この写真は奥行きの表現を見る写真です。一台のカメラでの2回撮りです。写真の左側がかなりごちゃごちゃしていますが、立体効果を強調するためにはこの方が適しています。立体写真は普通の写真とは全く異なる構図になります。

これも同じ奥行きの効果を狙った物ですが、上の写真と比べてどうですか。この写真の方が奥行きの表現が旨くいっていると思います。カメラの2回撮りです。平面の写真で見ると、なんかつまらな写真ですよね。でもどうですか。立体視すると世界が一変すると思いませんか。まるでおもちゃの様な家が並んでいます。

奥行きの効果を出すと言う場合、飛び出し効果の様に写真枠との関係というより写真の左右の被写体とその前後関係が重要になります。
たとえばどこまでも後方に広がっている道幅の広い道路の真ん中かに人物を入れて立体写真を撮るとします。この結果出来た写真は、人物の後方5メ−トル位のところに道路の絵の看板を立てて撮影した 時とほとんど変わりません。
後ろにある道路と人物との関係が立体的であるにすぎず、後方の道路は平面的な絵と同じです。もし奥行きの効果を求めるならば、その道幅は出来るだけ狭く、遠くまで見渡せるという画面構成にしなくてはなりません。また道路の左右の建物もここでは重要であることがこれらの写真を見れば解ります。