E. polycephalus ssp. xeranthemoides(竜女冠)
Near Marble Canyon, Coconino county. AZ
  (アリゾナ州北部・マーブルキャニオン付近)

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「大竜冠の刺の弱いタイプ」のように扱われることがありますが、かなり異なる特徴を持ち、自生地域も離れています。グランドキャニオン〜マーブルキャニオンにかけてのコロラド川流域の崖地に生育し、形態的には刺は数が少なく黄金色(赤みのさす個体もある)で、成長点付近の刺にうぶ毛がないか(大竜冠の新しい刺には毛がある)、ごく少ないため透明感がある点などが異なります。この写真を見て、金鯱と間違えるひとはいても大竜冠と思う人はいないのでは・・・。国内で見ることは稀で、業者のリストなどには刺が細めの大竜冠が竜女冠の名で出ていることもあるようです。このあたりは標高1000メートル以上、ぺディオのブラディやスクレロ・彩虹山も近くにあり、大竜冠の自生地よりは寒いところ。そうした意味で”高山性”の大竜冠と言えるかもしれません。しかし竜女冠は大竜冠と違って自生範囲が狭く、さらに乱獲されて中小苗は殆どありません。絶滅危急種と言えそうです。