■美和編■
6日目【7月26日】


 
 
Marine Blue Serenade
6日目

【 朝 /  / 夕 /  】

◆7月26日<早朝>◆
『夜明けの海へ』


 

 ……

 眠れない。

 なんだか、同じ屋根の下に小野寺さんがいると思うと、意識してしまう。
 時計を見る。
 夜中の3時半。

 俺はもそもそ起きあがって、リビングに牛乳を飲みに行く。
 喉が乾いたし、それに安眠にはカルシウムの摂取は効果的だ。
 俺は冷蔵庫を開けるとその明かりでコップを探して牛乳を注いだ。

「宇佐美君?」

 不意に声をかけられて振り返ると、そこには小野寺さんがいた。

「ごめん。起こしちゃった?」
「ううん。わたし眠れなかったから…。昼間いっぱい寝ちゃったせいかな?」
「実は俺もなんだ。なんだか寝苦しくて」

 姉貴たちを起こさないように小声で話す俺たち。

「あの…宇佐美君、ちょっと外の風にあたりに行かない? 動けば少しは眠れるかも?」
「でも、体の方は大丈夫なのか?」
「うん。もう熱もないし、少しくらいなら」
「そうだなぁ」

   

 


《どう答える?》

駄目だよ
いいよ