Card:クラッシャー


 クラッシャー    単体瞬間スペル  コスト:30  レアリティ:N
 対象敵セプターの手札から、クリーチャーカード以外のカードを1枚選び、破壊する:復唱


 初期ブックにも含まれる【クラッシャー】は、手札破壊スペルとしては扱いやすいカードです。【クラッシャー】の特性を理解することは、【キャプチャー】や【サプレッション】などの他の手札破壊スペルに触れる際に大きな助けになるはずです。

 なぜ、手札を破壊するのか

 結論から述べると、敵の手札(特にキーカード)を破壊しなければ、勝つことはできません。
 自らの目標魔力達成を目指すのであれば、不必要な要素は極力排除するべきです。その意味では、「敵の手札を破壊する」という行為は、必要な要素ではありません。にも関わらず、手札を破壊しなければ目標の達成は難しいでしょう。理由は大きく2つあります。

 復唱のメリット

 【クラッシャー】は「復唱」効果を持っています。これはスペルを使った後に、さらにスペルを使うことのできる能力です。復唱によって【クラッシャー】は、汎用性の高いカードになっています。

 このように、【クラッシャー】は特定の条件で高い効果を持つカードや組み合わせて効果を発揮するカードへの対策としての性質を持ちながら、自身はこれらのカードとの相性が良い、攻守に優れたカードであると言えます。

 プレイングが大切

 【クラッシャー】を始めとする手札破壊スペルは、入れておけば役に立つカードではなくてうまく使って役立たせるカードです。【マナ】のように、使用機会を選ばないカードとは違い、適切なタイミングに適切な対象に使用しなければなりません。これはセプターの技量・経験に左右されるため、何度も使って慣れる事が大切です。
 何も考えずに2、3枚をブックに投入しても普通に役に立ってくれますが、【クラッシャー】を最大限に生かすのであれば、ブックを調整する必要があります。【クラッシャー】で得られる効果が自分にプラスに働くようにブックを組むのです。自分で試合中のプレイングを想定して、どういう状況なら【クラッシャー】が有効でしょうか。

 以上を考えると、ブックに一定の侵略能力があった方が良いと言えます。トップのアイテムを破壊するなら、自分で相手の領地を奪うのが望ましいからです。「侵略手段は皆無、速攻で自力達成」というブックに入れても【クラッシャー】はあまり機能しません。

 手札を壊した後の展開を考えよう

 手札破壊系スペル全般に言えることですが、相手の手札を壊して戦術を破綻させることに躍起になって、その後の展開まで意識が及ばないケースがあります。例えば、【クラッシャー】を使って【トレード】を破壊したのは良いが、トップへの連鎖切断が間に合わずに達成、ということもありえます。自分へ飛んでくる火の粉さえ払い落とせれば良いわけですから、他人へ降りかかるはずの火の粉まで払い落としていては、こちらの達成も遅れてしまいます。ましてや、トップへの干渉手段を場から消してしまっては、追いつけるものも追いつけません。
 【クラッシャー】を使う前には、「破壊するカードは本当に自分へデメリットになるのか」「破壊する必要があるのか」「壊した後に、どういう展開になるのか」を常に意識するようにしましょう。