2008年7月 Torio&Torikoのフィールドノート 目次に戻る  top↑


【2008年7月5日】

※葛西臨海公園(8:20〜12:20)
 到着時は徐々に潮位が下がり干潟が大きく広がり始めているところであった。最初に渚橋付近から渚周辺を見渡し、その後西渚の開門を待って渚周辺の探鳥から開始した。午前10時過ぎからは鳥類園を回った。ヨシゴイを今季初認したが、その他は基本的にこれまでと同様で、クロツラヘラサギ、カラシラサギは引き続き確認できた。なお、汽水池で抱卵中であったセイタカシギは全く確認できなかった。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ        4羽(東渚付近。夏羽個体も見られた)
○コアジサシ          332羽(東渚、西渚など。午前9時半頃のカウント数。西渚内や水路にも飛来していた。今年生まれの幼鳥と思われる個体も確認できた)
○イワツバメ            4羽(淡水池周辺など)
○ヨシゴイ             1羽(午前9時半頃に東渚アシ原付近を飛翔しているのが確認できた)
○カラシラサギ           1羽(東渚。成鳥夏羽と思われる個体。午前9時頃に東渚西側のアシ原近くのサギ群中にいるのを見つけたが、その後は単独で飛翔移動し干潟内の潮溜周辺で盛んに採餌したり休んだりしていた。最短で約200mの距離があった)
○チュウサギ            1羽(水路付近。夏羽個体。珍しく干潟の水辺で採餌していた)
○クロツラヘラサギ         1羽(東渚。成鳥と思われる個体。午前9時頃に東渚西側のアシ原近くの潮溜でサギ群とともに採餌行動を取ったりしていたが、その後は飛翔移動したようで見えなくなった。先週から見られている個体と思われた。いただいた情報によると6月24日から確認されているとのことで10日間を超える比較的長い滞在となっているとのことであった)
○ミヤコドリ            14羽(東渚、旧江戸川河口カキ礁など)
○コチドリ              5羽(汽水池)
○シロチドリ            6羽(東渚、西渚)
○オオソリハシシギ         2羽(東渚) 
○ダイシャクシギ          1羽(東渚。午前10時頃にはよく飛翔した)
○ホウロクシギ           1羽(東渚)
○チュウシャクシギ         8羽(東渚。干潟上やカキ礁付近で数羽が盛んに採餌していたが、やや散らばってしまっており、きちんとしたカウントはできなかった)

以上。

【2008年7月6日】

※葛西臨海公園(7:20〜11:00)
 到着時は満潮であったが、その後は潮位が下がり西渚が開門された午前8時半過ぎには干潟が広がり始めた。最初に淡水池南端部付近で渚周辺の探鳥を行った後、午前8時半過ぎから西渚の開門に合わせて西渚観察ポイントから探鳥した。カラシラサギは確認できなかったものの、クロツラヘラサギは留まっておりアジサシ類もいくらか見ることができた。越夏中と思われるシギ・チドリ類も見られ、カモメ類はオオセグロカモメの若鳥約60羽とユリカモメ4羽確認できた他はウミネコであった。なお、午前10時頃までは霧のようなものが濃く比較的涼しかったが、その後は陽光が照りつけ暑くなった。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ        2羽(東渚付近。満潮時は石塁に上がって休んでいた。いづれも夏羽個体であった)
○ハジロクロハラアジサシ     1羽(東渚。若鳥。午前10時過ぎに東渚干潟上でコアジサシ群とともに休んでいるのが見られた。羽繕いを行っていたがミサゴの飛来で干潟周辺を飛び回った後、羽田沖方面に飛び去った。距離は最短時は約100m余りで飛翔時に上面もよく観察することができた。第1回夏羽と思われる個体であった)
○アジサシ             2羽(東渚。午前10時半頃になって若鳥と思われる個体が2羽ほど干潟付近に飛来し、コアジサシ群とともに休んだり水浴したりした)
○コアジサシ          304羽(東渚、西渚など。午前10時半頃のカウント数。午前9時頃は少なかったが干潟の広がりとともに数が多くなった。なお、幼鳥も4〜5羽見られた)
○ミサゴ              1羽(東渚。午前10時半頃に東渚上空に飛来しウミネコ群とアジサシ群を飛ばした。東渚干潟北西部の棒杭に休止した)
○イワツバメ            6羽(駅周辺)
○ヨシゴイ             2羽(淡水池南端部、東渚。午前8時頃に東渚アシ原上を比較的長く飛翔する個体が見られたが、まもなく淡水池南端付近から水路を越えて東渚に飛翔移動する個体を見ることができた)
○クロツラヘラサギ         1羽(東渚。成鳥と思われる個体。当初見つけられなかったが、午前9時半過ぎになって舞浜側堤防よりの干潟でカワウ大群中を歩き回っているのを見つけた。その後は西側に移動してきたことから距離約250mくらいで見ることができた。サギ群とともに採餌行動を取ったりしていた)
○ミヤコドリ            16羽(東渚。到着時の満潮時に舞浜側堤防よりの浅水域付近に集結して盛んに水浴したりしているのが見られた。干潟が広がった後は散らばり、舞浜側堤防南端部のカキ礁付近などで採餌しているようであった)
○コチドリ             1羽(水路付近)
○シロチドリ            7羽(東渚など)
○ソリハシシギ          4羽(東渚。午前9時過ぎから東渚干潟の西側を動き回っているのを見ることができた)
○キアシシギ           5羽(東渚など)
○オオソリハシシギ        1羽(東渚。午前9時過ぎから干潟内でよく採餌していた) 
○ダイシャクシギ         1羽(東渚。午前9時過ぎに干潟西側の比較的近距離のところでホウロクシギと争ったことからよく観察することができた)
○ホウロクシギ          1羽(東渚)
○チュウシャクシギ       16羽(東渚など。午前9時頃には既に中央丘の岩礁付近に散らばっていたが、その後は2羽を残して4羽と10羽の群にわかれて群飛し舞浜側堤防付近などに移動した)

以上。

【2008年7月12日】

※葛西臨海公園(8:10〜10:50)
 到着時は干潮を過ぎて徐々に干潟が狭まり始めているところであった。最初に淡水池周辺を回った後、午前8時半過ぎから西渚の開門に合わせて西渚観察ポイントから探鳥した。クロツラヘラサギは留まっていたがミヤコドリは見られず、アジサシ類もほとんど見られなかった。コムクドリが樹林地に飛来していた。カモメ類は変化がなかった。なお、真夏の陽光が照りつけ干潟からは湯気が立ち上っていた。また、東渚は成長した若鳥を連れたカルガモが150羽以上集結していた。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ        2羽(東渚沖合)
○コアジサシ            6羽(東渚、西渚など。午前10時頃に数羽が渚周辺に飛来していたが、数が激減しており幼鳥も見られなかった。渡りの集結地の三番瀬方面に移動したのではないかと思われた)
○ミサゴ              1羽(東渚など。午前9時頃に旧江戸川河口の棒杭上に休止し、その後魚を捕らえて採食しているのが見られた)
○イワツバメ            8羽(淡水池、駅周辺)
○ヒメアマツバメ          2羽(駅周辺。午前10時半過ぎにイワツバメ群を追うような形で飛翔していたが、その後西方向に去った)
○クロツラヘラサギ        1羽(東渚。成鳥と思われる個体。当初見つけられなかったが、午前9時半頃になって中央丘東側の澪筋でサギ群とともに採餌しているのを確認できた。視界が遮られる場所に移動することが多かった)
○コチドリ             4羽(東渚付近)
○シロチドリ            1羽(東渚)
○ソリハシシギ          2羽(東渚)
○キアシシギ           1羽(東渚)
○オオソリハシシギ       2羽(東渚) 
○ダイシャクシギ         1羽(東渚)
○ホウロクシギ          2羽(東渚。2羽で追いかけ合いを行ったことから飛翔時のパターンを確認でき、またこの2羽と別にダイシャクシギが別のところにいることを確認できた)
○チュウシャクシギ        3羽(東渚)
○コムクドリ           12羽(淡水池付近。午前8時半頃に淡水池・汽水池間の通路近くのマツに飛来したり、近傍の樹林地に入りこんだりするのが見られた。午前8時半過ぎの最大カウント数は12羽で、♀も混じっていたが多くは♂若鳥のようであった)

以上。

【2008年7月13日】

※船橋三番瀬海浜公園(7:50〜9:20)
 到着時は干潮で干潟が相当広がっていた。ミヤコドリは確認できたものの、期待に反してアジサシ類はほとんど見当たらず、シギ・チドリ類もわずかであった。オオメダイチドリを見ることができたが、他には特に変わった種類を確認することはできなかった。主なものは次のとおり。

○ハジロカイツブリ       3羽(船橋港側堤防内水面)
○シノリガモ          1羽(♀1羽。越夏中と思われるスズガモ群中に見られた。スズガモ群とともに陸に上がって休んだ。2003年8月2日から見られている翼を損傷した個体と思われる)
○コアジサシ         10羽(正面干潟など。1〜2羽が水際に飛来する程度で、午前9時過ぎに10羽の群を見たのが最大羽数であった。幼鳥は見られなかった)
○ミヤコドリ          17羽(正面干潟など。正面干潟に4羽が飛来していたが、船橋港側干潟にはダイゼン群とともに13羽が見られた。先週まで葛西臨海公園付近に留まっていた越夏個体群が移動したものと思われる)   
○シロチドリ          4羽(正面干潟)
○メダイチドリ         3羽(正面干潟など。成鳥夏羽と思われる個体であった)
○オオメダイチドリ       1羽(正面干潟。若鳥と思われる個体。潮干狩り場内の干潟に降りてカニを採食していることが多かった。時折、メダイチドリなどとともに飛翔移動したが舞い戻って来た。なお、我々はきちんと確認できなかったが成鳥夏羽と思われる別個体も見られたとのことであった)
○ダイゼン          12羽(船橋港側干潟)
○ソリハシシギ         3羽(堤防上に見られた)
○アオアシシギ         1羽(視認はできなかったが、午前9時過ぎに正面干潟付近で、10分近く断続的に鳴き声を聞くことができた)
○キアシシギ          1羽(正面干潟。足環が付された個体であった)


※葛西臨海公園(10:30〜12:40)
 到着時は干潮を過ぎて徐々に干潟が狭まり始めているところであった。最初に午前11時半頃まで西渚観察ポイントから探鳥した。ウミネコの数が多くなっているようであったが、基本的には昨日と同様であった。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ       1羽(東渚付近。夏羽個体)
○コアジサシ           2羽(東渚。午前10時半過ぎにようやく見られた。いづれも成鳥で幼鳥は見られなかった)
○ミサゴ             1羽(東渚。当初見られなかったが、午前11時半近くになって、舞浜沖方面から低空で東渚干潟上に飛来した。珍しく干潟内の石上に休止した。このところ見られている♀個体と思われた)
○イワツバメ         約10羽(淡水池、駅周辺など)
○ヒメアマツバメ         1羽(公園中央部。ツバメ・イワツバメの混群中を飛翔していた)
○クロツラヘラサギ        1羽(東渚。成鳥と思われる個体)
○コチドリ             8羽(汽水池。幼鳥も見られた)
○シロチドリ            4羽(東渚)
○ソリハシシギ          1羽(東渚)
○オオソリハシシギ        2羽(東渚。当初は1羽のみしか確認できなかったが、午前11時頃になって2羽が揃って採餌していた) 
○ダイシャクシギ         1羽(東渚。時折飛翔した)
○ホウロクシギ          1羽(東渚。当初は確認できなかったが、午前11時頃にダイシャクシギの近くにいるのが確認できた)
○チュウシャクシギ        3羽(東渚)
○セイタカシギ          1羽(汽水池。正午過ぎに♂1羽が上部水門近くのアシ原際にいるのが見られた) 
○コムクドリ          約10羽(淡水池付近など。正午過ぎに確認した。淡水池・汽水池間の通路近くのマツに飛来したり、近傍の樹林地に入りこんだりするのが見られた。ミズキの実や淡水池北側の植栽樹木の枯枝にも飛来していた。多くは♂若鳥のようであった)

以上。


【2008年7月20日】

※葛西臨海公園(7:20〜12:30)
 到着時は満潮を過ぎてようやく干潟が現れ始めているところであった。本日の干潮時の潮位は低く、正午過ぎには沖合いにも広大な干潟が広がった。最初に淡水池周辺を回った後、午前8時半過ぎから西渚の開門に合わせて西渚観察ポイントから探鳥した。クロツラヘラサギが3羽となっていたが、ミヤコドリ、アジサシ類は全く見られなかった。樹林地のコムクドリは数が多くなってきていた。また、アオアシシギが多くなってきていたことから、シギ・チドリ類のわたりが始まっているようであった。カモメ類は変化がなかった。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ        1羽(東渚干潟上で休んでいた。夏羽個体)
○チョウゲンボウ          1羽(♂成鳥。午前8時頃に葛西臨海水族園上空に現れ短時間ホバリングした。その後狩りをあきらめたようで旋回しながら北西方向に飛び去った。旋回中によく観察できたが、翼はかなり痛んでいるようであった)
○イワツバメ         約12羽(淡水池、駅周辺など)
○チュウサギ           2羽(東渚と汽水池で各1羽。ダイサギ、コサギは相変わらず多かった)
○クロツラヘラサギ        3羽(東渚。これまで滞在中の成鳥と思われる個体1羽に成鳥と若鳥と思われる2羽が加わっていた。午前9時頃に中央丘付近で3羽が休んでいるのが見られた。昨日から3羽が見られているとのことで、加わった2羽については伸びをした際に風切の黒色部の有無が確認できたので、成鳥と若鳥と判断した。しかしながら500m前後の距離からの観察となり遠かった)
○コチドリ             3羽(渚護岸付近と汽水池)
○シロチドリ          約20羽(東渚など。西渚にも3羽が飛来した)
○メダイチドリ         約30羽(東渚など。観察ポイントを小群が通過したりした。多くは遠方であったことから細部の観察はできなかった)
○ダイゼン             1羽(東渚)
○ソリハシシギ           2羽(汽水池。午前8時頃は棒杭上で休んでいたが、その後は汽水池干潟でカニなどを採取していた)
○アオアシシギ           6羽(汽水池、東渚など)
○キアシシギ            1羽(汽水池。鳴き声が確認できた)
○オオソリハシシギ         2羽(又は3羽。東渚など) 
○ダイシャクシギ          1羽(東渚)
○ホウロクシギ           1羽(東渚)
○チュウシャクシギ         1羽(東渚)
○セイタカシギ           5羽(汽水池)
○コムクドリ          約30羽(淡水池・汽水池付近。いろいろなところで小群が見られた。幼鳥が加わってきているようであった。淡水池・汽水池間通路付近のマツに飛来したり、汽水池南側のミズキの実を採取したり、汽水池南側樹林地のクヌギで枝葉に潜り込んで虫を採取したり、観察センター南東側の竹林に休んでは時折湿地に水呑みに飛来したりしていた。幼鳥ないしは♀が多くなってきているようであった)

以上。

【2008年7月21日】

※葛西臨海公園(7:20〜10:30)
 到着時は満潮であったが、その後は潮位が下がり西渚が開門された午前8時半過ぎには干潟が広がり始めた。最初に淡水池付近で探鳥を行った後、西渚の開門に合わせて西渚観察ポイントから探鳥した。3羽のクロツラヘラサギは留まっておりシギ・チドリ類も多くなってきているようであった。カモメ類はオオセグロカモメの若鳥越夏群が100羽を超えていた他はウミネコであった。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ        1羽(東渚付近)
○コアジサシ            4羽(東渚、西渚付近。午前9時半頃に鳴きながら上空を通過して舞浜沖に去った。この小群以外は全く確認できなかった)
○ミサゴ              1羽(東渚。午前8時半頃に東渚干潟東側の流木に休止したりしていたが、その後旧江戸川河口内の棒杭上に移動した)
○イワツバメ            6羽(淡水池付近)
○クロツラヘラサギ         3羽(東渚。成鳥と思われる個体が1羽と若鳥と思われる個体が2羽。午前7時半過ぎに東渚中央丘の東側アシ原際で揃って休んでいるのが確認できた。最も若いと思われる個体は本日も伸びを行ったことからよく観察できた。もう1羽の若鳥は風切の黒色部は余りよく確認できなかったが、羽繕い時に嘴の色が淡色に見えたことから若鳥と思われた。もう1羽はこれまで留まっている成鳥と思われた。なお、当地ではこれまでも長期間にわたって2羽が留まったことがある。2003年のことで、7月12日に2羽となり、一時的に1羽しか確認できない日もあったものの、11月9日まで、東渚のみならず汽水池や淡水池でも2羽が揃って確認された)
○コチドリ             1羽(水路護岸)
○シロチドリ          約10羽(東渚など)
○メダイチドリ          36羽(東渚など。午前9時過ぎに荒川河口方面から観察ポイント付近を通過して飛来し、比較的近い東渚干潟内に降りた。追加飛来と思われるものもあったが、遠方のため識別困難であった)
○ダイゼン             1羽(東渚。換羽中の個体であった)
○ハマシギ             3羽(東渚。夏羽と思われる個体であった)
○ソリハシシギ          4羽(汽水池。満潮時は棒杭上で休んでいた)
○アオアシシギ          7羽(汽水池、東渚など。満潮時は汽水池の棒杭上で5羽が休んでいた)
○キアシシギ           8羽(水路護岸、東渚など)
○オオソリハシシギ        5羽(東渚。午前9時半頃に揃って採餌しているのを見ることができた) 
○ダイシャクシギ         1羽(東渚。比較的近くを飛翔するのを見ることができたので判別は問題ないものと思われた)
○ホウロクシギ          1羽(東渚。遠方で、飛翔しなかったことから確実な判別はできなかった)
○チュウシャクシギ       12羽(東渚など。午前9時頃から群飛して中央丘の岩礁付近や舞浜側堤防のカキ礁付近を行き来するのが見られた)
○コムクドリ         約20羽(淡水池付近。これまでと同様に樹林地内に小群が散らばっていた。淡水池西側のミズキにも4羽が飛来して採餌していた)

以上。


【2008年7月26日】

※葛西臨海公園(7:50〜10:40)
 到着時は満潮近くであったが、午前9時半頃の満潮時も潮位は比較的低く干潟は残った。最初に鳥類園付近で探鳥を行った後、午前9時半頃から西渚観察ポイントに向かい探鳥した。3羽のクロツラヘラサギは引き続き留まっており戻りのシギ・チドリ類も多くなってきているようであった。アジサシ類は全く確認できなかった。なお、今季初めてクマゼミの鳴き声を確認した。主なものは次のとおり。

○カンムリカイツブリ        1羽(東渚。夏羽。陸に上がって休んでいた)
○ミサゴ              1羽(午前8時頃に旧江戸川河口内の棒杭上で休んでいた)
○イワツバメ            4羽(淡水池付近など)
○チュウサギ            4羽(淡水池と東渚で各2羽が確認できた。なお、淡水池にはダイサギ、コサギ群約30羽が集結していた)
○クロツラヘラサギ         3羽(東渚。観察センター付近からは確認できなかったが、西渚観察ポイントから東渚中央丘の西側で揃って休んでいるのが確認できた。約250mくらいで比較的近距離であった。満潮前後であったことから採餌などは行わなかったが、時折起きて羽繕いしたり周辺を歩き回ったりしていた)
○コチドリ              5羽(汽水池。幼鳥も見られた)
○メダイチドリ            4羽(東渚。中央丘付近で休んでいた)
○ダイゼン             1羽(東渚。換羽中の個体であった)
○トウネン              2羽(東渚。遠方で細部は確認できなかったが、他のシギ類との比較でトウネンと判定した)
○ソリハシシギ            6羽(汽水池、東渚)
○アオアシシギ            7羽(汽水池、東渚。全て換羽中の成鳥と思われた)
○キアシシギ            10羽(汽水池)
○ダイシャクシギ           1羽(東渚。比較的近くで腰の白色部を確認できたので判別は問題ないものと思われた)
○ホウロクシギ            2羽(東渚)
○チュウシャクシギ        11羽(東渚)
○セイタカシギ            9羽(汽水池など。成鳥7羽と幼鳥2羽。午前8時頃に淡水池にて成鳥2羽と幼鳥2羽の小群が飛来しているのが見られたが、その後この群は汽水池に移動し、他のセイタカシギと合流した。今季、当地ではセイタカシギは繁殖に成功しなかったことから、幼鳥2羽は旧江戸川、荒川周辺で繁殖したものが移動してきたものと思われる)
○カワセミ              2羽(又は3羽。汽水池など) 
○コムクドリ          約20羽(淡水池付近など。これまでと同様に樹林地内に小群が散らばっており、ムクドリとともにミズキに飛来したり擬岩近くの水辺に水浴のため飛来したりした)

以上。

【2008年7月27日】

※谷津干潟(7:30〜11:40)
 到着時は干潮で干潟が相当広がっていた。午前8時半頃までは干潟清掃が行われており、50羽前後のシギ・チドリ類は干潟中央に集結していた。午前9時半頃から徐々に潮位が上がり、その間にシギ・チドリ群の出入りはあったもののいくらか追加飛来もあった。このところ見られているというオオメダイチドリを見ることができたが、他には特に変わった種類を確認することはできなかった。また、アジサシ類は全く確認できなかった。主なものは次のとおり。

○チュウサギ          5羽(干潟内。アオサギ、ダイサギ、コサギを合わせて98羽が飛来し混群を形成しており、チュウサギも混じっていた。なお、午前8時頃にはゴイサギ成鳥1羽が幼鳥3羽を引き連れて干潟上を西方向に移動するのが見られた) 
○シロチドリ          3羽(干潟東側)
○メダイチドリ        84羽(午前8時頃は14羽が北側干潟に見られたが、その後追加飛来があった。干潟中央から干潟東側にかけて採餌行動を取っていることが多かった。干潟南東端のカキ礁にも群が舞い降りたりした。夏羽から換羽中と思われる個体群であった)
○オオメダイチドリ       1羽(成鳥夏羽から換羽中と思われる個体。午前10時半頃にメダイチドリ群中に見つけた。その後は単独で干潟東側にいることが多く盛んにカニを捕食していた)
○ダイゼン          13羽(干潟中央付近。越夏群と思われる10羽の若鳥の群に換羽中と思われる3羽が混じっていた)
○トウネン          32羽(午前8時頃は干潟北側に12羽が見られたが、その後追加飛来があった。多くは夏羽から換羽中であったが、ほぼ夏羽の個体や冬羽と思われる白っぽい個体も見られた)
○ハマシギ           3羽(干潟中央部。夏羽個体であった)
○ソリハシシギ         1羽(干潟中央部)
○キョウジョシギ       36羽(到着直後に22羽の群を確認できた。その後は散らばっていたが数が多くなってきていた。しかしながら、午前10時過ぎからは時折干潟外に飛び出す群も見られた)
○アオアシシギ         1羽(夏羽から換羽中の個体)
○キアシシギ         30羽(夏羽個体が多かった)
○オオソリハシシギ       3羽(夏羽から換羽中の個体)
○コゲラ             1羽(干潟西側周回路付近)

以上。