ポリテクニカ/ズベズタ/アンコール 旧ソ連潜水艦 デカブリスト(D)級 scale 1/400
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実艇解説
イタリアからの技術導入によって完成させた革命後初の潜水艦。
**data**
- 水上排水量・・・・約990トン
- 水上速力・・・・・14.5ノット
- 53.3センチ発射管8門
- 機雷8個搭載可能
キットはデカールにD3というマーキングが入っていることと、セイル前方のアンテナマストの形状、本来はセイル上にあった10.5インチ砲が甲板上に移されている点などからみて、1932年に竣工、第2次大戦中は北氷洋で作戦していた、「クラスノグヴァルデツ」をモデル化したと思われる。
ちなみにこの艦は1942年6月にノルウェー沿岸で行方不明になっている。
参考資料
丸グラフィック・クオータリー1978年夏号「英国・フランス・ソビエト潜水艦/スコラスペシャル72「世界の潜水艦」
キットについて
- キットはボール紙2つ折りパッケージにビニール袋入りで、ロシア語オンリーの説明書だが、バルト海、黒海、北海艦隊のカラー塗装図が付いている。とはいえ、他の艦にする場合にはリサーチが大変だろう。また、このポリテクニカ・オリジナル版以外に、ズベズタがアンコールと提携して発売されたソビエト潜水艦3種セット(本艦のほか、レーニネッツ級、スターリネッツ級の3隻)が発売されている。こちらのほうがコストパフォーマンスがよく、デカールも格段に優れているので、3隻とも作りたい人にはおすすめだ。
- パーツ数は少なく、一見作りやすそうだが、実際にはなかなか一筋縄ではいかない。
- 船体はモールドは太いが、そこそこの出来。左右の合わせはまぁまぁのレベルか。
- 小部品はお粗末のひと言で、なんとなくらしいカタチになっているだけのものや、バリの中に埋もれてしまったパーツばかり。
- 特に舵関係はブ厚いのでプラ板で自作した方がいいだろう。また、砲塔付近の中央甲板は形状が実際と違うので修正の必要がある。
- セイル部の機銃座の張り出しはそのまま付けると内部に隠れて意味がないので、外部からプラ板で工作するのが望ましい。
- 潜望鏡の類も丸太のようなプラ棒で構成されているので、真鍮線で自作するほうがすっきりするだろう。
- デカールは細かなものまで入っているが、全体に質が悪く、とても貼れたものではない。
工作
- 組立てに当たって最大の問題は、機銃と砲のパーツがランナーに見当たらなかったこと。ただ、これはバリに埋もれていてそのまま捨ててしまったかも知れない。
- 仕方がないのでエレールの同スケールのLSTのパーツを流用した。このキットからはいろいろなパーツが流用できるのでひとつあると重宝する。
- 船体の左右を結合したあと、キットではまったく無視されているビルジキールを自作。適当な太さの真鍮線の両端を薄く削り、船体に密着させて瞬間で仮止め、パテで仕上げた。いいかげんな工作だが、このキットのレベルであればこれでも十分な気がする
- 細部の工作だが、セイルの機銃座のカバーがまったく合わないので、プラ板で自作したが、あまり処理がうまくいかなかった。
- セイル上のアンテナ類、また甲板上の支柱などは真鍮線で自作、スクリューシャフトも真鍮製とし、スクリュー自体は上記のエレールのLSTより流用した。砲座の回りの手すりも真鍮線で作ってみた。
- 左右の潜舵は開状態と閉状態が選択出来るが、収納部のモールドと潜舵の形状がまったく合っていないので、モールドにパテ盛りし、閉状態で仕上げた。
塗装
- 当時のソビエト潜は作戦海域や季節によってその塗装は異なるが、ここでは一般的な下面=艦底色、上面=ダークグレーで仕上げてみた。
- デカールに関してはオリジナル版のものは上記の通り使えないので、当初はオミットしたが、ニフティサーブ模型フォーラムの展示会向けにお色直ししたさいにアンコール版に入っていたものを貼った。
評価
星印の評価は5つが最高というどこぞのグルメ名鑑方式。
項 目 名 | 内 容 |
ジャンル | WW2 潜水艦 |
名 称 | ソビエト海軍潜水艦デカブリスト(D)型「クラスノグヴァルデツ」 |
メーカー | ポリテクニカ/ズベズタ/アンコール |
スケール | 1/400 |
マーキング | 各部の記号など(オリジナル版は印刷状態悪し) |
モールド | 船体はそこそこ良い。小物は最悪 |
スタイル | 完成すればまぁ見られる |
難 易 度 | 小物パーツは他から流用か自作がおすすめ |
おすすめ度 | モノ好きな方は止めはしない |
コメント | マイナーの極致ともいうべき大戦前のソ連潜。 マニア以外は避けた方が無難か? |
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