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g1.jpg (15951 バイト)

G1で始めるカメラ


はじめに


このホームページをはじめて以来、カメラの購入について質問をいただくこともあります。
やはりG1は安くなっているし画質やデザインも抜群なので、写真をはじめるにあたってGシリーズからはじめたいという意見もあります。

しかし、G1はオートフオーカスを採用して簡単に見える反面、プログラムオートという簡単露出
*1モードを持っていないため多少趣味的な側面も強いのです。
どちらかというとすでに写真を楽しんでいる人が二台目に持つのにふさわしいともいえるでしょう。
けれども直感的にほしくなったらとりあえず買って使いむ、というのも悪くはないです。

そこで本稿では主にコンパクトカメラや一眼レフ入門機からのステップアップというユーザーを対象において、彼/彼女がG1を使う上で必要な撮影の基礎知識を簡単にまとめてみました。


では分かりやすく順を追って行きましょう。



Step-1 購入


まずカメラを買わねばなりません。
わたしが説明しやすいようここではあなたが東京に住んでいると仮定させてください。
またもう心はコンタックスG1に決まっているとします。G2とG1でも悩むかもしれませんが、利点欠点は少しづつ書いていきます。

ここでの選択はまず予算に照らし合わせて新品を買うか、中古を買うかになります。
主に薦められるのは新品なら新宿のヨドバシカメラやサクラヤをはじめとする量販店、あるいは知っているカメラ屋さんでもいいです。
中古ならば中野のフジヤカメラ、新宿西口のマップカメラ、目黒区のサンポーカメラなどがあります。フジヤやサンポーでは新品でも安く買えます。
私はボディーはマップカメラから中古で購入し、レンズ類はフジヤカメラから新品で購入しました。

中古であればG1は本体が約4万円、レンズは2万円から3万円程度です。G2はやや高く8万前後します。
なるべく程度のよさそうなものを選びましょう。

ここでG1ならフィルム室のラベルをチェックします。なぜならばG1はもともと35ミリと21ミリレンズに対応していないのでそのための改造が必要だからです。その改造がなされているのはフィルム室に緑色のラベルが貼ってあります。


レンズは広角の
ビオゴン28ミリ/F2.8(以降B28)、
標準の
プラナー45ミリ/F2.0(以降P45)、
中望遠の
ゾナー90ミリ/F2.8(以降S90)が標準的な選択です。緑ラベルのG1かG2ならばプラナー35ミリとビオゴン21ミリの組み合わせでも良いでしょう。

ここでは後の説明の都合上G1を買いB28,P45,S90を選んだとします。とりあえずレンズは一本で、という方にはP45かP35がいいでしょう。



Step-2 フィルム


次にフィルムを購入します。フィルムにはネガフィルムとポジフィルムがありますが、ネガフィルムの方が簡単に撮れます。100とか400とか感度が選べますが、普通の撮影では100で十分です。400の方が手ぶれは減りますがG1の場合シャッター速度の都合で400を昼間に使うのは向いていません。この点G2は有利です。
*2

ぼくはフジの黒いパッケージのリアラエースをお勧めします。このときは現像・同時プリントに出すときに「リアラ仕上げにしてください」と言いましょう。多少高くなりますが仕上がりは保証されます。また出すときになにか注文すると写真をやっているという気分になるものです(笑)

またせっかく良いカメラを使うのですから0円プリントなどは避けましょう。ネガの場合、DPE/写真屋さんで大きく仕上がりのプリントが変わります。
フジの場合、店頭に「品質優秀店」というステッカーの貼ってある店がお勧めです。


Step-3 撮影


まずコンパクトカメラでの撮影を考えてみましょう。
被写体にカメラをむけてシャッターを切る(ボタンを押す)。ふつうはこのステップしか必要ではないはず。

しかしG1を使おうとするとき、まず被写体を見つけたら「どう撮るか」を考えましょう。これは二つの作業に必要だからです。
ひとつは
レンズの選択、もうひとつは絞りの選択です。

一般に
風景は広角レンズ(21-28-35)、人や花を撮るときは標準(45)から中望遠(90)と言われています。広角ならば広い範囲が写りピントが合う範囲も広く写ります。人を撮る時は中望遠を使うことでピントが合う範囲も狭くなり背景をぼかしたグラビアの写真のように撮ることも出来ます。


レンズを選択したら次に絞りをセットします。ここが一番コンパクトや入門一眼機と違うところです。
本来それらのカメラでは自動でやってくれていたものを手動で行うということです。
絞りとはレンズに入る光を調節するブラインドのようなものです。たとえば友達を撮ろうとS90をつけたとしましょう。よくポートレイトで使われる背景をぼかしたように撮るには絞りを開きます。絞りを開けるとはF値を小さくすることです。S90ならF2.8かF4で撮るといいでしょう。
*3


また風景を撮りたいときはF値を大きくします。F8かF11がいいでしょう。これで広くピントの合った写真になります。
*4


ここで注意しなければならないのは
F値を変えるとシャッター速度も変るということです。なぜかというとフィルムにあたる光の量を一定にしなければならないためF値を小さくして光を多く入れるとその分だけ光を入れる時間を短くしなければなりません。そうしないと結果が明るすぎたり暗すぎたりすることになります。

同時にもうひとつ覚えないといけないことは
手ぶれ限界です。三脚を使わずに手持ちで撮っている場合シャッター速度が遅くなると手ぶれがおこりやすくなります。そこで自分で絞りも変える時はいまシャッター速度はいくつかということを気にとめておかねばなりません。
目安としてはつかっているレンズの焦点距離を分母とした逆数があります。ややこしいですが簡単に言うと28ミリなら1/28なのでシャッター速度は1/30以上にしたほうがいいてす。S90なら1/125以上がいいでしょう。ただ1/30だと絶対的に低すぎる範囲なので最低でも1/60は下限においたほうがいいです。
*5


このように自由にレンズの設定を行うことで、撮影は記録ではなく撮る人が被写体をどう思っているかの表現になるわけです。
またコンパクトに比べてその自由さを与えられたわけです。



少し進んだ撮影を考えるときは足元をみましょう。すると足元に余地がある場合、望遠を使わなくても被写体との距離を歩いても調節できるということに気づくでしょう。たとえばS90で人物を撮るのと同じ大きさでP45でも撮れます。近づけばいいわけです。それではどのようにこのS90で撮ったのとP45で撮ったのの二枚は違うのでしょうか?
それは被写体である人物と背景の遠近感です。レンズを換えるとうつすことの出来る面積がひろがるばかりか主要被写体と背景との距離感も変化します。望遠系のレンズを使うと目で見るより被写体と背景の距離差が圧縮されて見えます。


このように写真の世界は奥が深いものです。
このページが少しでもそのガイドとしてお役に立てばうれしい限りです。



 



















 

 

 

 

 

*ちなみにこのページではG1を主に取り扱っているけれどもそれはぼくがG1のオーナーであるためでG2よりもG1がふさわしいということではありません
*1
露出とは絞りとシャッター速度を調節してフィルムに当たる光の量を調節することで、写真撮影の一番基本的な事項になります。
入門機などではカメラが自動的に調節してくれます。
*2
ただし、ネガの場合あまり露出オーバーに神経質になる必要はありません。プリント時に調節してくれます。
*3
Gシリーズの場合、望遠のピント精度にやや難があると言われているので慣れるまではF4がお勧めです。
Scan330.jpg (14091 バイト)
これは28ミリで撮ったものです

 

これは絞りを開いて撮ったものです
一部にだけピントが合っています

 

*4
またレンズは開放(そのレンズの一番明るい状態 - F値の一番小さく出来るところ)よりもF5.6かF8に絞ったほうが画質が良くなるということも頭の隅に止めておいてください。
*5
なれると1/15でも撮れたりしますが失敗する確率が大きいのでこういうときは同じ写真を二三枚とったほうがいいです。するとどれかはぶれてない可能性が高くなります。この辺は単に確率の問題と思ったほうがいいと思います。1/15より低くなるとプロでも手持ち撮影はむずかしくなります。


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