あさのEVOLUTION-5
"グレムリン"登場!

ツーリングやろうぜ!
 ある日、チーム138仲間の一三六さんから、スカッシュ・モトコンポの集まりのツーリングがあると聞きました。この集まり、なかなかに規模が大きくて、なおかつ走行距離もなかなかにハード!これに興味を持った僕は、横辰さんから部品を取ったあとのドンガラのスカッシュを1台分けていただいて、このツーリング用のマシーンを造る事にしました。

 以前から一三六さんたちのスカッシュやモトコンポを見ていて考えていたのですが、Dioのエンジンや足回りを移植したちんまいクセにえらく速いっていうマシーンがあったら面白いかな、と。Dioのエンジンならこれまで弄ったこともあるし。慣れ親しんでいるので。

 僕でも部品をかき集めてなんとかできそうかもしれないなーとw

部品はこれだ

 まずはこれ。見てのとうりのフレームです。手抜きですが、軽くサビ落としにワイヤブラシわかけた後、シャーシ用塗料を塗っています。

 普通はここに「シャーシブラック」と呼ばれる塗料を塗るのですが、単に黒いのは面白くないし。たまに大型車とかでシャーシに朱色とか黄色とか塗ってるのあるでしょ?そういうのを真似してみようとホームセンターでこの塗料を探してきました。

 なぜか蓋は茶色だったのですが、塗ってみると明るい朱色でした。ま、これはこれでいいかってことで(ヲ

 エンジンはこれ。見てのとうりDioの奴です。これは以前、「四軒屋の狼」さんのDioについていたもので、AF27の後期型のものです。

 このタイプはクランク軸が太くなった改良型で、割と性能にも定評があります。ZXと違ってCDI交換しても60キロしか出ないのですが、弄り方によっては結構いけそうだなと思います。

 あとエンジンハンガーはAF25のやつを付けています。これを使うことでスカッシュのフレームにこのエンジンを簡単に載せることができます。

 一応ちょっとした工夫をしたのですけど。それは後述ということでw

 フロントにはこのデイスクブレーキを使います。

 こいつはまた、ステム長が違ったりするので、従来ならステムを加工してシャーシにあわせたりするのですが、今回は特にこの部分、独自の工夫をして手軽に組み合わせられる方法を試してみました。これも後述しますね。

 尚、この「VR-SUS」の中古品はよく固まって動かなかったりします。分解・OHもできるらしいのですが、僕はよく知らないので(汗

 今回はあとからより高性能な「HD-SUS」の中古品を入手して組み合わせることにしました。

現物あわせしてみました。

 まずはとにかく、物理的に載るかどうか試してみました。

 で・・・右の写真のようになりました。フロントはステムを短くしない方法を考えているので、かなり高くなります。後で計ったら、100ミリも持ち上がることになります。
 あ、ハンドルはたまたま転がっていたPALの奴です。

 エンジンマウントはAF25用で、リヤショックはライブDio用を組み合わせています。これで前後の高さはなんとかあってるみたいなんですが・・・いかんせん車高が高い!

 実際には右のカウルの位置の更に上に燃料タンクとシートのぶん、約100ミリ近く高くなるんですよ。

 で、思いつきでたまたま転がっていたカウルとシートをくっつけてみたのがコレです。

 これは以前、「ベストバイク」さんのはぎ取り市でゲットしたライブDioZXの部品ですね。

 燃料タンクの他、オイルタンクやバッテリーなんかの取り付け場所も別途考えなきゃいけないんですが、なんつってもチョップド風にスマートになった車体がいいかんじに思えたので、これを採用です。

 カウルは下のほうを現物あわせてカット、シートはライブのメットインBOXを上側だけ切り取って車体に取り付け、マウントしています。また、車体への取り付け自体はノーマルカウルのマウントとステーを組み合わせたりしています。


バンプラバーがあわない?じゃあつくっちゃえw

 まずは単純に、AF25のハンガーを使って載せてみました。フレームとハンガーの幅がまったく一緒なので簡単にくっつくのですが、免振マウント部分の受けがないので、そのままでは上下に遊びができてしまいます。

 このままネジを強く締め付ければ、ハンガーに入ってるブッシュの効果で保持することもできますが、今回はちょっとこだわって、バンプストッパーをつくることにしましょう。

 そうそう、この取り付け方だと、ほんとは右に5ミリくらいセンターがずれちゃってるらしいですよ。これやってるときは知らなかったんでなーんもしてませんが、気になるならエンジンとハンガーをつないでいる部分を加工することでセンターにもってくることができます。

 バンプストッパーを自作するにあたって用意したのは左のパーツです。どれもホームセンターで入手。

 まずはハンガーの免振マウント用ラバーを取って、そこにボルトで高ナットの短いほうを取り付けます。このときボルトの先が貫通して結構長さが余っているはずです。

 ここに調整用のワッシャを挟み込み、長いほうの高ナットを取り付け、先っちょに椅子の足用のラバーをかぶせます。

 調整用ワッシャは、実際に車体にハンガーを組み付けて枚数を決めます。

 で、出来上がったのが右の写真。上の説明と右の写真だけじゃちょっとわかりづらいかもしれませんが、実際に現物を拝むとたいへんわかりやすいので御勘弁ください〜。。。

 「ほんとにこんなんでいいのかな?」なんて言われそうですが、何百キロもこうして走っていて問題ないのでOKだと思います。(ホントカア???

ほんじゃステムいこか〜

 さーて、じゃあステムのほういってみましょう!

 コレ、ホームセンターで売ってた塩ビのパイプです。ステムの直径を計っていろいろ探したのですが、金属ではちょうどいい内径が見つからず。どうやらこのパイプが良い内径だったので採用です。価格も魅力だったしw

 尚、お店によって同じようなものでもちょっとづつ違うみたいです。製造メーカーが違うのでしょうね。

 このパイプ、規格品の塩ビパイプどうしをつなぎ合わせるための部品なんです。だから、真ん中あたりできちんとパイプが収まるように、真ん中に突起がある上、少し真ん中が細くなるようなテーパー形状になっています。

 これらは邪魔になるので、ヤスリで徹底的に削ります。実はこれがなかなか削れず、時間かかっちゃいます。。。

 全部やすりで削るのがしんどかったので、ちょっとリューターも使ってみたんですが、奥のほうのせいか簡単にはできなかったりします。また部分的に削りすぎちゃったりして、やっぱりあとからヤスリを使わなきゃいけないとゆー面倒さっw

 がんばってがんばって削って、左の写真のようにスカスカに通るようにします
        
 パイプが無事通るようになったら、こっからがミソ!w

 ロアベアリングをマイナスドライバーかなんかで叩いて上の写真のように抜き取ります。結構しっかりはまっているのですが、うまく隙間を見つけてキッカケを作り、あとはなるべく均等に隙間をつくっていくのがコツです。

 こうしてみると、左の写真のように下側が太くなっているのがわかりますね?
 ここで新兵器、「バーナー」の登場です!これもホームセンターで簡単に入手できます。価格もそう高くないし、いろいろ使える道具なんですよ。

 で、これを使って上の塩ビパイプをあぶって柔らかくし、ステムに押し込んでカタチをなじませます。あんましあぶりすぎると燃えちゃうので、あぶっては刺し、あぶっては刺しを何度か繰り返します。

 何度かやっているとステム下までしっかり届きます。

 更に、さっきステムステムから抜き取ったロアベアリングをつけないといけません。本当ならこれがつく部分って1ミリくらい太く出来ているはずなので、そのままだとガタガタになってしまいます。

 そこで、コーラの空き缶を切って薄板のスペーサーとします。空き缶の板はとても薄い上、材料は限りなく無料に近いので重宝していますw

 出来上がりは右の写真のようになっています。長さは100ミリで丁度良かったです。この方法でスカッシュのノーマルカウルもカットせず使えるかもしれませんが、実はそれ試したことなかったりします(ヲ

 で、一応、塩ビパイプの下端付近には、丈夫な金属製のホースバンドをつけて補強のようなかんじにしてみました。

 ま、こんなことやっても焼け石に水っぽいですが、やっぱし広がっている部分から塩ビが裂けちゃったりするのを想像すると怖かったり。

 これで数百キロ走ってますが・・・他のみんなも「危ないんじゃないか?」とか言てましたが・・・
大丈夫みたいです!
イエ〜イ☆

その他。
 あと、バッテリーとオイルタンクは左の写真のように配置しています。

 まずメカデッキをUボルト・アングル材・ステー・ボルトなどを駆使して造りました。トレイはダイソーで100円の奴を切って使っています。バッテリーはそこにタイダウンで固定。

 右側の汎用容器がオイルタンクです。下側に穴を開けてオイル供給用パイプとし、更に蓋を加工してDioのオイルタンクのレベルセンサーを取り付けています。

 オイルタンクは数十ccしか容量のないちんまりしたものですが、レベルセンサがついているのがミソw 警告灯がちゃんと点灯するので、そこで補充してやれば良いワケです。ただし、オイル缶は常時携帯しないといけませんが。

 燃料タンクはこのように床下配置ですw

 これはライブDio用のものを前後逆にして使っています。取り付けはご覧のようにフランジ部分をステップからステーとボルトを使って吊り下げているだけです。

 ここではナットにナイロン入りのセルフロックナットを使うのがミソです。コレを使うことで任意の高さにしっかり調整して止めておく事ができるんですね。

 Dioのエンジンなので燃料ポンプも生かせるし、燃料計も使えるし、なんといっても大容量! ツーリングを視野に入れた仕様なのでこれはいけてまっせーw

 メーターはDioのやつをそのまんまつけています。偶然なんですが、PALのハンドルカウル取り付け用のフランジが、ちょうど良さそうな位置にあって、メーターの取り付け穴をちょっと加工してバッチリつきました!

 燃料計、オイルポンプ警告灯ともセンサーごとDioのやつを使っているのでばっちり動作OKです!

 これならいちいちタンクの燃料計に気を配らなくていいし、使いやすくなりました〜w ほんとツーリングにはいいですよこの装備は!

 そうそう、ハンドルスイッチ類にはDJ1の奴の中古品をひろひささんからいただいて使いました。動作には全く問題ないっすよおw

こんなかんじになりました。

 ライトはスカッシュのものを使っています。それから足回りには金キャスホイールと、HD−SUSを入れましたw サイドスタンドはDioの奴を加工して使っています。

 それから、写真には写ってないんですがあとからハリケーン製の中古チャンバーもつけました。

 そんなかんじで、そこいらのスカッシュやモトコに負けない仕様ってかんじになりました。オイルタンクとメットイン以外はDioと同様の使い勝手だし。大須の古着屋あたりに乗っていくと、なんか視線感じたり!

 これ、もしかしたらスカッシュ愛好家のひとに怒られないかなんて思ったりしたんですが、みんな朗らかに受け入れてくれたみたいでよかったーw
 で、百数十キロに及ぶ三河湾一周ツーリングのほか、何度もツーリングに使いましたが、ほんとトラブルもなくいいかんじに走っているんですよ!普段乗りにも使っているしー

 てなわけで、エボ5”グレムリン”完成なわけでーす!