SRLL用 TNC製作 2号機編


● (No.591) SRLL用 TNC製作 2号機編 (2008年7月26日)
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予備の AKI-H8/3048F 基板を、一からハンダ付けを始め、先ほどマイコン部分の
設置を完了しました。「SRLL2_TNC_AFSK_RX.mot」の書き込みも終了し、SRLL の
ソフトの立ち上げも成功しました。下の画像では「TunaTerm.exe」の側でタイム
スタンプを ON の設定にしています。 さて次は、モデム第二段 TCM3105 の取り
付けを行います。回路図の修正については、このページ下段をご参照下さい。












3番ピンについて

Re: [cute1.7_receive 18983] TCM3105 3pin
From: Hiroki Ashida
To: Mineo Wakita
Date: Sat, 26 Jul 2008 20:01:05 +0900

JE9PEL/1 脇田 様

いつもお世話になっております.
東京工業大学 松永研究室 JQ1YCZ 芦田です.

まず、LED D1 の役割についてですが,
単に CDT (Carrier Detect) のステータスを示すための
ランプとしての役割ですので,
5V を印加して発光する LED であれば,
市販のどれを取り付けていただいても問題ないと思われます.

CDT のステータスが分からなくてもよい,という場合には,
TCM3105 の 3番ピンをオープンにしていても
問題ないと思われます.

以上,簡単ですが回答させていただきます.
なにか更にご質問がございましたら,
どうぞお気軽にお問い合わせください.

よろしくお願いいたします.

Mineo Wakita さんは書きました:
> 添付 TCM3105 回路図の 3番ピンの先の LED D1 の規格が
> わかりません。 通常の 1S1588 でよいのでしょか?
> 
> JE9PEL/1 脇田

-- 
東京工業大学 機械宇宙システム専攻 松永研究室
〒152-8552 東京都目黒区大岡山2-12-1 石川台1号館 554号室
修士課程 芦田 宏樹

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Data Sheet
http://home.concepts-ict.nl/~cybersake/tcm3105.pdf
http://sharon.esrac.ele.tue.nl/pub/techniek/datasheet/tcm3105.pdf

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SRLL 2号機 実験成功




TCM3105 による SRLL用TNC 2号機が完成し、実験に まずまず成功しました。
最初にボリュームを調整します。(電圧調整について、このページ下段参照)

 VR1...TXA未調整、 VR2...CDL 3.4V、 VR3...RXB 2.7V

この設定で、上図のように何とか 1個だけサンプルサウンドをデコードすること
ができました。一言で言って『難しい』。FX614 は無調整でほぼ 100% デコード
することができますが、TCM3105 は 手動で VR調整を繊細に行う必要があります。
今回は、VR2, VR3 を この数値で実験してたまたま上手くいきましたが、最適な
数値を見出すことは困難であると感じました。今後の課題とさせていただきます。


 



Re: [cute1.7_question 04312] SRLL modem
From: Hiroki Ashida
To: Mineo Wakita
Date: Tue, 29 Jul 2008 22:18:39 +0900

JE9PEL/1 脇田 様

いつもお世話になっております.
東京工業大学 JQ1YCZ 芦田です.

SRLL TNC を 2台もご製作いただき,ありがとうございます.
また,試験結果の情報もいただき,誠にありがとうございます.

TCM3105 につきましては,JH4DHX/5 大谷様からも
デコード率が良くない旨のご連絡をいただいております.

私どもは TCM3105 を保有しておらず,
使用経験もございませんため,
大変申し訳ないのですが,調整法などについて
御助言できることがありません.

http://www.yk.rim.or.jp/~tvn/memo/SRLL_TCM3105.png
こちらの回路図をベースにしていらっしゃるかと存じますが,
下記の回路図とは多少異なるようです.
http://www.klm-tech.com/technicothica/3105.html
私どもが確認したわけではございませんので
はっきりとしたことは申し上げられませんが...

余裕があれば私どもも TCM3105 でのテストなども
行いたいと考えているのですが,
別プロジェクトや研究発表の都合などで
リソースが不足いたしておりまして,未だできておりません.

申し訳ございませんが,
少々お待ちいただければ幸甚です.

以上,どうぞよろしくお願いいたします.

Mineo Wakita さんは書きました:
> いつもお世話様です。
> さて、何とか SRLL用TNC 2台完成しました。
> 一台は FX614、もう一台は TCM3105 です。
> 
> 実験してみると、
> FX614 は無調整で、ほぼ 100% のデコード率、
> TCM3105 は VR調整の結果、何とか少しだけ
> デコードできるという結果でした。
> 
> FX614 の性能の良さが際立っています。
> TCM3105 も、VR調整・回路修正を施せば
> デコード率が改善できるものと思います。
> 
> TCM3105 について、何か改善のためのヒントや
> アドバイスをいただけるとうれしいのですが...
> 
> ここまでの実験報告を、My_Blog および My_HP
> にまとめてあります。よろしければ参考まで。
> 
> -------------------------------------------
> Name: JE9PEL/1 脇田
> Mail: ei7m-wkt@asahi-net.or.jp
> Blog: http://wakky.asablo.jp/blog/
> URL : http://www.asahi-net.or.jp/~ei7m-wkt/
> QTH : Yokohama, Japan
> Date: July 29, 2008
> -------------------------------------------
-- 
東京工業大学 機械宇宙システム専攻 松永研究室
〒152-8552 東京都目黒区大岡山2-12-1 石川台1号館 554号室
修士課程 芦田 宏樹


《参考》

http://www.qsl.net/ta2mbd/hardware/uygulama.htm


TCM3105 実験大成功




やっと TCM3105 の実験に成功しました。修正回路は昨日紹介した KC4KLM局
のものです。この回路図の MAX202E は、AKI-H8/3048F に置き換えて下さい。
以前の回路から修正した点を次に述べます。

  1ピンは 1uF を削除。(後で付加)
  2ピンは 10kΩと 22kΩを逆に付け替え。
  4ピンの保護回路は削除。(後で付加)
  7ピンの半固定抵抗は、10kΩから 100kΩ(16Turn) に差し替え。
 10ピンの半固定抵抗は削除。(後で半固定抵抗 100kΩを付加)
 11ピンの半固定抵抗は 5kΩから 10kΩに差し替え、さらに
  その前後に 0.1uF のコンデンサーを接続。
 15ピン, 16ピンのクリスタルの右隣りのコンデンサーを
  それぞれ 20pF に差し替え。

さらに、重要なポイントを次に述べます。 7ピンの RX Bias についてです。
自局の TCM3105 では、電圧 2.1V が最適値でした。この電圧値で サンプル
サウンドの 7個のデータのうち、上図のように 5個 がデコードできました。
デコード率 約70%です。1号機 FX614 の 100%には及びませんが、TCM3105
においては大改善といえるでしょう。 なお蛇足ですが、7ピンの電圧の計り
方は、基板の電源 ON にして、テスターの赤(+)を 7ピンに、黒(-)を基板の
GRD に当てると針が振れますので、それを読み取ります。


《JA6PL/井地氏からのコメント》

脇田さん、コメント有難うございます。
KC4KLM の配線図は、TCM3105 のデータシートを探した際に、関連LINK で
見つけました。 しかし、CDL を GND に落とすのは、データシートの電圧
から見ても、納得出来ませんので、まだやってません。
(AFIN の 10Ωについては、興味を持っています。100Ωくらい使うかも...)

取り敢えずは、RXA までの回路を検討する事にした結果が、本日段階です。
水晶のコンデンサーは、データシートでは 30p となっていますので、
発振周波数を測定してから対応する予定です。

CDLの電圧を下げると、7番目が抜ける現象が出てきます。 
現在、3.82V (データシートの MAX3.9V ぎりぎりです.) 

また、RXB の電圧は、3.18V でした。ここは、0.01V の変化が関係します
ので、100kΩ-10ターン が欲しいところですね。 

なお、配線についてはまだ確定できていませんので、今暫くご容赦下さい。


Re: TCM3105 OK
From: Hiroki Ashida
To: Mineo Wakita
Date: Wed, 30 Jul 2008 23:43:04 +0900

以前、○○さんからうかがったところでは,
1/7 か 2/7 が限界とのことでしたので,
素晴らしい改善だと存じます.
井地様も素晴らしいデコード率ですね.
また近日中に SRLL ダウンリンク試験を行いたいと思いますので,
どうぞよろしくお願いいたします.

Mineo Wakita さんは書きました:
> TCM3105 を使った今回のデコード率は 5/7 でしたが、
> JA6PL局は 6/7 になったそうです。何とか 7/7 まで
> にしたい、つまり 100% にしたいと思っています。
> まだまだ検討の余地があります。
> 
> JE9PEL/1 脇田
-- 
東京工業大学 機械宇宙システム専攻 松永研究室
〒152-8552 東京都目黒区大岡山2-12-1 石川台1号館 554号室
修士課程 芦田 宏樹


10番ピンについて

データシート の 5, 10ページによると、10番ピン CDL (Carrier Detect Level)
は電圧 Max3.9V 、および 100kΩの半固定抵抗が付いています。この 10番ピンの
CDL に、半固定抵抗 100kΩを付けて電圧を変化させながら実験をしてみましたが、
今までと変化はありませんでした。デコード率は 5/7 (70%) のままです。自局
TCM3105 では、サンプルサウンド の 1,2,3,5,6 番目の 5個がデコードできます。
4番目と 7番目は いろいろ電圧を変化させてみましたが、今のところデコードは
できていません。



TCM3105 初受信デコード!

本日(8月2日) 夜20:01〜のパスで、TCM3105 を使って SRLL を受信デコードする
ことができました。机上のテストではデコード率に不安がありましたが、実際に
衛星からの SRLL 信号を、ほぼ 100% デコードすることができました。 モデム
TCM3105 の性能は、FX614 と同一と言ってもよいほどの感触を得ました。どちら
も必要充分に実用に耐えられます。これで自局は完動 SRLL_TNC を 2台保有する
ことになりました。皆様、いろいろとご教示ありがとうございました。
参考までに、 7ピン...2.1V  10ピン...3.3V (後で 3.8V に変更) としました。

 TCM3105 SRLL 受信全データ  2Aug2008
 TCM3105 SRLL 受信全データ 16Aug2008
 TCM3105 SRLL 受信全データ 03Sep2008


《CHAT ROOM の記録》

東工大地上局 ありがとうございました。(8/2 20:13:41)
Info     JE9PEL/1さんが退室しました。(8/2 20:13:17)
JE9PEL/1   どうもありがとうございました。(8/2 20:13:13)
東工大地上局 LOSです。(8/2 20:13:12)
東工大地上局 PDAの停止コマンドを送りました。(8/2 20:12:50)
東工大地上局 撮影結果確認までは難しいかもしれません。(8/2 20:11:39)
東工大地上局 こちらもです。(8/2 20:11:29)
JE9PEL/1   ちょっと厳しくなってきました。(8/2 20:11:20)
JE9PEL/1   [2008/08/02 20:08:57R] JQ1YTC>JQ1YCZ:?n.p.i.OK(8/2 20:09:33)
東工大地上局 即時撮影コマンドを送りました。(8/2 20:08:30)
JE9PEL/1   2秒ごと。(8/2 20:03:37)
JE9PEL/1   100%(8/2 20:02:59)
東工大地上局 おめでとうございます!(8/2 20:02:30)
JE9PEL/1   [2008/08/02 20:01:18R] JQ1YTC>JQ1YCZ:.ACK RX(8/2 20:01:44)
東工大地上局 AOSしました(8/2 20:01:07)
東工大地上局 TCM3105での受信成功をお祈りいたしております。(8/2 20:00:14)
東工大地上局 こんばんは。まもなくAOSです。(8/2 19:59:59)
Info     JE9PEL/1さんが入室しました。(8/2 19:59:21)
東工大地上局 どうぞよろしくお願いいたします。(8/2 19:57:30)
東工大地上局 本パスではSRLLのダウンリンクを実施します。(8/2 19:57:26)
Info     東工大地上局さんが入室しました。(8/2 19:56:59)



TCM3105 修正回路

本日(8/6) さらに回路を修正し、サンプルサウンドの 7個のデータを、やっと
全部デコードすることができました。修正回路は下図のとおりです。 TCM3105
基本回路におけるほとんど全てのピンに次のような修正を加えました。他局の
皆様方の回路とはだいぶ異なる回路となりましたが、この修正回路でサンプル
データを全部デコードできたので、結果的に一理あるということなのでしょう。
これで FX614 および TCM3105 による SRLL_TNC の製作は、概ね完了しました。

  1ピンに 1uF を付加。
  2ピンは 10kΩと 22kΩを逆に付け替え。
  4ピンに保護回路を付加。
  7ピンの半固定抵抗は 10kΩから 100kΩ(16Turn) に差し替え。
  電圧は 2.1V に調整。
 10ピンの半固定抵抗を 10kΩから 100kΩに差し替え。
  電圧は 3.8V に調整。
 11ピンの半固定抵抗は 5kΩから 10kΩに差し替え、さらに
  その前後に 0.1uF のコンデンサーを接続。
 15ピン, 16ピンのクリスタルの右隣りのコンデンサーを
  それぞれ 20pF に差し替え。









SRLL_TNC 2.0 Ver1.1 SRLL_TNC 2.0 が Ver1.1 にバージョンアップしました。Ver1.1 の改善点は 誤りビット訂正数に対応したことです。下図のように、各パケットの末尾に Cute-1.7 側で計算したCRC(2バイト),TNCが再計算したCRC(2バイト),誤り ビットを訂正した数(1バイト)の計5バイトが付加されます。(ASCII 化け字) @ 新MOTモトローラファイルを東工大管制局からダウンロード。   http://lss.mes.titech.ac.jp/ssp/cute1.7/srll_tnc.html A 書き込みソフト「H8Write」をダウンロード&インストール。   http://strawberry-linux.com/h8/write.html#windows B 次の解説Webを参考に SRLL_TNC の S6, S7 スイッチを設定。   http://www.asahi-net.or.jp/~ei7m-wkt/numbr589.htm C SRLL2_TNC_AFSK_RX_1_1.mot を書き込み。   通信速度 9600bps の設定で、27秒で書き込み完了。   D サンプルサウンドを東工大管制局からダウンロード。   http://lss.mes.titech.ac.jp/ssp/cute1.7/software/AFSK_SRLL2_SampleSound.mp3 E 通信速度 19200bps の設定で、下図のようにデコードできる。   SRLL_TNC 2.0 Ver1.1 初受信 本日(9/13 2008)、夜パスで受信した SRLL 信号の最初の 3パケットです。 末尾の赤い部分の Cute-1.7 側で計算した CRC(2バイト) と TNC が再計算した CRC(2バイト) が一致していることがわかります。青い最後の 1バイトは、誤り ビットを訂正した数(ここでは 0) です。一番最後の黒い 0D は改行(CR) です。 [2008/09/13 20:21:43R] SRLL 2.0 TNC Ver 1.1 2008,JQ1YCZ [2008/09/13 20:24:23R] 4A 51 31 59 54 43 3E 4A 51 31 59 43 5A 3A F7 2E 21 2E 18 70 88 0F 69 00 06 00 00 00 00 00 4F 4B 2E 2D 2E 2D 00 0D [2008/09/13 20:24:25R] 4A 51 31 59 54 43 3E 4A 51 31 59 43 5A 3A 07 2E 21 2E 18 70 88 0F 69 00 06 00 00 00 00 00 32 30 30 37 30 32 30 31 30 30 30 30 33 35 93 80 CD 95 88 9E E0 02 01 00 01 00 01 00 02 04 02 DD 01 C5 C5 C6 00 00 00 00 00 00 00 80 00 58 58 58 2C 38 2C 38 00 0D [2008/09/13 20:24:29R] 4A 51 31 59 54 43 3E 4A 51 31 59 43 5A 3A F6 2E 21 6E 18 70 88 0F 6D 00 01 00 00 00 00 00 4F 4B AE DA AE DA 00 0D


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