Echinocactus horizonthalonius(大平丸)

   near Mexican border, Brewster Co, Texas
  (テキサス南部・ブレゥスター郡のメキシコ国境付近)
このエリアの太平丸はタイプの幅が広いです。これはなかでも刺がとても細くて繊細な味わいのタイプ。
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むかし、あの「シャボテン誌」に”サボテン界の名脇役”として紹介されていて、脇役扱いとは寂しいじゃないか、などと思ったものですが、いまや大メジャーの人気種です。成長は早くないですが、美しいし顔違いも楽しめるし、なにより頑丈で栽培し易いので今後もますます人気になるでしょうね。私は野生のようにペタンコで地面に埋まったような感じに栽培された株が好きです。
自生地はアメリカ南西部からメキシコ中部までと全サボテンのなかでもかなり広範囲に分布する植物で、まさに我が世の春を謳歌している種です。園芸名が多くつけられているように、顔違いがいろいろありますが、各コロニーはほぼ連続的に分布しており、生殖的に完全に隔離されているわけではないでしょう。広範囲に色々な顔があってもひとつの種と捉えられる範囲におさまっているわけです。近年国内に入ってきている山木の多くがメキシコ中部の産で、たしかにメキシコ産の方が刺姿が派手です。ここでは、アメリカ産というと情報が少ないせいか地味で同じ顔ばかりと思われがちなので、こんな写真を載せてみました。このニューメキシコの山は付近のほかの山にはない、派手目の顔の個体が多くて、好きな場所です。
   near Marathon, Brewster Co, Texas
   (テキサス・ブレゥスタ-郡のマラソン付近)
ちょっと変わった顔の目立つコロニーでアメリカ産らしくない個体が多かった。これよりもっと刺が太く短いタイプもあったのですが、写真がなくて残念です。
        Dona Ana Co, NewMexico
      (アメリカ・ニューメキシコ州ドナアナ郡)
黒〜濃褐色系の刺いろで肌の青みが強い個体が多い。石灰岩だらけの山で、裸地で直射光に晒されて日焼気味の植物の方が刺が良い。
   Franklin Mt. , El Paso Co.Texas
   (テキサス・フランクリンマウンテン山麓)
ニコリーと共に優系太平の代名詞になっているフランクリン型ですが、刺のタイプは実に様々で、写真のようなものがふつう。肌の青みはかなり強い方です。
ギムノ天平丸のように、球体に沿った刺の太平ばっかりの山。刺色は赤系ヘラ状でニコリーに似ていますが丈高い個体は見られず。特徴的で美しい個体ばかりのコロニーでした。
   Sierra Diablo, Hudspeth Co. Texas
     (テキサス・ディアブロ山系)
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