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青森県の狛犬(3)弘前市内の狛犬

 車の修理などもあり、弘前市内に着いたときには陽はもう沈む寸前でした。
 全部を回るわけにはいかないので、見当を付けて八幡宮へ。
 鳥居に続く道路の両脇に、この変な顔(犬顔)の狛犬がいました。
 円丈師匠はこの狛犬を「おっさん顔の狛犬」と言っていましたが、僕には「犬顔」の狛犬に見えます。「犬顔」って、意外と少ないものなのですよ。

■八幡宮(前の道路脇にいる狛犬)


 

■Data:弘前八幡宮前の道(青森県弘前市):ο建立年月・明治32年8月15日。ο石工・山内三次郎。ο撮影年月日・97年7月18日。


■弘前八幡宮奥社



 もう時間切れだなと、急いで八幡宮に入ると、ここは狛犬の宝庫。入ってすぐ右に一対、左の保食大神という小さな社に一対、土産物屋(閉まっていた)の軒先に味のある額割れ狐が一対……キツネを撮っていると、中年の男性に声をかけられました。
 「何を撮りたいんですか?」
 「あ、いえ……狛犬の写真を撮っているんです」
 「狛犬だったら、奥に古いのが一対あります」
 どうやらこの人、宮司さんらしいのです。親切にも拝殿の裏にある奥社に続く入口の鍵を開けてくれました。
 普段なら見られない奥社の前には、古そうな狛犬が……。
 帰りに宮司さん(多分)にお礼を言って、その狛犬のことを訊ねると、「社殿は慶長年間に建てられ、そのときに奉納されたという記録が残っています」とのこと。慶長年間というと1596年~1615年。今から400年前!!
 もしかして東北では最古の部類に入る狛犬かも……。
 後日、円丈師匠にそのことを告げると、「悔しいなあ。僕もあそこには行ったのになあ。裏にあるとは思わなかったなあ。本当に慶長なの?」と、歯ぎしりしていました。ざんね~~ん。
 

 
■Data:弘前八幡宮(青森県弘前市)//ο建立年・慶長年間(伝)ο石工など不明。ο撮影年月日・97年7月18日。

  

次へ続く


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