結果的には差はあまり無い、と言えそうです。もちろんここではあまり厳密に行っていませんし、大きく引き伸ばしプリントもしていません。また個体差や製造年度による差もあるでしょう。ここではちょっとした興味から比較してみた、という程度です。
ヤシカ・コンタックスマウント用のツァイスレンズは初期には西ドイツ製でしたが少しずつ日本製に移行しました(一部ははじめから日本製)。またS-Planar60からMakro-Planar60になったように名称変更があったレンズもあります。(MP60とSP60の光学的な変更は無いそうです)
ツァイス側では日本製であっても写りに違いは無いとコメントしています。しかしD35/1.4の非球面が研削からモールドに変わったらしいのもその一つですが、なんらかの硝材やコーティングの変化により差が出てもたしかにおかしくはなさそうです。
(カタログ上の重量は1983年でのカタログ値と現在では差がありません)
ただし現在でもドイツ製のレンズは一部あります。たとえばD15/3.5やPC-D35/2.8などのやや特殊なレンズです。しかし、これらについてみると興味深いことが分かります。
たとえば1983年当時のカタログを見るとD15/3.5の価格は306500円で、PC-D35/2.8の価格は196000円、フィッシュアイDistagon16/2.8は180000円です。現在の価格はそれぞれ700000円と390000円、475000円なので、なんと約2倍の値段になっているわけです。
それに引き換え1981年ころ発売したらしいP100/2の当時の価格は141000円で現在の価格は178000円です。またD35/1.4についてみると当時が182000円で現在は168000円と逆に安くなっています。
つまりこれらの現在では日本製になっているレンズについて言うと10数年も前から価格据置になっているということです。
もしドイツ製をつづけていたなら、そのまま当てはめたらP100/2などは現在の定価は36万ほどにもなっていたのでしょうか?それは分かりません。もちろん現在ドイツ製のレンズはやや特殊なレンズ群で少量生産になっているから高いのでしょうし、この間の国際的なレートの変化もあるのかもしれません。
たとえばS85/2.8について言えば1983年当時日本製と西ドイツ製があったのですが、この時は西ドイツ製が82000円、日本製が55000円だったようです(現在のドイツ製は75000円)。
ちなみに1982年の時点では − P50/1.4, P50/1.7, D28/2.8, D35/2.8, S85/2.8,
(S100/3.5), S135/2.8, T45/2.8は日本製であると明記されています。S100/3.5は現在絶版です。 |