夜の温室で踊るひと

2004/12/30


上の写真

「Petite danse 梶原暁子+温室」(花:塚田有一)を見てきた。即興で始まり、 振り付けの決まったパートを経て、また即興に戻る。一人で、水さしを持って、 花を見上げて、椅子を持って踊る。どこかで自分が見た動き、いつか自分で やった動作を思い出す。いままで自分も周囲の人もしたことのない、正体不明な、 不思議な行動が目の前で示され、見たことのないふるまいが演じられる。昨日 TVで見た不条理な状況での人間のしぐさを発見する。知っているから面白い ものと、知らないから面白いものとの、なだらかな交錯。極上のコミュニケー ション。大好きな山下洋輔さんのピアノとも、マティスやエルンストの絵にも 似て、しかも違う、こんな凄いものを、たったの千円で、最前列で見ていいもの だろうか。誘ってくださった「温室」のリカさんに感謝。

上の写真は公演後。椅子は花を活けられて自分が木であることを思い出しているの かも知れぬ。下の写真は、おみやげにと塚田さんから渡され、我が家に持ち帰られ た活け花(椿)。開花を待つ。


下の写真