作詞 鈴木 勝 作曲 服部 良一 唄 笠置シズ子 |
1. 東京ブギウギ リズムウキウキ 心ズキズキ ワクワク 海を渡り響くは 東京ブギウギ ブギの踊りは 世界の踊り 二人の夢の あの歌 口笛吹こう 恋とブギのメロディ 燃ゆる心の歌 甘い恋の歌声に 君と踊ろよ 今宵も月の下で 東京ブギウギ リズムウキウキ 心ズキズキ ワクワク 世紀の歌 心の歌 東京ブギウギ(ヘイ) 2.さあさブギウギ 太鼓叩いて 派手に踊ろよ 歌およ 君も僕も愉快な 東京ブギウギ ブギを踊れば 世界は一つ 同じリズムと メロディよ 手拍子とって 歌おうブギのメロディ 燃ゆる心の歌 甘い恋の歌声に 君と踊ろよ 今宵も星をあびて 東京ブギウギ リズムウキウキ 心ズキズキ ワクワク 世界の歌 楽しい歌 東京ブギウギ ブギウギ 陽気な歌 東京ブギウギ ブギウギ 世紀の歌 歌え踊れよ ブギウギ |
1947年(昭和22年)
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昭和22年の東宝映画「春の饗宴」の主題歌である。
------------------------------------------------- 製作 ................ 山本嘉次郎 監督 ................ 山本嘉次郎 脚本 ................ 山本嘉次郎 撮影 ................ 瀬川順一 会田吉男 音楽 ................ 服部良一 美術 ................ 平川透徹 出演 ................ 池部良 若山セツコ 藤原釜足 轟夕起子 橘薫 笠置シヅ子 進藤英太郎 ------------------------------------------------- |
この歌を作るに至った動機などについては、以下を参照されたい。
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この歌を作るに至った動機などについて、作曲者自身が次のように述べている。(「作曲家・服部良一のホームページ」の「ブギウギ由来記」より http://www.r-hatto.com/scrapbook/scrap~essei3.htm)
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終戦後、耳に眼に映る事物の総てがユウウツの種で、従来「別れのブルース」「雨のブルース」等々、
暗い感じの曲を多く書いて日本人の感傷癖を高めていた自分は、もうブルーステンポの曲を書くのは嫌に
なって、何か自分の気もちも、世間をもパッと明るく転換させるような曲を書きたいと悩み続けていた。
そうしてある日、聴くともなくWVTRでブギウギのリズムを耳にして、 「そうだ、自分の心の悩みを解決してくれるのはこのリズムだ。」と感じた。そうして間もなく出来上がった のが「東京ブギウギ」である。 「東京ブギウギ」を作曲する前に、ある日省電の中でフト頭に浮かんだのが「ソラドミレドラ」という テーマメロディと、本文の冒頭に掲げた「リズム浮き浮き心づきづきわくわく」という一連の語呂合わせの ような詞だった。このテーマが頭に浮かんだ時自分は「ブギウギはこれだ」と思った。 後は歌詞も無いのに自然に、第二テーマに続くヴァリエーションが流れ出た。忘れちゃ大変だと思ったので、 駅前の喫茶店に飛び込んで、有りあわせの紙に鉛筆で走り書きして、家に帰ると早速ピアノに向かって メロディを書き上げ、翌日それを友人の鈴木勝君に渡して、 「この一連の語呂合わせのような詞を生かしてメロディに相応しい歌詞を書いてくれ。」と頼んで出来上がった のが「東京ブギウギ」である。 私が求めていた如く、世間も何か明るい感じのものを求めていたとみえ、また笠置シズ子君の好演技も 手伝ってか「東京ブギウギ」は作品発表後二三ヶ月で全国的に普及したらしく、新聞の三面記事に 「東京ムギムギ 田舎コメコメ」という見出しが使われたり、「東京ブッソウブッソウ云々」という東京ブギの メロディを使った替え歌が唄われたりするまでになった。私が云うと手前味噌になって些か恥ずかしいが、 愉快なのは進駐軍のクラブでGIがジャズバンドに東京ブギの演奏を要求したり、道を走るジープの上から 東京ブギの口笛が聞こえたりすることで、本場のブギウギとは多少異なった私の拙い作曲がGIに愛好され、 やがて彼等が祖国へ帰った時、日本の想い出話に混えて、彼等の両親や恋人に東京ブギを唄って聞かせるかも しれないと考えると、今更ながら「言葉に国境無し」という言葉を想い起こすと共に、音楽に志す自分の責任を 感じる次第である。 |