塊茎・塊根多肉植物(コーデクス) その1
    Caudiciform Succulents part.1
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 コーデクス、塊茎・塊根植物。つまり幹や根が太って多肉化した植物ということですが、これはむろん分類学的な区分ではありません。以下に写真を掲載した植物も様々な科にまたがっており、どの部位がどんな風に「コーデキフォルム」なのかもバラバラです。鑑賞上は"Bonsai succulent"などと海外で呼ばれるように、同じくらいのサイズのほかの植物にはない風格やそもそもの奇天烈な形態が魅力です。栽培されるものの多くは熱帯アフリカ等の乾燥地産であるため、寒さに弱いものが多いですが、なかにはメセンなどと同じ冬雨地帯産の冬型種もあります。私のところでは、それらにかまわずあれこれ栽培しているので、管理はなかなか大変です。しかし、難物サボテンなどに比べれば、原因もわからず枯れたり腐ったりすることは稀です。私はそれほど多数の塊茎塊根植物を栽培しているわけではありませんが、これらの植物を紹介するページはまだ国内には少ないようなので、今後順次、栽培品の写真を中心に掲載していくつもりです。彼らの魅力の一端でもお伝えできればと思っています。
Welwitschia mirabilis
(Namibia)
love hot and wet, do not dry out

ウエルウィッチア「奇想天外」
(ウエルウィッチア科)
◆水を切らさぬよう管理。冬季は摂氏10度が必要だが、病虫害も殆どなく丈夫。写真は塊径7センチの実生7年生。
Adenium somalense var.nov
(TANZANIA)
summer grower, thin waxed leaf

アデニウム・ソマレンセ?
(キョウチクトウ科)
◆寒さに弱いが、塊茎のフォルムや上品な葉姿はパキポディウムにはない美しさ。
Commiphora quercifoliola
(Somalia)
summer grower, tiny scented leaf

コンミフォラ・クエルキフォリオラ
(カンラン科)
◆枯れ木のような味わいのまさに盆栽多肉。根があまり出ない。
Euphorbia morattii
(Madagascar)
summer grower, spotted leaf

ユーフォルビア・モラティ
(トウダイグサ科)
◆ピンポン球のような塊根。栽培は容易。葉のまだら模様には変化がある。
Adenia pseudoglobosa
(Kenya)
summer grower, easy to burned

アデニア・プセウドグロボーサ
(トケイソウ科)
◆グロボーサよりも瑞々しい感じ。夏場は水をたっぷり。とても日焼けし易いので注意。冬季10度は欲しい。
Sarcocaulon peniculinum
(Namibia)
winter grower, very slow plant

サルコカウロン・ペニクリナム
(フウロソウ科)
◆秋〜春に成長。私のところでは成長期の冬、雨よけのみの寒空で元気に葉を茂らせている。夏は枯れ木のよう。
Tylecodon reticulatus
(South Africa)
winter grower, easy to grow lanky

チレコドン・「万物想」
(ベンケイソウ科)
◆これも冬型。上記と同じような管理。丈夫だが、輸入球は枝が徒長して細長くなりやすい。
Dorstenia barnimiana
(Kenya)
summer grower, odd flower

ドロステニア・バルニミアナ
(クワ科)
◆冬季は10度欲しい。成長期が意外に短く、真夏にも落葉することがある。塊茎(根)は半分以上埋めた方が調子がよい。
Cephalopendantra ecirrhosa
(Kenya)
growing in early supring in Japan

ケファロペンタンドラ・エキルホサ
(ウリ科)
◆これも真夏には落葉する春秋成長型のよう。ゴツゴツの塊茎は珍奇そのもの。丈夫だが成長遅鈍。
Bursera sp. "Oaxaca"
(Mexico)
summer grower, strongly scented

ブルセラ・SPオアハカ
(カンラン科)
◆盆栽プラントのブルセラのなかでもこの種は幹が丸く膨らむものが多いよう。ファガロイデスに近い。夏型。