・・・ということで、前ページより引き続きまして...(^.^;;;
話をわかりやすくするため、
この“子音だけで かなに変換できるような機能”のことを、
「ハイパーローマ字入力」とか「ローマ字入力のハイパー化」と
言うことにします。(^_^;
まず、カメラ(camera)とか アメリカ(america)のような単語は、
そのままで かなの読みとして使えるのでいいとして、
考えないといけないのは、
母音を持たない英字の綴りをどうするかということです。
これは、IMのローマ字定義をカスタマイズして
できるというようなわけには いきません。
IMのローマ字かな変換ルーチンそのものに
手を加えないとできない話です。
ところが、ことえりというのは、すごいIMで、(笑)
この“ローマ字かな変換ルーチン”が、
リソース(プロパティーリスト)で 記述されているんですね。
(※らいおん以前の ことえりでの話。らいおんはテキストファイル)
つまり、それを書き替えれば、
新しいローマ字読みが作れるのは もちろんのこと、
子音だけでも かなに変換されるようにすることが 可能なわけです。
ただし、この時 問題になることが いくつか 出てきます。(^_^;
【 最後の子音をどうするか 】
まず1番の大きな問題というか、
クリヤーにしておかなければならないのが、この問題です。
初め、私は、これを、
母音の代わりの文字「;」を最後に付け足すことによって
強制的に かなに変換すればよいのでは?と考え、
そのようにしていました。(^_^;
ところが、よくよく研究を進めていくうち、
ことえりは、元々、子音単体で
かなに変換することができるような
作りになっていることが
わかりました。(^_^;;;
(※らいおん以前の ことえりでの話。以下同)
そこで、それを設定し直して、
“変換ルーチン”を作ってみると、
とても簡単な構造で記述できることが わかりました。
ただし、綴りの最後が子音で終わる場合に限り、
ちょっとした“使いこなし”が 必要になることがあります。
例えば、文章としてではなく、単語として打つ場合には、
最後が「n」で終わるもの以外は、
綴りの最後に「ひらがなに変換」をする必要があります。
(^_^;
(※ もしくは「カタカナに変換」でも同じ)
これは、一見面倒なように思われるかもしれませんが、
通常は文章として打てば、名詞の後には 必ず 助詞や句読点などがつくので、
それによって自然に かなに変換されますし、
逆に私などは、その程度の手間で済むのなら、
変に母音を付けて 強制的に かなに変換させるよりも、スマートで、
すごい機能なのではないか?と思っています。(^_^;
なお、拙作『ことえり強化ファイルズ(ことえり強化パッチ)』では、
この「ひらがなに変換」が「shift+space」に割り当てられていますので、
超簡単&ラクチンに 行なうことができるようになっています。(^o^;;;
(せんでんもーど)
また、さらに、MadDic6という辞書を使えば、
MadDic1のように、英字の読みをそのままダイレクトに
カタカナ語に変換するという方法も使えるので、
「ひらがなに変換」をするのはイヤだと言われる方は、
そのような方法を使うというテもあります。(^_^;
(※その代わり、一度、全角英字に変換する必要はありますが...(爆)(爆)(爆))
さて、話は戻りますが、
では「;」は なんの役にも立たないかといえば
そうではありません。(^o^;;;
これは、英語の綴りと次に続く日本語の助詞などが重なって、
2重子音になってしまうのを防ぐために使えるのです。
(※名詞同士では、なったほうがよい場合もありますが)
例えば、英語では「~t」で終わるものが多いですが、
これに「~する(suru)」と続けて打つと、
「~つる」になってしまいます。
(例:「セットする」=「setsuru」→「せつる」)
これを避けるために、「~t」の後で「;」を打って、
まず「~ト」を確定しておき、「~する」と打てば、
日本語のサ変名詞として活用させることもできるようになります。
ちなみに、これは、本来的には、
訓令式などのローマ字定義でも決められているように、
「n」の後に「’」を打って「ん」を確定する方法と同じです。(^_^;
子音が「n」ではなく「t」で、
「’」が「;」になっただけの違いです。
ただ、この方法では、USキーボードでもない限り、
「’」は 打ちにくい場所にあり、しかもシフト操作を必要とするので、
日本で広く使われている JISキーボードで 打ちやすいところにある
「;」を 使ったほうが 現実的であるという観点から、
そのように決めさせてもらいました。(^_^;
【 2重子音に対する処理・その1〈Y〉】
もう1つ、大きな問題は、
この“2重子音(広義の子音)”の問題です。
ローマ字入力では、拗音(小文字を伴った読み)を打つために、
子音を2つ重ねて表す決まりになっているものが あります。
例えば、「きゃ」を「kya」と綴るような類のものです。
これを処理するために、
ことえりの“ローマ字かな変換ルーチン”では、
まず、最初に打たれた子音によって大まかな分岐をして、
その後に それぞれの小分けされた処理ルーチンに
処理が移っていくようになっています。
例えば、「きゃ」なら「K」です。
このあとに母音がくれば、
対応する“かな”が 確定するので、
打たれた英字の綴りは かなに置き換えられます。
ところが、「K」の後に「Y」がくると、
対応する“かな”は 確定しないので、
“変換ルーチン”では、次の文字を待つことになります。
この時、内部的には“バッファ”に「き」が収められ、
処理の流れは「K」ではなく、“拗字”を処理するルーチンに移ります。
通常は、その後が母音でなければ、そのまま英字が残るだけなので、
これが問題になることはないのですが、
“すべての子音を かな化する”ハイパーローマ字入力では、
これをなんとかしないといけなくなります。(^_^;
(※ことえり2用暫定版では母音のない2重子音の処理はありません)
そこで私が考えたのは、
「い」を 補う(=「い」に変換する)方法です。(^_^;
「Y」を“補子音(*)”とする2重子音のうち、
英語の中でよく現れるものでは、
「~ly」があります。
(* そのような「Y」は、本来は母音の一種として捉えるべきですが、
ここでは、ローマ字処理ルーチンの流れの観点から、子音として扱っています。
なお、この「Y」のようなものを、正式には「半母音」というそうです)
これは、たいがいが長音の表記となるため、
できれば オンビキに置き換えたいところです。
しかし、そうしてしまうと、今度は、
「Y」が単語の中に現れた時、ヘンテコリンな綴りになってしまいます。
(例:「タイプ/type」など)
このため、とりあえず、汎用的に使える“読み”として、
「い」が 一番良いのでは?という結論になりました。(^_^;
(※なので「ly」は「りい」になります...^^;;;)
ちなみに、「day」などのように、
「Y」の前が母音で、かつ、それが
語尾または子音の前にくるものに関しても、
単独の「Y」は「い」になります。(^_^;
(※なので「day」は「だい」になります...^^;;;)
【 2重子音に対する処理・その2〈H〉】
「Y」以外で「Y」のように“補子音”的な働きをする子音としては、
他に、「H」「W」などがあり、
また「TS~」などのようなものも この仲間に含まれます。
中でも「H」は、組み合わされる“主子音”によって、
一筋縄では捉えられない(笑)、様々な“読み”に変化します。(^o^;;;
(※基本的には“主子音”を強める働きがあります)
なじみがある&わかりやすいものでは、
「SH~」「CH~」がありますね。
これらは、日本語の“音”にした場合でも、
「しゃ行」「ちゃ行」としてまとめることができます。
しかし、これら以外では、
なかなか日本語の音とリニアに対応させられるような
“法則性”のある“読み”になるものは ありません。
(※「PH~」は法則性はありますが、日本語のローマ字読みの法則性とは同じになりません)
特に「TH~」は 英語の綴りによく現れる2重子音ですが、
「サ行」の音になる場合と「ザ行」の音になる場合とで、
法則性のようなものは ありません。
(※基本的には濁らないようなのですが、例えば、「this」とか「the」とか
古くからある言葉では濁る場合が多いようです...^^;;;)
(※ちなみに、余談ですが、「s」や「f」が濁る場合は、法則性があります)
これを日本語におけるローマ字の法則性と照らし合わせてみると、
JISの規格などでは、「てゃ行」にするという決まりになっています。
これは単に、
「てぃ」をどこかに割り当てたかったから(苦笑)ということと、
「thu」も「てゅ」にできてよいと思ったからなのでしょう。
しかし、これは大きな間違いで、(笑)
よく初心者の人が迷っている場面に遭遇するように、
「ティ」を打とうとして「thi」を思い浮かべるのは 困難なことです。
これはなぜかというと、
上に述べた「SH~」や「CH~」が
「シャ行」や「チャ行」に対応するのに対して、
「TH~」では「THANK YOU」や「THE」などのように、
日本語にするとサ行やザ行になるというイメージが強く、
しかも、サ行とタ行(ザ行とダ行)は 違うものという
イメージがあるからです。
では、どうすればいいのかというと、
いろいろ試行錯誤した結果から言うと、
やはり英語の音にならう/近いものにするというのが
とりあえず、使い勝手がいいのではないかと思われます。
そして、「てぃ」と「てゅ」に関しては、
前者は「ti」で、後者は「TY行」で表すのが
よいのではないかと思います。
これは、まず、「てゅ」に関していうと、
「ふゅ」や「ヴュ」と同じ法則性で打てるので、
大変わかりやすいのではないかと思われます。
また、前のページでも述べましたが、
そうしておくと、
「tyi」で「てぃ」と変換させることもできますし、
「ち」は、何も「ti」でなくても、
「ci」でも入力可能(*)というか、むしろそのほうが自然なので、
“T行=タ行(タ行=T行)”ということに固執するよりは、
より自然言語に近いものを割り当てておいたほうが、
実際の文字入力場面では より思い出しやすくなる=使いやすくなる
のではないかと思われます。(^_^;
(* ローマ字定義を変える必要はありますが)
【 2重子音に対する処理・その3〈TS〉】
さて、「Y」「H」以外の2重子音の組み合わせで、
特筆しておきたいのは「TS~」です。
これは、JISのローマ字定義では「つぁ行」として決められていますが、
それはともかくとしても、
英語の綴りの語尾でよくある「~ts」を「~ツ」とすることができるので、
有益な設定の1つといえます。
ただ、本来の「つぁ行」としては、
わたし的には、オススメしたくないというか、(笑)
「ZH~」「ZX~」を使うのが良いのではないかと思っています。
(※ロシア語をカタカナ語にする場合には「TS~」でよいと思いますが、
そもそもキリル文字をラテン文字に転写する時点で かなり高度...^^;;;)
なお、これと同じよう
な理由・観点から、
「DS~」を「ズァ行」
とするべきかどうか、
現在、思案しているとこ
ろです。(^.^;;;
(※してみました(爆)(爆)(爆) 「ハンズ」を「hands」で打ちたかったので(爆)(爆)
(爆)...^^;;;)
さて、それから、「W」については、
これは、本来的には“補子音”というよりは、
「tr~」などと同じように、
「単子音+子音+母音」の仲間と考えられる/みなすべきものですが、
日本語の“読み”を打つ場合においては、
小さい「ゎ」を入力するための組み合わせ(=補子音)として
捉えることもできるものです。
そこで、これに関しては、
やみくもにすべての子音との組み合わせを設定しておくのではなく、
日本語の読みとして使われるものだけを登録し、
他は、「単子音+子音+母音」の仲間と同じように、
ハイパーローマ字入力の“機能”によって、
かなに置き換えていったほうが良いのでは?と思っています。
例えば、「SW~」を「すゎ行」などとして設定してしまうと、
「swing」は「スィング」となってしまいますが、
これを特に設定しないでおくと、「スウィング」となって、
より原音の表記に近い読みに変換されるようになったりします。(^_^)
(余談ですが(汗)、カタカナ表記では「sing」などを「シング」と書きますが、
発音上は「スィング」であるはずですよね。
これなんかも日本語表記というか日本人の感覚を疑う事例です。
「thing」も「シング」だし...
これは本当は「ティング」に近い発音になるはずですが...)
【 2重子音に対する処理・その4 】
“補子音”の「H」をはじめとし、
「TS」や「W」を含む2重子音が語尾にきた場合の処理をどうするか
というのが、日本語のローマ字入力との整合性を考える上で、
また1つの悩みのタネです。(笑)
(※例えば、「~SH」「~CH」「~TS」のようなもの)
これは、簡単にいえば、先に述べた「TS」のように、
「あるものについてのみ考える」ことを優先することにします。
逆に言うと、そういうものとの整合性を考えるという点からも、
「TH~」を「すぁ行」としておくと、
それが語尾にきた場合の日本語の処理との馴染み(?)がよくなるというか、
処理しやすくなるともいえます。
(※「th」は 語尾にきた場合には、必ず「ス」になります。
例:「earth」=「アース」)
さて、これらの例を参考にして考えてみると、
どうも、「Y」の時に「い」を付け足したようにはいかないというか、
何も付け足さないほうがよいのでは?という気がしてきます。
ただ、「SH」などのように、
「ゅ」を付け足したほうがよいと思われるものもあるので、
このへんは、一概にいえないというか、
さらなる調査・研究が必要といえます。(^_^;
(※そのため現状の設定も暫定的なものです)
【 MadKod式特例読み 】
これは、どういうことかというと、
例えば、「r」のように、
単体できた場合に、一律に「ル」にしてしまうのが
いいのかどうかということです。
例えば、イタリア語やドイツ語(*)などを日本語で表記する場合には、
もちろん「ル」で良いとは思うのですが、
英語の「母音+r」を日本語表記にした場合 長音になることが多く、
かつ、そのような音を持つ言葉が多いのです。
(* 厳密には「舞台ドイツ語」というらしい...^^;;;
本来のドイツ語は英語と同じくア行の長音のようになる)
これを機械的に「ル」とするのは、
英字の綴りを覚える場合には有益な方法だと思うのですが、
日本語にした時の表記と元の音の馴染みの良さを考えると、
なるべく長音のイメージにしたい、すなわち、
「r」のところを直前の母音の連打で置き換えることにすると
かなり音のイメージが近くなるのではないかと考えました。
そして、そのように表記したものを、
辞書で変換すれば良いのではないかと考えました。
そうすることによって、さらに良いことに、
ローマ字入力最大の欠点(笑)であるオンビキを打たなくて済む
という利点も生まれてきます。(^-^)!
私は、これを、「新音引きバスター法
(新MadDic6)」 として、
オプション読み/サブ読みとして採用することに決め、
ひそかに(爆)開発してきました。(^.^;;;
(例:「カー/car」⇒「かあ」)
ちなみに、「r」や「l」の他にも、
「y」や「w」でも長音になるものがあるので、
これらも同様な処理で綴りを打ち替えてもよいことに
したいと思います。(^_^;
(※第1候補は それぞれ「い」と「う」になりますが)
【 ことえりならではの設定 】
ことえりのローマ字かなテーブルは、
いわゆる「テーブル(表)」ではなく、
どちらかと言うと、プログラムのように記述されたものを
分岐していくことによって
かなに置き換えていく方式になっています。(^_^;
これは、子音→母音へと、文字の入力に合わせて分岐していくため、
行単位での設定が 比較的 楽に(?)できることになり、
特に拗音(小文字を伴う読み)を いくつも設定する場合には
便利な方式です。
反面、この“プログラム”は、いわゆる“直線展開”というのか、
本当のプログラムではないので、条件分岐をしたり、
同じような処理をサブルーチン化することはできません。
このため、子音の組み合わせが多くなればなるほど、
すべての組み合わせについて、
それを記述していかなければなりません。
しかし、この方法は、今回のように、
子音が連続する綴りでも 比較的簡単に
かなに置き換えていくことができるので、
その点では、まさにこれに勝る方法はないといえるものです。
また逆に考えれば、子音の組み合わせによって、
同じ子音を他の組み合わせとは違う
かなに置き換えることもできるようになります。
例を挙げると、「m」は、
「mm」「mp」「mb」の時、「ん」となるようにして、
それ以外の場合は「む」になるようにすると、
さらに英語の綴りが そのまま日本語のカタカナ語としても使えるような
読みになります。(^-^)!
なので、私が気づいた範囲で&問題のない範囲で、
そのように、変則的なものも設定しています。
(※「v」は 一部、ロシア語対応となっています(爆)(爆)(爆))
(※ なお、促音になるものに関しては、英字に変換する時に、なぜか元に戻らなくなるので、
設定するのをやめました〈例:バック/back など〉)
設定ミスではないので、お間違えなきやう。(笑)
(#ミスもあるかもしれないけど...^^;;;)
ちなみに、ローマ字入力の特徴の1つに
「子音を重ねて打つと『っ』になる」という法則性がありますが、
これは、すでに前ページでも(&上にも)述べました通り、
MadKod式の拡張ローマ字定義では「mm」の場合のみ
「ん+マ行」とすることにしています。
ハイパーローマ字入力では、さらにこれに加えて、
「rr」と「ll」を「ル+ラ行」とすることにしています。
これらは、やはり、英語の発音を調べてみても、
あまりにも法則性がない(=重ねても特に変化がない*)ということと、
他の子音に比べて、「っ」にしてしまった時のイメージが、
あまりにも原音のイメージから落差/違和感がありすぎるという点から、
そのようにさせていただきました。(^_^;
(* 日本語の表記にした場合の話であって、英語では読み方に影響します)
なお、イタリア語では、「ll」で促音になることもありますが、
必ずしも全部がそうなるというわけでもないので、
結局、それに関しては、考慮しないということにしました。(^.^;;;
(※ことえり2用簡易版では、促音になります)
また、このようなものの仲間に「ww」と「yy」があります。
これらもまた、促音にしてしまうには あまりにも違和感があるので、
何か違うものに置き換えたいところです。
結論から言うと、これらに関しては、「L」や「R」の時とは異なり、
「ウ+ワ行」「イ+ヤ行」ではなく、本来「W行」「Y行」で設定されるべき
“かな表記”になるようなものを設定しておくと、便利/使いやすいのでは?
否、そのほうが だんぜんいい!!!(>_<)(苦笑)ということで、
ヒボン式のページにも書かれている通りの設定にすることにしました。(^.^;;;
(例:「wwo」→「うぉ」,「yyi」→「いぃ」,「yye」→「いぇ」)
(※一般には これらは、「うぉ=who」「yi=い/ye=いぇ」という設定になっています)
これは、考えてみると、
「nn」が「ん」になるのと似ている(?)にもかかわらず、
多くの人が思い付かなかったような
(けれども使ってみると使いやすい(?)という)
絶妙な割り当てなのではないかと、
我ながら じがじさんというか(苦笑)、
なんで もっと早く思い付かなかったのか 反省しているところです。(=_=;;;
【「n」の取り扱い 】
前のページでもさんざん書きましたが、(苦笑)
これはやはり、英字綴りをそのままローマ字読みにする場合でも
問題になる部分です。
結論から言って、
MadKod式の拡張ローマ字定義ファイルの通りで 問題ありません。(^0^;;;
つまり、「nn」は
「ん」ではなく、「ん+
ナ行」
ということです。(^_^)
ただし、「ny~」に関しては、
日本語の設定のように「ん+ヤ行」とすることはできないので、
この部分に関しては、「ハイパーローマ字入力」では、
通常のローマ字の通りにしています。(^.^;;;
(&「nv~」「gn~」で「にゃ行」という設定も外しています)
このへん、混乱をきたしてしまい、申し訳ないと思うので、
やはり、漢字の読みに関しては、拙作『ロマン字イラネ辞書』を使って、
「しにょう」や「かにゅう」を「信用」「勧誘」としていく以外に
ないのかな?と考えています。(^.^;;;
ただ、今回の定義ファイルでは「’」と同様に「;」が使えるので、
「sin;you」「kan;yuu」と打つようにすれば、
以外と簡単に解決する問題なのかもしれません。(^_^;
(※ことえり2用暫定版では、「’」を 外して「;」
を 入れています)
また、読みの最後が「n」で終わるものに関しては、
たいがいの場合、そのまま変換してもIMのほうで「ん」に変換してくれますし、
それがうまくいかない場合でも、最初の項目で述べたような方法で、
「ひらがなに変換」をすれば、「ん」に置き換わってくれるので、
そのようなものに関しても、特に問題が生じることはありません。(^_^)
【IMを使ったローマ字入力に固有の問題 】
これは、何かというと、
いわゆる「x」の問題です。
ご存知の通り、「x」は、語中では、
「~クス」等の音になりますが、
言うまでもなく、パソコン(IM )を使ったローマ字読みでは
「x」は、小文字入力用の“制御文字”として使われるため、
母音が後につく場合や、その他の特定の子音との組み合わせによっては、
発音とは全く関係のない かなに変換されてしまいます。
(※例えば、「テクスチャー/texture」は「てっれ」になってしまいます)
このへん、“脳内処理”では、
そんなことをする必要はないので、
当然、「クス」等として認識されます。
これを、そのようになるようにローマ字かなテーブルを設定してしまうと、
今度は 小文字を入力する時に戸惑うことになります。
個人的には それでもいいのですが、(爆)
多くの方にとっては、小文字のほうが優先されると思うので、
これに関しては、手を加えていません。
もちろん、今回、英字読みとして「;」を使えるようにしたので、
これを小文字入力の制御文字として使うことにして、
「x」を解放するという方法も考えられるのですが、
仮にそこまでしたとしても、今度は、
「x+母音」で「クス行」の かなが出るようにするためには、
従来の“子音+母音”の処理ルーチンとは 全く異なったものを
作らないといけなくなります。
現状では、それほど“需要”があるわけでもない
その特殊なルーチンを記述する“冒険”に出るには、
まだ、熟慮&コンセンサスが必要ではないかと思うので、
手をつけておりません。(^_^;
(※現状では 子音に挟まれた「x」は「っ」に置き換わるようにしています。
例:『excel』→『えっせる』
なお、『text』のようなものの場合、『xtu」などが読みとしてあるため、
通常の変換では“かな”に置き換わりません)
【 その他の予想される問題点 】
今のところ、不都合は判明していないのですが、
前ページで述べている「MadKod式拡張ローマ字定義ファイル」では、
「j」や「v」を使ったバリエーションが かなり拡張されており、
同時に「デュアル設定」になっているため、
子音の組み合わせによっては、
思わぬヘンテコリンな かなに変換される可能性も
ないとはいえません。(^_^;;;
(※適切な例が見当たらないのですが、「エルヴィス/elvis」が「えりぃす」になったり、
「パブロフ/pavlov」が「ぱりょふ」になってしまうというような類)
ただ、そもそもが
普通の欧文では あまり組み合わせで使われることのないものなので、
固有名詞や特定の国の言葉を除けば、
実用上 特に問題になることはないのではないか?と思われます。
(#そもそも、いずれ変換されてしまうものだし...^^;;;)
なお、私は、このようなものを作り上げたとはいえ、
やはり日本語入力の方式としては
かな入力のほうが優れている(*)と思うので、
この文章を書くのも かな入力で書いています。(^_^;
(* あくまでも本質的な部分での話)
ただし、今まで、かなり使えないと思っていたローマ字入力が、
カタカナ語の入力に関しては、格段に向上したとは思うので、
これからは、ヨソの会社に行った時でも、効率のよい文字入力が
快適にできるようになるのではないかと思っています。(^_^)
(※ただし、マシンが Macの時の話...(=_=#;;;)
【 HRNの教育的効果(笑) 】
最後にこれに触れておきましょう。(笑)
(※「HRN」とは「ハイパーローマ字入力」のことです)
「ハイパーローマ字入力/MadDic6」では、
英語/原語の綴りをそのまま入力することを前提としています。
これは、
その人がそれまで覚えていた英語の記憶が活かされるだけでなく、
新たに正しい綴りを覚えるキッカケにもなるものと思います。
思い出していただければ、誰しも、学生時代、
学校で英語の授業を受けていた時には、
英語の綴りを覚えるのに、
ローマ字読みで覚えていたのではないかと思います。
ローマ字読みは、一面では、
正しい英会話の習得の阻害になるものではありますが、
やはり、我々日本人にとっては
かなり馴染みやすい方法なのではないかと思います。
そもそもネイティブでもなく、
発声の上でもハンデのある日本人にとっては、
発音をマスターするだけでも大変なのに、
さらに それとは かなりかけ離れた綴りを 後から覚えようとすると、
相当な労力が必要となります。
このため、まず、馴染みやすさの点から、また実用性の点から、
綴りを先に覚えるということは、有益なことなのではないかと思います。
正しい発音は、単語を覚えてからでも、
普通の日本人にとっては、充分 間に合うと思うのです。
(※正しい発音は、単語ではなく文章として覚えないと意味がないですし...)
そういう意味でも、「ハイパーローマ字入力」は、
そのようなニーズのある方、
そのような部分に価値を見い出される方にとっては、
かなり有効なツールになるのではないかと思います。(^_^)
例えば、「ジャンル」という言葉がありますが、
これは原語(*)の綴りでは「genre」となります。
(* 英語ではなく、フランス語です...^^;;;)
国内だけで情報のやり取りをしている間は
知らなくてもいいでしょうが、
外国の雑誌や文章を読む時には、
こんなに身近な言葉がわからないということにもなり得ます。
…ということで、私は、かな入力派ではありますが、
今後は「ジャンル」を「げんれ」と打つことにしようと
思っています。(爆)(爆)(爆)
若干、打鍵も楽になりますし、
このイノベーションは 何もローマ字入力の時だけでなく、
かな入力でも役に立つのではないかと思っています。(^_^)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ハイパーローマ字入力定義ファイル:
・らいおん用(2014年 1月
5日版:zip形式アーカイブ 13.1KB〈定義ファイルのみ〉)
(※Mac OS X 10.7.x Lion の
ことえり4用です〈ことえり4.3〉)
(※10.8以降での動作確認はしていませんが、同じような構造であれば、たぶん使えると思います)
(※らいおん用は、ファイルの位置がそれまでとは異なるので、サポート
ページをご覧ください... ^^;;;)
・その他のことえり4用(2011
年11月10日版: zip形式アーカイブ 9.2KB〈定義ファイルのみ〉)
(※Mac OS X 10.4.11以降 10.6.xまで の ことえり4用です)
(※10.6.xでの動作確認はしていますが、10.5.xでの動作確認はしていません(爆)(爆)(爆))
(※Mac OS X 10.4.7 以前の ことえり4用は こ
ちら :2009年11月 8日版)
(※ことえり2用は こちら(※暫定簡易版〈含ことえり
2.3.6(爆)〉: 2011年11月 8日版)
使い方はKKPXや拡張ローマ字定義ファイルと同様です。(^_^;
フォルダーの中には3つファイルが入っていますが、
「TransliterationOverrideData.plist」のほうは、
最新のKKP(⇒ ことえり強化ファイルズ)と同じもので、
ローマ字入力時に、optionキーを押しながら文字キーを押すと、
モードを切り替えずに全角英字が入力できる!というものなので、
必要ないという方は、入れ替えなくてかまいません。
(※「TransliterationBaseData.plist」のほうは必ず入れ換えてください)
(※Mac OS X 10.4.7以前用のものは、3つとも入れ替えてください)
入れ替える場所は、3つとも
「System/Library/Components/Kotoeri.component/Contents
/Resources」の
中にあるものと入れ替えます。
(※「Kotoeri.component」を開く時には コンテキストメニューから開きます)
(※入れ替える前には、バックアップをとることをお忘れなく)
また、システムファイルを入れ替える際には、
管理者権限(=パスワード)が必要となります。
(※入れ替えの前には、万一の場合に備えてバックアップを忘れぬよう)
ATOK版は ありません。というか、作れません(*)。(^.^;;;
ことえりならではの柔軟な設計思想があったればこその
作品です。(^o^;;;
(* 仮に1つずつ設定していくとすると、膨大な量になり、登録可能限度にひっかかります)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ハイパーローマ字入力用MadDic6辞書:
・ことえり4用(2020年
6月14日版:zip形式アーカイブ 618.4KB)
(※Mac OS X 10.4.11以降 10.7.xまで の
ことえり4用です)
(※ことえり2用は こ
ちら〈※暫定版 用〉:sit形 式アーカイブ 504.1KB)
(※ことえり2用は、ハイパーローマ字入力の仕様が暫定仕様なので、
それをそのまま ことえり4で使うと、一部、対応しない場合があります)
基本的には、カタカナ語の英字綴りを
そのままハイパーローマ 字入力で打ったと想定して、
機械的に ムリヤリ かなに置き換えたものです。
なので、置き換えミスもあるかも?しれません。。。(^o^;;;
(※発見次第、逐次修正していきます)
なお、英字の読みでも登録してありますので、
なんとなれば、読みを英字に置き換えてから変換すれ ば、
登録されているものに関しては、間違いなく変換される と思います。(^_^;
(#登録されている綴りが正しいという前提で...(爆)(爆)(爆))
|