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 『1999年まとめ〜精一杯を見て欲しい』 1999年12月31日

 

 いよいよ1999年も終わり。
 運営を始めて3回目の年越し。まぁ、いろいろと考え深いものがありますよ。

 思えば数年前と比べると、ずいぶん変わったなと思います。作品に対する向かい方もそうだし、物事に対する考え方も、環境も、交友関係もいつの間にか、ガラリと変わった気がします。

 変化は自分自身が望んだ事なのでけっこう満足いっています。それにいい方に変わっている、自分のなりたい方向へ進んでいる、そういった手応えが感じられた1年でした。

 こうして自由に自分の作品が発表できる場所、いや、それ以前に不特定多数の人たちにこうして作品を見てもらえる場所。そういったものがある事自体、私にとって幸せな事ですね。それに”頑張れ”と言ってくれる人もいますし、これは数年前の私には考えられない事でした。

 昔の私は数人の仲間の為だけに絵を描いていた気がします。だから描く絵のテーマも技術も評価も、偏ったものになっていました。

 馴れ合いの中でまともな評価ができようがありません。そんな狭い中では成長もたかが知れてますし、「自分の描きたいモノを描きたいように」なんていう状態ではありませんでした。

 けれども、HPを始めるようになり、本格的に作品に向かい合うようになっていろんな事が見えてきました。

 昔はよく他人の作品を見て「ちきしょー負けるかー!」って気分になって粋がっていたものですけど、今は「う〜ん、いい作品だ。ひとつ参考にさせてもらおう」と思うようになりました。私にとって他の作家さんたちは、みんな心強い味方です。作品を通していろいろと勉強させてもらえます。

 唯一の敵と言えるのが、自分自身です。理由を見つけては、さぼろうとしたり、いい加減な作業をしたり、向上させる努力を面倒くさがったり、とにかく作品に向かい合うことから逃げようとする自分自身です。

 こいつがかなりやっかいなヤツで、そいつに勝つ為には、多くの味方が必要なのです。他に敵を作っている余裕なんてありません。
 敵は自分自身。他の全ては味方。そういう考えが身に付くようになりました。

 自分の作品はまだまだ未熟です。自分でも下手だという自覚があります。自分自身が望んでいるレベルはまだまだ遠いです。それは認めます。でも、だからこそ絵を描いていくのが面白いのです。そこには成長する喜びがある。前より上手く、魅力的な作品を描こうという試行錯誤があり、またそこが面白い。

 もちろん、その中で、HPに発表する作品は、自分の中で一定の評価を得られるものしか発表しない。下手という自覚はあるけれど、無責任にいい加減な作品作りはしない。精一杯のものを見てもらう。それが私のモットーです。

 昔は、いろいろコメントなどに言い訳を書いて、「本当の実力はこんなんじゃないぞ」的な事を演出してましたが、今は絵だけで勝負できるようになったと思います。

 「これが私の今の精一杯の実力だ。笑いたいヤツは勝手に笑ってくれ」と開き直れるようになりました。自分の作品を肯定すると言うことは自分の作品に責任を持つと言うこと。

 自分で満足できない作品をどうして人様に見せることができましょうか?下手でも自分の精一杯を見てもらう。それが人に作品を見せるときの最低限の礼儀だと私は思います。

 伝言板でも書きましたが、今、私はプロになりたいという考えがあります。
 私の絵描きとしての最終目標はそこではないのですが、とにかく、一日の時間をめいっぱい使って、自分の作品に責任とプライドを持ち、同じ志を持つ人たちに互いに刺激し刺激されながら、常にCG(絵)というものに一番近い場所で仕事をする。そういうのが私のひとつの夢です。

 たぶん多くの人に”それは難しいだろう”と言われそうですが、難しいからこそ挑戦する価値がある。私はそう思います。
 誰にでも簡単にできるものに魅力を感じますか?最初から成功が約束されたものを目指す事にやり甲斐を感じますか?
 簡単に出来ないものだから、それに挑む事が面白いんであって、簡単に結果がだせるものに挑んでもつまらないと私は思います。

 よく考えると、確かに難しい。
 社会人である以上、時間的制約は避けられないし年齢的にも今の自分では厳しいものがあると思います。

 だからと言ってそれを悩んでもなんの解決にもならないと最近気がつきました。そんな事で悩んだ時間は自分にとってなんのプラスにもならない。

 悩んでどうしようもない事は悩まない。今ある環境でいっぱいいっぱい努力するしかない。そう。自分は自分でしかないのだ。今、持ってるもので勝負する。足らないものがあれば、まずそれを用意する事を考える。自分でどうしようもないものはとりあえずは放っておく(年齢や他人の評価など)

 とにかく”逃げる”理由を作らない事が大切だと思うようになりました。他人の評価にしても環境的制約にしても格好の逃げる材料になり得るのです。「どうせ俺は下手だから」「環境に恵まれないから」とかは格好の言い訳だと思います。

 まぁ、そんな感じです。実力うんぬんは抜きにして姿勢としては昔よりかなり成長した気がします。
 とにかく、来年も、自分の精一杯を見てもらえるよう頑張りたいと思います。