【2010年6月6日】 ※葛西臨海公園(7:40〜10:10) 本日は潮位の変動が少なく、到着時は干潮を過ぎて潮位が徐々に上がり干潟が狭まってきているところであった。最初に淡水池南側のアメダス観測点付近から渚周辺の探鳥を行い、その後鳥類園を一回りした後午前9時頃の開門に合わせて西渚観察ポイントに向かい午前10時頃まで渚周辺の探鳥を行い切り上げた。名残のシギ・チドリ類が見られたが、さすがに水鳥の数は減少しており、先週見られたクロツラヘラサギ、カラシラサギも確認することはできなかった。大型カモメ越夏群は引き続き30羽前後が見られた。主なものは次のとおり。 ○カンムリカイツブリ 1羽(成鳥夏羽。東西渚間水路) ○コアジサシ 36羽(渚周辺。午前10時頃のカウント数) ○イワツバメ 8羽(汽水池周辺や淡水池南側付近。汽水池では引き続き、ツバメとともに干潟に降りて巣材としての泥をくわえて運搬していると思われる行動が観察できた) ○チュウサギ 1羽(東渚干潟。午前9時過ぎに干潟上に確認した。やや遠方であったが、コサギよりも大きく冠毛なども確認できなかったものの嘴は黄色であった) ○ミヤコドリ 26羽(東渚など。午前9時半頃のカウント数) ○コチドリ 4羽(汽水池) ○キアシシギ 1羽(西渚。コアジサシとともに生物調査用構造物上で休んでいた) ○ダイシャクシギ 1羽(東渚。腰の白色部を確認できた) ○チュウシャクシギ 6羽(東渚周辺。群で行動していた。飛び立って沖合いに飛び去ったが、しばらくして舞い戻った) ○セイタカシギ 1羽(♀1羽。汽水池。いただいた情報によると、ペアが飛来しているとのことであったが繁殖状況は不明とのことであった) 以上。 【2010年6月13日】 ※葛西臨海公園(7:40〜10:30) 到着時は満潮を過ぎて潮位が徐々に下がり干潟が広がり始めているところであった。最初に淡水池南側のアメダス観測点付近から渚周辺の探鳥を行い、水路護岸沿いにカンムリカイツブリを観察した後、午前8時半過ぎの開門に合わせて西渚観察ポイントに向かった。大型カモメ越夏群の一部が西渚干潟に舞い降りており、ミヤコドリとともに近距離で観察することができた。午前10時頃には沖合にまで干潟が広がってきたことから観察センター周辺の探鳥を行い切り上げた。ワシカモメを除いて特に変わったものは見られなかった。なお、大型カモメの越夏群は約20羽、スズガモ群は約30羽で淡水池にはホシハジロ3羽も確認できた。主なものは次のとおり。 ○カンムリカイツブリ 3羽(成鳥夏羽。東西渚間水路から船着場にかけての水路沿いに3羽が見られ、このうち2羽はともに行動していた) ○ワシカモメ 1羽(亜成鳥夏羽と思われる個体。午前9時前にオオセグロカモメ若鳥3羽とともに西渚干潟に舞い降りていた。近距離で観察できた。頭部付近は成鳥夏羽のように見えたが、嘴にもわずかに褐色を帯びた部分があり、羽ばたいた際の翼には褐色部もかなり見られた。オオセグロカモメよりもひとまわり大きいこともよく確認できた。いわゆるFourth-Cycleの個体と考えられた。昨夏(2009年8月29日など)に見られた個体が本年も当地周辺で越夏している可能性も考えられる) ○コアジサシ 52羽(渚周辺。午前9時半頃のカウント数) ○イワツバメ 8羽(汽水池付近や駅周辺) ○シロチドリ 10羽(東渚や西渚。一時的に4羽が西渚にも飛来した) ○ミヤコドリ 12羽(東渚、西渚など。午前9時頃のカウント数。西渚にも最大4羽が飛来した。確認できた範囲では若鳥であった) ○コチドリ 2羽(水路護岸、汽水池) ○セイタカシギ 2羽(♂♀各1羽。汽水池。いただいた情報によると産卵し4卵が確認されているとのことであったが、産卵した石塁が浸水したとのことであった。石塁上で抱卵するような姿勢も取ったが、ペアで採餌することが多く巣を放棄した可能性もあるようであった) 以上。 ミヤコドリ(若鳥) 2010年6月13日 葛西臨海公園(西渚) 干潟内でマテガイを採食しているようであった。 ワシカモメ(Fourth-Cycleと思われる個体) 2010年6月13日 葛西臨海公園(西渚干潟) 午前9時過ぎに飛び立ち、東渚の大型カモメ群の休憩地に移動した。翼上面に褐色味が見られる。 ワシカモメ(Fourth-Cycleと思われる個体) 2010年6月13日 葛西臨海公園(西渚干潟) 【2010年6月20日】 ※葛西臨海公園(7:40〜10:00) 本日は潮位変化が小さかったが、到着時は潮位が徐々に上がり干潟が狭まり始めているところであった。最初に淡水池南側のアメダス観測点付近から渚周辺の探鳥を行った後、午前8時半過ぎの開門に合わせて西渚観察ポイントに向かった。アメダス観測点付近では東渚と淡水池を往来するオオヨシキリが目立った。渚周辺は遠方ではあったが、東渚干潟上に、先週に引き続きワシカモメが確認できた他、ダイシャクシギ、ホウロクシギも確認できた。なお、カモメ類は大型カモメ越夏群約20羽の他にウミネコが増加し若鳥を中心に100羽を超えていた他、久しぶりにユリカモメ2羽(いずれも若鳥)が見られた。アジサシ類はコアジサシ以外見られなかった。主なものは次のとおり。 ○カンムリカイツブリ 1羽(成鳥夏羽。東西渚間水路内) ○ワシカモメ 1羽(亜成鳥夏羽と思われる個体。午前9時半頃に東渚干潟の比較的西側に舞い降りているのが確認できた。先週よりも距離があったが、先週も確認できたFourth-Cycleの個体が引き続き留まっているものと考えられた) ○コアジサシ 46羽(渚周辺。午前9時半頃のカウント数。午前8時頃まではほとんど見られなかったが潮位が上がるにつれて多くなってきた) ○イワツバメ 6羽(駅周辺や淡水池周辺) ○ミヤコドリ 18羽(東渚。若鳥からなる越夏群と思われる。午前9時半頃のカウント数。早い時間帯には西渚にも飛来していたとの情報をいただいた) ○ダイシャクシギ 1羽(東渚。午前8時頃に干潟上で休んでいるのを見つけたが、午前9時半頃には中央丘付近で採餌行動を取っていた。越夏している可能性もあると思われた) ○ホウロクシギ 1羽(東渚。午前9時半頃になって東渚上に確認できた。ダイシャクシギと同時に比較的近距離で確認できたので同定には問題はなかった。越夏している可能性もあると思われる) 以上。 【2010年6月27日】 ※葛西臨海公園(7:40〜10:20) 到着時は満潮を過ぎて潮位が徐々に下がり干潟が広がり始めているところであった。午前8時頃まで小雨が降ったことから最初に船着場付近で探鳥を行った後、アメダス観測点付近や鳥類園を回った。東渚干潟上に引き続きワシカモメが確認できた他、ダイシャクシギも確認できた。なお、カモメ類は大型カモメ越夏群に加えてウミネコがさらに多くなっていた他、ユリカモメ2羽(1羽は成鳥と思われた)が見られた。アジサシ類はコアジサシ以外見られなかった。また、本日は観察時間帯にはミヤコドリは確認できなかった。なお、我々は見ることはできなかったが、ヨシゴイが東渚と淡水池のアシ原を往復するのが観察されているとのことであった。主なものは次のとおり。 ○カンムリカイツブリ 1羽(成鳥夏羽。東西渚間水路内) ○ワシカモメ 1羽(亜成鳥夏羽と思われる個体。午前8時頃に東渚干潟の比較的西側に舞い降りているのが確認できた。このところ確認されているFourth-Cycleの個体が引き続き留まっているものと考えられる) ○コアジサシ 78羽(渚周辺。午前10時過ぎのカウント数。午前8時頃までは余り見られなかったが干潟が広がるにつれて多くなってきた) ○イワツバメ 7羽(駅周辺や淡水池周辺) ○カワセミ 2羽(淡水池) ○コチドリ 5羽(水路護岸や汽水池。幼鳥も2羽見られた) ○シロチドリ 6羽(東渚干潟上。午前9時頃のカウント数) ○ダイシャクシギ 1羽(東渚。午前8時半過ぎ干潟上にいるのを見つけた。その後は澪筋で水浴を行ったりしていた) ○セイタカシギ 7羽(汽水池。いただいた情報によると4ペアが繁殖行動に入っているとのことであった。このうち1ペアの巣上には1卵を確認できたが、観察センターに最も近い巣はヘビの襲撃を受け4卵全てが食べられてしまったとのことであった。抱卵中の個体も見られたが。現時点では孵化した雛は見られていないとのことであった) 以上。