映画の後で背中に汗が・・・。
この「ディープ・ブルー」は最近の海獣パニック映画では傑出した作品で他のパニック映画と比べてもこの作品の出来は秀逸だと思います。
サメが出てくる映画といえば傑作「ジョーズ」を一番先に思い出しますが(余談ですがジョーズとはサメの事をだと最近まで思っていたのですがサメの顎の事なんですね、ジョーズがサメの代名詞となったのは映画の影響だそうです)、このディープ・ブルーとは基本的に演出が違います。

作品にサメの種類を合わせたのでしょうがサメの種類が違います。
ジョーズはご存知の通りホオジロザメが登場しますが、この作品ではアオザメ(マコシャーク)が登場します。
このアオザメはホオジロザメ同様鋭い歯を持つ捕食動物ですが(アオザメは生活場所が沖合いなので人を襲う事はめったにないそうです)、一番の特徴はサメの種類中最も速く泳ぐ(約90キロ)という事です。
つまりこの作品はジョーズに比べてスピード感の有る恐怖を演出しているという事です。

ジョーズの演出で素晴らしかったのはサメの姿をなかなか出さず「姿なき怪物」の恐怖と姿を見せた後の恐怖を見事に使い分けている事だと思います、映画の中でジョーズに襲われるシーンでは、姿を見せずテーマ音楽で近づいて来るジョーズを表現し、観ている人のドキドキ感をあおります、そしてカメラワークでじわじわ近づき緊迫感が高まった所で海に引きずり込む、という具合でサメの姿を完全には見せず恐怖を煽っています。
また、姿をみせたサメは船よりも大きく、樽を3個つけたまま潜水するとんでもない化け物で、その化け物と闘う(というか襲われている)恐怖を後半で演出しています。

ディープ・ブルーでは最初からサメの姿を見せています、そのサメはDNA操作で体はでかくなっているし、知能もやたら高く人間の裏をかきながら(本当に頭が良く見えてくるから不思議)襲ってくる、そんなサメを3匹も登場させどんどん追い詰められていく恐怖を煽っています。
そう、ホラー映画で殺人鬼が主人公を追い詰める感じで、頭が良く素早いサメが驚異的なスピードで追いかけてくるのです。

その恐怖を最大限に引き出す設定が海の要塞アクアティカです。
パンフから抜粋すると、「それは、太平洋上に生息するサメの医学的研究と生物学的研究のため、陸地から遠く離れた海上に建設された研究施設で、本体は地上2階、水面下3階の5層のフロアをメインに作られており、それを2マイルにわたって水面上は鉄柵、水面下ではチタン合金のネットフェンスが取り囲む。このフェンスは、水面下3階分から地上約1階分まで約8フィートの高さでアクアティカ全体に張り巡らされており、実験用のサメはこの「広大な深海の檻」の中で生活していることになる。」という様な海上の孤島です。
その孤島を激しい熱帯暴風雨が襲い、さらにサメの襲撃でアクアティカが沈み始めます。
その極限状態の密室で、サメの恐怖が追い討ちをかけるわけです。

一人また一人と襲われていくのですが、誰が生き残るか最後まで裏をかかれました。
サミュエル・L・ジャクソンがあんなに早く襲われるとは思わなかったし、最後まで生き残るかと思っていたスーザン・マカリスター博士(サフロン・バローズ演じる女性医学博士)が最後あっけなく食べられてしまってアララという感じになってしまいました。
もっと早く襲われると思っていたコック(LL・クール・J)が最後まで生き残るし・・・完全に裏をかかれました。

おまけに爆発好き?のレニー・ハーリン監督ですから、この手の作品では珍しい大爆発シーンもちゃんと見せてくれます。

ametaroはこの映画を観終わった後、背中と掌にジットリ汗をかいていました、いやな汗ではなく気持ちのいい汗ですので皆さんも汗をかいて見て下さい。

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