カノンは、異なるパートが同じメロディを少しずつ遅れて演奏するクラシック音楽の技法です。この際、遅れて演奏されるパートが元のメロディとまったく同じメロディの場合は、平行カノン、音程を上下逆転させた場合は、反行カノン、音の並び方を前後逆転させた場合は、逆行カノンと呼ばれます。

追従パートは、先行パートとまったく同じメロディを演奏します。有名なパッフェルベルのカノンはこれになります。カノンの最後の部分が最初の部分にスムースに繋がるものは、循環カノンと呼ばれます。

追従パートは、先行パートとは異なる音程で始まります。例えば、追従するパートの音程が、だんだん広くなっていくようなカノンもあります。追従パートは、先行パートと同一の調になるように調節されたり、まったく別の調で演奏されたりします。

各パートの演奏は同時に始まりますが、追従パートは、先行パートのメロディの音の順を前後反転させて演奏します。（どれが先行パートで、どれが追従パートかはあいまいになります。） 蟹カノン（クラブ・カノン）とも呼ばれます。

追従パートは、先行パートのメロディと同じ音程で音を進行させますが、進行方向を逆にして演奏します。（だたし、調の音からはずれないように音程が調節されます。）そのため、追従パートは先行パートの５度や４度の音程で始まります。バッハがこの種のカノンをたくさん残しているそうです。

反行カノンと同じで追従パートは先行パートの音の進行方向を逆にして演奏しますが、この際、追従パートの音が、調の音からはずれないようにするような調節を行いません。

追従パートは、先行パートのメロディの音の長さを引き伸ばしたり、縮めたりして演奏します。例えば、追従パートは、半分、２倍、３倍のはやさで先行パートのメロディを演奏します。追従パートの演奏は、先行パートと同時、あるいは遅れて始まります。

カノンのメロディを繰り返す際に、音程を変えて繰り返します。

先行パートと追従パートが２つあるカノンです。

童謡の中には、カノンの形式になっているものが幾つかあります。 ドイツの童謡の「カエルの合唱」や、フランスの童謡の「フレールジャック」 、スイス民謡の「静かな湖畔」は輪唱形式で歌われます。

モーツアルトのカノン	MIDIファイルがダウンロードできます。
Pachelbel Street	カノンについての情報が紹介されています。