2003年5月 フィールドノート      目次に戻る  top↑


5/03 多摩川河口
8時着、その前に雨が降ったらしく地面は濡れていた。暖かく、風もない。
土手の草はいろいろな種類が混ざり合って伸びている。
まだ干潟が広がらない時間だったけど、チュウシャクシギ、シロチドリ、ハマシギ、トウネン、メダイチドリ、キアシシギ、ソリハシシギなどが広がっている。けど数は少ない。
スズガモの多分ずっといるつもりの数羽とか、カンムリカイツブリも1羽、キンクロハジロ。
コアジサシがたくさん、乱舞したり、中州に休んだり、船がそばを通るたびに飛び立つ。
オオセグロカモメの足をケガしたのと、ユリカモメ数羽。
オオヨシキリが控えめにさえずり、セッカも1羽見ることができた。
ダイサギの婚姻色の青い目元の、コサギ、アオサギ。
お昼頃までのんびり観察した。


5/04 山梨県の小楢山
最初は金峰山の手前の朝日岳に行くつもりが、途中で通行止め、今年は1ヵ月開通が遅れているらしく、途中にある焼山峠から小楢山登山に変更する。
(写真:小楢山登山道)
駐車場は標高1500ぐらいあり、山頂は1713メートル、200ちょいの登山だった。
まだ新緑は芽吹いたばかりで、カラマツの芽もカワイイ。途中はアップダウンの連続だけど、歩きやすい。
ルリビタキやセンダイムシクイ、カラ類、カケスの声を聞きながら、足もとにはマイヅルソウの葉が群生、花はまだまだ先。マメザクラやチョウジザクラ(写真)が咲いていた。
ヤマガラがゼンマイのようなクルクル巻きの綿毛を運んでいた。巣材にするのかな?
ハルトラノオ、タチツボスミレ、アケボノスミレ、エイザンスミレ、ヒゲネワチガイソウなど。
広い頂上には2時間で到着した。霞がかかり、目の前の富士山は頭だけ白く浮かんでいた。右手には金峰山が見える。
帰りは、中央高速を避けて奥多摩に回り、八王子に出る(途中から混んできた(>_<))、沢沿いの新緑が標高によって当然だけど、微妙に違う。


(写真:ハウチワカエデ)


5/05 秋ケ瀬
ピクニックの森、夏鳥は一段落か、いつもの声ばかりだった。
アカハラがまだいて、道をぴょんぴょん跳ねていた。
池のほうからカイツブリの鳴き交わす声が時々聞こえる。
上空をコムクドリが通過したらしい、ヤブサメ、エゾムシクイも声がしたということ。
ノイバラが咲き始め、甘い匂いがただよう。裏のグランドではタンポポの丸い綿毛が一面、すっごい。
大久保も回るけど、ムナグロ数羽と、チュウシャクシギが5羽、アマサギ1羽、コサギ、チュウサギぐらい。オオヨシキリが賑やかになってきた。



5/07-9 飛島
遠出日記にUPしました。


5/17 秋ケ瀬
お昼頃着、コウライウグイスが鳴いてないか心配で子どもの森をまわるけど、心配なかった(-_-)
ところどころ下草が刈られていて、そこにカワラヒワやムクドリがもくもくと歩いていた。
この時期は花がいっぱい咲く。まずキショウブ、チョウジソウ、タンポポ、エゴの木の花(は道にたくさん散っていた)、なぜか園芸種のヒルザキツキミソウの巨大化した花が群生、シロツメクサ、ノイバラやスイカズラなど甘い香りの花も咲いているが、雨の日はあまり匂わない。
ピクニックの森もざっと回ったけど、イカルののんびりした鳴き声が聞こえたぐらいで、特別変わりなし。
田んぼにはムナグロが100羽以上ばらばらにいた、他キアシシギ、コチドリなど。
オオヨシキリ、ツバメ、イワツバメ、ヒバリなどフツーの鳥たち。


5/18 奥多摩都民の森
今日はヤマシャクヤクとチゴユリを見に仲間と行く。
あいにくの曇り、山は靄がたちこめ、見通しは悪い。
目的のヤマシャクヤクはもう遅く少し疲れた感じで咲いていた。
森全体しっとりと薄靄の中で、幻想的な雰囲気。

あの花は?多分ウツギの仲間じゃない?「ガマズミの仲間でオトコヨウゾメ(写真)です、葉脈が深く葉柄が赤い」と、突然通りすがりの人、あれはウツギですよね、「ヒメウツギです、葉が長細い」。
これはツクバネソウですか?「そうです、よく見つけましたね」ちょっと嬉しかった(*^_^*)
と、歩く樹木図鑑のような人は行ってしまった。

滝見の吊り橋から下をのぞくといろいろな樹木が新緑を広げていた。(写真下)



チゴユリが去年たくさん咲いていたところに行くと、たくさん咲いていたけど、みんな濡れてうつむいていた。
他、フモトスミレ、マルバスミレ、タチツボスミレ、チゴユリ、ヒメウツギ、ツクバネウツギ、イカリソウ、イワボタン、ラショウモンカズラ、ヤマウツボ、ガマズミ、ズミ、ムラサキヤシオ、ヤマツツジ。

鳥は、ツツドリ、ジュウイチ、キクイタダキ、アオバト、コルリ、ヤブサメ、オオルリ、キビタキの声だけ。見たのはカラ類ぐらい。



サワグルミ(写真)の大木が新緑を広げて、濃淡のきれいなシルエットを作っていました。



5/24 多摩川河口〜谷津干潟
とりあえず、土手に上がって、オオヨシキリの元気な声を聞きながら、ざっと見渡して、少ない。岸辺にキアシシギと、アオアシシギ2羽。
スズガモは2ペアまだいる。
遠くにはコアジサシが数羽、ダイビングしたり、飛び回ったりしているのと、カワウが通過したり、バタバタしたり、中州にたむろしていたり。

下流まで歩くと、チュウシャクシギが2羽とキアシシギがいた。
ムクドリが舗装された歩道でプリプリの青虫を突っついていたが、くわえやすくまとめて運び去る。オナガもどうやら営巣しているようだ。

ハマヒルガオ、ヒルガオ、オオヘラバコ、ハマダイコン、スイカズラが甘くほんのり薫る。

少し上に行くと、コチドリのヒナが走りまくっていた。他、シロチドリのヒナもいた。シロチドリとコチドリの親たちはなわばりが近いらしく、時々ケンカしていた。

ヒナはカワイイ、まだポヤポヤの翼を広げたり、お尻を思いっ切り上げたり、でも遠い・・・。

久々、そのまま谷津干潟に行く。潮は引いていたけど、鳥は少ない。
みんな向う側で遠い、でも回り込まないで小さいのを見続ける。

オグロシギ、オオソリハシシギ、オバシギ、キアシシギ、キョウジョシギ、ダイゼン、メダイチドリ1羽、ハマシギ。トウネンも少ない。
他サギたち、カワウ、オオヨシキリ。
日陰にいると、風が少し冷たくなり、引き上げる・・・。




5/25 野辺山
あたりはようやく芽吹き揃った感じで、早朝、まだまだ寒い。
八ヶ岳は残雪が残る、遠くがぼんやり霞んでいて、寝ぼけた感じ。
まず、アカハラの声、ノビタキ(写真下)、カッコー(写真←)、アオジ、ホオジロのさえずり、コムクドリなど高原らしい。
畑は黄色いハルザキヤマガラシがあちこちに咲いていてキレイだけど、これは欧州原産の帰化植物で最近特に分布を広くし、自然植生の破壊が心配されている、と図鑑に書いてあるまんま(^^;)
標高によって違うがズミはまだ三分咲きぐらい。
カッコーが3羽、1羽が低い木に止まっていると、他からまっすぐに威嚇に来る。そうすると、逃げだし、また他に止まる。お互いにやっているから力関係が同じなのか、遊んでいるのか・・・。止まっていて遠くの毛虫をたべに行くのは遠目が効くのか、飛んでいてみつけるのか、聞いてみなくては分からないか・・・。
オオジシギの騒々しい声や、キジのホロ打ちの音なども久しぶりに聞けた。


そのまま八千穂自然園まで行く。ベニバナイチヤクソウには早いけど、何か咲いてるだろうと思ったけど、それほどなかった。
ツバメオモト、ラショウモンカズラ、ナガバノスミレサイシン、タチツボスミレ、クリンソウ、高貴な名前のクリンユキフデ(九輪雪筆)、ニシキゴロモ、アオチドリ(写真←)、センボンヤリ、ヒトリシズカ、ミズバショウが少し残っていたのと、トウゴクミツバツツジも少し残っていた。
ここではコルリの声、オオルリ、キビタキの声、ジュウイチ、メボソムシクイの声、下を向いて花を探していたので、鳥は声だけ。
新緑に白樺の白い肌が美しかった。