Card:トレード


 トレード    単体瞬間スペル  コスト:100  レアリティ:R
 使用者の領地と、それと同レベルの対象敵セプターの領地を選び、所有者を交換する


 【トレード】は、クリーチャーや領地をコントロールするスペルの中では破格の汎用性を持ったカードです。いくつかの代表的な使い方を紹介します。

 トレードの使い方

 トレードとクリーチャーの選別

 【トレード】があることで、マップ上に配置されたクリーチャーは流動的な資源となってしまいます。【ボルカニックドラゴン】や成長させた【パウダーイーター】などは交換されやすく、手間をかけて召喚したクリーチャーであっても維持するのが困難です。あまりクリーチャーに手間やコストを費やすような構成にはせず、そこそこのコストのクリーチャーをメインに据えた方が立ち回りは楽でしょう。

 連続した土地で連鎖を組んでいる場合、攻撃力の高いクリーチャーを配置していると【トレード】で奪われて、一気に連鎖を崩される危険性があります。同属性対策はブックを組む際の一つの課題となっていますが、クリーチャーのみに頼る形での同属性対策は【トレード】に弱いです。火属性ブックでの【サラマンダー】や水属性ブックでの【アンダイン】のように、防御的な対策は特に問題ありませんが、無属性ブックの【アーマードラゴン】や水風ブックの【ステュンパリデス】のように攻撃的な対策の場合は、下手に配置すると自分に使われる危険性があります。

 とりわけ、風属性は【テング】と【ガルーダ】に顕著で、両者とも強力な能力を持っているだけに、扱いが困難と言えます。【ドルール】や【コーロイド】のような使用者の領地数に依存するクリーチャーであれば、異なる属性の相手に使われても問題ありませんが、【ガルーダ】や【マッドマン】のような配置されているクリーチャーに依存するクリーチャーは、【トレード】で自分に使われることも想定すべきです。

 トレードへの対策

 【トレード】対策としては、早めに領地のレベルを上げてしまうことが上げられます。今までは、レベル2に上げることは、妥当とは言えないプレイングでした。「領地コマンドでレベルを上げるなら回数は少ない方が良い。レベル3以上に上げるならともかく、わざわざ2に上げる必要は無い。通行料も、防御効果も大きな期待はできない。」というのが、主な理由です。しかし、【トレード】の登場によりレベル2に上げるプレイングにも意味が生まれたと言えます。

 また、自分も同様に【トレード】を使うのも有効です。交換されたクリーチャーを交換しなおすという考え方です。ただし、不毛な【トレード】合戦になってしまう場合もあり、根本的な解決にはなりません。【トレード】そのものは使いやすいスペルなので、積極的に投入したいですが、対策のために入れるのはお薦めできません。

 【ランドプロテクト】を使えば、【トレード】の対象になることはありません。ただし、ブックに多枚数投入するのは難しく、【ケットシー】や【グリマルキン】のような天然ランドプロテクトクリーチャーの方が便利でしょう。もちろん、戦闘能力の高いクリーチャーに使える【ランドプロテクト】も有用ですが、高ST環境になりやすいことと、【クラッシャー】の使い勝手が良いことから、猫の需要が高いことも事実です。

 複属性ブックならば、【トレード】の連鎖切断に強く、トレードを中心に連鎖を伸ばしていけるメリットもあります。2EXまでは単一属性ブックには及ばないと思われていましたが、【トレード】を始めとする補助カードの登場により、複属性ブックも実戦レベルで組みやすくなりました。

 ちなみに、【トレード】を使う際の注意点として「極端に弱いクリーチャーと交換しない」というのが挙げられます。【G・ラット】や【リビングアイテム系】を相手のクリーチャーと交換してしまうと、相手の【トレード】候補は真っ先にそれらのクリーチャーになります。対象となるのは、交換元であるこちら側でしょう。そうなると、後は不毛な【トレード】合戦の始まりです。それでも、ネズミとドラゴンを交換することも可能なスペルですので、効果が高いのは事実です。

 最後に、【サプレッション】で【トレード】を消す方法もあります。ただし、自分も【トレード】を使えなくなることと、第三者に妨害のための【トレード】を使ってもらうことが出来なくなります。【トレード】を消せば盤面は安定するので、自分が有利な局面であれば良い手と言えますが、不利な状況で、場をひっくり返したいのであれば、悪手でしょう。【サプレション】は、今後の展開も考えた上で使いたいものです。


 このように、【トレード】は様々な使い方が可能で、対策方法も多岐に渡ります。必ずしも使う必要はありませんが、どのように付き合うか(使うのか、使わせないのか)は考える必要があります。ブックに合わせて、色々と検討してください。