントを設定する
第26回で、Becky! Internet Mailが便利なところとして、複数のメールアカウントが扱えることを挙げたが、Outlook
Expressも複数アカウントに対応している。「Internet Mail and News」を使っていた人は、そのとき使っていたメールアカウントはそのまま登録されている。さらに、別のアカウントを登録するには、Outlook
Expressのメニューバーの[ツール]→[アカウント]をクリックする。 受信トレイアシスタントで振り分けを設定する次に、[設定完了]のウインドウが出て、「完了」をクリックすれば、終了。[インターネットアカウント]の「メール」のタグのところに、新しいメールアカウントが加わっている。最後に「閉じる」をクリックする。 アカウントの設定は、メニューバーの[ツール]→[アカウント]を開き、アカウント名のところをクリックして反転させてから、「プロパティ」をクリックすれば修正することができる。 開いた[プロパティ]で、[詳細設定]のタグのところの「配信」に、「サーバーにメッセージのコピーを置く」という項目がある。ちょっとわかりにくい表現だが、これは、メールを受信したあとも、メールサーバーにそのメールが残っているということ。再度メールを受信に行けば、何度でも同じメールをダウンロードしてしまうことになるから、通常は、ここはチェックしないようにする。 ただし、出張先で別のパソコンでメールを受信するときなど、自宅に帰って再度受信する必要のある場合は、ここにチェックを入れておく。また、受信したメールは何日後かにメールサーバーから削除したり、Outlook Expressの[削除済みアイテム]から削除されたときに、サーバーからも削除するという設定もできる。 Outlook Expressは複数のメールアカウントを扱うことができるが、それぞれのアカウントで受け取ったメールは、同じ「受信メール」フォルダに入る。アカウントごとにメールを分けるには、メニューバーの[ツール]→[受信トレイアシスタント]で振り分けを設定しなければならない。 「受信トレイアシスタント」のウィンドウが開いたら、「追加」をクリックする。「プロパティ」のウィンドウが開くので、アカウントをチェックして、▼マークをクリックして、設定するアカウント(自分で設定したメールアカウント名が表示されている)を選ぶ。「移動先」をチェックして、「フォルダ」ボタンをクリック。開いた「移動」のウィンドウで、「新規フォルダ」ボタンをクリック。フォルダ名を入れる(アカウントのあるプロバイダーの名前にするとわかりやすい)と、「アイテムの移動先」の中に、新しいフォルダができるので、それをクリックして反転させ、「OK」をクリックする。 以上の設定で、受信したメールは自動的に、それぞれのアカウントのフォルダに振り分けられるようになる。振り分けは、アカウントだけでなく、宛先や差出人や件名でもできる。(振り分け機能については、第22回で詳しく説明した) |
前回は、Internet Explorer 4.0に付属するメールソフトOutlook Expressを取り上げ、複数のメールアカウントの設定と受信メールの振り分けについて解説したが、今回は、基本に戻って、メールの送受信と設定について解説する。 これまで、第6回でInternet Mailを例に電子メールの使い方、第12回で電子メールのマナー、第13回で添付ファイルとウィルス、第14回でメーリングリスト、第22回でNetscape Messenger、第26回でBecky! Internet Mailと、電子メールについては繰り返し解説してきたが、Outlook Expressという新しいメールソフトが出てきた機会に、もう一度電子メールの使い方をおさらいしておこう。 画像ファイルが自動的に表示できる
前回説明したように、メニューバーの[ツール]→[アカウント]で、アカウントを設定すれば、あとは、ツールバーの「送受信」ボタンを押すだけ(または、[ツール]→[送受信])で、プロバイダーのメールサーバから受信メールがダウンロードされる。メールの送受信中は、「Outlook
Express」という小さなウインドウが開いてダウンロードの状況が表示される。「詳細」」ボタンをクリックしておけば、さらに詳しい状態も見ることができる。 メールを送信する
メールを書いて送信するのも簡単だ。ツールバーの「作成」をクリックすればいい。(または、[作成]→[メッセージの作成])「メッセージの作成」ウィンドウが開くから、ここで本文を書き込み、「宛先」に相手のメールアドレスを、「件名」にタイトルを入れて、「送信」ボタンをクリックすれば、あなたの書いたメールは「送信トレイ」に保存される。「送受信」ボタンをクリックすれば、相手に送ることができる。 カーボンコピーとブラインドカーボンコピー
「宛先」の下にある「CC」はカーボンコピーの略で、同じメールを何人かに出したいときに、ここに書き込む。「BCC」はブラインドカーボンコピーの略で同じように使う。「CC」の場合は、送った相手に他の人にも同時にメールを送ったことが表示されるが、「BCC」は表示されないので、相手は自分だけに送られたと思う。 HTML形式のメールは相手のことを考えてOutlook Expressの送信メールは、デフォルト(最初の設定)では、HTML形式のメールで作るように設定されている。ホームページに使われているHTML形式だと、文字の大きさや色を変えたり、本文の途中に画像や絵を表示したりできる。サインペンを使ったり、イラストを描き込んだ手紙を出すような感覚だが、まだ、すべてのメールソフトがHTML形式のメールに対応しているわけではないので、相手が読めるかどうか確認してから送ったほうがいい。 Outlook Expressには、ひな形という機能もあって、[作成]→[ひな形]で選ぶと、背景や文字の色やサイズが決められたHTML形式メールのひな形を使って、メールを書くことができる。市販のグリーティングカードでメールを書くような感じだ。 送信メールの形式の設定は、[ツール]→[オプション]→[送信]タグで行なう。デフォルトでは「HTML形式」になっているから、知らずにHTML形式でメールを送ることのないように、「テキスト形式」のほうをチェックしておこう。 |