Return to the List

夢一夜

作詞 阿木 耀子
作曲 南こうせつ
唄  南こうせつ
1.素肌に肩袖 通しただけで
  色とりどりに 脱ぎ散らかした
  床に広がる 衣の海

	着てゆく服がまだ決まらない
	苛立たしさに唇噛んで
	私ほんのり 涙ぐむ

  貴方に会う日の ときめきは
  憧れよりも 苦しみめいて
  ああ 夢一夜
  一夜限りに 咲く花のよう
  匂いたつ






2.恋するなんて 無駄なことだと
  たとえば人に 言ってはみても
  貴方の誘い 拒めない

	最後の仕上げに 手鏡見れば
	灯りの下で 笑ったはずが
	影を集める 泣きぼくろ

  貴方に会う日の ときめきは
  喜びよりも 切なさばかり
  ああ 夢一夜
  一夜限りと 言い聞かせては
  紅を引く

  貴方を愛した 儚さで
  わたしは一つ 大人になった
  ああ 夢一夜
  一夜限りで 覚めてく夢に
  身を任す
1978年(昭和53年)