| 作品名 | こんな感じ |
| モーリス (1987年・イギリス映画) 監督…ジェームス・アイボリー 制作…イスマイル・マーチャント 脚本…キスット・ヘイスキス・ハーべイ ジェームス・アイボリー 音楽…リチャード・ロビンス キャスト…ジェイムズ・ウィルビィ ヒュー・グラント ルパート・グレイブス |
20世紀初頭のケンブリッジ大学。平凡な学生モーリス・ホールは親友のクライブ・ダーラムに突然愛を告白される。衝撃と混乱の中でモーリスは彼もまたクライブを愛している事に気づく。表向きは友人として二人は親密な交際を続けていく。しかし共通の友が同性愛の罪で投獄された事件をきっかけに政治家への野心に燃えるクライブはスキャンダルを恐れてモーリスのもとを去る。取り残されたモーリスは苦悩するが、彼の前にダーラム家の猟場番アレックが現れ…。 同性愛が違法だった時代のイギリスが舞台。同性愛、精神と肉体、クライブ・モーリス・アレックの社会的階級の違い等いろいろな視点を持った作品です。特に同性愛と階級は、今でも英国映画ではよく取り上げられるテーマの様です。同性同士ですが、普通の青年達の普通の恋愛として描かれています。悩みながら成長し自分の生き方を選んでいくモーリスの姿は青年の自分探しの物語としては普遍的なものだと思いました。物事を深く考える事を知らなかったノンポリの大学生が親友の感化を受けて運動にのめり込み、気がついたら親友は卒業前に髪を切って就職活動、主人公はたたき上げの活動家と地下に潜って我が道を行く…みたいな。団塊の世代には共感できる映画と思いましたが、その世代の兄に見せたら「ホモの映画は勘弁」とあっさり言われました(笑)。モーリスの人生の選択を爽やかに感じました。こんな強さを持てたら幸せなんでしょうが(現実の苦労はすさまじいにしろ)、それを見送るクライブの思いっていうのも苦くて哀切で。この映画の持つ静けさと熱に衝撃を受けた作品でした。映像・音楽等々とても綺麗な作品でもあります。 |
| 月形龍之介 |
作品ではなく俳優さんのお薦め。ある年代以上の人でないと知らないだろうなぁ。この方の出演作は私もリアルタイムで見た事はない。が、小学生の頃、学校から帰った3時か4時頃にテレビでよく映画を見た。中村錦之助とか大川橋蔵とか東映が大人気だった頃の作品群。で子どもながら「いいなぁ、この人」と思ったのが月形龍之介。シブイ。吉良上野介とか悪役たくさんやってます。いいですよ。でも私も子どもだったので好きだったのはやはりいい人を演じていた時。大久保彦左衛門とか水戸黄門とか。水戸黄門、絶品です。品があります。最高です(笑)。 |
| ジム・ヘンソンのストーリーテラー VOL1.2 (1987年・アメリカTVシリーズ) 監督:スティーヴ・バロン、チャールズ・スターリッ ジ、ジム・ヘンソン VOL.1 『ハリネズミのハンス』『フィアノット』『兵士と死』 『尽きたお話』『幸運をもたらす子供』 VOL.2 「本当の花嫁」「三羽のカラス」「運命の指輪」 「心のない巨人」 |
セサミストリートのマペットなどで有名なジム・ヘンソンがヨーロッパの民話を元に作った作品集。俳優とマペットによる実写版です。アメリカのテレビシリーズですが、案内役のストーリーテラーはジョン・ハート(エレファントマン)、お姫様はジョエリー・リチャードソン(101)、王子様はショーン・ビーン(パトリオットゲーム)、ジェームズ・ウィルビー(ゴスフォードパーク)等当時売り出し中の若手、王様はジョナサン・プライス(エビータ)、魔女をミランダ・リチャードソン(ダメージ)と豪華な英国の俳優達が演じています。シンデレラの元になった話など、ディズーニーアニメとはひと味違った仕上がりで非常に丁寧な作りの作品集(全9話)。ファンタジー好きにはお薦めです。大人も子どもも楽しめますが日本語吹き替え無しの字幕スーパー(DVDのみチェック。ビデオは分かりません)です。 |
| リトルダンサー (2000年・イギリス映画) 監督…スティーブン・ダルドリー 脚本…リー・ホール 制作…グレッグ・ブレンマン/ジョン・フィン 振り付け…ピーター・ダーリング 音楽…スティーブン・ウォーベック キャスト…ジェイミー・ベル ジュリー・ウォルターズ ゲアリー・ルイス イミー・ドラーベン アダム・クーパー |
イングランド北部の炭坑町に暮らす少年ビリー。父も兄も炭坑夫という一家に育ち、母を亡くしたばかりで炭坑がストライキ中の一家の生活は苦しい。そんなビリーがある日ダンスに出会い天性の素質を開花させていく。どんどんダンスにのめり込むビリーに父は苦い顔。「男がダンスなんて…。」 1時期イギリス映画にほんの少しはまってたんですが、その時に知ったのは今もイギリスは厳然とした階級社会であること。炭坑夫の子は炭坑夫、そう信じて疑わなかったビリーの父が体のうちから押さえようもなく溢れるビリーのダンスへの欲求を目の当たりにして息子のためにスト破りをしてロイヤルバレエ学校受験の費用を工面します。炭坑夫にとってスト破りの裏切り者のレッテルは屈辱以外の何ものでもない…。ビリーを演じたジェイミー・ベルがぴったり、お父さんのゲアリー・ルイスもいい。気持ちよい涙が流せます。 にしても、ロイヤルバレエ学校ってすごいのね。あの建物、お城やん…。文化を守り育てる伝統の厚みを感じまする。 |
| マリアンの友だち (1967年・アメリカ映画) 監督…ジョージ・ロイ・ヒル キャスト…ピーター・セラーズ マリー・スペース |
これは昔々(^^;)テレビで2・3回見たと思います。ピーター・セラーズが出ていたという事以外覚えてなかったのですが、今回調べて「明日に向かって撃て!」「スティング」「ガープの世界」などの監督と知ってビックリ。ちょっと変わった雰囲気ではありましたが、思春期の女の子の世界を描いた小品のイメージでした。 母・祖母と3人で暮らすマリアンのクラスに少女が転校してくる。すぐに仲良くなる二人。「マリアンの友だち」は著名なピアニストに恋をし、二人は早速出待ち入り待ち(笑)。ところがそのピアニストには恋人がいて…。女の子の「スタンド・バイ・ミー」という感じかな。なにしろ遠い記憶なのです。 「マリアンの友だち」が好きになる個性的なピアニストを「ピンクパンサー」のピーター・セラーズが相変わらず変な人で演じていました。 「マリアンの友だち」はビデオも出てるかどうか疑問。でも何故か私には印象的な作品なんです。 |
| ショーシャンクの空に (1994年・アメリカ映画) 監督・脚本…フランク・ダラボン 原作…スティーブン・キング キャスト…ティム・ロビンス モーガン・フリーマン |
エリート銀行家のアンディ(ティム・ロビンス)は妻とその愛人を殺した罪でショーシャンク刑務所に入獄する。黒人受刑者レッド(モーガン・フリーマン)は物静かなアンディに興味を持つ。レッドの目を通してアンディとショーシャンク刑務所内の生活が語られていく。 実はこれテレビで見たので資料が何もありません。ビデオにも録ってないし。何気なく見始めて引き込まれてしまいました。刑務所内の話で悲惨なエピソードもいろいろあるのですが、不思議な明るさや爽やかさの残る映画でした。もう1度きちんと見直してみたい映画です。 ティム・ロビンスはなかなかの才人らしいですが、前に見た「さよならゲーム」とは別人。モーガン・フリーマンもいい味だしてます。 原作者のスティーブン・キングはホラー作家として有名ですが、私はホラーは殆ど見ません。でも「シャイニング」と「キャリー」は見てますね。ホラー以外でも「スタンド・バイ・ミー」という名作の原作者。こっちの方が好みです。今話題の「グリーンマイル」はこの原作者と監督が再度組んだ作品です。 |
| フィールド・オブ・ドリームス (1990年・アメリカ映画) 監督…フィル・アルデン・ロビンソン 脚本…同上 原作…W.P.キンセラ キャスト…ケビン・コスナー エイミー・マディガン レイ・リオッタ バート・ランカスター ジェームズ・アール・ジョーンズ |
言わずと知れた大ヒット作。友達に株主優待のタダ券があるからと誘われて見ました。特にケビン・コスナーのファンではないし、野球も興味なかったんですが。映画が始まって早々にその友達、気分悪くなって帰宅。結局一人で見たんですけど、一人で良かったと思いました。ラストシーンでは涙ボロボロ。 この作品で何が良かったって、やっぱり脚本ですね。主人公が見た「神のお告げ」(?)に導かれて、青春時代のバイブルを書いた作家を捜し出し、更に二人で謎を求め人と出会っていく。その人達はそれぞれ夢と挫折を経験している。観客も一緒になって、でも、どうして?と謎を追っていく気分だった。 結局、出会った人たちは主人公と出会う必要のある人たちであった事がだんだん解ってくる。 そして最後の最後になって、ああこの為にこの男はこんな出会いを重ねていたのかと理解する。もう涙、涙でした。そして泣きながら、上手いなぁとうなってしまった。私にとってのベスト1かも知れません。 ケビン・コスナーは普通の人という感じでヒーロー役よりはあってたし、妻を演じたエイミー・マディガンが私は好きでした。 |
| サマーストーリー (1988年・イギリス映画) 監督…ピアス・ハガード 脚本…ペネロープ・モーティマー キャスト…ジェイムズ・ウィルビィ イモジェン・スタップス スザンナ・ヨーク |
大学を卒業したばかりの若き弁護士が旅先で出会った妖精のような少女とのひと夏の恋。そしてその結末は…。 ゴールズワージーの「林檎の樹」という小説の映画化。1988年制作ですが、今時よくこんな古典的なラブストーリーを作ったなぁと思いました。でも色々考えずに見られて結構それが心地よかったりしました。ラストシーンの主人公の表情に思わず涙。私って微妙な表情の出来る役者に弱いのねと気づいた作品(笑)。 20世紀初頭エドワード朝のイギリスの田園地帯や海辺のリゾートが舞台で、風景や当時のファッションなども楽しめます。ハリウッドの大作とはひと味違った作品。 主演のジェームズ・ウイルビィは前作の「モーリス」で注目され、イモジェン・スタプッスはロイヤルシェイクスピアカンパニーの所属でした。 |
| ジャンル | 作 品 名 | 読んでみたらこんな感じ |
| 歴史小説 |
愛の年代記 塩野七生 | ルネサンス時代のイタリアの女性を取り上げた短編集。美しい愛の物語から恐ろしい話、残酷なものまで。さすがにイタリアの物語、濃いです。 中では「エメラルド色の海」というのがちょっと変わった雰囲気で好きでした。これを書くに当たって思い返してみると、これは宝塚時代の杜けあきさんで見たかった。杜さんが演じたルドルフ・ヴァレンチノのイメージと重なる気がします(ルディが演じそうな男という意味で)。 |
| 推理小説 |
競馬シリーズ ディック・フランシス | 障害競馬のチャンピオンジョッキーの経歴を持つディック・フランシスの競馬シリーズ。イギリスの競馬界、そしてチャンピオンジョッキーがどれほどの名誉であるか、さらにはイギリスの社会まで、幅広い興味を満たしてくれるシリーズです。 40冊近くのシリーズなので、多少の当たりはずれはあるけれど(私の個人的な趣味で)イッキに何冊か読んでしまえました。ストーリーのプロットもですが作品ごとに変わる探偵が魅力的。その中でも私が好きなのは元騎手でレース中の事故で騎手生命を断たれたシッド・ハーレー(「大穴」「利腕」)、自殺願望の諜報員ジーン(「血統」)、一流音楽家一家に産まれた音楽音痴の騎手ロバート・フィン(「度胸」)あたり。 シッドが探偵として3たび登場しているようなので近い内に読んでみたいと思います。 |
| 推理小説 |
火の路 松本清張 | 大学史学科の助手・高須通子は1人飛鳥の石造物を訪ねる旅をしていた。その旅の最中、偶然通り魔事件に出会う。通子が発見した被害者・海津信六は30年前史学の天才肌の若手学徒だったがある事情から史学界から去っていた。通子は梅津の示唆を受け飛鳥石造物の謎を追っていく。そんな二人の周辺に殺人事件が起こり…。 古代史の謎に興味を持った松本清張が独自の視点から飛鳥石造物に迫る。最近は新たに斉明紀の石造物が発見されたりしてまた読み直してみたくなった。 主人公は女性、彼女が影響を受ける海津は学会に抹殺された存在。日本の硬直したアカデミズムに対する松本清張の視点の厳しさ、アカデミズムから疎外された人間に対する悲しみに満ちた視線を感じる。 |
| 歴史小説 | 背教者ユリアヌス 辻邦生 | キリスト教が権力に近づきつつあったローマ帝国。皇帝コンスタンティヌスの弟ユリウスは古き神々を信奉していた。その父ユリウスを宮廷内の陰謀で失った末子ユリアヌスは宮廷から遠ざけられ1人都から離れた地で学究の徒として育てられる。過酷な運命の中でも純粋さを失わないユリアヌス。彼を愛するコンスタンティウス皇妃エウセビアと軽業師の娘・ディア。彼に従う友そして仲間達。運命はユリアヌスを権力闘争の渦に巻き込んでいく。 長編小説だし、複雑な権力闘争にヨーロッパ各地での数々の戦闘となかなか読むのは大変だと思ったのですが、以外に一気に読めてしまいました。 男性的な物語の中でユリアヌスを愛する対照的な二人の女性が魅力的です。 |