作詞 野口雨情 作曲 中山晋平 |
1)雨降りお月さん 雲の蔭 お嫁にゆくときゃ 誰とゆく ひとりで傘(からかさ) さしてゆく 傘ないときゃ 誰とゆく シャラ シャラ シャン シャン 鈴つけた お馬にゆられて 濡れてゆく |
2)いそがにゃお馬よ 夜が明ける 手綱の下から ちょいと見たりゃ お袖でお顔を 隠してる お袖は濡れても 干しゃ乾く 雨降りお月さん 雲の蔭 お馬にゆられて 濡れてゆく |
1925年(大正14年)
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1925(大正14年)「コドモノクニ」に発表されたこの曲は、1番の歌詞は1月号に「雨降りお月さん」として発表されたが、反響が余りにも大きかったので、同誌3月号に現在の2番の歌詞が「雲の蔭」と題して発表された。1番と2番では詞のアクセントが違うので、中山晋平の曲では所々高低を変えるなど微妙に違えている。
(http://www.azabujuban.or.jp/kimi/ujo-kashi.htm、その他による。) しかし、雨が降る夜に月が出ているはずがないし、そんなときに一人で傘を差して嫁入りする人もいないのではないか、考えてみると不思議な歌だが、 誰一人 付き添いも伴わず、祝福されることもなく、 そうまでして、彼女は何処へ、誰のもとに嫁ぐというんだろう。 この歌の背景にあるものをいろいろと類推できなくもない。 野口雨情は明治40年頃新聞記者として北海道に渡り、五年間北海道にいたらしい。 そこで開拓の苦労話として、 たった一人で馬に乗り嫁入りした話を聞いたのかもしれない。 |