WiSP Q&A #3
● (FUROKU.19) WiSP Q&A #3 (1995年 8月17日) ------------------------------------------ 最近、デジタル衛星ユーザーの方々から、多くの質問メールをいただいています が、その質問に対する私の浅学な回答メールの中から、他局にもいくつか参考に なりそうな部分を前回に引き続き、抜粋して一般公開いたします。(公開許可済) (質問) Signature の書き方を教えて下さい。 (回答) 特に決まった書式はありません。外国局の多くの Signature File には エスケープシーケンスを多用した枠組の凝ったものがありますが、受信 側で正常に表示されないことが多いので、これはやめた方がよいと思い ます。外国局は一般に 4〜5行 のものが多いですが、衛星へのファイル のアップロードは一般にシビアなので、短時間でファイルをアップさせ たいという理由から、私の場合は次の 1行のみの Signature File です。 外国局も見ているので、本文も含め当然、半角アルファベットのみです。 (例) 73 de JE9PEL / Mineo Wakita (Yokohama Japan) (質問) Userlist について教えて下さい。 (回答) 一般に GSC 上で、Msagge Maker ボタンを押してメール作成に入ります が、そこの「Message - Edit - Get Operator Name」で相手方の名前を 入力し、「Userlist.txt」に新規登録されます。この最初の出来合いの 「Userlist.txt」は、JA6FTL 朝戸OM の作成されたテキストファイルで 「WiSP」作者の C.Jackson 氏がこれを正規に活用したものです。 我々は、メールを作成するその場で、この「Userlist.txt」に新規追加 登録していくことになります。(詳細は、拙著「WISPHLPJ.NEW」の中の 360 行目あたりで翻訳をしてありますので、それをご参照下さい。) また、「GSC - Meesage Maker - Setup」 で諸設定を事前に済ませてお くと、次回からは Msg Maker で TO: のところで相手方のコールサイン を指定しただけで 宛名と Signature Sign が自動的に掲載されるので、 後はメールの本文のみを作成していけばよいことになります。 (質問) MSPE の PB 欄について教えて下さい。 (回答) 「GSC - MSPE Setup - Broadcast Options - Send auto fill request」 の項目(または、「MSPE - Setup - Broadcasting - Send auto fill request」)をチェックしておくと、衛星からの「PB:」信号をキャッチ すると同時に、Directory(衛星 BBS の目録)の要求と、指定ファイル (S欄で A, P を指定したファイル)のダウンロード要求の動作を自動的 にリクエスト要求に入ります。衛星側に、このリクエスト信号が届いて 初めて、MSPE の「PB:」の欄に自局のコールサインが赤く表示されます。 (質問) GSC のスケジューリングが表示されないのですが...? (回答) GSC ver 0.92 では、次の手順で きちんとスケジュールが表示される事 を確認しました。拙著フロッピーディスク「衛星通信入門」の中に収め てあるファイルの細部をご覧になり、再度他のセットアップも含め動作 確認を願います。 1.GSC - Setup - Communications Settings - Config Name (例. KO23.CFG) 2.GSC - Setup Satellite Setup (1) Name (例. KO-23) (2) Priority 1 (優先順位) (3) Communication Setup (例. KO23.CFG) (4) Display Schedule (チェック) (5) Use pass checking within GSC (チェック) 3.GSC - Database Update Satellite Database (軌道要素導入) 4.GSC - Tracking Scheduling (チェック) 5.GSC - Tracking - Track (衛星選択) (質問) WiSP の マニュアル中 MSPE Setup で Satellite Change の箇所の自動 の部分で、「MSPE は 同じ衛星から三つのフレームを受信した後、自動 的に衛星を変更します。・・・後略」とありますが、この場合の三つの フレームとは何のことでしょうか。 (回答) 恐らく衛星を識別する信号ではあるとは思うのですが、普段私は無意識 に「WiSP」を運用していたため、具体的にどんなフレームであるのかは 定かではありませんでした。 そこで、デジタル衛星通信に精通し「Tiny PB」 (TPB.EXE) の作者でも ある JN2LHU 岡本氏に同じ質問を E-Mail で発信してみたところ、断言 はできないという注釈付きで、次の丁寧な返信をいただきました。 『アドレス・フィールドの発信局コールサインが、衛星のコールサイン (例えば、HL01-1, HL01-11, HL01-12) になっている AX.25 フレーム (S,U,I フレーム) のことではないでしょうか? 1個のフレームでも 衛星を変更できると思いますが、確実に衛星を識別するために 3個の フレームを受信して衛星を変更するのではないかと思います。』 (質問) AOS Upload delay の部分の数はいくつ位が適当でしょうか。 (回答) 次は、WISPHLPJ.NEW からの抄訳です。 ----------------------------------------------------------------- AOS Upload delay(AOS アップロードの遅延) これは、MSPE が衛星にコネクトを試みる前に、衛星が送る Open frames の数のことです。 これは、アップロードが始まる前に充分な仰角を得る こと、すなわち、信号の強さを衛星に与えることです。 ----------------------------------------------------------------- まさにこの事と、上記の 三つのフレームの回答の所で解説してある事を 考え合わせ、私は「3」フレームに設定してあります。
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