ロボット漫才

   
 

介護施設でのレクリエーションなどでご覧ください。高齢者の「あるある」をテーマに、2体のロボット「太郎と花子」が漫才をします。

 
シルバー川柳
 

 
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ネタ一覧

 
  (太郎)どうも、みなさん。今から漫才をさせていただく、ロボットの太郎と花子です。仕事一筋、漫才歴35年の太郎です。
(花子)仕事と家庭を両立させるのが大変な花子です。
(太郎)今日は、ちょっと年配の方が多いね。定年になって、悠々自適みたいな感じですかね。
(花子)せやね。老後を優雅に過ごしたはるんやね。
(太郎)仕事をやめたら時間がいっぱいできるからね。僕も老後にそなえて趣味をもたなあかんと思うねん。
(花子)なるほど。あんた、なにやっても不器用やから、なんにも趣味がなさそうやしね。
(太郎)でな、最近、川柳ゆうやつをはじめてん。短い文をごう、ひち、ご、で作るんやで。
(花子)ああ、「いつまでもあると思うな親と金」みたいなやつやね。でも、今は親の世代もみんな長生きになってるからねえ。いつまでも介護が続くし、デイサービスに行ったりヘルパーさんを頼んだりで、親はいるけどお金だけがなくなっていく感じみたいよ。
(太郎)世知辛い世の中になったなあ。
(花子)今は、老化や健康、介護をテーマにした「シルバー川柳」っていうのも流行ってるみたいよ。50代のあんたは、まだちょっと早いかな。
(太郎)僕も老化をテーマにした川柳が1つあるで。「気がつけば」
(花子)「気がつけば」
(太郎)「子供ハイハイ」
(花子)「子供ハイハイ」
(太郎)「父徘徊」
(花子)「父徘徊」なるほど、昔は子育ては、おじいちゃん、おばあちゃんに手伝ってもらったもんやけどね。いまは晩婚化で子供ができるのもおそなってるから、子供がハイハイしはじめたころに、お父さん、お母さんが徘徊みたいなことはあるかもね。
(太郎)これってシルバー川柳やろか?
(花子)いやいや、シルバー川柳は70代、80代の人が自分の目線で読むやつやから、あんたのはちょっと違うな。自分の目線と言えば、ロボットをテーマにしたロボット川柳ゆうのもあるんやで。これはあんまり流行ってへんけどな。
(太郎)へ〜。たとえば、どんなんがあるん?
(花子)せやねえ。
「動くほど 体重ふやす 掃除ロボ」とか。
(太郎)え、体を動かしたら体重は減るはずやろ?君も太りすぎやゆうて、毎日、走ってるやんか。
(花子)私のことはええねん。お掃除ロボットは動き回るとゴミを吸い取るから重量が増えるってことや。
(太郎)なるほど、そういうことか。僕も掃除ロボットで1つできたで。「掃除ロボ 家族の留守に はい、開始!」
(花子)どういうこと?
(太郎)「はい、開始」っていうのと「徘徊」をかけてるんや。「はい、開始」は「さあ、始めるぞ」っていう意味、徘徊はウロウロすることやで。掃除ロボは、家族が出かけてから掃除を始めて、家の中をウロウロしよるやろ。
(花子)なるほど。
(太郎)もう1つでけたで。「ルンバでは 掃除できない 場所がある」
(花子)これは分かりやすいね。段差のあるところとか、階段とかは掃除でけへんもんね。あと、ものが散乱してる部屋もあかんしね。
(太郎)いやいや、そういう意味やないで。自分の過去とか、友達とか人付き合いは、掃除ロボでは綺麗にでけへんていう意味やで。
(花子)あんたらしい発想やな。私も1つできたで。「ロボだけに ひっくりかえって ぼろになる」
(太郎)どういうこと?
(花子)なんや、分からんのかいな。今はあんたがひっくり返るとこやで。もう君とはやっとれんわ。帰らしてもらうわ。