カイツブリ
カイツブリ

滋賀県大津市の真野川で1997年5月16日撮影。
子供の頃、父に「指を指すともぐるんだよ」というこの鳥の特性を教えてもらった。鉄砲で狙われたと思うのだろうか。浮かぶときには、少し離れた場所に出てくる。面白がって何度もやってみるが、何度やっても潜ってしまう。最後には気の毒になってしまった記憶がある。全長30cmに満たない小さな鳥だが、ヒナを背中に乗せて泳ぐ。上の写真はつい先日真野川で撮影したものである。『野鳥を友に』(高野伸二著、朝日文庫、1989年発行)には、「かえったひなは縞模様があっておどけた顔つきです。泳げるくせに親の背中に乗ったりして、ほほえましい情景を見せてくれます。」とあるが、まさにそうした光景だった。合計4羽の雛が背中に乗っていたが、あの小さな体で大したものだ。背中に乗せるときには、風切羽を浮かしている。乗るかどうかは基本的には、雛任せのようだ。雛は、親のお尻の方から潜り込んで、ひょっこり背中から姿を現す。
琵琶湖のことは、別名、「鳰の海」という。鳰(にお)とは、カイツブリの古名である。
Note
学名:Tachybaptus ruficolis
英名:Little Grebe
和名:カイツブリ
留鳥。
全長:26cm
雌雄同形
真野川付近の状況: ごく普通に見られる。真野川下流の私の散策地域では今年(1997年)2組が繁殖して、合計5羽のヒナが育っている。