Gravity Control
制御

カルドセプト リボルト戦術論 1-1 ゲームの目的


1 カルドセプトの定義

 カルドセプトを一言で表現するならば、次のように定義できます。

“カード”と“魔力”と“サイコロ”を使って
ボード上に一定の資産を形成することを目標とした
多人数対戦ゲーム

 これだけでは何が何だか分かりませんね。順を追って説明しましょう。

2 【ブック】50枚のカード

 プレイヤーはゲームに参加する時には、50枚のカードを1組としたブックを用意します。
 プレイヤーが自分の手番に出来ることはカードに制限されます。カードに頼らずに出来るのは主に「カードの引くこと」「サイコロを振って進むこと」の2つのみで、その他の行動は基本的にカードが必要です。
 このゲームの目標は資産を形成することですが、資産に直結する収入や他者への干渉は、主にカードを使って行います。

3 【魔力】カードを使うために

 カルドセプトのカードを使うためには魔力(お金のようなもの)が必要です。魔力は自分の手番が始まる時やサイコロを振ることで得られます。
 また、資産の項で述べますが魔力も資産の一部です。
 全ての行動はカードが必要で、カードを使うためには魔力が必要です。

4 【ダイス】サイコロを振ってコマを進める

 カルドセプトで使われるスゴロク状のボードのことをマップと呼びます。各プレイヤーはサイコロ(ダイス)を振って出た目の数だけマップを進み、チェックポイントを通過した時に魔力が得られます。
 ダイスは魔力もカードも必要としないためプレイヤーにとっては重要な機会です。華やかなカードのやり取りに比べ一見すると地味ですが、ゲームの基礎となる部分です。マップを何度も周り、周回を重ね、多くの魔力を得ることが目標達成の近道です。

5 【領地】土地を支配する

 マップは複数のマス目(土地)で構成されており、プレイヤーはダイスを振って止まった土地に、カードを使ってクリーチャー(creature:生物、動物)を呼び出すことで、自分の土地(領地)にすることができます。自分の領地に止まったプレイヤーからは通行料として魔力を奪えます。
 また、領地は魔力を支払って価値を高めること(領地のレベルアップ)ができます。レベルを上げることで通行料も爆発的に増やせるのです。土地は主に4つの属性に別れており、ひとつの属性の土地をたくさん持つ(連鎖を組む)ことでも価値が高まります。通行料で奪った魔力を使って領地をレベルアップし、さらに多額の通行料をせしめて達成する、というのが理想的な流れです。
 総資産には、魔力も含まれます。また属性石という株券のようなものも資産に含まれます。属性石は宝石屋という施設でのみ、魔力を使って購入できます。属性石は土地の価値と連動しており、土地の価値が上がれば属性石の価値も上がります。カルドセプトにおいて資産は全て――魔力、領地、属性石――この三つの形態によって形成されるのです。

6 【侵略・干渉】土地を奪う、他人の行動に干渉する

 さて、あなたは他人の領地に止まりました。でも、あなたは通行料を払いたくないと考えています。この時、自分のクリーチャーを召喚して、相手のクリーチャーと戦わせることができます。この戦闘においてあなたのクリーチャーが勝利すれば、土地は晴れてあなたのものに。しかし、相手のクリーチャーが勝利した場合、土地は引き続き相手のものです。あなたは通行料を払わなければなりません。
 土地を攻める(侵略側)クリーチャーが先に攻撃し、土地を守る(防御側)クリーチャーが生き残った場合に反撃します。それぞれがアイテムカードを1枚まで使え、クリーチャーの能力や土地の価値による取捨選択などが加味されるため、シンプルなルールながら奥深い駆け引きが展開されます。細かなルールや気をつけるべきポイントは後述しますが、カルドセプトにおいて大きなウェイトを占めている部分です。
 また、カードには相手のカードを破壊するもの、クリーチャーを破壊するもの、資産を減らすもの、など他者の行動に干渉できるカードがあります。効果的に使うのは難しいですが、場合によってはゲームの流れを左右するものもあり、無視できません。ただし、このゲームは一定の資産の形成が目標です。無駄にカードを使うことは魔力の損失に繋がり、目標から遠ざかってしまいます。干渉を主軸に据えた戦術はお薦めしません。

7 あなた一人ではありません

 このゲームは2~4人で成立しています。当然ですがゲームに参加しているのはあなた一人ではありません。自分と同じような存在がいるのだ、ということを肝に命じてください。彼、彼女らは時と場合によって、あなたを妨害し、あなたに協力し、あなたを利用しようとするでしょう。あなたもそんな彼らを上手く利用して目標を達成してください。