<福井>
(ふくい)福井県福井市

旅行日 '87/9 '95/11 '97/7

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 松岡で金沢の門人北枝(ほくし)と別れ、永平寺を参拝した芭蕉は、福井の町に入ります。おそらく八月十一日(陽暦9月24日)の夕刻のこと。翁は、十年以上も前に江戸で知己を得た等裁(とうさい)の家を探します。
 「彼とはずいぶんと長い間、会っていないがもう老いぼれているだろう、はてまた死んでしまったかな・・」などと考えながら・・。 
 確かなことは分からないのですが、等裁宅があったのは現在の左内公園の付近ではなかろうかと言われており、公園内には「芭蕉宿泊の地」碑が建てられています。


市中ひそかに引き入りて、あやしの小家に、夕顔、へちまのはえかゝり、鶏頭、はゝ木々に、戸ぼそをかくす。

<現代語訳> 町中のひっそりした所に、みずぼらしい小さな家があって、夕顔やへちまが生えかかっていて、鶏頭や箒草によって戸口が見えないほどになっている。

 この粗末で荒れた家が等裁宅に違いないと思って門を叩くと、なかから侘びしげな女が。やはり等裁の家でした。
 どことなく可笑しさを感じさせる描写です。この条は『源氏物語』の光源氏が夕顔の宿を訪れる場面を下敷きにした、パロディなのだそうです。




 福井はヘンな街である。道路の真ん中をいわゆるチンチン電車ではなく、ふつうの大きさの電車が走っている。福井と武生とを結ぶ福井鉄道である。
 歌枕の地、あさむつの橋(浅水駅下車)や玉江(花堂駅下車)にも行けますので是非ご利用を!
 なにやらローカル電車の宣伝ばかりしています・・・。



<ギャラリー>

句碑「名月の 見所問わん 旅寝せん」
北の庄城跡と柴田勝家像
福井鉄道 足羽川大橋付近


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