ネット医療相談続々、情報不足反映か

Mr.Adachi
兵庫県尼崎市の西武庫病院内科部長、足立憲昭さん

 治療について主治医以外の意見(セカンドオピニオン)を聞く場が、国内にほとんどないことから、兵庫県尼崎市の西武庫病院内科部長、足立憲昭さん(47)がインターネットのホームページで無料の医療相談を始めたところ、1年間で1000件以上の相談が寄せられた。病院の診断内容に不安を感じての質問や、「自分の病気のことを教えて」と、医師のインフォームド・コンセント(説明による同意)不足を反映するような質問が目立っている。

 相談内容は匿名でホームページに掲載しており、アクセス数は1万7000件を超えている。足立さんは、患者1人当たりの診療時間が短く、説明も少ないと指摘されている現在の医療体質を変えたい、と昨年6月、インターネットに「病気相談」のホームページを開設した。接続すると、赤十字マークを掲げた白い病院の絵が浮かび上がり、手順に従えば電子メールで質問を送ることができる。

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足立憲昭さんが開設している「インターネット病気個別相談室」の画面

 テーマは、医療と医学に関連したものなら制限がない。足立さんの専門の内科だけでなく、産婦人科、外科、耳鼻科と幅広く、医師や海外に住む日本人からも質問などが寄せられている。「専門医を教えてほしい」という一般的な質問のほか、「胆石と診断されたが、手術しない治療方法はないか」と、患者や家族からの問い合わせが目立つ。また、「アレルギー性鼻炎の薬を飲んでいるが、どのような副作用がありますか」など、本来、主治医が説明すべき基本的な医療知識に関する質問や相談も多い。

 足立さんは自分の経験をもとに、最新の医療情報をパソコンで検索したり、知り合いの医師に聞いたりしながら電子メールで回答。これまで回答した相談は約500件に上る。

 アドレスは、http://www.asahi-net.or.jp/‾fe4n-adc/byouki.html


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