ドッペルコップ・ルール和訳

プレイ人数とゲームの目的

 4人用。トランプを使ったトリックテイキングゲームです。各ゲームごとに攻撃チームと防御チームに分かれ、得点札をより多く取ったチームが勝利します。最高16ゲームまで連続でプレイし、累計得点で順位を競うことも可能です。


使用されるカードと切り札

 トランプの2〜8を除いた24枚のセットを2組混ぜて使います(合計48枚)。カードは強い順に、A・10・K・Q・J・9となります。ただし、切り札はそれよりもさらに強くなります。

 切り札は強い順に、ハート10・クラブQ・スペードQ・ハートQ・ダイヤQ・クラブJ・スペードJ・ハートJ・ダイヤJ・ダイヤA・ダイヤ10・ダイヤK・ダイヤ9となります。ただし選択するゲームの種類によっては、切り札が変更される事もありえます。(注:管理人はこのややこしい切り札の順番を、ハート10・Q・J・残りのダイヤ、と大まかに覚えてから、スートの強さを「クスんだハダ」と覚えました。かえってややこしいですか?)

 カードの点数は、Aが11点・10が10点・Kが4点・Qが3点・Jが2点・9が0点です(つまり全部で240点あります)。


ゲームの種類


 ゲーム冒頭に、スタートプレイヤーから時計回りにどのようなゲームをプレイしたいか宣言していきます。上のような画面が出たら、自分の希望するゲームを(他のプレイヤーの宣言したゲームで良いなら「Passe(パス)」を)クリックし「OK」をクリックします。パスする場合以外は、前の人が選んだものより優先順位の高いゲームを宣言する必要があります(優先順位は後述)。

1:通常ゲーム(sauber)
 クラブQを持つ2人が攻撃チーム、残りが防御チームとなります。切り札の変更はありません。クラブQを1人で2枚持っていた場合は、そのプレイヤー以外の3人が防御チームとなります。

2:マリッジ(Hochzeit)
 1人でクラブQを2枚持っていた場合のみ選択可能です。切り札の変更はありません。攻撃チームはクラブQを持つプレイヤーと、3トリック以内に「初めて勝利した(Fremd)」もしくは「初めて切り札で勝利した(Trump)」別のプレイヤーが攻撃チームになります(どちらにするかは、マリッジ宣言時に選択します)。もしそのようなプレイヤーが3トリック以内に出なかったなら、攻撃チームは1人だけとなります。

3:ソロ
 1人だけが攻撃チームとなり、残りの3人が防御チームとなります。ソロには種類がいくつかあります。

 クイーンソロ(Damen):切り札がクイーン8枚のみとなります。

 ジャックソロ(Buben):切り札がジャック8枚のみとなります。

 スートソロ:クラブ(Kreuz)、スペード(Pik)、ハート(Herz)、ダイヤ(Karo)のうち、選択したスートのカードが、ダイヤのA・10・K・9の代わりに切り札になります。ハート(Herz)を選んでも最強の切り札はハート10のままであること、またダイヤ(Karo)を選ぶと結局通常ゲームと同じ切り札となることに注意してください。

 ノートランプソロ(Fleisch):切り札がなくなります。

4:配りなおし
 手札に9のカードが5枚以上あった(5 Neunen)、もしくは切り札が2枚以下しかなかった(Armut)時に、配りなおしを請求できます。

 優先順位は高いものから順に「ソロ」「配りなおし」「マリッジ」「通常ゲーム」です。ソロは高いものから順に「クイーン」「ジャック」「クラブ」「スペード」「ハート」「ダイヤ」「ノートランプ」となります。同じ優先順位の場合に限り、追加条件が考慮されます。追加条件の優先順位は、「レー(Re)」「90」「60」「30」「シュバルツ(Schwartz)」の順で高くなっていきます(これらの意味は、下記の「勝利条件の吊り上げ」の内容と全く同じです)。追加条件をつける場合は、ゲームを選び「OK」をクリックする前に選択してください。


ゲームの流れ

1: 親のプレイヤーから時計回りにカードを1枚ずつ出していきます。他のプレイヤーは、親の出したカードが切り札ならば切り札を、そうでないなら同じスートの切り札以外のカードを優先して出さなくてはなりません。カードを出すには、出したいカードをクリックしてから「Kartenspiel(カードをプレイ)」をクリックします。

2: 切り札が出ていない場合は親が出したスートのうち最も強いカード、出ている場合は最も強い切り札を出したプレイヤーが、場にあるカード全てを受け取り新しい親となります。ただし同じ強さのカードが出た場合は、先に出されたほうが強いと判断します。

3: 以上を全員の手札が無くなるまで続けます。その後攻撃チーム、防御チームのカードの点数をそれぞれ合計し、より高い(121点以上)得点のチームが勝利点を得ます(計算方法は後述)。引き分けの場合は防御チームの勝ちです。


勝利条件の吊り上げ

 手札が圧倒的に有利と思った時は、勝利条件の吊り上げを宣言することができます。これには以下のようなものがあります。

宣言の名前 勝利条件 宣言可能期間
レー(Re) 攻撃側チームが121点以上 手札が11枚以上
コントラ(Contra) 防御側チームが121点以上 手札が11枚以上
90 相手チームが90点未満 手札が10枚以上
60 相手チームが60点未満 手札が9枚以上
30 相手チームが30点未満 手札が8枚以上
シュバルツ(Schwartz) 相手チームが0点 手札が7枚以上

 これらは、宣言可能期間にあるならばいつでも(自分の手番でなくても)宣言できます。ただし、「レー」は攻撃チーム、「コントラ」は防御チームだけが宣言できます。また宣言する順番は「レー(又はコントラ)」「90」「60」「30」「シュバルツ」の順でなくてはならず、途中を飛ばすことはできません(例:「レー」の後いきなり「60」は宣言できません。まず「90」を宣言してから「60」を宣言します)。

 ゲームの種類に「マリッジ」が選ばれた場合は、攻撃チームが確定するまで何も宣言できません。ただし、確定するまでにかかったトリック数によって宣言可能期間が延長される場合があります。具体的には、2トリックで確定したなら1枚、3トリックで確定したなら2枚ぶん延長されます(例:マリッジが選択され、2トリック目で攻撃チームが確定したならば、「レー(又はコントラ)」は手札が10枚以上なら宣言できることになります)。


勝利点の計算

 まず以下の条件に従って得た勝利点を合計し、勝利チーム全員がその点数を獲得し、敗北チーム全員がその点数を失います。ソロゲームだった場合は、攻撃チームの得る(もしくは失う)点数が3倍になります。

勝利点 勝ったチームが無条件でもらえる 1点
防御側勝利 防御チームで勝った 1点
レー(コントラ)1回目 レー(又はコントラ)宣言があった ボーナス点以外を2倍
レー(コントラ)2回目 レーとコントラが両方宣言された 1点
90 相手チームが90点未満 1点
60 相手チームが60点未満 1点
30 相手チームが30点未満 1点
シュバルツ 相手チームが0点 1点
90宣言 90宣言があった 1点
60宣言 60宣言があった 1点
30宣言 30宣言があった 1点
シュバルツ宣言 シュバルツ宣言があった 1点

 また以下の条件を満たしたチームには、チームの勝ち負けに関係なくボーナス点が入ります。

フォックス(Fuchs) 相手チームの出したダイヤのAを取った 1点(攻撃チームが1人の時は0点)
チャーリー(Karlchen) 最後のトリックに自分(又は相手チーム)の出したクラブのJを取った 1点(攻撃チームが1人の時は0点)
ドッペルコップ(Doppelkopf) Aか10しか出なかったトリックに勝利した 1点


おまけ情報

 基本的に観戦中の人はプレイヤーの手札を見ることが出来ませんが、「/peek x」(x には見たいプレイヤーの番号)と入力することで、手札を見せてくれるよう交渉することが出来ます。該当するプレイヤーは、もし見せてもいいなら「/accept」と入力してあげてください。手札をその人に見せることが出来ます。


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