ACJ特集:
The DIO250!?

それは突然、台湾からお寄せいただいた1通のメールがきっかけでした。
そのメールは、この様な内容でした。

「私は台湾のDio愛好家です。面白いDioの写真があるので是非見に来て下さい!」
(※英文が難しく僕の幼稚な語学力では翻訳しきれないので、あくまで概略です。)

そこで、そこに紹介されたURLを覗いてみることにしました。
そのURLは「http://tw.club.yahoo.com/clubs/Access_Speed」です。
どうやら僕や知り合いの方のホームページを見ておられる方がいらっしゃるようで、ほうぼうにこちらの写真やリンクが張られていました。

まあ、それは良いとして。そこにトンでもないものの写真があったのです!
実は「AF18E」のグッピさんの所にも同様のメールが届いていたようで。グッピさんの手により、更にそのトンでもないものの写真が発見されていきました。

これがその、トンでもないものです!



 ご覧のとうり、とりあえずの見た目は日本で言う「FS」スタイルのようなマシンです。アルミフレームなどはとてもかっこよくできています。

 しかし、それは大した事ではありません。ビックリなのはそのエンジンなんですよ!
 こ、これ・・・・どういうことですか?ミッションカバー形状はあきらかにSYM製のDIO派生機のものなのに、何故にシリンダー2個!?!?

 びっくりしました。どうやらこれは、DIO系エンジンをベースにしたパラレルツイン仕様なのです!!!
 単純に考えれば、原理はそんなに難しくない?かもしれません。しかし、本当にやるとなると相当な手間がかかっているはずなんです。とにかくこれには驚きです。
 他の写真も見ると、単純に考えるより遙かに大変な加工を施していることがわかります。例えば、エキゾーストマニホールド。ノーマルの位置はシリンダーに対して左側に配置してあるのですが、このようなシリンダー配置では右シリンダーの分の場所がなくなってしまいます。

 そこで、クランクケースを大改造して前側にマニホールド及びリードブロックを配意していますね。因みにここで使われているマニホールドは、DIO用の強化品として売られているものを転用しているようにも見えますが、専用に短いインシュレーターを製作して組み合わせてあるのかな。

※因みに左記マニホールド(ビックリード仕様)は、KN企画さんで輸入販売中です。

そしてキャブレターもツイン配置、専用チャンバー(スポマフタイプ)も堂々とした右2本出しスタイルになっています。
水冷のシリンダー及びヘッドは市販品ベースかもしれないと思いましたが、配管のとり回しはツイン配置専用と思われる部分もありますね。これも専用品かなあ・・・

 このマシンについてもっと情報が知りたいと、僕はメールの送り主に「大変興味をもっています、もっと情報をお願いします!」と返信しました。すると、先方から下記のような返答が寄せられました。ありがとうございます!

※ごめんなさい、実は文字化けしてて1部解読できませんでした。

こんにちわ!

メールお返事ありがとうございます。すごく嬉しかったです。
DIO250についての情報を送りますね!
(日本語ができなくてごめんなさい)


エンジン:150(125?)cc X 2
(スペシャルクランクを使用して、片バンクあたり50cc〜125ccの排気量にすることができます)
台湾のショップが製作しました。

ケq#35013;ィt:ダブルファイヤーシステムスペシャルCDI(台湾製)

アニ#27671;ィt:DIO250専用、ダブルALBS

ァl#27671;ィt:ケイヒンPE28 X 2
(PE28ツイン配置専用スペシャルエンジンケース)

#39366;ーハィt:??taichung(台南?)のショップで製作されました。

アj、ニ#12505;#12523;#12488;。@:KITACO (日本製)

ィャヲ^#12426:ダンロップTT91、もしくはブリジストンBT39


信じられないことに、このマシンは170〜180ccの排気量で最高速度160km/hにも達するそうです。
もっと詳しい情報をお伝えしようと、「ュキ、ス・」(※文字化けにより判別不可能)というバイク雑誌を探しているところです!


私はスズキ・ハヤブサに乗ってみたいです!300キロも出るんでしょ?すごいな〜
そうそう、あなたは日本の何処に住んでいるのですか?
大阪ですか?神戸?年齢いくつですか?
私は日本の食べ物とか車やバイク、その他いろいろ大好きなんですよ!
あなたはどんなマシンに乗っているのですか?是非拝見したいです。

お返事お待ちしています。good luck!


 どうやら、だいぶこのマシンの概要がわかってきました。
 やはりDIO系のクランクケースを改造しているようで、スペシャルクランクやシリンダーを使ってベースの50ccを100ccオーバーにしてしまう点も同じです。おそらくDIO系エンジンの改造ノウハウがそのまま活かされているようですね。
 製作したのは台南のショップなんでしょうか。それとも部品だけのことを指しているのかな?どちらにせよ台湾で製作されたということは間違いなさそうです。



 更に衝撃の事実!
 その後調査を進めたグッピさんからの情報提供によると、更にトンでもないことなっていたのです!


 おわかりいただけますか!?
 これ、台湾版のヤフーオークションなんですよ!!!、つまりこれは、このエンジンキットが売られているって事なんです。
 キット販売ということですが、どこからどこまでのパーツが含まれているのかは上の画面の中文を解読しないとわかりませんが。入札者はいないものの、この時の価格が20000元となっています。これを日本円に換算すると、約¥71,000前後です!

 安いんじゃーないですか!?もし台湾のネットオークションから物を自由に買う手段があったら入札いれてますよこれは!
 正直・・・欲しい!!!!!(笑



参考:SYM製DIO派生機の資料。



●上のエンジンのベースになっているエンジンを搭載しているモデルが、この「DD」という機種です。

 台湾版DIOの流れを色濃く残しているようで、エンジンの他足周りにも共通点がありそうです。但し、元々台湾仕様ではFアクスルなどが強化されて太くなっていたようです。

 カタログスペックでは、最高出力1.9ps、最高速度48km/hとある意味凄い数値です。これは、厳しい排気ガス規制をクリアするための措置を施した結果ではないかと筆者は考えています。
 もちろん、その規制のためのリミッターを解除する方法もあると信じています。



●こちらはDDと同じエンジンを搭載する「fiddle」というモデルです。ジョルノやビーノとコンセプトを同じくするモデルのようです。スクーピーやジョーカーの流れ(?)を組んだエクステリアは、ちょっと変わってる感じもしますが、悪くないですね。