研究テーマ->ジャンル研究->ポピュラー->フュージョン
各音楽ジャンルの特徴をとらえ、自動作曲や自動編曲を利用したコンピューター・ミュージックで再現するということを試みています。このページ では、コンピューター・ミュージックで特定の音楽ジャンルの特徴をもった曲の作成を行うという観点から、特に留意した点を中心にして紹介しています。  
起源
当初、1980年代には、フュージョンではなく、クロスオーバーと呼ばれていました。ラジオでも「クロスオーバーイレブン」という番組がありました。その後、クロスオーバーという言葉はあまり使われなくなり、フュージョンという言葉に統一されるようになりました。フュージョンもクロスオーバーもともに2つのものを混ぜ合わせて新しいものを作るということを意味しています。
何を混ぜ合わせるかと言うと、ジャズと他の何かを混ぜ合わせます。基本的には、フュージョンは、ロックとジャズが融合する形で生まれたものです。しかし、民族音楽の要素を取り入れたジャズととか、クラシックをジャズアレンジしたものとか、そんなものもクロスオーバーやフュージョンの中に入ります。
ジャズとロックの融合を思わせるフュージョンが一般的ですが、どういう風に融合したかというと、リズムは、16ビートで、どちらかと言うと、ロックの8ビートを元にしているように思います。コードは、テンションなどが含まれていますから、こちらは、ジャズを元にしているように思います。
特徴
メロディ
まず、フュージョンはインストルメンタルで演奏されることを前提としていることが多いため、メロディの音の進行や符割も、他のロックなど、ボーカルを前提としているジャンルとは異なる特徴が出てきます。ボーカルを前提としている曲では、音が飛んだり、符割が機械的だと変な感じがしますが、インストルメンタルでは問題がないということが多いと思います。リズムが16ビートですから、16分音符や32分音符をメロディに含ませることによって、より、フュージョンっぽいメロディになります。(16ビートは、16分音符が基本のようですが、メロディに、16分音符しか使用しないと、かえって変です。16分音符より短い音符、たとえば、32音符などを、ところどころ入れることによって、より、16ビートっぽいメロディにあります。)
また、コード進行で、ジャズのコードがベースにあるため、それがメロディにも、テンション(意図的な不協和音)が含まれるなどの形で影響していると思います。
上記のことは、実際に譜面を調べてみれば分かるので、そのうち調べてみたいと思います。
コード進行 
コード進行中のコードは、4つ以上の音の和音が中心になります。たとえば、4つの和音とは、ドミソシの和音とかです。 さらに、9thコード、11thコードや13thコードというテンション(意図的な不協和音)を含んだコードが使用されるわけです。これらの不協和音が含まれていると、音に深みがでてきます。
ロックは、3つの音の和音(たとえば、ドミソ)が多いですから、シンプルで若者的、ジャズやフュージョンは、深みのある音で大人の響きという感じで考えれば分かりやすいかもしれません。
リズム 
リズムは、16ビートです。どのような曲が16ビートかというと、分かりやすく言えば、1小節の間に、ハイハット・ドラム(チキチキと高い音のでる打楽器)が16回鳴るやつです。譜面上は、16/16と書かれているわけではなく、4/4と書かれています。
 
     
自動作曲ソフトによる再現
自動作曲システムのフュージョンの音楽スタイルでは、16ビートで、ジャズ風のコード進行で作曲を行わせています。
自動作曲システムによるサンプル曲
楽器
ピアノギター、ベース、ドラム
関連リンク
準備中