オカメインコの品種

 遺伝パターン別にオカメインコの代表的な品種を見ていきます。あいにく写真が無いので残念ですが、写真を入手次第にここで紹介したいと思っています。もし下の品種の写真を提供して頂ければ、すっごく嬉しいです。よろしくお願いします。
 以下のものは、NIFTY-SERVEのFPETANYというフォーラムで私が書いたものに手を加えた物です。当該フォーラムのライブラリに、元になった「インコの色変わり解説」というものがありますので、利用できる方は是非そちらもお読み下さい(そちらの方が沢山の品種について書いてあります)。また、FPETANY紹介のページに私が書き下ろした「コザクラインコの魅力」というものにも、遺伝や羽色の解説がありますので、下のことで分かりにくい方は、そちらも読んでみて下さい。


[常染色体劣性遺伝]

・頬白[white-faced]...1969年オランダ
 この因子によって黄色の色素が無くなります。したがって、オカメの頬のぼんぼ りが無くなって、頬が白く、また全身の黄色も抜けてしまいます。つまり灰色と白 だけのオカメになります。
 セキセイやコザクラのブルーと同じ役割をする因子ですね。オカメは青色構造を持っていないので、この因子が発現すると、即、白黒になるわけです。
 この因子をルチノー因子と組み合わせれば、全身真っ白のオカメが出来上がるこ とは想像できますね。全く色素を持たないので、これをアルビノ[albino]と名付け ています。

・パイド[pied]...1949年アメリカ
 この因子は、文字通り、まだらを出します。黄色のまだらの出方は、千差万別の ようです。黄色の勝ったものを特にプリムローズ[primrose]パイドと呼ぶようです。

 

[常染色体優性遺伝]または[常染色体中間遺伝]

・優性シルバー[dominant silver]...1979年、イギリス
 この因子はホモの場合とヘテロの場合を区別できるので、詳しくは、中間遺伝になります。
 これは、文字通り、毛色を白くします。特にホモの場合(この因子を2つ持つ場 合)は、ルチノーによく似た色になります。ただし、目は黒いままなので区別でき ます。

 

[性染色体劣性遺伝]

・シナモン[cinnamon]...1960年代後半以前、ベルギー
 この因子によって、温かい感じの茶色がかった色合い、いわゆるシナモンブラウ ン[cinnamon-brown]になります。これは、黒いメラニン色素が茶色くなるためのよ うです。
 品種としては、イサベル[isabelle]と呼ぶこともあるようです。

ルチノー[lutino]...1958年、アメリカ
 この因子によってメラニン色素を失うので、黄色の色素だけが残ります。目は赤 目になります。全身白っぽくなるので、普通は、白オカメと呼ばれています。
 次のパール因子と組み合わせると、白地に黄色の霜降りが現れます。

パール[pearl]...1967年、ドイツ
 この因子によって、白や黄色の霜降りを作ります。お肉じゃなくて模様です(^^;
 この因子も劣性ですから、ホモの場合しか発現はしないのですが、上の2つの劣 性遺伝子とは違って、ヘテロの場合を特定できるようです。翼をめくって肩近くを 見れば、ヘテロの場合は縞模様があって、パールでないオカメのうち、この因子を 隠し持っているものを特定できるそうです。是非みなさんのオカメも調べてみて下 さい。