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南福島の狛犬1

 木葉下さんが見つけた「飛び狛犬」を見に行こうかなと思いながら「るるぶ」を見ていたら、古殿八幡神社というところに奇妙な狛犬がいるらしいのを発見。写真が小さくてよく分からないけれど、なんだか不思議な形だ。
 それで、那須から古殿町へ東進するルートを計画。1999年12月18日に行ってきました。
(追記: まさかこれが、私の狛犬人生(?)を変えるほどの大事件?になるとは……そのときは思ってもいませんでした。
 当時のままの写真なので画質は悪いですが、その時の気持ちをそのまま伝えるために、敢えて画像入れ替えや文章の書き換えはしていません。)

黒田原神社

 まずは木葉下さんが見つけた飛び狛犬を確認しようとしたところ、神社の名前をしっかり覚えてきていないことに気づいた。大島の温泉神社なのに、なぜか松子神社と間違えて、いないいないと嘆息。諦めて次へ。
 高久神社には狛犬がいなかった。で、JR東北線黒田原駅そばの黒田原神社へ。そうしたら、なんとここにも飛び狛犬がいるではないか!
 黒田原神社の飛び狛犬
↑しかも、これは台座が柱のようになっていて、本当に宙を飛んでいるのだ。↓

しかも、この神社、奥には別の狛犬がいて、神殿前にはなぜかでかい蛙の石像が1対ある。左右の作風が違うので、狛蛙というわけではなさそうだが、一体、どういう神社なのか?


   

↑この狛犬はなぜか阿吽が逆になっている。通常、向かって右側が阿なのだが……。
だが、侮れない部分もあり、吽の狛犬が組み敷いている玉は、なんと籠彫り。一つの石を籠のように編み目を残してくり抜き、中に小さな丸い石を残すという技法で、石工の腕を誇示するものだ。今までにもいくつか見たが、こんなところで発見するとは。
 

↑暗くてよく写っていないが、この中に小さな丸い石が入っていて自由に動く。阿吽が逆、籠彫りの玉というのは、どうも南福島にはよくあることだというのが、後になって分かってくる。
■Data:黒田原神社(栃木県那須郡那須町寺子乙):参道入口の飛び狛犬:ο建立年・昭和7大正11年(1922)10月。ο石工・菊地平二。//鳥居脇の狛犬:ο建立年・大正3年4月。ο石工・菊地平二。撮影年月日・99年12月18日。

 実はここにはさらにオマケがある。
 すぐ隣の稲荷神社入口に、ふてくされて傾いているキツネを発見。これも相当古そう。1匹しかいなかった。社の前には壊れたキツネが1対いるのだが、社から離れて、1匹だけポツンと草むらに隠れるようにいるこのキツネ、ふてくされた表情が素晴らしい!
 

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