この項ではカルドセプトにおける「干渉」について論じます。カルドセプトが多人数対戦ゲームである以上は、他者に与える影響を軽んじることはできません。また、試合中も、試合終了後でさえも判断に迷うという難しさもあります。
ここでは、干渉が何を目的として、どんな種類があり、どんな結果をもたらすのか、その注意点は何か、を説明するに留めます。正解と思われるような「こうすべき」という結論は示しません。
何故なら、プレイヤーが1人で成し得る「資産の増幅」とは異なり、プレイヤー間のやり取りの結果である「干渉」は、勝敗にどのように結びつくかが不透明だからです。
ゲームの勝敗とは、プレイヤーの選択の積み重ねの結果、導かれるものです。もちろん、偶発的な原因によって、理不尽な決着がつくこともあります。しかし、干渉の性質を理解することで、あなたの行動にあなたの意思が乗せられたのなら、きっと素敵なゲームになるはずです。
干渉とは「他人の資源(リソース)や行動に影響を与えること」を指します。
分かりやすい例で言えば、以下のようなものです。
極端な例で言えば、以下も干渉です。
干渉は、特定のカードやプレイングに由来するものではありません。
干渉をもっと広く解釈するなら、カルドセプトをプレイしているだけで、意図する・せざるに関わらず、干渉は行われるものです。カーソルの動かし方ひとつでも、他人に何か意味を解釈させて、行動に影響を与えないとも言い切れません。
カルドセプトが多人数対戦ゲームである以上、逃れられない生理現象とも言えます。
干渉はあらゆる行動に付随するが故に、全ての現象を網羅して、「こうすべきであった」とあらかじめ論じることは不可能です。干渉に正解はありません。雑な言い方をすれば「ケース・バイ・ケース」です。
試合終了後に「こうすれば勝てたか?」と考えることがあります。これが単純なミス――見落としや、計算間違い、カーソルの動かし方や時間切れであれば、説明は簡単です。ミスは無くすことは無理にせよ、減らすことはできます。
一方で、他人に影響を与える干渉は、その行動の結果、どのような結末に至るのかが不透明です。
「【シャッター】でアイテムを破壊して土地を奪う」「魔力を多めに持っている相手に【ドレインマジック】を使う」といった単純なものであれば、間違いは無さそうに思えます。しかし、その後、別の理由によって「やはり【シャッター】(【ドレインマジック】)を使わなければ良かった」という展開になることは、往々にしてあるのではないでしょうか。
これが「【アステロイド】を手札に抱え続ける」「【スクリーマー】を配置する」といった盤面に影響を与え続ける干渉になると、正解・不正解を論じるのはさらに難しくなります。
干渉はいくつかの側面を持ちます。場合によっては複数の要素を併せ持ちます。
行使する干渉 | 行使しない干渉 |
クリーチャー侵略 | クリーチャーの提示・配置 |
アイテムの使用 | アイテムの提示 |
スペルの使用 | スペルの提示 |
行使しない干渉が多数あると、資産形成が遅くなり、場が膠着することがあります。(例:【アステロイド】と【シニリティ】の提示など)その場合は、試合展開が長引くことが予想されます。
一方で、時間の経過とともに、手札や魔力が供給されて、マップに資産が形成されることになりますから、最終的にはどこかのタイミングで干渉手段が行使されます。(俗にカードが決済されるとも言う)