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by OSLO

Distagon T* 15mm f3.5, 12群13枚, 875g, 0.16m-inf

Distagon 15mm F3.5はコンタックス一眼レンズとしては画角110度ともっとも超広角レンズであるが、ツァイスの場合このことは描写力が標準レンズよりも劣るということを意味してはいない。

またこのレンズは1972年にエルハルト・グラッツェル博士によってその原型が発明されたとされているからかなり古い設計といえるが、ツァイスの場合このことも最新のレンズに比べて描写力が劣るということは意味していない。

 

 

 

このレンズでまず驚くのはRTSIIと組み合わせると最短距離(ほとんどレンズ面にふれるほど)でもピントの山がはっきり分かることだ。
実写においてはそのトーンの豊かさを堪能することができる。墨絵のような質感・階調再現性はまさにこのレンズをモノクロで撮る喜びをもたらす。

D15はやはりホロゴン同様に単に画角110度を期待するだけでなく描写力を楽しむためのレンズといえよう。
白黒にはフィルターが内蔵されているのでその点は便利だ。もちろんカラーでもツアイスらしく複雑な構成の割には発色も悪くない。




RTS II,  PR400 (近接・開放)

横浜、ブラフ
RTS II, PR400

 

同じくグラッツェルの息子たるホロゴンと比べたとき、歪みのない画像はさすがにホロゴンに譲るが、ホロゴンのファインダーを考えたときには直接像を見ることの出来る一眼の利点は超広角の作画において大きいといえる。

また開放でF3.5という明るさは室内での撮影で大きな強みをみせ、レトロフォーカスタイプのため周辺減光は絞ることによってかなり緩和されるようだ。




このレンズはライカRではスーパーエルマーという名前でOEM供給され、さらにローライにも供給されていたようで生産数の少ない割には人気のあったレンズとも言える。それも描写力をみれば納得することだろう。

なおこのレンズについては下記の米国特許にてその原形を知ることができるという。(検索も可能)
当時は「大口径の超広角レンズ」として特許出願されていたようだ。

US3864026:WIDE ANGLE PHOTOGRAPHIC LENS
Inventor: Glatzel; Erhard , Heidenheim
Applicant: Carl Zeiss Stiftung (a.k.a. Carl Ziess)
Issued/Filed Dates:Feb. 4, 1975 / Sept. 19, 1973


ちなみにD21については下記の特許が関連するようだ

US05742439: APOCHROMATIC WIDE ANGLE LENS

横浜、ブラフ

RTSII, PR400


 

焼岳と大正池

RTSII , ACR (+1)

横浜、ブラフ

RTS II, PR400


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