2010年2月 Torio&Torikoのフィールドノート 目次に戻る  top↑

【2010年2月6日】

※皇居外苑・外周濠周辺(13:20〜14:10)
 所用のついでに立ち寄った。日比谷濠、馬場先濠、桜田濠と回った。季節風が非常に強く吹きやや観察しづらかった。ミコアイサの個体数が多くなっていた。他のカモ類としては、ヒドリガモ、キンクロハジロ、ハシビロガモ、コガモを確認できた。また、セグロカモメ4羽を確認したが、強風のためか猛禽類は見られなかった。主なものは次のとおり。

○ヨシガモ            22羽(♂11羽、♀11羽。桜田濠。ヒドリガモが混じった群として集団行動していた。時々土手に飛来しては草を採食していた)
○ミコアイサ            6羽(♂4羽、♀2羽。馬場先濠。2つの♂2羽♀1羽の小群として行動していた。ひとつの小群はかなり岸近くまできた)
○ツグミ               3羽(周辺土手など)



ミコアイサ(♂2羽)
2010年2月6日
皇居外苑・馬場先濠

以上。  

【2010年2月7日】

※葛西臨海公園(7:20〜12:00)
 到着時は満潮に向かって潮位が上がっているところであった。最初に淡水池周辺を回った後、干潟が狭まり始めている汽水池干潟やその周辺で探鳥した。当初は風も弱く好天であったが、午前9時過ぎから強風が吹き、荒れ模様となった。猛禽類もノスリ以外はきちんと確認できず少な目であった。汽水池でホオジロ群5羽前後を確認したがカシラダカなど、特に変わったものは見られなかった。午前8時半頃に500羽を超えると思われるユリカモメの大群が三番瀬方面から渚付近に飛来し、一旦若洲海浜公園上空付近に移動した後、荒川河口上空に戻り、その後荒川を遡行していくのが見られた。主なものは次のとおり。

○ノスリ             2羽(又は3羽。午前8時頃に淡水池付近で休止している個体が見られた。また、汽水池や渚周辺でも同時に1〜2羽が確認できた)
○シロチドリ         約60羽(東渚。午前7時半頃のカウント数)
○ハマシギ         約200羽(東渚、水路護岸など。午前7時半頃のハマシギ・シロチドリ群のカウント数は262羽であった。なお、水路護岸にも6羽が飛来していたがトウネン類は混じっていなかった)
○アオアシシギ         1羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近。午前8時半頃にセイタカシギ、オオハシシギとともに確認できた)
○オオハシシギ         1羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近)
○ダイシャクシギ        1羽(東渚堤防上。午前7時半頃に確認できた)
○タシギ             4羽(汽水池。午前10時頃に揃って飛び立って淡水池方面に移動した)
○セイタカシギ          4羽((旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近)
○ビンズイ            2羽(公園西側マツ植栽地の林床部で採餌していた)
○アカハラ            3羽(淡水池周辺など)
○シロハラ            7羽(淡水池付近など)
○ツグミ           約20羽(淡水池付近など)
○ジョウビタキ          2羽(淡水池周辺、♂若鳥と思われる個体)
○ルリビタキ           1羽(公園西側、♀タイプ)
○オオジュリン       約20羽(淡水池付近など。群飛するのが見られた)

以上。



ジョウビタキ(♂若鳥と思われる個体)
2010年2月7日
葛西臨海公園(淡水池付近)



ノスリ
2010年2月7日
葛西臨海公園(淡水池)




【2010年2月20日】

※葛西臨海公園(8:00〜13:00)
 到着時は満潮を過ぎて潮位が下がり始めているところであった。最初に淡水池北周回路を経由して汽水池擬岩付近を回った後、淡水池周辺で探鳥した。午前11時頃から西渚観察ポイントに移動したが特段変わったものは見られず、正午過ぎからは公園西側に回って切り上げた。少なめとなったものの猛禽類もまだ見られ、ツグミ類は採餌行動が目立つようになってきていた。カモメ類は少なかった。主なものは次のとおり。

○ウミアイサ           3羽(又は4羽。旧江戸川河口付近に3羽の群が見られた他、東渚干潟の汀線沿いに採餌している1羽も確認した) 
○ミサゴ              3羽(又は4羽。東西渚内の棒杭上に休止している個体が見られた他、午前10時半頃には淡水池上空で2羽が揃って帆翔し上空に舞い上がるのが見られた。また、渚内でカラスにモビングされる個体も見られた)
○ノスリ               1羽(又は2羽。午前9時頃には汽水池内で休止している個体を確認したが、その後淡水池付近でも北側マツや棒杭上に休止するのが見られた)
○ハイタカ              1羽(汽水池南側。午前9時頃まで樹林地帯を飛翔するのが見られた。オナガの群やカケスからモビングを受けたり追いかけられたりしていた。今季見られている♀タイプの個体と思われる)
○ハヤブサ             1羽(成鳥。東渚堤防の流木上に休止していた)
○シロチドリ         約60羽(東渚など。午前11時頃のカウント数。西渚にも2羽が飛来していた)
○ハマシギ         約400羽(東渚など。午前11時頃のハマシギ群のカウント数は362羽であった。なお、西渚にも52羽が飛来していた)
○アオアシシギ          1羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近。午前8時半頃にオオハシシギとともに確認できた)
○オオハシシギ           1羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地付近)
○ダイシャクシギ          1羽(東渚。午前11時半頃にミサゴが上空を旋回した際に飛翔しているのを見ることができた)
○カワセミ              1羽(♀1羽。汽水池。擬岩付近の棒杭に休止していたがダイビングして小魚を捕らえた)
○タヒバリ              1羽(渚周辺堤防で1羽が見られたのみであった)
○ジョウビタキ            4羽(♂3羽♀タイプ1羽。淡水池付近など)
○トラツグミ             2羽(淡水池北側と公園西側で各1羽が見られた)
○アカハラ              3羽(淡水池周辺、公園西側など)
○シロハラ             8羽(淡水池付近など)
○ツグミ             約30羽(淡水池付近など)
○オオジュリン         約20羽(淡水池付近など。一部夏羽への換羽が進んでいる個体も見られた)
○カケス               2羽(又は3羽。汽水池付近で見られた他、公園西側でも久しぶりに確認できた)
○シメ                 1羽(公園西側。カエデの果実を採食していた)



オオジュリン(♂換羽中と思われる個体)
2010年2月20日
葛西臨海公園(淡水池)



トラツグミ
2010年2月20日
葛西臨海公園(公園西側)


【2010年2月21日】

※葛西臨海公園(7:20〜9:50)
 到着時は満潮。最初に公園中央部から西側を周回した。その後渚橋付近にて探鳥した後汽水池に回った。午前9時頃からは淡水池周辺で探鳥した。特段変わったものは見られなかったが、昨日に引き続いてハイタカを見ることができた他、水路護岸でトウネン類を確認できた。また、本日はアオアシシギ、オオハシシギの越冬シギ類はセイタカシギ群と離れて東西渚間水路に面した東渚堤防で休んでいた。主なものは次のとおり。

○ウミアイサ           5羽(旧江戸川河口付近に4羽の群が見られた他、西渚内のスズガモ群中にも1羽見られた) 
○ミサゴ             1羽(又は2羽。旧江戸川河口付近の棒杭上の他、西渚周辺にも1羽が見られた)
○トビ                2羽(午前9時半過ぎに荒川河口付近で見られた) 
○ノスリ             2羽(午前9時頃に汽水池西側樹林地で休止している個体が見られたが淡水池北側マツに休止する個体も見られた)
○ハイタカ             1羽(汽水池周辺。午前8時半頃に擬岩東側のマツで休んでいるのを見つけた。その後2回ほど擬岩前の棒杭に休止したりしながら狩りを行ったが獲物は得られなかった。午前9時頃には確認できなくなった)
○ハヤブサ             1羽(成鳥。東渚堤防の流木上に休止していた)
○シロチドリ         約60羽(午前8時頃のカウント数。西渚にて休んでいた)
○トウネン              1羽(水路護岸。午前8時頃に確認した)
○ヨーロッパトウネン        1羽(水路護岸。午前8時頃にトウネンとともに確認できた。脚を損傷している今季よく見られている個体)
○ハマシギ          約120羽(東渚など。午前9時頃のカウント数。水路護岸にも飛来していた)
○アオアシシギ          1羽(午前8時頃にオオハシシギとともに東西渚間水路付近の東渚堤防で休んでいるのが確認できた)
○オオハシシギ           1羽(東西渚間水路付近東渚堤防)
○ダイシャクシギ          1羽(東渚。堤防最上部で休んでいた)
○ジョウビタキ            2羽(♂♀タイプ各1羽。淡水池付近など)
○セイタカシギ            4羽(旧江戸川舞浜側アシ原育成地) 
○アカハラ              4羽(淡水池周辺など)
○シロハラ              7羽(淡水池付近など)
○ツグミ             約40羽(公園中央部など)
○オオジュリン          4羽(淡水池付近など。やや風があったせいか余り飛ばなかった)
○カケス               1羽(汽水池付近)



トウネン
2010年2月21日
葛西臨海公園(水路護岸)


【2010年2月28日】

※船橋三番瀬海浜公園(11:55〜12:10)
 ヒメハジロが見られているという情報をいただき雨模様ながら出かけた。到着後、先に見られた方から「船橋港側堤防内水面にて遠方ながら確認できた」との情報をいただき船橋港側に急行した。しかしながら、昨日チリでの大地震によって東京湾内も津波警報発令地域となったため、探鳥を開始して5分も経たないうちに、正午頃から公園全域が閉園とされ規制線も設けられ探鳥できなくなってしまった。一時的には、上空からは海上保安庁のヘリコプターが、海岸部からは消防車が退避を呼び掛ける慌ただしい状況となった。津波到達予想時刻より、かなり前の呼び掛けであったが、路線バスも船橋駅行きの臨時バス(途中停車は二俣新道のみ)が運行されるということで、残念ながら探鳥をあきらめ、移動した。
 船橋港側遠方にホオジロガモの10羽前後の群れは確認できたものの、ヒメハジロは確認できなかった。また、干潟にもミヤコドリ、ダイゼン、ハマシギ、シロチドリなどの常連が確認できたがきちんとカウントなどを行うことはできなかった。


※葛西臨海公園(13:20〜14:00)
 移動中に天候は回復しほぼ快晴となったことから移動したが、葛西臨海公園も津波警報発令のため海岸部に近付かないように繰り返しアナウンスがされていた他、観察センターも既に閉館していたことから淡水池周辺を周回したのみで切り上げた。
 確認できたものは、ノスリ、ウミアイサ、ジョウビタキ、シロハラ、アカハラ、ツグミなどであった。

以上。