あさのエボ2-ヴァージョン5Season'02

'02シーズン参戦開始だあ!
 昨シーズン、イロイロあった我がEVO2号ですが、数ヶ月の沈黙の後、遂に02年シーズンのデビューとして4月14日の「mayakoの部屋ファミリーOFF」に的を絞り、修復と細部改良を施すことにしました。

 さて。まずは昨シーズン苦い経験となったフライホイールとクランク軸です。これについてはクランクを総交換することにしました。既にキー溝(フライホイル固定部分)が再起不能なほど破損してしまっていたため、仕方なしと判断しました。まだまだ交換したばかりだったのに・・・(泣
 今回はフクちゃん工場長に作業を依頼することにしました。で、ついでにファイナルギヤ関係のベアリングの総交換も依頼しました。この部分も、昨シーズンからオニギリさんに「異音が酷い」と指摘されていた部分です。

 クランク交換に際しては、毎回オイルシールとかベアリングの新品交換も施すことにしています。これはまあ、信頼性などを重く見てコストをケチらないことにしています。
 また、クランクも芯出しをあわせて依頼しています。フクちゃん工場長のお話によると、今回取り寄せたクランクはたまたま「あたり」のもので、比較的芯が出ていたそうです。が、もちろんそれ以上に精度を出してもらってます。
 そうそう、ついでに今回はオイルシールの深打もしてもらいました。多少一次圧縮上がってるかな〜!?


ここでまず問題発生
 ちょと見難いですが、これがHF05Eのファイナルギヤの軸受け部分です。何が問題かというと・・・
 3軸の軸受けのうち、真ん中になる部分にはボールベアリングが入っていないのがわかりますか?この部分は、切削加工されたアルミの地肌になっています。

 どうやらこの部分が・・・過剰に磨り減ってしまっているようで、実際にギヤをあててみても大きめのガタがあるのがわかりました。
 なんでここだけベアリングで支持していないのかわからないんですけど、これがダメになってしまったらエンジン本体ごと交換しないとどうにもならなくなってしまうんですよ。

 今回はそのまま組み込んでしまいましたが、本来ならもう許容を超えているのかも。

そして今回の秘策投入〜
 これは一体何なのか・・・(笑)

 ピンヴォケが激しいので見難いのですが、ステーターコイルです。

 万力ではさんでバッサバッサとサンダーで切り刻んでいます。
 ブチブチブチブチーとニクロム線(?)がはがれてきます。
 じつは以前「コイル(と鉄心)をとっぱらってしまえば、マグネットの磁力で引っ張られて発生するロスが減るよ〜」とまっくん塾長に教えてもらっていたのですが。もちろんレクチャファイアレギュレータとかバッテリーへの配線はカットしてしまっていますが、それだけに飽き足らず更に一歩進めてしまおうという訳です。けれども単にコイルをとっぱらうだけでは、点火できなくなってしまうのです

 これを知ったのは昨年のマスターズの現地でした(爆) こんなことしてたからトラブル出たんでしょう・・・(^〜^;

 で、まあ、今回は配線図を見ながら検討した結果、「黒/赤」の配線のつながっているコイルだけを残せばいけそうでした。これに基づいて余計なものを切り取った結果、右の写真のようにU字がたの支えと、コイル1個だけになってしまいました。配線がフライホイルに接触しないように注意しないとね。

 これは成功!やりました〜。サンダーでばっさばっさと切り刻んだ事から、これを
ばっさりぃ点火方式
と名づけることにしました。計器や灯火類に一切の電力供給能力をもたない、一種究極の純正加工か!?!?

 それから、忘れちゃならないのがコレ(↓)です。
 これこれ、このフライホイルが緩んでしまったから、マスターズはリタイヤしちゃったんですよね〜。

リメンバー・フィスコ!!!
【フィスコの惨劇を忘れるな!】

 同じ間違いを犯すわけにはいきません。今回は特にしっかりとしめこんでおくことにします。
 実際、最初はフライホイル側の溝が若干変形してしまっていたためか、なかなかうまくはまってくれませんでした。が、なんとかちゃんとはまってくれたようで。



それからコレや。定番の・・・

 今回、エボ2号のSS1/32用マシンとしての欠点のひとつとして挙げられていた、重心の高さを改善するため。というかコレ定番なんですよね。

 そう、小径タイヤです。前後ともウチのガレージに転がっていたどうでもいい中古タイヤです。リヤタイヤは80/90-10、フロントタイヤは2.50-10です。尚、フロントはチューブを入れました。そうそう、フロントホイルのオイルシールもとっぱらってます。
 どうせグリップやフィーリングウンヌンなんてのは追求するつもりもないので、空気圧を前後とも2.5と高くしてみました。

 あとはストロークを殺したフロントフォーク。金フォークやHD−SUSはもったいないので、テキトーに転がっていたVR−SUSを使いました。本当は分解してバネを抜いてしまおうかなとも考えていたんですが、分解できませんでした。
 で、まあ、いいかと思い、そのまんま上側をブッタ切りしてみました。オイルシールも取り払い、アウターチューブとステムが接触していますのでストロークは全くしません。

 効能ウンヌン以前に、見た目からしてドラッグマシンぽさを醸し出せます(笑)

 キャブセッティングに潜む罠
 ここまできたところで、ひとまずエンジンが実働となりました。試しにかけてみると・・・アイドリングも安定しないし、どうもおかしい。これは多分キャブの調整が狂っているのかな〜と思いました。
 どうも僕の技量では時間もないしカバーできそうになかったので、フクちゃん工場長にお願いして見て貰う事にしました。

か、ここに思わぬ罠が潜んでいたのです・・・


 フクちゃん工場長は、なるべく走行状態に近い条件で最適なセッテイングをするために、駆動系を組んで欲しいと言いました。まあ、確かにそうなだと思ったので、緊急に駆動系を組んでエンジンをふかしていると・・・
後輪から「ギュギュギュギュ!!!」と破滅的な音が。
 激しくヤヴァそうな感じがしました。いったい何が!? 原因はファイナルギヤでした。じつはまだ、ギヤオイルを入れてなかったのです。うひゃあ、コレはまずいんでないか。ただでさえ軸が1箇所磨り減ってるっていうのに〜。
 しまった。まだ駆動系組むつもりなかったから、未完成だったんです。それをいきなり全開ブチかましてしまったら。考えたくありません(笑)

 でももう時間がありません。ひとまず駆動系を外して、この状態でキャブを見てもらうことにしました。フクちゃん工場長は「万全ではない」と言っていましたが、これでいくことにしました。

でもってギヤオイルを。
 今回使ったのはこのオイル。といってもご覧のとうり「ATF」です。なんでATFかって言うと、実はコレすごく粘度が低くて抵抗がフツウのオイルより少ないので、ミニバイクのレースではミッションに入れたりする例があるそうなんです。
 もちろんスクーターのファイナルに入れちゃう人もいるそうです。

 が、問題があるんです。実は本来の用途とあわないため、寿命が極端に短いんです。聞いた話では1レースごとに交換だとか。ま、サーキットでしか走れないウチのエボ2号には適しているっしょ(笑)

 因みに写真のATFはかなりの高級品だそうで。たまたま行き着けのレース屋さんにあったやつなんです。

とりあえずこんなカンジ〜

 ひとまず、走れるようになったエボ2号です。フロント低くなったのわかります〜??? あ、そういやシートもいらないやつをひん剥いてやりました。あんこ抜きどころか「あんこなし」(笑)


で、結果は?といえば、非公式ながらSS1/32で4秒25記録しました。んー、まだトミンサーキットでの記録は更新できませんね・・・駆動系の熟成が必要かと思います。チャンバーもほしいなあ。シルビアさんの超カッコイイDioなんかを参考に、もっと改良しないとねー

(→)シルビアさんのDioです。
SS1/32の記録は3秒78。
エボ2号と同じリードエンジンで最速です。
ベリアルサービスのワンオフなんどが盛り込まれてまーす

このマシンはまたあらためてレポートしますね。